五月雨に 濡れし若葉や 艶やかに 我を求めし あなたの如し
ひのひら ろくべえ
人間の精神は凄い、思いようで受けるプレッシャーまでもが、強くもなり
弱くなることもある。この精神を昔の人はうまいこと表現した。それがこれだ
「心頭を滅却すれば火もまた涼しい」 如何なる苦しみに遭遇しようと、心の
持ち方一つで、苦しみを乗り越えることができるということ。
心頭とは念頭、滅却は消し去ること、念頭から雑念を消し去って、無念無想
の境地に達すれば、火さえ涼しく感じられるの意(広辞苑より)だそうな。
つまり、思いよう考えようで、物事の捉えようが変化して、自分の受ける
精神的プレッシャーまでもが、変化するという事であろう。過剰に心配したり
予測ばかりして不安をつのらす、よくあることである。百聞は一見に如かず
という諺もあるように、不安ばかり先走り思ってみても、それは百聞と同じ
こと、実際のことに立ち向かえば、なんでもなかったという事はよくある。
心配は大切だが過剰に心配することは関心なことではない。自分の生活
プレッシャーは、自分自身が作り出していることもある。自分の精神に自分が
操られていることだってある。五月という月は何かと疲れがたまる月、愉しさを
求めて、自由をおおうかしたいものである。