はせ@SKIER's blog

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ソーラーパネル発電式携帯電話充電器の製作

2011-06-12 23:48:38 | 電源システム研究

 災害発生時、ワンセグが見れたり、LED照明がついている携帯電話は、電話がネット利用制限で通じなくなったとしても、かなり重宝することは間違いありません。 停電したときにバッテリー切れが発生したら、最近本番運用に入った商用電源バックアップシステムが動作しているうちは、よいですが、これが万一バッテリー切れや故障となったときに重要な情報入手手段が断たれることになります。

 これに備えるには、日中は小電力ソーラーシステムを利用するのが有効と考えます。夜でも日中、携帯電話用予備バッテリーに同時に充電したものを使用するといった運用が考えられます。 日中太陽エネルギーを活用できるように、5/15に秋葉原に見つけた12V出力ソーラパネルを使用することを前提に、高効率変換のDC-DCコンバータを製作して携帯電話へ充電するシステムを構築することにしました。

 ドコモのオプションで販売しているソーラパネルで事足りるように思われるかもしれませんが、これとは違った利用上柔軟性の高いシステムを組みたいと思っています。

 

1.製品選定

 ソーラーパネル(12V、0.2A、2.4W)からの電力を通常の降圧型レギュレータにより携帯電話(FOMA)の電圧5.4Vまで下げることが考えられますが、基本的に降圧型レギュレータは電位差を熱として放出することで、降圧させる仕組みなので、変換効率が悪いことからエネルギー変換効率が良いDC-DCコンバータを利用したいと考えました。

 作るのが面倒なので、できるだけ完成品を探していたのですが、

(1)秋月電子通商 : 4~25V(最大5A)可変スイッチング定電圧電源キット
   →基板がでかすぎる

(2)千石電子通商 : 完成品のSMTモジュール化されたDC-DCコンバータ
   →ほしい入出力のものが品切れ

ということで、秋月電子通商でもっと(1)より小出力のもの(5W程度で十分)でいいので小型のはないか聞いたところ、

(3)秋月電子通商 : 5ADC-DCコンバーター制御ICセット
   →DC/DCコンバータ制御IC のNJM2367、トロイダルコイル、ショットキーバリアダイオード(SBD)の3点をセット
     →よって、その他の部品は自分で調達しパターンの配線も自分でやることになる

を推奨されました。 結局のところ追加部品点数が少ないもののある程度作りこみが必要になり一番面倒くさいのですが、仕様の適合レベルとしては(2)に次いで第2位で、すぐに製作に着手できるため(3)を選定しました。

  出典:秋月電子通商さま通販ホームページ(http://akizukidenshi.com/)より

2.購入部品と費用

  ¥450 : 5ADC-DCコンバーター制御ICセット
  ¥020 : 330μF25V電解コンデンサー
  ¥010 : 0.1μF50V積層セラミックコンデンサー
  ¥150 : 4700μF10V電解コンデンサー
  ¥100 : DCアダプタ用プラグ・メス×2
  ¥010 : 1/2W 68kΩ、6.8kΩ 各×1
  ¥160 : TAKACHIプラケース
  ¥000 : もとから持っていたR1(82kΩ)、USBコネクタ、放熱器(たぶんそれほど発熱しない)
 計¥900

  R1は12VDCアダプタで入力しながら、100kΩ可変抵抗でだいたい5.4Vになるように調整して手持ちの82kΩにしました。 秋月店員に1kΩ可変抵抗での調整を推奨されましたが、それではぜんぜんダメ(出力電圧が高くなる一方)で、R1を大きくするほど電圧が下がることがわかりました。 まあゆっくり冷静に回路を眺めればわかったことかもしれませんが。

3.製作→完成

 DCアダプタ入力(ソーラーパネル入力)が2つありますが、これはソーラーパネルを2枚並列に接続できるようにするためです。 1枚で充電は可能であるが、たとえば、ワンセグを見るには電力不足になるのではないかという予測をしています。 ミニジャック端子は、たぶん使用しないかもしれませんが、ミニジャック型のFOMA接続コードを使用できるようにあらかじめ取り付けています。 あとで必要になったとき加工するのが面倒でしょ。

 ケースを前後ひっくり返すと、USBコネクタがあります。 よくあるUSB→FOMAの通信/充電ケーブルを使えるようにしています。 その接続先はFOMA(私が現在所有するF-06B)の充電用クレードルになっています。

4.動作確認

 動作確認するころは、太陽は沈んでいました。 蛍光灯でも当然のことながらソーラーパネルはほとんど発電しません。 よって白熱電球で照らすことにしました。 ソーラーパネルの出力電圧を測定していますが、室内の明るさで1.22Vです。

 白熱電球をつけたら、一瞬11Vまで電圧が上がりましたが、5.86Vまでさがりました。 かなり低いですが、予想通り電流が不足気味のようです。 一応充電は正常にできているようですが、もう一度、太陽の下でテストしてみて、それでも電圧が低いようであれば、もう一枚ソーラーパネルを購入したいと思います。  

 このDC-DCコンバータですが、12Vのソーラパネルを選んだ理由にもなっていますが、自動車車内のシガレットプラグ→DCアダプタプラグケーブルを使用すれば、同様に携帯電話の充電ができます。

 


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