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2022年は客観的な予想を心がけます。

東京優駿(GI)回顧

2006-05-30 20:30:04 | 回顧
2006/05/28 3回 東京 4日目 晴(稍)
10R サラ系3歳 東京優駿(G1) 牡・牝○指(定量) 芝2400
【馬場状態】明け方まで小雨が続き、重馬場からのスタート。昼前には完全に雨が上がるも、やや重までしか回復せず。水はけの良い内有利の馬場。

12.6-11.8-13.0-12.8-12.3-12.7-12.9-12.5-12.0-11.5-11.8-12.0

【展開】Aメインがハナ。2番手のFリシャールが手綱をガッチリ抑えたため単騎逃げ。前3走といは違い、馬場を考慮してスローに落とす。4角でスパートし、早めに抜け出したMサムソン、後ろDパスポートとの熾烈な争い。

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残り200㍍。眩い新緑のターフ上を、鞍上の石橋守騎手とメイショウサムソンは自信を持って抜け出した。騎手生活22年目で掴んだダービージョッキーの称号。皐月賞制覇に続いて2冠を達成し、世代の頂点へ上り詰めた。レースではAメインの作る緩い流れを5番手のイン追走。終始、折り合いもスムーズで流れに乗る。ペースを考慮して3~4角で除々に外目へ持ち出して進出。直線入り口で先行馬を捕らえて、残り200㍍地点で先頭へ躍り出る。そこから力強いフットワークで最後は手綱を抑える余裕を見せてダービー制覇。最後まで脚色は衰えず、強い内容だった。3冠達成の可能性は十分だろう。

本命視したアドマイヤメインは惜しくもクビ差届かなかった。発馬直後にスッとハナへ。2番手のFリシャールが抑えたことで単騎逃げの形。ユルい馬場を考慮して道中はスローに落とす。4角で加速して、一旦は後続を引き離すも、残り200㍍地点で勝ち馬に並ばれ、そこから懸命な抵抗を見せるも、僅かに及ばなかった。パンパンの良馬場だったら、持ち前のスピードを存分に生かせただけに悔やまれる。平均ペースの逃げ、タメ逃げ、どちらも対応できるように馬自信も力を付けている。

3着のドリームパスポートは道中、後方3番手で末脚をタメる。折り合いもスムーズで直線は大外へ。他馬が懸命に手綱を動かすなか、同馬は持ったまま。直線半ばでようやく追い出されると、ビュッと鋭い末脚を繰り出すも、ゴール前で脚色が同じになってしまった。上がり3ハロンはメンバー最速34秒9。ペースの上がった直線入り口の手応え、追ってからの反応は間違いなくGI級だろう。やはり、この距離は少し長い。

マルカシェンクは、やはり発馬が悪かった。道中は中団の内目で末脚をタメる。終始、内の経済コースを通れた。直線でも最内を突くと、狭いこところを一瞬の脚で抜け出してきた。最後は脚色が鈍ったものの、見せ場は作った。

5着のロジックは道中、中団馬群追走。マイル戦の後でもしっかり折り合いが付いた。直線でもジリジリ末脚を伸ばした。切れる脚がないだけに、時計の掛かる馬場が向いた。流れに乗れたことも大きかった。

アペリティフは終始、外目を通らされるロス。3~4角にかけても大外。それでも、懸命に直線で末脚を伸ばした。

3番人気に支持されたアドマイヤムーンは後方で脚をタメる。直線で一瞬の脚は見せるも、弾けなかった。やはり、この馬の持ち味を生かすにはマイル~2000㍍だろう。直線の長い府中では脚の使いどころが難しかった。

サクラメガワンダーはし3~4角で手綱が動き、直線入り口の坂付近では伸びかけたが、上ってからは完全に脚色が鈍った。現時点での力差だろう。距離も長かった。

フサイチジャンクは道中、後方で折り合うも、直線で全く弾けなかった。初の左回り、距離、とさまざまな敗因が考えられるが、ここまで負けるとは…

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東京優駿(GI)ほか最終結論

2006-05-28 04:30:53 | 最終結論
東京10R 東京優駿(GI)。
◎アドマイヤメイン
○サクラメガワンダー
▲ヴィクトリーラン
△メイショウサムソン
×ドリープパスポート
×フサイチジャンク

【見解】
いよいよ3歳馬の頂点を決める東京優駿(GI)。今年は、例年のような強力本命馬不在の混戦模様。馬券的妙味あり。本命はアドマイヤメイン。以前は頭が高く、差す競馬で詰めの甘さを露呈していたが、3走前の500万下から平均ペースの引き離して逃げる戦法へ脚質転換してから快進撃が始まった。相手関係もあったが、どれも圧勝で他馬に付け入る隙を与えなかった。今回はメンバー強化されるが、平均ペースの離しての逃げで、後ろの有力どころを考えると好位勢の仕掛けは難しくなる。展開利は明白。また、前走で3角で息を入れる→直線で再び加速、というように一戦毎に中身が濃くなっている。楽しみな一戦だ。相手にはサクラメガワンダーを推す。前走の皐月賞6着はAムーンをマークする形でロスの多い競馬。外々を回されたのも痛かった。広い東京コースで長くいい脚を発揮する。中間は攻め強化。ヴィクトリーランは前走で控える競馬にメドを立てた。直線で大外へ持ち出すロスがありながら、34秒8の強烈な末脚で差し切った内容は高く評価。この相手でも。


東京12R 目黒記念(GⅡ)
◎ダディーズドリーム
○グレートボヤージュ
▲アイポッパー
△トウカイトリック
×ポップロック
×トウショウナイト
☆サザンツイスター

【見解】
ダディーズドリームの復活に期待。ここ数走は折り合いを欠いたり、スローの流れを大外をマクるなどロスの多い競馬で力を出し切れていない。昨年のこのレースは、直線で前が詰まる不利がありながら小差の3着。それがなければ勝っていた内容だった。長距離で長くいい脚を使うタイプで府中2500㍍はベスト条件。久々も苦にしない。鞍上も心強い。

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東京優駿(GI)展望・1

2006-05-25 22:18:14 | 見解
いよいよ3歳馬の頂点を決める東京優駿(GI)がやってきた。すべてのホースマンが夢見るレース。選ばれし18頭たちの〝熱い〟走りに注目だ。今年は快速アドマイヤメインの出走で厳しい流れが予想される。例年とは一味違ったレースとなりそうだ。

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アドマイヤメイン
前走の青葉賞1着は発馬からジワッとハナへ立つと、12秒台前半の向こう正面まで刻み、平均ペースの淀みない流れを演出。3角で一旦は13秒0と息を入れるが、そこからペースアップ。直線で11秒5、11秒6と突き放すと4馬身差の圧勝だった。前々走の毎日杯、3走前の500万下ともに速いラップでの逃げで圧勝。それまで控える競馬で詰めの甘さを露呈していたのが嘘のような快勝。完全に本格化した。淀みない流れで逃げることによって他馬になし崩しに脚を使わせることができる。絡んでくる馬がいれば失速するだろう好位あたりの馬は、後ろのジャンク、ムーンらを意識しながら前にも気を遣わなくてはならない。難しい立場だ。今回も平均ペースの逃げで前走の再現を。

サクラメガワンダー
前走の皐月賞6着は発馬直後にスッと後方へ下げる。前のAムーン、Fジャンクをマークしながらの競馬。しかし、お互い牽制し合って仕掛けどころが難しくなった。しかも、当日は内を通った馬有利の馬場。大外へ持ち出す誤算も大きかった。上がり3ハロンはメンバー最速34秒6だった。前々走の弥生賞4着は直前の攻めをセーブ。レースでは脚を測る意味でも最後方待機。だが、テンに置かれすぎたし、仕掛けてからの反応が今ひとつだった一瞬の加速力ではムーンに劣るが、平均して長く脚を使うタイプなので府中コースで逆転は可能だ。この中間は坂路、CWで乗られて最終追いは坂路でビシッと。

ヴィクトリーラン
前走のプリンシパルS1着は発馬直後にスッと控える。抑えるのに苦労する感じだったが、何とか後方のインで脚をタメる。直線へ入ると前が詰まって大外へ持ち出すロス。それでも、一完歩毎に鋭く伸びてメンバー最速上がり34秒8の脚で差し切った。伸びの悪い大外からの末脚は際立っていた。どうやら後方で終いを生かす競馬が合っていそうだ。それは鞍上も熟知している。2走前でAメインのラップを経験している。穴はこの馬か。

メイショウサムソン
前走の皐月賞1着は道中、淡々とした流れを好位追走。無理に前を追いかけることもなく落ち着いた姿。Fリシャールが仕掛けた3角で、同馬も外を通って進出。直線でバテたリシャールを捕らえて単独先頭へ躍り出ると、今度は最内からDパスポートの強襲。だが、粘り強い脚で凌いで戴冠。上がり3ハロン35秒1。決して切れる脚はないが、平均ペースで持ち味が最大限に生きた。前々走のスプリングS1着も道中、緩い流れを3番手の外追走。逃げ馬がペースを落とした3角で除々にポディションを上げると、4角でいい手応えのまま先頭へ踊り出る。その後も粘り強い脚で応戦。一旦は外から2着馬に並ばれるも、そこから根性で伸びてクビ差先着した。スローの決め手勝負になると分が悪い面があるが、底力勝負なら本当に渋太い。今回はAメインの出走で厳しい流れが予想される。この馬には好都合といえる。

ドリームパスポート
前走の皐月賞2着はテン乗りの高田騎手の好騎乗。内枠発走から終始、中団のインを追走。経済コースで末脚をタメる。勝負どころで有力各馬が早仕掛けするなか、同馬はギリギリまで仕掛けを遅らせる。直線も馬場のいい最内を突いて鋭く伸びると、一気に先団へ取り付く。僅かに及ばなかったが、一瞬の決め手は示した。前々走のスプリングS3着は道中、例によって後方で末脚を温存。各馬がアクションを開始した勝負どころでも慌てず。4角でロスを避けて最内を突く。馬群がバラけたところを鋭く突いて伸びるも、ゴール前で脚色が鈍った。瞬発力だけではなく、上がりを要する展開でも結果を出せた。3走前のきさらぎ賞1着では強烈な決め手で直線一気の競馬。一瞬の爆発力ならメンバーNO.1だろう。ただ、それが長続きしない印象がある。府中の長い直線では仕掛けどころが難しい。大外ブン回しの鞍上が内々で我慢できるかどうか。内枠希望。

フサイチジャンク
前走の皐月賞3着は道中、発馬直後に手綱を抑えて後方追走。直後にAムーンが位置して、お互い牽制しあう。だが、淡々とした流れで先行、内を通った馬有利は明白。Aムーンに固執するあまり、動くに動けず、勝負どころで外目を通らされた。普段の調教では反応の良さを見せていたが、レースではズブい。鞍上もテン乗りのため把握できていなかった。前々走の若葉S1着はスローの流れで中団外目を追走してキャプテンベガをマーク。勝負どころで動いたライバルとともに外を通って進出。直線での反応は今ひとつだったが、ジワジワ伸びてゴール前でキッチリ差し切った。勝負どころでズブさを見せ、ジワジワ脚を使うタイプなので、府中に替わるのは歓迎のクチ。鞍上2戦目で。この中間は栗東の厩舎周辺が工事のため、美浦入厩。最終追いは南Wで。

アドマイヤムーン
前走の皐月賞4着は道中、後方の外目を追走。折り合いもスムーズ。だが、勝負どころで手綱が動いても、なかなか反応しない。直線でもいつもの伸び脚が見られなかった。緩い馬場の影響なのか。前々走の弥生賞1着は後方2番手で我慢。後ろにはライバル・サクラメガワンダーがびっしりマーク。淡々とした流れのなか、レースが動いたのは3角。サクラが進出したのを見て、同馬もアクション開始。直線手前でサクラに併せられるも、坂下でビュッと一気に突き放す。先頭へ立ったところで気を抜いて外へ膨れるものの、強烈な末脚で戴冠した。3走前の共同通信杯1着は道中、中団のインと絶好位を追走。終始、折り合いもスムーズ。直線で馬場の3分どころを選ぶと、ソラを使うことを懸念してギリギリまで追い出しを我慢。坂を上りきった残り300㍍地点で満を持して追い出されると、ビュッと瞬時に加速。そのまま突き抜けて、着差以上に強い内容だった。メンバー最速上がり33秒9。この馬の持ち味は抜け出す時の加速力。ただ、早めに抜け出すと弥生賞のように左右にヨレる難癖も兼ね備えている。それによって仕掛けどころが難しい。ダービーの持久力ある展開を直線一気で差し切れるのか微妙だ。

マルカシェンク
前走の京都新聞杯5着は骨折明け。やっと間に合った感じだった。レースでは超スローのため発馬直後から行きたがる。それでも、鞍上は本番を意識して手綱をガッチリ抑えたまま。1角あたりは折り合いが付いた。残り4ハロンからペースアップする流れを外目へ持ち出す。メンバー最速上がり3ハロン33秒0の脚を繰り出すも、この展開で大外を通っては勝負にならなかった。復帰戦としては上々の内容といえる。休養前は強烈な末脚で3連勝。ダービー候補一番手だった。問題はダービーの持久力戦への適応。前走は緩い競馬で底力を求められなかった。果たして本当に内臓面が戻っているのか。成長期を休養に当てたハンデは大きいと思う。最終追いはCWでビシッと。末脚は魅力的。

トーホウアラン
前走の京都新聞杯1着は超スロー。発馬直後にスッと2番手のインへ。これは前々走で1800㍍の流れを経験したからだろう。終始、折り合いを欠くことなくスムーズな追走。残り4ハロンの下り坂から一気にペースを上げて先頭へ躍り出る。33秒台の決着のため着差は僅かだが、最後まで脚色が衰えることなく33秒4の脚でまとめて快勝した。ただ、有力どころが後方で牽制して展開が向いたことは明らかだった。前々走のスプリングSは忙しい1800㍍で高レベルのメンバーでは致し方なかった。また、輸送減りするなど体調も万全ではなかった。フットワークの大きい馬でゆったりと流れに乗れるこの距離は合っている。今回も好位あたりからだろう。あとは厳しい流れになってどうか。

ロジック
前走のNHKマイルC1着は道中、中団のインで末脚をタメる。当日は内を通った馬絶対有利の馬場。それを熟知した鞍上が直線で馬群のバラけたところを突いて抜け出す。最後は粘るファイングレインを差し切った。極端に速い上がり決着にならなかったことが幸いした。切れる脚がなく、ワンペースの走りをする馬で距離延長がプラスに働くとは思えない。

スーパーホーネット
この中間は馬体細下を考慮してビシッと追われていない。これでは上積みが望めないし、マイルの差し馬だけに距離延長はプラスに働かない。

フサイチリシャール
前走のNHKマイルC6着は馬場を考えれば不利な大外枠発走。うまく発馬を決め手好位へ取り付く。3~4角で除々にポディションを上げて、直線では一旦抜け出すものの、そこまで。最後はバッタリ止まってしまった。本来のこの馬の実力を考えれば不可解。前々走の皐月賞5着は淀みない流れを勝負どことの3~4角で早めスパート。直線入り口で単独先頭に躍り出るも、最後スタミナ切れした。この馬の持ち味はスピードの持続性。それを生かすには1800㍍前後がベストだろう。使い詰めのローテで疲れが懸念されるし、この距離では…

ジャリスコライト
前走の皐月賞7着は外枠発走ながらうまく中団で流れに乗る。この辺りはさすがの鞍上。勝負どころでも抜群の手応えが残っており、直線で弾けるシーンを予感。だが、頼りない走りで伸びるどころか、失速してしまった。休み明けで体調が万全ではなかったこともあったか。この馬の持ち味はいちょうSで見せた一瞬の切れ味。底力の要求されるダービーで果たして。

エイシンテンリュー
切れる脚がなく、頭の高い走法。だが、ここ2走はAメインの作る淀みない流れをジワジワ脚を伸ばした。今回も同様の流れが予想される。この馬なりに伸びてくるはず。

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今週の注目馬

2006-05-23 23:48:02 | 見解
いよいよダービーウィーク。各馬の見解は後にして、他レースでの注目馬を書きたい。

土曜日のメイン、中京11R金鯱賞は宝塚記念の前哨戦。人気はローゼンクロイツだが、フットワークの大きい馬で小回り中京向きとは思えない。これなら適距離で真価発揮のブルートルネードに注目したい。前走は息の入らない逃げでは仕方ない。前々走の日経賞3着が早めに動く厳しい競馬で直前まで踏ん張った。今は充実している。その他では、中京向きの脚質なサンバレンティンに注目。相手は強いが、速い流れで一瞬の脚が生かせれば。

10Rの白百合Sは残念ダービーで素質馬が集まりそう。キャプテンベガは小回りコース微妙。素質は文句なし。マツリダゴッホの決め手はこの距離でこそだろう。インテレットは皐月賞がロスの多い競馬。ここなら主役を張れる。

ダービーの後はGⅡの目黒記念が行われる。注目は昨年の3着馬ダディーズドリーム。ここ数走はスムーズな競馬ができていない。昨年のこのレースは直線で不利がありながら勝ち馬と小差。長距離で長くいい脚を使うタイプで、条件ベスト、鞍上強化で。

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優駿牝馬(GI)回顧

2006-05-23 23:34:08 | 回顧
【馬場状態】A→C1週目。内、外変わらない馬場状態

12.5 - 10.9 - 11.3 - 11.6 - 11.8 - 12.4 - 12.8 - 13.5 - 13.2 - 11.6 - 12.2 - 12.4


【展開】発馬直後にガツンと掛かったYファビルが11秒台のラップを刻む暴走ペースに。2番手のAライジングとは2秒差。番手以下も淀みない流れで距離適性が求められる厳しい競馬に。

47歳、ベテランジョッキー本田優騎手の気迫に応えてカワカミプリンセスが見事な差し切りでGIを制した。レースはYファビルの暴走によって予想外の乱ペースに。道中はその流れを中団追走。折り合いもスムーズで、向こう正面で除々にポディションを上げいく正攻法の競馬。直線で逃げ粘るAライジングを捕らえて、最後は外へ膨れながら他の追随を振り切った。競走馬としの底力が求められる厳しい競馬で、本来ならわずかキャリア3戦のこの馬には酷。だが、同馬は意に介さなかった。しかも、かなり早めに動く横綱競馬で着差以上に中身は濃い。終いの脚はもの凄いレベルだ。これで4戦無敗。49年ぶりの無敗女王となった。本田騎手&西浦町教師は5年前のこのレースで3着に敗れたテイエムオーシャンの雪辱を見事に晴らした。

桜花賞14着から巻き返しを図ったフサイチパンドラは惜しくも2着も敗れた。金曜日輸送の効果でプラス14㌔とフックラした馬体。下見所では落ち着いていたが、スタンド前発走のためイレ込む。これでは懸念された折り合いが難しいと思ったが、Yファビルの作った暴走ペースで、中団で折り合うことに成功。向こう正面まで併走していた勝ち馬より仕掛けを遅らせ、直線入り口の坂を上り切ったところでは鼻っ面を合わせるも、ラスト1ハロンで突き放されてしまった。レース前のイレ込みが悔やまれる。折り合いしだいだが、ゆったり競馬できるこの距離が向いている。調教でいつも抜群の動きを披露するように、相当な能力を秘めている。だが、その反面で気難しさを兼ね備えている。その辺りの課題をクリアしないと。

3着には離れた2番手からアサヒライジングが粘った。自身も淀みないラップで追走し、前、後ろを気にしなければならない苦しい立場。4角でバテたYファビルを捕らえると、そこから11秒6と一気に加速して突き放す。ゴール前まで懸命の粘りを見せるも、最後は2頭の末脚に屈した。厳しい流れを実質、ハナに立つ競馬でよく頑張った。スタミナ配合で中距離の平均ペース逃げが合っているか。

1番人気のアドマイヤキッスは期待に応えることができなかった。14㌔減った前走から増減なし。道中は後方で折り合いに専念。おっとりした気性でスムーズな追走。3~4角で2着馬とともにポディションを押し上げ、直線入り口では並びかける勢いだったが、そこから距離適性の差が出て失速。4着を確保するのが精一杯だった。Yファビルの作る暴走ペースで距離のごまかしが利かなかった。上がりの掛かるマイル戦で期待。

ニシノフジムスメは発馬で後手を踏む。そこから鞍上が抑えるのに苦労するくらいの行きっぷり。向こう正面では掛かって前へ。Fパンドラに前をカットされる不利もあった。直線入り口でも両サイドからプレッシャーをかけられる厳しい競馬。最後は脚色が鈍ってしまった。スムーズならもう少しやれたか。

桜花賞馬キストゥヘヴンは前走のような強烈な脚を使えなかった。発馬直後に手綱をグッと抑えて後方から。今回もAキッスをマークしながら。直線入り口までは理想的な競馬だったが、そこからの伸び脚が今ひとつ。最後は完全に脚が上がってしまった。やはり、マイル戦での決め手勝負が合っている。この距離では…

シェルズレイは発馬直後に積極的に前へ。切れる脚が使えないことを考えれば最善策。3番手でしっかり流れに乗れたが、直線でジリ脚になった。パワータイプで決め手強化が急務。

本命視したアクロスザヘイブンは残念ながら14着に敗れた。道中は4番手のインとうまく流れに乗れたが、勝負どころで除々にポディションを下げて直線は見せ場すら作れなかった。距離適性と完成度の差を見せられた。少し無謀な狙いだったと反省している。

レース途中で故障発生したコイウタ。鞍上の横山典騎手の好判断でハ行で済むことができたのは不幸中の幸い。楽しい余生を過ごしてほしい。

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優駿牝馬(GI)最終結論

2006-05-21 06:48:44 | 最終結論
◎アクロスザヘイブン
○アドマイヤキッス
▲フサイチパンドラ
△ニシノフジムスメ
×キストゥヘヴン
×カワカミプリンセス

【見解】
時間がないのでサッと。アクロスザヘイブンの上積みに期待。前走は3角で絡まれて、馬込みに飲み込まれたところから差し返した。好位のインから抜け出す。

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優駿牝馬(GI)展望

2006-05-18 13:11:47 | 見解
例年以上に混戦模様を呈する優駿牝馬(GI)。距離を意識して毎年、スローの瞬発力勝負の流れになりやすいのは有名。本来なら桜花賞組が中心となりそうだが、今年は他路線組にもチャンス十分だろう。

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キストゥヘヴン
前走の桜花賞1着は好発を決めるも、後方へスッと下げてAキッスを徹底マーク。終始、外目を通らされるロスの多い競馬。勝負どころで早めに動いたAキッスに対して、同馬はワンテンポ仕掛けを遅らせる。直線、大外へ持ち出すと、メンバー唯一の上がり34秒9の末脚で一気の差し切り。マイルの淀みない流れで折り合いも付いた。外目を通っての完勝だった。馬体減りを懸念して火曜日追いにした陣営の努力も実った。前々走のフラワーCはFパンドラが作るHペースを中団追走。4角で前が詰まったが、ギリギリまで脚をタメられると、弾けるような伸び脚で差し切った。タメれば鋭い脚を使う。ここ2走は速い流れで末脚が生きた。この距離で折り合いと末脚をタメられるかが焦点。

アドマイヤキッス
前走の桜花賞2着は叩き2戦目でマイナス14㌔。幾分、スッキリ見せていた。道中は後方で脚をタメる。前々走のチューリップ賞1着時と同じように勝負どころで馬7頭分、外目を通って進出。早めに前を捕らえると、一旦は先頭へ立つ。だが、ジワジワ伸びたところを勝ち馬にスッと差されてしまった。だが、自ら勝ちに行く横綱相撲は高く評価したい。おっとりとした気性で距離が伸びても折り合いの不安はない。あとは追ってやや頭の高い走法。条件の関係もあるが、まだ34秒台の脚を使ったことがないように、スローの追い比べでの不安がある。どちらかというとパワータイプか。

コイウタ
前走の桜花賞3着は中団追走。うまく平均ペースの流れに乗って直線の追い比べに持ち込むも、上位2頭の底力に屈した形。前々走のクイーンC1着はスローの流れを好位から34秒4の脚で差し切った。レース運びが上手く、終いもいい脚を使うため大崩れしないタイプ。あとは距離延長が課題となるが、この時期の3歳同士の対戦。距離適性云々より、折り合えばごまかせる。

アサヒライジング
前走の桜花賞4着は平均ペースの理想的な流れに持ち込む。終始、スムーズな単騎逃げ。直線入り口で一気に突き放すとゴール直前まで粘る大健闘を見せる。最後はバテてしまったが、マイナス14㌔でよく頑張った。ハナへ行けないと脆い面があるが、スピード一本調子ではなく、タメ逃げもできる。距離は問題ないだろう。あとはFパンドラに絡まれることなく、マイペースで行けるかどうか。

シェルズレイ
前走の桜花賞5着は中団で折り合う。勝負どころでコイウタとともに進出するも、直線でジリジリとしか脚が使えず。前々走のチューリップ賞2着は好位で折り合いを欠きながら、直線で粘り強く応戦した。ワンペース気味の走りで速い脚を要求される展開では辛い。距離が伸びてペースが落ち着くのは歓迎できない。この中間も相変わらずビシビシ攻められている。雨が降ってこそ。

テイエムプリキュア
前走のフローラS7着は発馬一息。揉まれるのを懸念して外目を早めに進出。直線の瞬発力勝負となったが、ジワジワとしか伸びず。前々走の桜花賞8着も発馬一息で気合を付けながらの道中。しかも、勝負どころでステッキが入るなどかなりのスブさを見せていた。直線も見せ場すら作れなかった。現状ではマイルは忙しい。その意味では2400㍍に替わるのは魅力的といえる。ただし、このレースはスローの瞬発力勝負になりやすいだけに展開が向くとは思えない。雨が降ることが条件。この中間は男馬のような攻めをこなしている。

フサイチパンドラ
前走の桜花賞14着は煽り気味の発馬。外枠だったため、焦った鞍上がテンに仕掛けて馬が掛かってしまった。これでかなり脚を使ったし、勝負どころでコイウタに被されては万事休す。前々走のフラワーC2着も1角で他馬と接触して掛かってオーバーペースを演出。それでも、直線半ばまでセーフティーリートを保ったように力のあるところを示した。その小差の勝ち馬は桜花賞を制し、走破時計は翌日のスプリングSと同じだった。負けて強の内容。秘めている能力は相当なもの。だが、気難しく、鞍上がうまく誘導できていたいために能力を出し切れていない。現状ではハナへ立って揉まれない競馬が合っている。その意味では先行しやすいこの距離は歓迎材料のクチ。あとは折り合いひとつ。鞍上にはダイワエルシエーロの再現を期待。

ヤマトマリオン
前走のフローラS1着は道中、好位馬群を追走。スローということでギュッと馬群が密集しての追い比べ。直線入り口では前が詰まって追い出しを迷ったが、残り300㍍地点で前が開くとジワジワ伸びてゴール前で突き抜けた。ビュッと一気に脚を使うのではなく、平均して長くいい脚を使うタイプで府中はベスト。上がり3ハロンは34秒5。折り合い面には全く不安がないし、血統面から考えても距離延長は望むところ。ベストの舞台で強い相手でも。

ブロンコーネ
前走のフローラS2着は内枠発走から終始、中団のインをロスなく追走。すぐ前には勝ち馬がいる絶好位。若干、行きたがっていたが、許容範囲内。直線を向いても内を通ると、激しい追い比べの末、勝ち馬には屈したものの、他馬の追随と封じた。だが、スローの終い勝負で終始、内々を通れた恩恵はかなり大きかった。今回は枠順と鞍上の手綱さばきが光った。2走前の未勝利戦の内容から底力を秘めている。今回もうまく立ち回れれば。

アクロスザヘイブン
前走のフローラS3着は道中、ハナへ立ってスローの流れに持ち込む。テン5ハロン手前で掛かった馬に競られるも焦らず。直線まで溜めて追い出されると、そこからジワジワと抵抗して一旦は交わされながら抜き返す抜群の根性で2着馬とコンマ差なしに粘った。前々で競馬できるスピードに加えて終いも切れる脚を使える。キャリア3戦。一戦毎に上昇している。ここでも。

ニシノフジムスメ
前走の忘れな草賞1着は超スローの流れを引っ張り切りの手応えで好位のインを追走。終始、経済コースを通れたし、勝負どころでも仕掛けを急がない。直線で内をスルスル突いて一気の差し切り勝ち。距離が伸びて追走が楽になり、末脚が生きた。このレースで負かした馬たちは次走で好走を繰り返している。うまく立ち回った鞍上のファインプレーもあるが、長くいい脚を使うタイプで府中向きだろう。

ブルーメンブラット
前走の矢車賞1着は雨で時計の掛かる馬場。好位のインを追走から内をスルスルと突き放した。パワー馬場でも大きくバテることなく、36秒1-36秒3でまとめたのは立派。前々走の忘れな賞2着は超スローの流れを好位追走し、直線でジワジワ伸びた。3走前のフラワーC3着は長距離輸送でマイナス14㌔。フサイチパンドラの作ったHペースの流れを中団から早めスパートで3着まで押し上げた。ここ数走の感じではスローの瞬発力勝負より底力勝負向きの馬。距離が伸びて流れが落ち着くのはどうか。あとは中1週の長距離輸送ということで馬体に注目。

カワカミプリンセス
前走のスイートピーS1着は口を割りながらも何とか中団で抑えられる道中。勝負どころでロスを避けるためか、外々を通る。直線へ入ると、長くいい脚を使って一完歩毎に詰め寄って差し切った。終いの脚はお見事だった。前々走の君子蘭賞1着もSティーダの作る速い流れを勝負どころで大外を通るロスの多い競馬だったが、一気の差し脚でまとめた。このように末脚の爆発力は凄まじい。今回は3ハロンの距離延長。抑えて末脚をタメられれば問題ないはず。あとは強敵相手だけにロスの少ない競馬で。

ヤマニンファビル
前走のスイートピーS1着はうまく平均ペースの流れに落としての逃げ。ゴール前まで粘るも、勝ち馬の決め手に屈してしまった。折り合い面に不安がないし、スタミナもある。うまく単騎逃げの形に持ち込めれば。

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ヴィクトリアマイル(GI)回顧

2006-05-15 23:26:58 | 回顧
2006/05/14 2回 東京 8日目 曇(稍)
11R サラ系4歳以上 ヴィクトリアマイル(G1) ○国際牝◯指(定量) 芝1600
【馬場状態】Aコース。前日の降雨でやや重が残り、最内がしっかりとした馬場。逆に真ん中や大外は馬場が深く、追い込みにくい。

12.6 - 11.2 - 11.6 - 12.1 - 12.2 - 11.4 - 11.3 - 11.6
(35.4-34.3)(47.5-46.5) (59.7-58.6)

【展開】マイネサマンサがハナ。2番手以下のコスモマーベラス、デアリングハートらががっちり手綱を抑えてスローの流れ。上位馬が33秒台の末脚を使っているように、前々で運んで切れる脚を使える馬有利の展開。

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以前はチャカついて気難しさを露呈していたダンスインザムード。だが、この日は落ち着き払って威風堂々とした姿。それが功を奏して好位差しで初代女王の座に輝いた。前日の降雨が上がり、やや重まで回復した馬場は、最内がしっかりと踏ん張りが利き、真ん中より外目が深く追い込みづらい馬場。最内枠発走の同馬にとって願ってもない条件だった。レースではマイネサマンサの作るスローの流れを5番手のイン。遅い流れでも引っ張り切りの手応えで何とか折り合った。4角から直線にかけても抜群の手応え。いつ抜け出してもおかしくなかったが、鞍上の北村宏騎手はギリギリまで追い出しを我慢。残り1ハロン地点で満を持して追い出されると、ビュッと鋭い末脚で加速。そのまま他馬の追随を許さなかった。上がり3ハロンは33秒8。絶好の手応えでも仕掛けを焦らなかった鞍上の判断は素晴らしかった。北村宏騎手は8年目にして初GIタイトル。それも自厩舎の馬での制覇ということで喜びも倍増だろう。ダンス自身も以前の気性難が影を潜め、絶好の気配だった。恵まれた面があったのは確かだが、本格化した人馬の勝利だった。

2着のエアメサイアはメンバー最速の上がり3ハロン33秒4を繰り出すも一歩届かなかった。道中は後方の外目を追走。決して焦ることなく直線までジッと動かず。大外へ持ち出されると、弾けるような伸び脚。グイグイと勝ち馬を猛追するも、わずかに届かなかった。当日は最内有利の馬場。勝ったダンスが1番枠なのに対し、メサイアは大外18番枠。スローの団子競馬のフルゲートでは内目へ入れるのは不可能。かなり不向きな条件だったことを考えれば負けて強の内容。馬の成長に合わせてプラス12㌔。まだまだ成長途上にあり、力を付けている。牡馬相手でも通用しそうだ。

3着のディアデラノビアは道中、がっちり抑えられて中団の外目。緩い流れで脚をタメる。前のラインクラフトを見ながらの競馬。直線で大外へ持ち出されると、ジワジワと長くいい脚を使って追い込んだ。上位2頭には及ばなかったものの、力を出し切った。課題だった折り合いも付いていた。

コスモマーベラスはこれ以上ない競馬。道中、3番枠発走を生かしてスローの流れを2番手追走。うまく流れに乗ると、馬場のしっかりしている最内を粘る。最後は地力の差を見せ付けられたが、全くロスのない競馬で力を出し切った。

5着は上がり馬のアグネスラズベリ。発馬直後に若干行きたがるも、手綱を抑えられて7番手追走。だが、一番馬場の悪い真ん中を通らされて最後は思ったほど弾けなかった。それでも、強豪相手に実績のないマイルで結果を出せたのは自身になったはずだ。

本命視したデアリングハートはスムーズな競馬をしたが6着だった。前日輸送で下見どころから落ち着いた姿。15番枠から好発を決めると、スッと好位へ控える。前走は折り合いを欠いてオーバーペースとなったが、この日は抜群に折り合っていた。終始、スムーズな競馬で残り2ハロン地点まで持ったまま。この時点で、かなりの手応えを感じたが、追い出されるとジリジリとしか伸びなかった。雨の影響でキレが鈍ったか。欲を言えばもっと内目の枠だったら…。落ち着きがあり、折り合いが付いたのは収穫。

前走で復活を遂げたヤマニンシュクルは残念ながら展開が向かなかった。流れが落ち着き、速い脚が求められる展開。スパッと切れるのではなく、長くいい脚を使うタイプでマイルの切れ味勝負では分が悪かった。

チアフルスマイルは中1週でも馬体を維持していた。鞍上もソツなく乗ったが、上滑りする馬場が向かなかったか。パンパンの良馬場で。

1番人気のラインクラフトは残念ながら見せ場すら作れなかった。1週前あたりからカイ食いが落ちて直前の攻めをセーブ。その後は馬場入りすらできなかった。レースでも発馬で後手を踏み、テンに行きたがって折り合いを欠いた。高松宮記念、阪急杯で楽に好位追走したように、スプリンターなのだろう。

ヤマニンアラバスタは課題の発馬を決めたものの、マイル適性の差が出た感。もう少し長い距離でゆったりとした競馬から差すのがベスト。マイルの瞬発力勝負は向かない。

マイネサマンサは爪の不安で帰厩が遅れて急仕上げ。マイナス16㌔。スローの逃げに落としたが、そこまで。

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ヴィクトリアマイル(GI)最終結論

2006-05-13 22:57:39 | 最終結論
◎デアリングハート
○エアメサイア
▲ヤマニンアラバスタ
△ラインクラフト
×ダンスインザムード
×ディアデラノビア
☆オーゴンサンデー

【見解】
日曜日の東京地方は雨模様。どうやら不良馬場必至の情勢。これによって内有利の馬場がどう変化するのか。3~4角の内はかなり荒れている。展開面に目を移すと、逃げ馬不在。内のマイネサマンサがハナを主張するだろうが、体調面や折り合いに不安があり、積極策はない。その隣のジェダイトも前走で控える競馬にメドを立てており、好位あたりからのレースが有望。そうすればデアリングハートの逃げが有望。展開の恩恵は大きい。中団グループもスローの流れで脚がタメられる。本命は前日単勝8520円、デアリングハート。前走の阪神牝馬S12着は久々で激しくイレ込み、レース前から走られる精神状態ではなかった。レースでもスプリント馬シーイズトウショウに絡まれてオーバーペースの逃げ。これでは息が持たなくて当然。むしろ、休養前に減った馬体が戻ったことに好感を持てた。昨春は持ち前の先行力を武器に、好位をうまく立ち回ってGIで好走。控えての決め手勝負では分が悪いが、スピードの持続力で押し切るタイプ。能力が高いことは間違いない。今回は一度使われて落ち着きが出てきているのは何より。中4週という余裕あるローテで順調に攻め馬を積まれている。更には上記でも述べたように展開面での恩恵が大きい。ハナ、2番手どちらからでも競馬できる。前日輸送で落ち着きが出て折り合えれば。

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ヴィクトリアM(GI)展望

2006-05-11 22:58:19 | 見解
新設GIのヴィクトリアマイル(GI)。舞台は府中1600㍍。今後、有力メンバーが揃うかが課題となりそうだが、GIの谷間が解消される点では良いと思う。スイープトウショウ、シーザリオがいないのは残念だが、レベルの高いメンバーが揃った。

ラインクラフト
抜けた1番人気が予想される。前走の阪神牝馬S1着はテン2~4ハロン32秒7というスプリント戦並みのラップ。それを悠々3番手追走。直線入り口でバテた逃げ馬を捕らえると、楽々と突き抜けて3馬身差の圧勝。力の違いを見せ付けた。前々走の高松宮記念2着は久々で急遽の出走のため余裕残しの仕上げ。しかも、初のスプリント戦という厳しい条件でも底力で上位まで来た。昨年はスピード性能に加えて、終いも切れる脚を使ってマイルGIを連勝。短距離戦での強さは際立っている。いずれは名スプリンターとなるだろう。だが、今回は府中のマイル戦。ここ2走は速い流れで折り合いが付いたが、テンの流れが遅くなるのは必至の情勢。速い流れを押し切る競馬が合っており、掛かって末をなくす可能性は十分だ。また、中4週ながら中間の攻めは2本のみ。

ダンスインザムード
前走のマイラーズC2着は苦手の久々。だが、以前のようなイレ込みは見られず、落ち着いた姿。道中はPマシーンの作る緩い流れを6番手の外目から勝ち馬を見る形。勝負どころで除々にポディションを上げていくと、直線でジワジワと末を伸ばすも、勝ち馬には及ばなかった。昨春は精神的なモロさからスランプに陥っていたが、超スローの府中牝馬Sで上がり32秒7の末脚を使ったあたりから、復活の糸口を見つけた。一線級牡馬相手でも上位争いを演じてきたように牝馬限定戦なら力上位は明白。好位から押し切る競馬で久々の美酒を味わう。

エアメサイア
前走の阪神牝馬S2着は道中、後方の外目を追走。勝負どころどころで外目を通って進出し、直線で懸命に末を伸ばすも、勝ち馬に3馬身差を付けられてしまった。やはり久々の1400㍍。しかも、スプリント馬シーイズトウショウが猛ラップを作ったため、余計に流れに戸惑った。前々走の中山記念3着は道悪を考慮して積極的に3番手追走。だが、この馬場では持ち前の切れ味を削がれて、流れ込んだだけとなった。一見、前走の3馬身差は決定的とも思える。だが、スプリント戦並みの厳しい流れを経験したこと、1ハロンの距離延長、府中の長い直線で長くいい脚を使えれば逆転は可能と思う。この中間は目標のレースということで、坂路で熱心に乗られている。

ヤマニンシュクル
前走の中山牝馬S1着で見事、復活を成し遂げた。道中は後方で末脚をタメて、直線で外目へ持ち出して上がり3ハロン34秒5の末脚で差し切った。前々走の京都牝馬S4着はスローの瞬発力勝負の流れで持ち味を生かせなかった。この馬は中距離をゆったり追走し、適度に上がりの掛かる展開を、長くいい脚を使って差すのがベスト。今回は府中のマイル戦。極端に時計の速い決着や上がりの競馬では厳しい。雨で時計が掛かるのはプラスに働くだろう。

ヤマニンアラバスタ
前走の中山牝馬S3着は発馬一息で最後方からの競馬。道中、たっぷり末脚をタメて直線で内の狭いところを割ってビュッと伸びてきた。上位2頭には及ばなかったが、苦手の右回りでよく頑張った。3走前のエリザベス女王杯8着は最初の1角で挟まれる不利があり、位置取りが悪くなって直線まで動かず。上がり33秒4の末脚を使って届かないのでは仕方ない。この馬の瞬発力の素晴らしさは府中牝馬S、新潟記念で証明済み。しかし、これは中距離のゆったり追走したうえでのもの。マイルの速い流れで道中、脚を使わされて終いも伸びるかの懸念はある。スローになれば。

チアフルスマイル
前走の谷川岳S1着はラスト1ハロンの切れ味が素晴らしかった。ペースを問わずタメれば牝馬特有の切れ味を発揮する。だが、良績は直線平坦コースに集中する。府中の直線入り口の坂を克服し、ゴール前、どれだけ末脚を伸ばせるのか。前走で8㌔減っての中1週の長距離輸送。馬体の維持も課題。パンパンの良馬場が絶対条件だけに週末の天候が心配。

デアリングハート
前走の阪神牝馬S12着は久々でテンションが高く、走れる精神状態ではなかった。レースでもハナを叩いてシーイズトウショウに絡まれてスプリント戦並みのラップに巻き込まれては仕方なし。昨春はNHKマイルC2着でラインクラフトと小差の競馬を演じている。控えての切れ味勝負では分が悪いため、前々でスピードを生かして粘る競馬が合っている。ここは単騎逃げ濃厚のメンバー構成。馬体の戻った久々の前走を使われた上積みは大きいし、中間は順調に攻めを積まれている。前日輸送で落ち着きがあれば。

レクレドール
気ムラな馬で掴みにくいタイプ。小回りで早めに動けば末をなくすし、スローの瞬発力勝負では劣る。理想は中団に控えて上がりの掛かる展開を差す競馬。ここはGI級相手で直線の長い府中では厳しい。

ディアデラノビア
前走のマイラーズC3着はPマシーンの作る緩い流れを、鞍上が抑えるのに四苦八苦しながら中団のイン追走。直線で外目へ持ち出されると、一完歩毎に詰め寄るも僅かに届かなかった。この馬の持ち味はタメての爆発力。一瞬の切れ味よりは長くいい脚を使うタイプ。フローラS、オークスを見ても分かるとおり府中適性は抜群。ベストは中距離だが、スローで脚をタメられれば。

マイネサマンサ
前走の京都牝馬S1着は鞍上の好判断で発馬直後にハナへ立ってスローに落とす。上がり3ハロン34秒3にまとめて逃げ切った。折り合いに難のあるタイプだが、それさえクリアできれば前々へ行けて、終いもいい脚を使える。今回も意思さえあればハナへ叩けるメンバー構成。ただ、前走後に順調さを欠いて栗東へ帰厩したのが、今月3日。時計を出したのは最終追い切りのみ。いくらBRファームで乗り込んだとはいえ、急仕上げは否めない。

アグネスラズベリ
前走の洛陽S1着はテンに鞍上が無理に抑えて口を割り加減。何とか中団に抑えることに成功。直線で外目へ持ち出すと、上がり33秒4の鋭い切れ味で差し切った。牝馬特有の切れ味を秘めている。あとは初のGI戦で流れに戸惑わないか。

ショウナンパントル
この中間はWコースでの調整。近走は頭打ちの現状で2歳女王の影が薄くなっている。ここはGI勝ちのあるマイル戦になるが、ごまかしの利かない府中マイル戦では…

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