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気候

2014-05-03 14:19:46 | 日記・エッセイ・コラム
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   昼下がり  一人佇む  家の横  道行く人や  眺めて暮らす
                                     ひのひら  ろくべえ




       五月に入り、一気に暖かさはピークに上り詰めるかと思いきや、朝夕は肌寒く

     どことなく、一気に夏日とはいかない、春らしい春と言った日が続く、これが春なの

     日かと思わせてくれる気候である。この数年は、暑いとか寒いと言った極端な春の

     日だったこともあり、春らしい春は久しぶりである感じがする。夏日にいっきに行く

     のでなく、徐々に移り行く気候こそが「わびさび」のある気候なのであろう。そういう

     意味で今年の春は、春らしい春なのである。

       間もなく菜種梅雨がやってきて、雨の日が幾日か続き、田植えという行事が日

     本全国で終わるころから、暑い暑い夏日の連続となっていく。それが日本の気候

     変動であろう。この気候を基本に、営みを作り上げてきたのが先人たち、この文化

     こそが、日本の根底にある価値観なのではないだろうか。

       これからも、極端にこの気候が変化するとは考えにくい、という事は先人が、積

     み重ねた、価値観、文化というものを基本に、様々なことを考える必要があるので

     あろう。今話題のPPTだって、日本の気候を他国に理解させることから始めないと、

     とんでもないことになっていくのかもしれない。どの国もその基盤となる価値観は

     その地方の気候という事になろう。この気候を理解することから、他国との有効な

     交流というものが成り立つのではないだろうか。もちろん隣国同士という事も同じで

     あろう。気候風土という人間の力ではおよびもつかない、現象によって人間は生き

     支えられていることを肝に命じたいものである。