教育相談室 かけはし 小中連携版

ある小学校に設置された教育相談室。発行する新聞「かけはし」が、やがて小・中3校を結ぶ校区新聞に発展しました。

宿題について質問です

2007年02月04日 | 教育相談
質問
大阪市に住む者です。息子の担任の先生に「忘れ物を連絡帳に10回書かせるより、覚えれてない漢字10個書かせて、少しでも身につけさせてほしい。宿題も少なすぎて、学校で済ませてきてしまい、家庭での学習時間を作る習慣ができない」と話したら、「学習面で、一生懸命な親御さんなら、みな、塾に行かてはるやろ?」といわれたのです。いったい、どんな意味で言ったのか?うちの子にも塾に行かせればいい、学校では、学習させることは無理だからと、この先生は言ってるのだろうか?確かに、この先生は、「覚えれてない漢字10個と言い出したら、覚えれてない漢字が多い子は、すごい量の漢字を書かせられることになる。そうなると、書くこと自体無理な子が出てくるから、それは、できない。宿題を多く出すと、塾に時間がとられるので宿題多いと困ると言う保護者が多いから、宿題はそんなに出せない。」と言ったのです。公教育の内容を崩して塾を肯定する先生がいるのです。だから、先生一人ひとりはどうなのか?って、聞きたいんです。きれいごといくら言ったって、やっぱり本当のところは、塾に行かせて、いい学校に進学させるのがいいのかなっって、周りの親を見てたら思ってしまいます。

教育相談員
公立学校の教員には、「経済格差が学力格差となっている現状」を変えようという姿勢が必要だと私は思います。そのためには、「家庭学習」、家庭学習の中心になる「宿題」を、いかに計画的に出すかが、大切になってきます。私の中学校では、従来、宿題の出し方が教員によってバラバラであったため、個々の教員の考えによって宿題を出したり、出さなかったりしていた傾向がありました。「中学生になったんだから勉強は自分でするもの」といっていたらますます学力格差が拡大します。「多くの中学生は家庭学習のやりかたが分かっていない」という前提に立ち、「家庭学習を支える宿題の出し方」を、学校をあげて推進する必要があると思うのです。お子さんの学校でも「家庭学習を支える宿題の出し方」について、考えていただくようお願いすればどうでしょうか。