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缶詰blog

世界中の缶詰を食べまくるぞ!

ギリシア、ケフテデス(肉団子)の缶詰

2010-06-08 15:31:07 | 

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 ギリシアの空は青い。
 その青は、蒼でもなく、碧でもない。こちらの心に染み入るような、純粋な青なのだ。
 そんな国に、約20年ぶりに行ってきた。
 当時は学生だった筆者が、今度は缶詰博士として(自称だけど)の再訪だ。
 万感の思いがある。
 アテネの地を踏んだとき、胸の底から、熱いかたまりのようなものが込み上げた。
 それを込み“下げ”つつ、筆者はスーパーを求めて歩いた。すなわち、缶詰を探してのことであります。
 果たして、ギリシアの缶詰事情はどーなっているのだろうか。




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 こちらはアテネ市内で買った缶詰。
 ギリシアの名物料理、ケフテデス(肉団子)が入っているらしい。
 彼の地で食べたケフテデスは、汁気がまったくなかった(こういうやつ)。
 汁気はないが、肉がジューシーで、香辛料もほどよく利き、素晴らしく美味かった。
 それに対してこの缶詰、表面に“イン・トマトソース”と書いてある。
 一寸、不安である。




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 ともかく、開缶。
 やっ、トマトソースだらけではないか。見た目にはギリシア料理というより、中華料理である。
 しかし、汁気のない缶詰を作るには、それ相応の技術と設備が必要となる(高真空缶詰という)。
 汁気のない、正真正銘のケフテデスを缶詰にするのは、ギリシアでは難しいのかもしれない。
 なぜなら、他の店でも、ケフテデス缶といえば“イン・トマトソース”しかなかったからだ。




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 かくのごとし。
 器に開け、レンジで加熱してある。
 無論、そのままでも食べられるのだが、
「より美味しく食べたい...」
 この思いから加熱を行ったのだ。
 ではでは、失敬してひと口...。
 むうっ。
 酸っぱいではないか。
 それも、トマトの爽やかな酸味ではなく、酢酸のような酸っぱさがある。
 肉質も優れない。
 果たしてどこの部位が使われたのか分からないが、時折
「ジャリリッ」
 と音がする。我が国の、大変安価なレトルトのミートボール程度の肉質だ。
 あまり美味いものではない。
 しかし、である。彼の国で食べた食事はどれも非常にウマかった。初めてギリシア料理を食べた細君も、ネコのように目を細めて賞味していたのだ。
 その味を懸命に想い出しつつ、何とか完食したのであった。




 内容総量:280g
 
 原材料名:ミートボール57%[牛挽肉51%、水、パン粉(小麦粉、全粒粉、椰子油、イースト、オリーブオイル、塩、大豆粉)、抗酸化剤(トコフェロール抽出物)、大豆たん白、調整コーンスターチ、牛乳たん白、安定剤(4ナトリウム何とか、トリポリリン酸ナトリウム)、ニンジン・小麦繊維、乾燥オニオン、塩、パセリ、ミント、オレガノ、パプリカパウダー、黒胡椒]、トマトソース38.5%(トマトペースト、剥きトマト、オニオン、塩、砂糖、白ワイン、赤胡椒、黒胡椒、シナモン)、大豆油
 原産国:ギリシア
 価格:3ユーロ(購入時で345円程度)




わしたチーズポークでチャンプルー

2010-03-25 09:44:38 | 

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 桜が咲いたというのに、寒い日が続いている。
 おまけに、昨日からは冷たい雨が降り続いている。こうなると、気持ちが春に向かっているだけに、よけいに寒さが身にこたえる。
 しかし、そんなときに救世主となるのが缶詰なんであります。
 今夜は沖縄のわしたポークを使ってチャンプルーを作り、あの陽光輝く南国にいる気分を味わってみようではないか。




20100324img_5330_2パッケージフィルムを取り去ると、美しいスチールが現れる
巻き取り鍵が付属しているのを見て
一人「ふふふ」と笑う




20100324img_5334_2こうして巻き取っていく開缶が快感。スチールの間から肌色の肉が見えてくる。
ちょいと色合いは悪いが、それは発色剤を使用していないからだ。




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さっ、こいつを半分ほど使ってチャンプルーを作ろう




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事前に豆腐の水分を切っておくのがうまい手である




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冷蔵庫に残っている野菜を総動員する
しなびた葉ものもどんどん使う




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わしたチーズポークは細切り。断面にチーズが見える
ちょいとつまむと、見た目よりも塩っぱさが利いている
まさしくランチョンミートの味。気分は早くも沖縄だ




20100324img_5337_2豆腐を一口大に切る。加熱で縮むので、少々大きめでいいようだ
水分の少ない島豆腐を使うと、ますます沖縄っぽくなると思う
しかしどこにでも売っているわけではないから、普通の木綿豆腐を使用する





20100324img_5338_2油をしいて、豆腐を弱火で加熱
ここで水分をしっかりと飛ばす。ウチナータイムだと割り切って、気長にやろう
ところで、豆腐をひっくり返すのってなかなか難しいもんですなァ






20100324img_5342_2豆腐に焼き色がついたらわしたポークを投入し、脂を染み出させる
この間、ずっと弱火。火が強いと豆腐の水分がはぜるのだ




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 さっ、主婦のみなさん、お待たせしました。いよいよ野菜の投入であります。
 どうして「お待たせ」なのか。それは、残りものの野菜をみんなブチ込めることは、台所を預かる者にとって一種の快感だからだ。じゃんじゃんブチ込んじゃってくだされ。

 


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 かくのごとし。
 野菜を加熱するとかさが減って、量がたくさん食べられるからいい。
 それでは失敬して、ひと口...。
 ふーむふむ。まさしく気分は沖縄であります。
 味付けを塩・胡椒だけにしたので、トマトの酸味やらサニーレタスの甘さが混ざり合って、パンチのない、やや茫漠とした味わいだ。
 しかしその茫漠さが、沖縄っぽくていいのだ。
 わしたチーズポークの濃い味付けが、いいアクセントになっている。やっぱりチャンプルーにポークランチョンミートは欠かせないようだ。

 こうして沖縄気分を充分に満喫したのだが、実は筆者。
 その沖縄に行ったことがない。
 それでもこうして楽しめるのだから、人間はイマジネーションが大事なんですなァ。




 内容量:180g
 原材料名:豚国・鶏肉、ばれいしょでん粉、プロセスチーズ、食塩、黒糖、香辛料
 原産国:日本(沖縄、沖縄県物産公社HO




大晦日企画! コンビーフとニューコンミート

2009-12-31 12:44:52 | 

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 いよいよ今年も押し詰まってまいりました。
 詰まりも詰まって、本日は大晦日。
 そこで、長年夢見ていた企画を取り上げたい。
 それはコンビーフとニューコンミート、味はどう違うのか食べ比べてみることなんであります。
 コンビーフ缶は国産でも数種類が発売されているが、今回は日本で初めてコンビーフを発売したノザキブランド(現:川商フーズ)を取り上げたいと思う。




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 コンビーフ缶といえば、この巻き取り鍵。開口部をこれでくるくる“巻き取る”作業は、他の開缶方法では味わえない楽しみがありますなァ。
 筆者は子供の頃からこの巻き取り鍵が好きで、特に何かに使うわけでもないのに、大事に宝箱に収めていた記憶がある。




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 くるりっと、開缶!
 この画像は“かぶりつき食い”に理想的な開け方であります。
 こうして開けるためには、あらかじめ缶ごとよく冷やしておくことが肝要。慌てず、ゆっくりと中身を引きだそう。
 さて、コンビーフとニューコンミートとの違いは原材料にある。
 コンビーフは牛肉を100%使用していて、ニューコンミートは牛肉が20%以上、約80%が馬肉となっている。これは日本農林規格で定められているのだ。




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 かくのごとし。
 まずはそのままいただくのだが、この盛りつけ方は銀座のバー『ロックフィッシュ』のメニューを真似てみた。
 缶から取り出して上から真っ二つに切り、あとは1cm弱にスライスするだけ。ちなみに、左側がニューコンミートであります。
 ではでは、ハヤる気持ちを抑えつつ、ひと口...。
 やっ、けっこう風味が違っているぞ。
 まずコンビーフのほうは、食べ始めから飲み込むまで赤身牛肉と牛脂の風味が均等に続く。舌触りがとても滑らかで、脂肪分の融点が低いのが分かる。
 一方のニューコンミートは、食べ始めの味がコンビーフよりもマイルド。一寸意外でもあります。
 しかし噛んでいるうちに馬肉独特の風味が立ち上がってきて、鼻から抜ける香りがマイルドからワイルドへ変わる。繊維質もしっかりしていて、いかにも
「肉を食ってるな」
 という醍醐味が味わえるのだ。




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 今度はちょいとアレンジしてみた。すなわち、レンジで軽く加熱して、柔らかくなったとこにオリーブの輪切りを混ぜ込んでみたのだ。
 結論から言うと、これは失敗料理であった。オリーブの塩っ気が強すぎて、意外にもコンビーフ、ニューコンミートが負けてしまったんであります。
 それから、軽く加熱しただけだと、ニューコンミートは肉の臭みが出てしまう(冷めると消える)。どうせ加熱するなら、しっかりと加熱したほうがいいようだ。
 このほか、コンビーフ・ニューコンミート料理の代表としては、じゃがいもと一緒にフライパンで香ばしく炒めるものがある。
 親父がよく酒の肴に作っていたっけ。黒コショウをたっぷり利かせるのがコツであります。

 ニューコンミートは、数年前までニューコンビーフという名で流通していたけど、コンビーフよりも安いからよく買っていた。その味にノスタルジアを憶える読者諸賢も多いのではないだろうか。
 味覚には記憶が強く作用する。それがウマいマズいの基準にもなっちゃうのだから、食べ物というのは面白いんですなァ。
 それではみなさん、どうぞどうぞ良いお年を!!




 コンビーフ
 原材料名:牛肉、食用油脂、食塩、砂糖、調味料(アミノ酸等)、増粘多糖類、カゼインNa(乳由来)、酸化防止剤(ビタミンC)、発色剤(亜硝酸Na)
 内容量:100g

 ニューコンミート
 原材料名:食肉(馬肉、牛肉)、食用油脂、食塩、砂糖、香辛料、調味料(アミノ酸等)、増粘多糖類、カゼインNa(乳由来)、酸化防止剤(ビタミンC)、発色剤(亜硝酸Na)
 内容量:100g

 原産国:日本(販売:川商フーズ、製造:日東ベスト




 この記事は『コンビーフ★魂Beef』“徹底比較!コンビーフ VS ニューコンミート ”
『缶詰が好きです』“コンビーフの缶詰
『缶詰まにあくす』“Bestコンビーフ”にトラックバック!




Yoders ベーコン缶

2009-10-24 13:20:28 | 

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 これは缶詰仲間のSotomichiさんからいただいた、ベーコンの缶詰。
 迷彩柄のパッケージが素敵であります。
 その内容量、なんと約255グラム! ベーコン好きにはたまらん缶詰なのだ。
 こんな缶詰を送ってくれるなんて、Sotomichiさんも豪気な方であります。感謝多謝!




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プルトップではないので、古式ゆかしく開缶




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ぎゅうぎゅうに詰まってるぞ
出すのに手がベタベタである




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ドンッ、と屹立。凛々しいお姿




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 ベーコンが重ならないように、1枚ずつ並べてパラフィン紙に巻いてあるのだった。
 パラフィン紙とか油紙に包まれてる食べものって、クラシックでいい感じ。
 その昔、岐阜で釣りキャンプをやったときには、朝に焼いた小麦粉のパンを油紙に包んで、シャツの胸ポケットに入れて持ち歩いたのだった(その旅行記はコチラ)。
 この缶詰もアウトドアーには最適だろうなァ。




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 かくのごとし。
 1枚つまんで食べてみると、素晴らしくウマいです。カリンカリンに焼いたベーコンであります。
 僕はカリンカリンベーコンを愛する男なのであります。
 塩気の利き具合も、肉屋さんで売っている本物のベーコンと同じ。ここに黒コショウをたっぷりとかければ、インモラルな美味しさ爆発なのだ。
 きっとフライパンかオーブントースターで加熱したほうが、より美味しくいただけると思う。
 しかし筆者はウマさのあまり、常温のまま食べてしまった。
 夜も「酒の肴だ!」と称して、家人とぱくぱく食べてしまった。
 これは本格的なベーコンでありますぞ!



 内容量:9オンス(約255グラム)
 原材料名:豚肉、水、塩、砂糖、スモークフレーバー、リン酸ナトリウム、エリソルビン酸塩ナトリウム、亜硝酸塩ナトリウム
 原産国:米国(Yoder's オハイオ州)



追:この記事は『缶詰まにあくす』の“Yoder's BACON smoke flavor added”と、
『ギズモード・ジャパン』の“かりかりベーコンの缶詰(超デラックス写真集)”にトラックバーック!




Libby's(リビー)チキンウインナーソーセージ

2009-08-23 15:20:30 | 

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 晩夏の午後。
 うるさかったセミたちも、鳴き声に力がなくなった。
 道には力尽きたセミが転がっている。
 足でつつくと、慌てて飛び上がるが、またすぐに落ちてくる。
 彼に残された命は1時間か。
 10分か。
 しかし、すぐそばの浜辺では、ビーチバレーに興じる若人の嬌声が聞こえるのだ。
 ああ、今年も夏が去っていく。




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 なぞとセキバクを感じた日には、がつっと冷えたジンなど飲みたい。
 そしてウインナーソーセージなぞ、つまんでみたい。
 これは、米国リビー社のチキンウインナーソーセージだ。
 チキンというのに惹かれて買ったのだが...。




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 かくのごとし。
 不健康な肌色が素敵。
(チキンだから色合いもあっさりしているのだろう)
 と憶測して、ともかく一口...。
 ううっ、ケモノ臭い。
 そして、しょっぱい。
 かつて食したことのある、同じ米国はホーメル社のウインナーソーセージも、やはりレバーっぽいような臭みがあった。
 しかし今回のリビー社は、それを上回る野趣がある。
 チキンとはいえ、ケモノのように猛々しい種類のチキンなのかも知れぬ。
 夏の終わりにセキバクを味わうには、少々キャラクターが強すぎる缶詰でありました。




 内容量:142g
 原材料名:機械的に裁断したチキン(直訳)、チキンスープ、水、塩、砂糖、スパイス、トリポリリン酸ナトリウム、アスコルビン酸ナトリウム、亜硝酸ナトリウム、香料、パプリカエキス
 原産国:米国