健康楽園。

健康に関する情報・提案を主にする。

環境文学。

2007-08-06 | 読んでみた。finding.
村上龍さんの「タナトス」。
三部作「エクスタシー」「メランコリア」「タナトス」と続いた最終作です。
ニューヨークで、撮影助手ミヤシタが、新人歌手のプロモーションビデオを撮っていると、日本人のホームレス・ヤザキが近付いてきて「ゴッホがなぜ自分の耳を切ったか、わかるかい?」が冒頭の部分。
ホームレス・ヤザキについての女優などの回想で物語は続いていく。

一時、環境音楽っていって、寂しいとき・疲れたとき・物思いに沈むとき、この音楽がピッタリ癒してくれますって、モーツアルトなんかの音楽をセレクトしたCDが出ました。
文学にも??
山が大好きな、串田孫一さん。
ひたすら、高原の風・草花・山並みを絶賛する、その中にいる作家の息遣い、幸福感を、連綿と綴ってある文章。
テーマが、ほとんど無い、という読書感覚に包まれてしまいます。

この「タナトス」も、まさに環境文学。
それは、セクシーさであり、セレブであり、SMチックでありドラッグです。
ドンペリニヨンのロゼ、クリッグ、ショトームートンを飲みながら、ワーグナーの「トリスツァンとイゾルデ」愛の死、ジョアンジルベルトとジルベルト・ジルがポルトガル語で歌う「オールオブミー」、ヂュークエリントン1955年録音の「ソフィースケーテッド・レディ」、を聴きながら、危ないセックスをヤザキとしたかが語られます。
そのときもワインはブルゴーニュの白でなくてはなりません。
それもボーヌロマネのプレミアクリュー。
テーマは何??主人公は、何を感じているの??明確でないです。
環境性愛文学っていうのもアリなんですね。
しかしながら、村上さんの筆力と表現は、魅力的であります。
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サクセスストーリー。

2007-08-03 | 聴けた!imaging.
アメリカで人気ナンバーワンのグルメソースをつくっている吉田潤喜さんの講演を聴きました。
19歳のとき、立命館大学の受験に失敗し、アメリカに渡って、現在は18社のグループ会社を有する経営者。オレゴン州ポートランドに25000坪の自宅・自家用ジェット機を持ち、世界10ヵ国で「ヨシダ グルメのたれ」を発売しています。
母親に刑務所だけには入るなと、たった500ドルだけを持って渡米。
帰りの航空券をすぐに売って生活を始めました。
オリンピックで上るのは星条旗ばかりと、強いアメリカに憧れたものの、英語は全く出来ない、不法移民状態、1日14時間芝刈りなどして働いたが、アングロサクソン世界の差別は強烈。
学生時代やっていた空手が役に立つ。
やはり出会い。アメリカの義理人情を感じる。唐手の生徒が、みんなクリスマスプレゼントを持ってきてくれました。
お金が無いのでお返しができない。考えて、京都実家の焼肉屋のたれを作って、それをお返しにしたら大評判。
これは行けると確信。
しかし、スーパーでは、売らせてくれない。店頭販売を初めて妻リンダと土日に限って許可された。
和服に下駄、カーボーイハットで実演販売。集客者の6割が買ってくれるようになってきました。
このとき販売許可してくれた方が、今やアルバーソンの副社長になっています。
私をささえてきた気持ちは、「いまに見ておれ!!」です。
アメリカでは、出る杭がなければつぶされます。
義理の父親が、倒産寸前のとき、退職金すべてを貸してくれた。
「おまえの夢をかなえさせたい!」
ここにも人とのいい出会いがあります。

原料の醤油をめぐる、キッコーマンの態度と、ヤマサ醤油の対応の差も考えさせられます。
ひたむきな明るいガッツ!!
教えられることも多く、元気になる講演会でした。
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