・・・地区の守り神・・・
昔から我が地区に古びた小さなお堂があり、自治会が管理してきた。昔から、自治会役員と世話役が中心となって、子ども会・青年団・婦人会が露店を出したりして夏祭りを続けている。
地区住民の厄払いも自治会役員が中心となり、初午には共同で厄払い行事をする。班長が各戸を回って寄付を集め、早朝からお餅をつき、お堂で厄払い祈願をし、公民館屋上から「お餅ほり」をする。
昨年はコロナで、役員・関係者だけの行事となったが。
・・・お世話する人・・・
そんな地域の守り神なのに、なぜか世話役やお花を替えたりは限られた人達だけに任されてきた。自分が区長当時、世話役の長老格の人から『区民全体でお世話をするように考えてほしい』との要望を受けていた。
ただ、当時の世話役を途中で代えたりもできなかったので、そのままで任期が終わった。以降の区長も、その件には手をつけなかった。
最近、その世話役の切り替えに関わる機会があったので、この際、何とか見直しできないものかと有志で相談し始めた。
・・・お堂の歴史・・・
今日、公民館に集まり、お堂の歴史や自治会との関わりについて、調べた文献や先人から伝え聞いた話を持ち寄った。「地域の守り神」のことを理解してもらい、地区住民全員に認識を新たにしてもらうための資料作りをするためだった。
だが、誰が何のために建立したのかがわからなかった。文献から、使われていた瓦が室町時代のものだったということ以外、わからないことだらけだった。
歴史的にわかっていることと、お互いが先人から伝え聞いていることだけでも、次世代へ申し送りしておこうということになった。
それなりに整理できた段階で、現自治会役員に説明し検討してもらうことにした。
自治会役員の賛同が得られれば、自治会から地区住民に向けて世話役や花当番に対する認識を高めてもらう手立てを講じてもらうよう要望することにした。
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会合後も、何人かの長老者に知っていることをお尋ねしに回ったが、記憶があいまいだったり、介護施設に入っていたりで、これと言った新たな材料は見つからなかった。当時、世話役をしていて知識豊富だった長老格だった人は、もうこの世にいないし ・・・
・・・田舎といえども・・・・
田舎といえども、地区の戸数が幼少の頃から倍増し、他地区から移り住んできた人や若い世代だけの家も多く、先人から受け継いだ地区の伝統を理解してもらい、守り続けるのは容易でない。
9年前の区長時の未処理案件、ご縁があるのか回り回って戻ってきた気がしている。どうなるのか見通しすらつかない難問だが、ダメもとで頑張ってみるしかなくなった・・・
先々を考えれば、溜息ばかりが出てくる・・・