健康楽園。

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女性賛歌。

2006-08-22 | 読んでみた。finding.
13のエロチカ

角川書店

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坂東眞砂子さん得意の過激な官能小説を期待したんですが、極めていやらしくない13編の物語でした。
期待は裏切られるケース多しです。
後半は、私が大好きなイタリアが舞台になっている短編が連なります。
イタリアでは、3月8日が「女の祭り」La festa di Donna,ラ・フェスタ・ディ・ドンナ・想いを寄せる女性にミモザの花をプレゼントするんですね。
何たって13作品中一番気に入ったのは「世界の真ん中」。
サチって坂東さん自身なのかなー??
「チカの言葉が頭にうかんだ。サチは太腿の付け根の間に人差し指を押し当てた。そして爪の先を亀裂の中に少し埋めて、そっと上下に動かした。ぞくりとした興奮の波が広がった。波はサチの体の真ん中から、全身の隅々へと広がっていき、爪先や頭の先から空気の中に溶けていく。サチはその波の中心だった。サチの人差し指の達する太腿の奥は、世界の真ん中だった。あたしの中には世界の真ん中がある。サチは突然、そのことに気がつき、なんだかとても楽しくなった。」26ページ。
女性って、男性より広く、深く・宇宙と大地に繋がっているんだなーって感じさせる一編です。
「狗神」「蛇鏡」「死国」「山ばば」など読んでみよう!

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