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序夜「ラインの黄金」

2014-04-05 | 聴けた!imaging.
ワーグナー楽劇 ニーベルングの指環序夜「ラインの黄金」
東京春音楽祭のメインイベントです。
100人以上のフルメンバーNHK交響楽団と、ドイツから参加の歌手たちで演奏会方式でのコンサートでした。
昨年が「ニュルンベルグのマイスタージンガー」。
いよいよ指環シリーズの登場です。
オペラ方式ですとオーケストラボックスに入れる楽団員の人数が制限されますので、演奏会方式のほうが優れているところもあります。
楽劇 ニーベルングの指環は、序夜「ラインの黄金」に続き「ワルキューレ」「ジーグフリート」「神々の黄昏」4夜にもわたります。
脚本も、無論音楽もすべてワーグナーの発想から生まれた作品。なんと巨大な作品かとあらためて感嘆。
神々の住む天界の世界と、地上の世界に住む巨人族や人間、ライン川の底に住む乙女たち。それに地底に住むニーベルング族、地母神エルダがからんでいく。
ライン川で黄金を守る乙女たちから、女性との真実の愛を断念したものだけがこの黄金を手に入れ世界を支配する力を得ることを知り、盗み出す小人族アルベリヒ。
アルベリヒから指環に加工した黄金を奪うのが神ヴォータン。全知全能絶対権力の神らしくない、畏れ、権力欲、金欲、愛欲にも満ち、エルダの予言にも左右されてしまう、なんとも人間らしい神様。
自分の居城ワルハラを巨人族につくらせる御礼に、美の神フライアを差し出すことも約束している。
やはり、ニーチェの「神は死んだ」と共鳴する、「神々の黄昏」へと指環が導かれる伏線が仕込まれている。
神は妻である女神フリッカにも諌められ、妹フライアを巨人族から取り戻すため、世界を支配するパワーを持つ黄金の指環を巨人族に与え、ワルハラ城に堂々と入城。
アルベリヒも巨人族も、いずれ巨万の富と指環の魔力を元手に 神々を倒し 世界を支配してやろうともくろむ奴らは野望を抱いている。
壮大な神話ははじまったばかり。
指環は原子力ともとれるし、さまざまな解釈がされて、現代に息づくニーベルングの指環。
傑出した傑作です。

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