ライブドア強制捜査と小嶋証人喚問で、小泉内閣に激震 1月17日

阪神淡路大震災から11年。いまだに癒えぬ被災者の方々の苦しみに、私なりに精一杯、心を寄せたい。犠牲者の方々の魂の声に、耳をこらしたい。生きている私たちは、恥ずかしくない人生を歩んでいるか。静かに考える1日であるはずだった。

奇しくも今日、日本の屋台骨であるはずの小泉内閣に、直下型の大激震が突き抜けた。小泉総理は、反小泉の急先鋒である亀井氏の刺客として、堀江貫文氏を抜擢し、氏を小泉改革の象徴的存在にまつりあげた。総選挙後も、堀江氏を自民党本部に招き、党の財政を相談するなど、小泉自民党と堀江氏は今日までずっとホットラインを維持してきた。

その堀江氏が、ついに司直の手の中に落ちてしまった今日、小泉劇場は、直下型の大地震に揺れている。堀江氏の人となりを理解した上での刺客候補だったのだから、小泉自民党のモラルの低さたるや惨憺たるものだ。武部自民党幹事長の強運も、もはや尽きたというところか。

堀江氏らは、問題のバリュークリックジャパン買収の際、「危険だけど、実行しよう!!投資(事業)組合で買収すればバレないから」と、メールのやりとりをしていたそうだ。確信犯だ。強引なやり方で得た多額の利益を、闇ルートに回す堀江氏を、国家はやはり許してはおかなかった。ダイナシティ買収にかかわった村上ファンドが、次のターゲットか!?華やかな部分だけがもてはやされるITバブルに、人々の人生観までもが影響を受け始めていた矢先、絶妙のタイミングで投げられたサイ。浮き足立った人々がもう一度原点に立ち返ることができるように、闇をも恐れぬ徹底的な捜査を、検察には望みたい。

一方、今日のもう一つの舞台は、ヒューザー小嶋社長の証人喚問だ。ワイドショーやニュース番組での饒舌ぶりとは裏腹に、数珠を握り締めうつむく小嶋氏の姿は、いったいどう解釈したらよいのか。故意にとぼけているのではあるまいが、小嶋氏の理解力の低さには驚いた。議論をすり替えているのではなく、小嶋氏は、質問の意味を正しく理解することができないのだ。

30回も刑事訴追の恐れがあるとして証言を拒否したことは、裏を返せば、全ての嫌疑を認めたことに等しいし、小嶋氏は「偽証罪」のみを恐れていたようだが、刑事訴追とはまったく無関係の質問でも答弁を拒否したことは、「証言拒否罪」に問われることになるのだ。何度となくカメラを通して、「堂々と証人喚問に応じる!」と明言していたアレは、いったい何だったのだろう。

今日の証人喚問のヒットは、期待通り民主党馬淵議員の追及だった。グランドステージ川崎大師の住民説明会の録音テープを馬淵議員が入手したということは、創価学会が自分たちには火の粉がかからないように、自民党森派だけを悪者に仕立てあげようとしているからなのかもしれないが、安倍官房長官が絡んでいることが浮き彫りになったことは、小泉劇場にライブドアに匹敵する大激震を走らせたに違いない。

住民救済のために国の援助が必要だとする小嶋氏の主張を、建築指導課長は認めたが住宅局長が認めなかったため、「安倍氏の政策秘書の飯塚氏が、目の前で、国交省の次期次官(審議官)に電話してくれた」と、小嶋氏は証言した。小嶋氏が数少ない「証言」の中で、あえてこのことを証言した以上、「自分の耳には入っていなかった」との安倍氏の言い逃れは、通用するものではない。

国土交通委員会は再喚問を要求して、偽証罪と証言拒否罪との両方で小嶋氏を告発すべきだ。与野党あげて、益々真っ黒な伊藤元国土庁長官はもとより、安倍官房長官のかかわりについても、真実を白日の下にさらす必要がある。堀江氏や安倍官房長官が矢面に立たされるとは、小泉総理の影響力は、もはや風前の灯なのだ。小泉総理は、「9月で辞める」と早く言い過ぎたのだ。今こそ、民主党の頑張りどき。まずは小泉追従路線を断つことから、すべては始まるのだ。
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