内孫が外孫の遊び相手になってくれていた。
2人で仲良く遊んでくれている間は、「ホッ」とした気分で微笑ましく眺めていられた。
2人だけで、いろんな遊びをしているうちはいい。でも、遊び道具に利用されるとなると話は変わる。
最初は嬉しいが、しばらくすると、どう逃げるかを模索し始める。
・・・歯医者さんゴッコに疲れて・・・
歯医者さんゴッコが始まった。患者にされ口を開け放しにさせられた。2人の歯医者さんに入れ変わり立ち変わりで延々と続けられると、『こりゃ かなわん』。
でも、せっかく楽しんでくれているのに、その雰囲気をこわす訳にもいかず、『どうしたら 気分を害することなく やめてくれるのか』、知恵を絞った。
歯医者役の孫が屈んで口の中を覗きに来た時、両手で抱え込んでお腹の上に乗せ、「コチョコチョ」してくすぐってみた。
笑い転げて逃げているうちに、歯医者さんゴッコがどっかへ飛んで行ってしまった。 もう1人も、それを期待したかのように覗き込んできた。
― 大成功 ―
・・・膝の上で騒がれ続けられたので・・・
座椅子に座っていると、競うように膝の上に乗っかってきたり抱きついてきたりを繰り返し始めた。しばらくは、そのままで為すがままにしていたが、長引いてくると『こりゃ かなわん』。
そこで、提案した。『1人ずつ、後ろ向いて座って。おじいちゃんが背中に字を書くから当ててみて』と。
おとなしく順番に座ってくれたので、小1の孫には平仮名を、保育所年中の孫には数字を背中に指で書き、「字の当てっこゲーム」をすると騒々しさが収まった。
― 大成功 ―
・・・・・・・
孫と遊ぶ機会が増えたので、「嬉し楽し」に続く「胡麻化しながら、どう逃げ切るか」の知恵もついてきた。