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「狐火の家」 貴志祐介

2011-12-03 | 本と雑誌

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角川文庫 358ページ 667円+税
防犯コンサルタント榎本と弁護士 青砥純子のコンビの第2弾。1作目が長編「硝子のハンマー」、3作目が「鍵のかかった部屋」。どういう巡り合わせか、1、3を先に読んで今回第2作目の本書を読みました。
4つの密室殺人事件の短編集。
「狐火の家」
「黒い牙」
「盤端の迷宮」
「犬のみぞ知る Dog knows」

「狐火の家」
長野県の旧家で中学3年生の娘が殺害される事件が発生。玄関には鍵がかけられ、またひとつの窓を除いて内側からロックされていると言う密室状態。発見者の父親が疑われ、このために休暇でリゾート地に来ていた青砥純子が呼び出される。純子はこの密室の謎を解くためにあやしげな防犯コンサルタントと称する榎本にた助けを乞う。
榎本によって一旦は密室のトリックが解明されたようであったが・・・

「黒い牙」は毒蜘蛛を使った密室。
「盤端の迷宮」は将棋界を舞台にした密室。
「犬のみぞ知る Dog knows」は前衛劇団にて起こった密室。

「犬のみぞ知る Dog knows」は私の好みではありませんが、他の3編は「またこういうような密室のトリックがあるんだ」と感心することしきりです。加えて、純子と榎本のでこぼこコンビが進めていく謎解きの過程が微笑ましいです。退屈しません。
本作の中では表題ともなっている「狐火の家」が秀作。これは400ページクラスの長編として仕上げるだけの推理のトリックと、登場人物のストーリーがあります。
貴志祐介さんにはぜひともこのコンビで次は長編を書いていただきたいです。

本格推理小説、それも密室ものが読みたくなりました。ディクスン・カーでも注文しましょうかね。
はい、お薦め作品です。


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