雨の前 雲広がりて 薄暗く 朧に見える 花々姿
ひのひら ろくべえ
天気は下り坂、雲広がり明るさを失い、どことなく暗く感じるように変化
した春の日天気に左右され活動性は低下、自閉的に過ごすことになる。
人間の気分というものは天気とはいっけん無縁のように思われるが、実は
そうではなく、大きく影響を受けているという事でもあろう。
天気を始め、地球上の環境というものは、「それがいい」という状態がある。
今の時期、日本では「五風十雨」という言葉がある。これは農作物を育てる
のに「ぐわいのいい」天候だそうな、十日に一度雨が降り、五日に一度風が吹く、
そんな気候が順調で、理想的な気候だそうな。確かに、雨ばかりでも、快晴
ばかりでもうまくいかないという事であろう。何事もバランスの取れた「ちょうどいい」
が世の中が落ち着いて穏やかに治まっているという事ができるのであろう。
プラスとマイナス、白と黒、愉しいこと辛いこと、何事も五分と五分の状態こそが、
安定している証拠となりうるという事である。今いいことが続いていると感じている
人は、来るべき辛さに準備をし、今辛い苦しいと感じている人は、その先には
愉しいこと、嬉しいことがあることを信じることが大切なのであろう。
「五風十雨」というバランスを精神的にどのようにして保つかという事は、まさに
自分自身そのもの問題、自分を知って、自分を愉しみ、苦しさも愉しみにできる
「したたかさ」を身につけたいものである。