半袖はんてん

年末年始に義母を松本へ連れてくるので、その時に着る諸々の服などを買いに、
年配者向けの洋服店へ行った。

いつもは松本で着るものを実家から持ってきて、再び持ち帰る…を繰り返していた。
しかし、冬物はなかなかの大荷物になってしまう。
そこで、松本で使うものはこちらで用意しておくことにした。
下着類やパジャマなどは今までも用意していたのだが、
それ以外は持ってきていた。

１番欲しいと思ったのは、室内で寛いでいる時に着ている上着。
最初、スモック風のちょっと厚手のものが良いかなと店員さんと相談しながら探した。
しかし、腰が曲がっている義母には腰が冷えないように丈が長めのものが良いし、
締め付けを嫌う義母には、袖は同じゴムが入っていても、
きつくなく緩めのものが良いだろうし…と、
普段実家で着ているものに近いものをと考えるが、
どれも‘帯に短しタスキに長し’で、なかなか「これ。」と思うものが見つからない。

スモック風の洋服から少し離れ、他のタイプのものをいろいろ見せてもらった。
その中で「これだ！！♪」と思ったのが、『半袖はんてん』



松本へ着た時は家事をする訳でもないし、それにお正月と言えば食事をして過している事がほとんど。
別に活動的な上着でなくても良いのだ。
はんてんなら軽くて温か。
半袖になっているから食事の時、邪魔にならない。
着てみると、袖は肘の辺りまであるし、チャンチャンコだと、寒い時は肩が冷えるが、
半袖とは言え、袖がある分温かい。
スモック風のものより、寛ぎムード満天！！

これ、なかなか評判が良いらしい。
いや～
はんてんでこんなタイプがあるんだ～！！！！！（ちなみに日本製）

現在は夫がぬくぬくっと羽織っている（笑）
義母が来た時の年に１度だけ着て、後は仕舞っておくでは勿体無さ過ぎのシロモノだもんね。
夫が着てみて、確かに軽くて肩が凝らず、食事の時に袖が邪魔にならなくて良いらしい。

参考までに…と、店員さんは丁寧に腰が曲がった人用の商品をいろいろ紹介してくれた。
まずブラウス。
前身頃は短め、後ろ身頃は長め。

「わ～こんな商品もあるんだ！！」と、びっくり！
いつも義母はブラウスを着る度に、
「背中は出るのに、前は布が余ってジョロジョロ垂れていて邪魔で…。」と、言ってたっけ。

もうひとつ紹介してくれたのが、ズボン。
前身頃に比べ、後ろ身頃はヒップの形にたっぷり布が取ってある。

ブラウスと同じく、前はモコモコと布が余ってしまうのに、
後ろは腰のところまで上がらなくて、ズボンのゴムが緩かったりした時などは、
ズルズルと下がってしまうと、いつも義母は言っていた。

ここまで来ると、感動に近い興奮状態の私。

これらは腰が曲がっている人やその人と携わっている人でなければ分からない悩み。

介護用品がいろいろ開発されている昨今。
腰の曲がった人用の洋服もこんなに充実しているとは…。

帰宅してから夫と話した。
「ズボン…、試しに買ってみようか。」