缶詰blog

世界中の缶詰を食べまくるぞ!

「たられば」言うよりタラのレバー缶

2012-06-18 09:22:49 | 魚介

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レトロなパッケージが魅力のK.T.シリーズ
これはタラレバーのオイル煮という缶詰

「もしあのとき○○だっ“たら"良かった」
「出来“れば"○○したかったのに」
 人は後悔するとき、この「たられば」言葉を使う。
 もう取り返しのつかない、実現不可能な思い。
 当人の思いはかなり切実なのだが、それを人前で口にするものではない。社会は厳しいのであります。
 しかし、缶界(缶詰業界)なら事情が違う。
「たらればたられば...」と呪文のように唱える人もいるという。
 それはタラレバーのオイル煮という激ウマの缶詰があるからだ。




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 さあ、開缶!
 これがタラのレバーであります。生産国はデンマークであります。
「タラって、あの鱈? そのレバー??」
 どんなシロモノか、想像がつかない御仁もいらっしゃると思う。
 しかし中身は単純そのもの。すなわち魚の肝だ。
 我が国にもアンキモという素晴らしい食材がある。それと同じようなものであります。
 魚の肝はまさしく、この世の美味。




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 かくのごとし。
 内容量は121g。大小の切り身がたっぷりと入っている。
 魚の肝といえば珍味だから、居酒屋なんかで頼んでも、わずかな量しか出してくれない。
 そう思うと、このたっぷり感はすごく嬉しい。
 さあ、肝心のお味だが...。
 表面は艶やかに輝いているが、皮がついているわけではなく、とても柔らかい。舌と歯のあいだで潰れ、ほろほろと崩れていく。
 わずかにねっとり感もある。
 味つけは塩味のみ。油漬けなのにクドくない。
 鼻から抜ける匂いはどことなく煮魚っぽいものがある。それでいて、コクのあるこってりした味はまさに海のフォアグラ。
 人によっては魚臭いと思うかもしれない。その場合、レモンやぽん酢の柑橘系、あるいは洗いネギやもみじおろしをあしらうのが有効であります。




 内容量:121g
 原材料名:タラの肝臓、植物油脂、食塩
 原産国:デンマーク(輸入販売/川口貿易
 参考価格:441円







ベーコン缶でチャーシュー麺

2012-06-04 20:49:06 | 缶詰料理レシピ

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用意するのは生麺セット、ベーコン缶、余った菜っ葉など

 このあいだ、既製品のラーメンを作ろうとしたとき、ふと思いついた方法がすごく良かったのだ。
 だから、その方法を読者諸賢にぜひ、お伝えしたいのだ。
 それは、ベーコンの缶詰を具にすると、まるでチャーシュー麺になってしまうという方法なのであります。




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 まずはベーコン缶の紹介。
 これは国分の大ヒット商品『缶つま』シリーズの『厚切りベーコン・プレーン』という缶詰。
 以前、このブログでも缶入りベーコンを紹介したことがあったが、それは米国製のものだった。
 しかし我が国でも、ついにベーコン缶が登場したのだ。
 まさに缶動(かんどう)であります。快哉を叫ぼうではないか。




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大根の葉っぱなんか刻んで...




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ベーコン缶は開缶前に湯煎しておく
脂が溶けてうっとり柔らかくなるのだ




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茹であげた麺は洗って引き締め、再度熱湯にくぐらせる




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 かくのごとし。
 つまりは既製品のラーメンを作り、そこにベーコン缶の中身をトッピングしただけだ。
 しかしこれが、簡単なわりには実にウマい。
 厚切りベーコンなので、肉のところは歯応えがあり、脂のところはとろりと溶ける。
 まさに、分厚いチャーシュー麺そのものだ。
 国分ではこのほか、『厚切りベーコンのハニーマスタード味』というベーコン缶も出している。
 そっちはハチミツがいいコクになっていて、よりチャーシューっぽくなるようだ。
 何でもやってみるもんですなァ。




 固形量:65g
 内容総量:105g
 原材料名(ハニーマスタード味):ベーコン[豚ばら肉、糖類(水あめ、砂糖)、食塩、その他]、はちみつ、マスタード、オニオンエキス、食塩、調味料(アミノ酸)、リン酸塩(Na)、増粘多糖類、香料、着色料(コチニール、ウコン)、酸味料、発色剤(亜硝酸Na)
 原産国:日本(東京・国分
 参考価格:380円





キャンドイッチ缶、出現

2012-06-03 19:22:15 | パン、ケーキ類

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何と、サンドイッチが入った缶詰
それで“缶"ドイッチとダジャレなのだ

 ハリウッド映画など観ていると、学生が
「あたしサンドイッチ作るわ」
 なんて言って、キッチンに立つ場面が出てくる。
 どんなサンドイッチを作るのか。具は何を使うのか。
 こう思って眺めていると、彼女は食パンにピーナツバターをべたべた塗り、それをもう1枚の食パンで挟んで
「さあ出来た」
 こう、のたまう。
 出来た、って。あんた。
 そんなのサンドイッチとは呼べないでしょ。
 しかし、これは特殊なケースではないらしい。同じように、ジャムを塗っただけのパンでもサンドイッチと称している。
 そんな大雑把、かつ大らかな米国から、何とサンドイッチ入りの缶詰が届いた。
 贈り主は缶詰仲間のSotomichi氏である。
 この方はいつも、面白い缶詰を見つけては教えてくれるという、非常に奇特な人だ。




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 さあ開缶!
 サンドイッチ用のパン、スプレッドなどが、雑誌の付録のように詰まっている。
 そうか、サンドイッチがそのまま入ってるわけではないのか。
 缶も、上下はアルミだが、側面は段ボール紙製だ。従って、密封したのち加熱殺菌しているわけではないから、定義的には缶詰でなく缶入り食品ということになる。




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中身を並べてみる。このほか脱酸素剤も入ってた




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ピーナツバターとグレープゼリーの中身
スクイーズ式容器は手も汚さず便利だ




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サプライズで付いてるさくらんぼキャンディー
溶けて包装に貼りついてる(すごくマズかった)




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コッペパン的パンはしっとりじっとり、油っぽい
これを付属のナイフでタテに割ってスプレッドを塗る




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 かくのごとし。
 例のアメリカ女学生に言わせれば
「さあ、サンドイッチが出来たわ」
 ということになる。
 何はともあれ、ひと口...。
 まず、ピーナツバターの油っこさが舌に乗る。それもサラダ油的な油っこさ。我々が馴染んでいるあのピーナツバターのべっとりしたコクは感じられない。
 グレープゼリーは、デザートで食べるゼリーみたいなのかと思ったら、そうではない。
 ブドウジャムと言っても差し支えないお味である。決して悪くない。
 そしてパンがまた、じっとり油っぽくて、独創的な食感を追求したのだと思われる。
 原材料表記がすごい。パンだけをとっても

 強化漂白小麦粉、大麦麦芽粉、水、椰子油、グリセロール、イースト、塩、ショ糖エステル、生地改良剤(デキストロース、小麦粉、ジアセチル酒石酸、アスコルビン酸、アミラーゼ製剤、Lシステイン塩化水素・・・

 このあとまだ続き、さらにピーナツバターとグレープゼリーの表記も続く。
 翻訳するのが面倒なので、今回は原材料表記はパスしようと思う。
Sotomichiさんの記事には全部載ってます)
 添加物が大嫌いな人が見たら卒倒しそうな表記であります。
 でも、それを隠すことなく記しているのだから、食べたくない人は遠慮すればよし。食べたい人は食べればよし。
 すべて世はコトもなし。




 内容量:144g
 原産国:米国(Markonefoods