缶詰blog

世界中の缶詰を食べまくるぞ!

缶詰ワールド杯番外編 アイスランド対オーストラリア

2010-07-17 16:55:40 | 缶詰ワールド杯

20100717img_7653
20100717img_7660
上・バロークスの新ブランド『カンガワイン
下・K.T.ブランド『子持ちししゃもオイル煮』

 缶詰ワールド杯の第4戦は番外カードをお届けしたい。
 火と氷の国アイスランドvsカンガルーの国オーストラリアである。
 しかしvsといっても、このカード。
 対戦というよりコラボレーション、あるいは
「まあさ、闘いなんかやめて仲良くいこうよ」
 という親睦ムードが濃厚のようだ。




20100717img_7668

 豪州代表はバロークス缶ワインの新シリーズ、カンガワイン
 カンガとはカンガルーのことだと思う。この商品、今月16日から出荷予定という、まさにニューフェイスなのだ。
 バロークスが市価400円前後だが、それより割安感のある値段だという(東京酒粋の記事を参照)。
 現在は赤、白2種のラインナップだ。




20100717img_7661

 アイスランド代表はK.T.ブランド(川口貿易)の子持ちししゃものオイル煮。
 何となくオイルサーディンのようなお姿を想像していたが、開缶するとこの通り、焦げ茶色である。




20100717img_7664
「軽くバターで炒めて」と箱に書いてあった
深く燻製されたししゃもがバターをまとっていく




20100717img_7667
バタールにトマト、お新香でオープンサンド作成
唐突だが、ここで会場を移動させていただきたい




20100717img_7671
第2会場はお台場の浜辺なのであった



20100717img_7676

 かくのごとし。
 梅雨も明けたことだし、まずはカキっと冷やした白のカンガワインをいただく。
 ふーむむ。バロークスより軽やか。しかしアルコール度数12%と、さすが本格ワインである。
 赤のほうを飲むと、やっ。渋み、コクがしっかりある。バロークス赤ワインとあまり変わらないのではないか。これはむしろ、秋冬に嬉しいワインである。
 そしていよいよ、アイスランド産子持ちししゃも(燻製オイル漬け)のサンドイッチをひと口...。
 ああ、燻蒸香が強めで実にウマい。バターで炒めたから、その分マイルドにはなっているのだが。
 付け合わせのお新香もよかったが、酸っぱいピクルスだともっといいだろなァ。
 こいつをムシャムシャ咀嚼して、脂っこくなった口内へ冷えたカンガワインをぐびびっと注ぎ込む。
「これが幸福でなくて、何が幸福か」
 反語法で幸せを表現しつつ、番外の対戦は果てしなく続くのであった。

 缶詰W杯 第4戦ドロー




 アイスランド:子持ちししゃものオイル煮
 内容総量:115g
 固形量:92g(7匹)
 原材料名:ししゃも、植物油、塩
 原産国:アイスランド(輸入販売:東京都江戸川区・川口貿易



 オーストラリア:カンガワイン
 内容量:250ml
 赤:サンジョベーゼ、シラーズ、カベルネなど
 白:シャルドネ、シュナン・ブラン、リースリングなど
 原産国:オーストラリア(バロークス




追:この記事は日酒販のブログ『東京酒粋』“缶ワイン「カンガワイン」新発売!「バロークス」に仲間が登場!”にトラックバック!


 


缶詰ワールド杯! 第3戦デンマーク対日本

2010-07-10 13:48:15 | 缶詰ワールド杯

20100710img_7566

 グループEの対戦はデンマーク対日本であります。
 缶詰ワールド杯も第3戦なのであります。
 さて、デンマークといえば豚肉。畜産が盛んな国で、主要輸出品目にも豚肉が含まれているのだ。
 その豚肉の加工品が、ポークランチョンミートであります。
 対する日本はいきなり鯨缶を投入。
 折しも反捕鯨映画の『サ・コーヴ』が上映される中(筆者も観に行ったぞ)、堂々の入場であります。
 思いがけずこの対戦、豚肉対鯨肉という肉弾戦となった。




20100710img_7567
デンマークは巻き取り鍵で早くも先制点!
この開缶方法は確かに魅力的だ
しかし一度しか使えない大技でもある




20100710img_7574
対する日本、開缶時の佇まいで一気にゴール!
和を演出するパッケージの強烈シュートだ
(何だそれ?と突っ込みつつお付き合い下さい)




20100710img_7569
おっと、デンマークがドリブルをつなぐか
こんがりと炙って風味を引き出している
SPAMよりあっさりした味付けをどう活かすのか




20100710img_7573

 デンマークが思いがけない攻撃を見せる。夏に嬉しい冷やし中華フォーメーションだ!
(このクダラナサ。どうか最後までお付き合い下さい)
 筆者はあの冷やし中華に乗ってるハムを、いつも何となく食べているのだが、あまりウマいもんではないですね。
 必要でありながら、しかし
「そんなに高品質は期待してないよ」
 という程度のハムが使われてるからだと思う。
 それをポークランチョンミートに変えてみると、やはりウマい。ぐっとパンチが利いてくる。
 最も有名なホーメル社のSPAMよりもポーク臭、塩分ともにマイルドなのが、デンマーク・ポークランチョンミート缶の特徴でもある。




20100710img_7579

 さあ、日本がボールを奪った。この木の屋石巻水産の鯨須の子缶はもともと生姜が利いているが、筆者、じゃなかった審判が生姜好きなので、針生姜増量で試合に臨んでいる。
 ひと口頬張れば...うーむむ。甘辛~い大和煮の味付け。
 実は筆者、この甘辛さが得意ではない。もっと薄味が好みである。
 しかし咀嚼が進むうち、甘辛いタレの奥から、鯨特有の匂いが出てきた。確かに魚類ではない、ケモノに近い匂いである。
 ああ、何と懐かしい匂いだらう。
 鯨のケチャップ煮、鯨の竜田揚げが、筆者の好物だった。
 一番好きだったのは刺身である。当時は鯨が安価で、よく食卓に上がったものだった。
 おおっと、ここで終了のホイッスルが鳴り響いた。
 勝者、日本。終了間際のノスタルジー攻撃で強豪デンマークを下したのであった。

 缶詰W杯 第3戦勝者日本




 日本:鯨須の子大和煮
 内容総量:170g
 固形量:120g
 原材料名:ひげ鯨、砂糖、醤油、でん粉、しょうが、香辛料、増粘剤(グァーガム)
 原産国:日本(宮城県石巻市、木の屋石巻水産




 デンマーク:セレブリティ・ポークランチョンミート
 
 内容量:340g
 
 原材料名:豚肉、でん粉、食塩、カゼインNa(乳由来)、リン酸Na、酸化防止剤(アスコルビン酸Na)、発色剤(亜硝酸Na)
 原産国:デンマーク




缶詰ワールド杯! 第2戦イングランド対アメリカ

2010-07-07 16:31:58 | 缶詰ワールド杯

20100707img_7536

 缶詰ワールド杯、第2戦である。
 対戦はイングランド対アメリカだ。これは缶詰仲間のG3さんの希望で実現したカードであります。
 何しろワールド杯とはいえ、すべて筆者の家でやってるんだから、どんなカードも思いのままなのだ。
 ま、それはいいとして...。
 この対戦、どちらの国にしても
「どっちも料理については大味だよなァ」
「ひょっとしてマズうま缶対戦じゃねーの?」
 などという声も聞こえてくる。
 そんな世情にジョンブルが意地を見せたのか、イングランドは鴨のフォアグラ缶を投入。かの高級デパート・ハロッズに付属する選手である。
 一方のアメリカもヤンキー魂が爆発、425g入りのコンビーフ・ハッシュを投入してきた。ラグジュアリーなハロッズに対して、郷愁を誘うおふくろの味で勝負するのだろうか。
 さあ、キックオフであります!




20100707img_7537
フォアグラ缶には巻き取り鍵が付属している




20100707img_7539
紙をはがすと巻き取り部分が出てくる
米国缶の上に乗ってアピール、早くもゴールを狙う




20100707img_7540
開缶。何と金属板が上・中・下に入ってる




20100707img_7542
形が崩れないよう配慮しているようだ
だが金属板のせいで中身の一部が黒変
勝負を焦るイングランド、先制点が取れない




20100707img_7544
一方、きこきこ式で開缶の米国缶
肌色コンビーフが食欲をそそらない
勝負は分からなくなってきたゾ




20100707img_7548

 膠着状態のまま、いよいよ試食である。どちらも加熱しない状態でパンに塗りつけた。
 まずイングランド・鴨のフォアグラであるが...これはウマい。
 肝臓の風味が濃厚で、塩分もいい塩梅。余計な香り付けがされていないのだ。ここでイングランド、ようやくゴールが決まった。
 対するアメリカのコンビーフ・ハッシュであるが...コンビーフが水っぽい。
 しかし味付けは良好で、几帳面にカット(成形?)されたポテトも悪くない。じわじわと“おふくろの味”が迫ってきて、ついにシュート炸裂、ゴールが決まった。

 ここで審判から物言いが付いたようだ。
 サッカーに物言いがあるのか筆者は知らんが、ともかく出たのだ。
 おっと、ここで勝者がアメリカとの判定であります! どうもコストパフォーマンスが問題になっていたようだ。
 すなわちイングランド缶は空港免税価格で16.9ポンド。約2270円だ。
 これに対してアメリカは2ドル79セント。約237円である。

 試合は何が起こるか分からないもんですねェ。

 缶詰W杯 第2戦勝者アメリカ




 イングランド:鴨のフォアグラ
 内容量:75g
 原材料名:鴨の肝臓、塩、スパイス、硝酸ナトリウム
 原産国:イングランド(ハロッズ)

 アメリカ:コンビーフ・ハッシュ
 内容量:425g
 原材料名:[コンビーフ]牛肉、塩、砂糖、水、硝酸ナトリウム[ポテト]乾燥ポテトを戻したポテト(直訳)、塩、砂糖、水、香料、スパイス、硝酸ナトリウム
 原産国:アメリカ




 缶詰ワールド杯第1戦に戻る




 追:加熱した場合、フォアグラはただのレバーっぽくなる。コンビーフ・ハッシュは水分を飛ばすほど加熱すると美味。




缶詰ワールド杯開催! 第1戦スペイン対ポルトガル

2010-06-27 12:50:28 | 缶詰ワールド杯

20100620img_73122010062720100627img_7419
上がスペイン缶、下がポルトガル缶である

 世はワールドカップの真っ只中。
 無論、サッカーのW杯であります。折しも日本の決勝トーナメント出場が決まり、我が国は大変な盛り上がりとなっている。
 その一方、実は缶詰ブログでもW杯が始まっていた。
 グループGで勝ち上がったのが、ポルトガル。そしてグループHで勝ち抜けたのがスペインであります。
 筆者も知らぬ間に、そこまで進んでいたのであります。
 サッカーW杯と共通しているのは出場国とグループ。しかし決勝までの進み方やルールは、缶詰W杯独自のものとなっているようだ。
 さあ、まずは第1戦。スペイン対ポルトガルであります。




20100620img_731320100627img_7420

 いよいよキックオフ、じゃなかった開缶!
 スペインはスタッフド・オリーブ2種混合というツートップ・フォーメーション。
 1つはサーモン入り、もう1つは何とブルーチーズ入りという、意表を突く選手の抜擢であります。
 対するポルトガルはフェイジョン・フラーデ、すなわち煮豆と味付けカツオをミックスしたサラダのような選手で対抗。
 どうもこの、試合運びをサッカーに例えるのは無理が生じるが、無理を押し通して実況を進めたいと思う。




20100627img_7422

 ここでポルトガルが速攻を見せた。
 豆がぎっしり詰まっていたその下からカツオが現れたのであります。
 すなわち、上半分が豆、下半分がカツオというツーレイヤー攻撃が炸裂したのだ。
 これでポルトガルはお味を見るまえに、さっさと先制点を獲得してしまった。無敵艦隊スペインは、このあとどう出るのか。




20100620img_7317

 スペインかくのごとし。
 切り口を見せているが左側がサーモン、右側がブルーチーズである。
 まずはサーモン入りをひと口...。
 むっ、なかなかに美味いもんであります。酸っぱいオリーブにサーモンのコク、風味がマッチしている。
 そして一方のブルーチーズ入りはというと...。
 やっ、これはマズい。臭いではないか。
 ブルーチーズはもともと臭いが、その匂いではない。ブルーチーズの発酵臭と缶入りオリーブの匂いが、まったく合わないのだ。
 せっかくのツートップだが、一方の選手がまったく使えないことが判明。スペインは敗色が濃厚である。




20100627img_7423

 対するポルトガルをひと口...。
 ほほう。甘酸っぱいドレッシングのような、ちょいと懐かしい味である。
 その味が染みた柔らかい豆と、カツオのやや歯応えのある身が、交互に攻撃を仕掛けてくる。
 ここで再びゴール炸裂! ポルトガルが2点先取であります。




20100620img_7320

 おっと、ここでスペインが思わぬ行動を見せた。
 缶からオリーブをすべて引きあげ、EXバージン・オリーブオイルに浸けなおしたのだ。
 オリーブの実は、食塩や酸味料を含んだ水に浸かっている。
 そのままにしておくより、オリーブオイルに浸しておいたほうが格段に風味が良くなるという、そのテクニックを惜しみなく披露している。
 ギリシアの芝男こと、カツラニス的な微笑ましい行動ではある。
 この行動でスペインは1点を獲得。しかし力及ばず、試合終了となった。




 缶詰W杯 第1戦勝者ポルトガル

 ポルトガル:フェイジョン・フラーデ
 内容総量:120g
 原材料名:かつお、ささげ豆、ひまわり油、酢、玉ねぎ、赤ピーマン、食塩、パセリ、香辛料、増粘剤(グァーガム、カロブビーンガム)
 原産国:ポルトガル(協力:イマイ

 スペイン:セビリア・プレミアム スタッフドオリーブ
 固形量:150g
 原材料名:オリーブ、食塩、サーモン(ブルーチーズ)、増粘安定剤(アルギン酸ナトリウム)、酸味料、酸化防止剤(ビタミンC)、調味料(アミノ酸等)
 原産国:スペイン




※この企画は缶詰仲間NAKAGOさんの提案により実現したのであった。拝。