缶詰blog

世界中の缶詰を食べまくるぞ!

ハラペーニョ缶でテックスメックス!

2008-05-28 11:39:38 | 調味料

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 本日の缶詰さんは、義母からいただいたチェコ土産であります。
 彼の地に旅行に行かれることを聞いたとき、筆者は間髪を入れず
「地元の缶詰を買ってきて!」
 と、お願いしておいたんであります。
 土産としてはかなり重いものだけど、そのへんはずうずうしく、しっかりとお願いしたのだ。
 そうして手にしたこの缶詰。しかしよく見ると、“Sliced Jalapenos”と書いてある。
 これはハラペーニョというやつ、つまりは青唐辛子の酢漬けではないか知らん?




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 キコキコッと開缶。やはり、ピリリと辛いあの青唐辛子たちが、輪切りになったお姿でぎっしりと収まっていらっしゃる。
 缶側面を読むと「VIVA! MEXICO!®」と、何だかすごく嬉しそうな書体で書いてある。製造元は米国である。
 つまりは、米国から大西洋を越えてチェコ入りし、そのあと太平洋を越えて我が国にやってきたという、大変なご苦労をされた缶詰さんなのだ。
 マイルもずいぶんとお稼ぎになったことでありましょう。
 陽気な配色の缶を眺めていると、頭の中に懐かしい声が聞こえてきた。
「さあ、本日はテックスメックス料理(Tex-Mex、メキシコ風テキサス料理)を作ってみましょう!」
 グラハム・カーのお声であった。
グラハム・カーの世界の料理ショー、YouTube




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スライスドをさらにスライスし




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挽肉をしっかりと炒め、シーズニングで味付け




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チーズ、トマト、葉っぱも用意した
本日の主役はあくまでもパラペーニョ缶
その証に、真ん中に陣取っている




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軽く焼いたトルティーヤに具を乗せて...




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 かくのごとし。
 タコスとかトルティーヤといった料理は、皮さえ入手すれば誰にでもできる。
 肉を炒める際のシーズニングも、赤唐辛子やクローブを中心にして、自分の好みで作ってもいい。
 しかし筆者の頭には、再びあの懐かしい声が聞こえてきた。
「ハラペーニョが入ると本格的な味になりますよ!」
 グラハム・カーさんのいう通り。このハラペーニョ缶の果たす役割はかなり大きかった。
 ただ辛いだけではなく、酢漬けになったことで旨味があるのですね。
 ということは...。




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 翌朝の風景であります。
 囓りかけで失敬しますが、ピザトーストにもハラペーニョを使用してみた。
 やはり美味いです。
 どうもクセになりそうな予感。美味しくて、朝だというのにグラハム・カーのように椅子を飛び越えました。
 この缶詰、常備缶にしてもいいかもしんない。



Jalapenos7300
筆者の愛読書である洋書
『A MAN A CAN A PLAN』にも
登場する缶詰でありました







 内容総量:113g
 原材料名:青唐辛子、水、ワインビネガー、塩、塩化カルシウム、にんにく
 原産国:米国




ゲゲゲの妖怪汁と缶切2点

2008-05-25 12:31:09 | 汁物

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 先日、新たな缶詰仲間となったふっくんさんから小包が送られてきた。
 筆者は、ふっくんさんにあるリクエストをしていたのだ。それがいよいよ到着したわけだ。
 ふっくんさん、まことにありがとうござります。
 しかし、不審である。筆者のリクエストした品物の大きさは、マッチ箱程度のものなのだ。
 それが、大きな包みで到着したのだ。
 ずしりと重いその包みを開けると、中にはこのような缶飲料が入っていた。
 妖怪汁である。
 、って...。ひっ。




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 さらにはねずみ男汁まで。
 前出の鬼太郎の妖怪汁より、はるかに奇々怪々である。
 という言葉が人間の心理に及ぼす影響というもの、予想以上に強烈である。
 やはり缶に口をつけて飲むのが正解だとは思うのだが。
 こわい。




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ところで、筆者がねだったのはこれ
自衛隊缶に付属するという缶切だ
昔からこれが欲しかったんであります
このコンパクトさがキャンプ
には最適






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何ともう1つ、缶切が入っていた
ベトナム戦争時の缶切だという
未開封の新品である
筆者は歓喜の踊りを舞った






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 何とふっくんさん、このようなサバイバル・キットを製作して同封してくれたのであります。
 筆者が実はサバイバル野郎だったことを、知っているのであります。
 忘れもしない、中学生の頃。
 筆者はこのようなキットを自作し、学生服のポッケに入れて、毎日通学していたのだ。
 中には気付け用と称してウィスキーのポケット瓶まで入っていた。
 今はすでにどこかにいってしまったそれらのキット(ウィスキーは同級生に見つかって飲まれてしまった)が、まざまざと想い出されてくる。
 これすべてふっくんさんのおかげであります。
 ああ、中学生の頃は楽しかったなー。




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 さっ、かくのごとし。
 いよいよに立ち向かわねばなるまい。
 男というもの、ひとたび外に出れば、常に7人の敵がいるという。
 男は常に闘っているのだ。ここは室内だけど、やっぱり闘うのだ。
 といいつつ、グラスに注いでしまった。
 では、失敬して一口...。
 やっ、美味いではないか。予想以上に甘さが控えめで、日本の柑橘類の味とかほりがする。
 ということは...。




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 んー、これも美味しい。甘夏のような、そういう日本の柑橘類のお味なのだ。
「缶から飲まねば」と思ってはいたのだが、ぜんぶグラスに注いで飲んでしまった。

 どうも筆者は、闘いには向いてないようである。





 内容量:ともに190g
 原材料名:『妖怪汁』果糖ブドウ糖液糖、だいだい、砂糖、香料、クエン酸、ビタミンC
『ねずみ男汁』甘夏みかん、はっさく、果糖ブドウ糖液糖、クエン酸、香料
 原産国:日本(アプリス
追:この記事は『缶詰が好きです』“ゲゲゲの鬼太郎”にトラックバーック!!


甘くべとべとした菓子、Halvaカカオ

2008-05-22 11:28:50 | 菓子・スイーツ

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「甘くべとべとした菓子」
 この、妙に写実的な表現は、今から20年前のギリシアの観光案内書に書かれてあったものだ。
 バクラバスという彼の国の菓子を、そのような言葉で説明していた。
 ギリシアのデザート菓子は、猛烈に甘いことで知られている。その甘さたるや、日本人には受け入れがたいほど甘い。
 一口食べると血糖値が急上昇し、心臓は早鐘を打ち、
「みみみ水! 水をくでー!」
 となること必定なのであります。
 20年前のギリシア旅行で、筆者もそのお味を経験済みである。
 しかし、なぜそんな昔の事柄がここに登場するのか。
 それは、ブログ仲間のNoritanから海外出張の土産でいただいたこの缶詰、Halvaカカオの味が、まさにあのバクラバスのような甘さだったからなんであります。

 


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 開缶時はこのような様子であった。
 この、表面を覆う液体は何だろうか。
 パッケージの画像から、てっきりパウンドケーキのようなものを想像していたのだが、どうも違うらしい。
 謎の液体からは、ココナッツのような素晴らしくいい香りが立ち昇ってくる。




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 かくのごとし。
 思いもよらぬ、凄まじき光景となった。
 見慣れたはずの台所が、何か病理解剖学的な雰囲気に包まれた。
 大変なことになった。
 さすがNoritanどの、これだけ珍しい缶詰をよく見つけてきてくれた。
 どうしてこんな有様になったのかというと、柔らかいと思っていた缶の中身が意外にも固く、フォークでかりかりとやって皿に出したら、このような状態になったのだ。
 眺めていると、次第に不安のような気持ちが増大してくる。
 大変なことになった。




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 筆者は現実から逃避して、あの懐かしいギリシアに飛んだ。
 白い家並みは20年前と少しも変わることがなく、陽光とエーゲ海からの風が筆者を清々しい思いにさせた。
(うそですけど)
 このHalvaという缶詰はマケドニア共和国のもの。そしてマケドニア共和国というのは、ギリシアのすぐ北にある国なのだ。
 国が違っても地域が近ければ、食文化には共通するものが多いこと、いうを待たない。
 筆者は、ギリシアにいるつもりでhalvaを一口頬張ってみた。
 綿菓子を押し固めたような食感で、べとべとして甘く、やはり猛烈な喉の渇きを覚えたのであった。





 内容量:420g
 原材料名:ゴマ、砂糖、カカオ、バニラフレーバー
 原産国:マケドニア




追:NoritanWikipediaでハルヴァを探してくれました。アラブの食文化らしいですぞ。




高木商店 ねぎ鯖シリーズ

2008-05-21 18:42:07 | 魚介

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 世の中に缶詰の種類は数あれど。
 サバ缶ほど、市井の人々に愛されてきた缶詰もないでありましょう。
 一方の雄、ツナ缶がどちらかというと素材缶の道を選んだのとは違って、サバ缶はあくまでもご飯のおかずに特化してきた。
 白飯のパートナーという軸をぶらさなかったことで、同業“他缶”との差別化を図ってきた。
 そして本日、新たなサバ缶をここにご紹介できる喜びを、筆者は噛みしめている。
 それが茨城県の高木商店さんが出した『ねぎ鯖』シリーズなのであります。



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 このシリーズは、塩だれ、醤油だれ、味噌だれの3種類が発売されている。
 中でも味噌だれは、味噌の調合に苦心したため、商品化が一番最後になったと同社の方が話していた。期待が昂まるではないか、読者諸賢よ!



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 缶内が整然としている。
 一見して、ていねいな詰込作業を行っていることが分かる。
 京都・竹中缶詰さんのオイルサーディンも美しい詰込みで有名だが、このねぎ鯖も負けず劣らず。
 分かりやすいようにねぎを引っ張り出してあるが、このねぎはきっちりと詰まったサバの脇に直列状態で収められている。



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 代表して、味噌だれのアップ。
 皮の美しいこと。背側はあくまでも青黒く、腹側はあくまでもシルバー。
 皮の一部がまるで焼いたように膨れていて、そこがいかにも美味そう。
 さ、肝心のお味はというと...。
 むっ、サバが新鮮であります。瑞々しく、いい香りがしている。身が煮詰まったいわゆる“サバ缶臭”がない。
 そこに地元茨城産のねぎの香りが加わり、缶内はあきらかに高品質な世界であります。
 価格は1缶260円で、ここ数年で増えてきたご当地物缶詰の中では安いほう。
 サバの魅力がダイレクトに伝わったのは、やはり塩だれ。これまで食べたサバ缶では、マルハニチロさんの月花シリーズが最も美味いと感じていたが(記事はこちら)、それを上回りそう。
 すべて原料のサバがいいことと、加圧加熱の仕方が工夫されているからなのであります。

 

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 かくのごとし。3ついっぺんに開けちゃったので、今夜のおかずはサバづくしなのだ。
 筆者の好みとしては、味噌だれが美味かった。
 これまでは水煮(塩味)が一番美味いと思っていたのに、その既成概念を打ち破られてしまった。なかなかの強者といわねばならない。

 ということで、2007年11月に発売されたこのニューフェース、ねぎ鯖シリーズ。缶詰仲間のG3さんによれば「ゴハン1合缶詰」に認定される可能性があるらしい。
 筆者は確かに1合を平らげました。




 固形量:70g
 内容総量:100g
 原材料名:『塩だれ』さば、ねぎ、食塩、清酒、みりん、しょうゆ(原材料の一部に小麦を含む)、でん粉、酵母エキス

『味噌だれ』さば、ねぎ、砂糖、味噌、還元水飴、食塩、増粘剤(グァーガム)

『醤油だれ』さば、ねぎ、しょうゆ(原材料の一部に小麦を含む)、糖蜜、砂糖、魚醤、発酵調味料、でん粉、酵母エキス、増粘剤(グァーガム)

 原産国:日本(高木商店
注:グァーガムというのは豆科の植物から摂った糖類のこと
追:この記事は『缶詰が好きです』“ねぎ鯖”にトラックバック!




自衛隊缶/五目飯、たくあん漬、まぐろ味付

2008-05-15 13:17:18 | 穀物

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「缶詰っ、缶詰っ♪」
 と、口ずさみながら家を出た。
「野外っ、野外っ♪」
 と歌いながら道路を渡り、
「ミリタリーっ、ミリタリーっ♪」
 と歌い終わったところで浜辺に降り立った。
(以上、適当に節をつけて読んでください)
 本業の締め切りラッシュを何とかやり過ごし、今日の半日は完全にオフ。
 おりしも、久しぶりの晴天である。
 いよいよ缶詰仲間のG3さんからいただいた自衛隊仕様の缶詰を食するんであります。
 ややっ。
 今になって判明したことでありますが、筆者の文体は語尾がミリタリー調であります。
 現状、缶詰は3種類を鹵獲。たくあん漬、まぐろ味付及び五目飯でありますっ。




Jiei2300

 缶詰をナイフで開缶するテクニックは、以前もご紹介しているのだ。
 オトコだったら、こういうスキルを身につけておくべきかも知れない。
 もっとも、その手腕を発揮する機会はまずないと思うけど...。
 慣れないとキケンで、すごく手間が掛かる作業であります。やっぱりやめようっと。

 


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 “気分”を味わいたいので、キャンプ用のキコキコ式缶切りを使用する。
 野外って、いいですねー。空気あくまでも爽やか。周囲はグリーンの絨毯。
 名も知らぬ可憐な花がたくさん咲いている。




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 なかなか壮観。
 やはり缶詰たちは、こうして地面に直置きすると、とても喜んでいるように思える。
 野外こそ、缶詰たちが生き生きと輝くところなのであります。




Jiei5300 五目飯のご様子。
すごくデカいです。
何だか固いぞ。フォークが刺さらない。
缶側面を見ると「25分以上加熱せよ」とある。
うかつであった。ここで食べられねぇなァ。





Jiei6300 たくあんであります。
すごく匂います。
かがんで撮影しているので、思わず屁をたれてしまったのかと勘違いしてしまった。
たくあんって、そういう匂いがしますね。
お味は、かなり塩辛いです。切り方も2cmくらいの厚みにしてあるので、これ1つでご飯1膳は食べられそう。





Jiei7400 まぐろは醤油だれで煮たもの。
固く、もそもそしていて、個人的には好みではない。
昔、祖母がこういうのを作ってくれたっけ。





Jiei8400

 ずっと接写でお届けしてまいりましたが、周囲はこういうロケーションであります。
 平日だから伸び伸びと撮影できたけど、人の多い週末だったら、きっと恥ずかしくてできませんなー。
 五目飯は家に持ち帰り、器に移してからレンジで加熱。
 ごくノーマルな五目飯で、美味しかった。丼1杯分はあるので、普通の方なら2膳分というところ。

 さて、この自衛隊缶詰ですが。
 この他にも2種類があるので、そちらはまたいつかご紹介したいと思うんであります、はっ。




 内容量:表記なし
 原材料名:五目飯とまぐろ味付は「しょうゆ」、たくあん漬は「小麦」とだけ表記。
 原産国:日本(防衛省)
追:この記事は『非常食と防災グッズ&ミリメシ』“日米ソーセージ缶キャンプファイァー風煮”にトラックバック!!