goo blog サービス終了のお知らせ 

缶詰blog

世界中の缶詰を食べまくるぞ!

高木商店のツナ缶はいろいろと規格外だった

2025-03-19 07:32:13 | 魚介

読者諸賢よ、聞いて驚け。

これは高木商店の新商品〈本まぐろ水煮 ツナ缶〉であります。

ツナ缶!!

高木商店といえば、長年サバやイワシなどの青魚缶を造ってきた名手である。

それがなぜ、競争の熾烈なツナ缶市場に参戦してきたのか?

営業担当のT氏に問うと、

「これ、ツナ缶という名前を付けていますが、一般的なツナ缶とは製法が違うんです」

と、不敵に笑う。

 

なんとこのツナ缶は、原料のツナ(マグロやカツオ)を蒸煮(じょうしゃ)していないという。

一般的なツナ缶の製造は、頭と尾、内臓を取り除いた身を、まず蒸すことから始まる。

その後、身を冷やしてから皮を剥き、使いやすいサイズにカットして缶に詰めるのだ。

最初の蒸煮工程がないツナ缶なんて、聞いたことがない。

じゃあこれは何なのか? 品名の前半にある「本まぐろ水煮」が本性なのであります。

 

開缶した様子。匂いは一般的なツナ缶と変わらないように思える。

が、嗅覚を総動員してみると、マグロ以外の匂いがしない。

日本のツナ缶の多くは、野菜エキス(タマネギエキスなど)等を加えてある。うま味が増すからだ。

しかしこの本まぐろ水煮には、野菜エキス等が入っていない。原材料は本マグロと塩、それだけ。

ゆえにマグロを加熱しただけの、ごく素朴な匂いがしている。

 

固まっていた肉をほぐしてみた。

繊維状にほぐれるのは一般的なツナと同じ。だが、はがれる際にコラーゲンが抵抗している感覚がある。

この肉は、本マグロを刺身用に切り分けた際の、余った端材を活用しているという。

つまり刺身用の本マグロと同等の肉なのだ。だから、肉の中にコラーゲン(いわゆるサシ)が入っているわけ。

そのままひと口食べると、水煮なのに脂が乗っている。コクがあり、酸味をともなったうま味が強い。

歯ざわりは一般的なツナよりも、どちらかというと煮豚に近い。脂とコラーゲンのおかげでしっとりしている。

 

ちなみに、缶汁は約40ml入っていた(画像の缶に入っている液体)。これもうま味が強く、塩もしっかり利いていて、思わず舌が鳴る。

その塩も、山口県長門市の〈百姓の塩〉を使っている。塩田と釜炊きで結晶化させた汽水域の塩を、さらに杉樽で熟成させているという、こだわりの塩であります。

 

原材料名:本まぐろ(日本、メキシコ)、食塩

内容量:90g

製造&販売:高木商店

価格:497円(直販サイト価格)

 

食塩相当量:0.9g(1缶90gあたり)

DHA:2349mg

EPA:2403mg(ともに目安値)



最新の画像もっと見る

コメントを投稿

サービス終了に伴い、10月1日にコメント投稿機能を終了させていただく予定です。