都内近郊の美術館や博物館を巡り歩く週末。展覧会の感想などを書いています。
はろるど
「博物館に初もうで 2012」 東京国立博物館
東京国立博物館
「博物館に初もうで 2012」
1/2-1/29

東京国立博物館で開催中の「博物館に初もうで 2012」へ行ってきました。
このところ毎年、2日はトーハクへの「展覧会詣」と決めていましたが、今年も変わることなく、上野の国立博物館へと出かけてきました。

単に作品を見るだけでなく、館全体でお正月の雰囲気を味わえるのも東博の良いところです。実のところ博物館に着いたのは午後2時を廻っていましたが、入口では和太鼓の勇壮な演奏も披露され、新春の華やいだ気分を盛り上げてくれました。

また東博前庭では獅子舞、さらには江戸の太神楽などのイベントも続きます。これだけでも十分に楽しめるのではないしょうか。

「博物館で初もうで」企画もすっかり板についてきた感がありました。

特集陳列「天翔ける龍」展示室風景
もちろん館内に入っても充実した作品がずらりと待ち構えています。まずは本館2階、特別1室、2室での特集陳列「天翔ける龍」です。
今年の干支「辰」に因み、日本や中国の龍をモチーフとした作品が何点も集められています。

「龍濤螺鈿稜花盆」 14世紀 元時代
その中でも一推しなのが、中国・元時代の漆のお盆、「龍濤螺鈿稜花盆」です。盆の中央には艶やかな螺鈿で装飾された龍が堂々と体をくねらせています。

「三彩貼花龍耳瓶」 8世紀 唐時代
その他では取っ手部分に龍を用いた三彩の瓶、「三彩貼花龍耳瓶」などにも目を奪われるのではないでしょうか。

「自在置物 龍」 明珍宋察 17世紀 江戸時代
また江戸時代の龍の自在置物などにも注目です。龍のモチーフは美術でもお馴染みであるだけに、工芸、絵画等、多様な作品で楽しむことが出来ました。
そしてもうひとつお目当てなのが、開館140周年を記念しての「新春特別公開」です。
総合文化展(平常展)の随所に同館の選りすぐりの名品たちが公開されています。

「風神雷神図屏風」 尾形光琳 17世紀 江戸時代
人気の光琳の「風神雷神図屏風」も大琳派展以来の出品だったのでしょうか。この日の館内はかなり混雑していましたが、より多くの人で賑わっていました。

「秋冬山水図」 雪舟等揚 15~16世紀 室町時代
そして国宝室では雪舟の「秋冬山水図」もお目見えです。こちらは去年の初もうで展でも出ていたので、この作品を見るとお正月という気持ちになる方もいらっしゃるかもしれません。

「色絵月梅図茶壺」 仁清 17世紀 江戸時代
またその他では仁清の「色絵月梅図茶壺」などもお正月ならではの艶やかな作品でした。
さて今年のトーハクはもうひとつ、新春の目玉があります。

それが言うまでもなく、中国が誇る神品「清明上河図」もやってきた特別展の「北京故宮博物院200選展」です。

平成館前の行列(1/2、14:30頃)
この日、初日でしたが、既に大きな話題になっていたからなのか、私が出向いた午後2~3時頃では、何と入場までに30分、そして「清明上河図」観覧にはさらに140分という長大な待ち時間が発生していました。
この「清明上河図」は中国本土でもあまり展示機会がありません。また現地でも公開された際には3時間や4時間待ちだったとも聞きました。しかしながらそれでもまさかここまで混雑するとは思いもよりません。率直なところこの140分という待ち時間には驚きました。

なお、閉館17時前に再度、混雑状況を確認しましたが、その時は入場の待ち時間こそなかったものの、「清明上河図」に関してはまだ100分を超える待ち時間がありました。規定の閉館時間後も、館内にはまだ多くの方が残っていたようです。
この日の観覧は断念しましたが、「清明上河図」を見るためには前もって相応の時間的余裕をとっておいた方が賢明です。また混雑情報は同展公式WEBサイトでも更新されています。そちらもご覧下さい。
「北京故宮博物院200選展」公式WEBサイト
ただ総合文化展だけでも十分に見応えがあるのはトーハクのやはり良いところではないでしょうか。結局、2~3時間、平常展内をぐるぐると見て歩いていましたが、さすがにかなりの充足感がありました。

「老猿」 高村光雲 明治26年
三が日、明日3日までのイベントも多くあります。「博物館に初もうで」のイベントスケジュールは同館公式サイトをご参照下さい。
博物館に初もうで@東京国立博物館
また開館140周年記念として1月9日まで毎日、先着1400名にプレゼントされる「土偶ストラップ」(海洋堂製)も、1月2日は開館直後にすぐ終了したそうです。狙っておられる方は朝一必須です。

新年特別公開は1月15日まで、また特集陳列「天翔ける龍」は1月29日まで開催されています。
「博物館に初もうで 2012」 東京国立博物館
会期:1月2日(月)~1月29日(日)
休館:月曜日。但し1月9日(祝)は開館。翌10日(火)は休館。
時間:9:30~17:00(入館は閉館の30分前まで)
住所:台東区上野公園13-9
交通:JR上野駅公園口より徒歩10分。東京メトロ銀座線・日比谷線上野駅、京成電鉄上野駅より徒歩15分。
「博物館に初もうで 2012」
1/2-1/29

東京国立博物館で開催中の「博物館に初もうで 2012」へ行ってきました。
このところ毎年、2日はトーハクへの「展覧会詣」と決めていましたが、今年も変わることなく、上野の国立博物館へと出かけてきました。

単に作品を見るだけでなく、館全体でお正月の雰囲気を味わえるのも東博の良いところです。実のところ博物館に着いたのは午後2時を廻っていましたが、入口では和太鼓の勇壮な演奏も披露され、新春の華やいだ気分を盛り上げてくれました。

また東博前庭では獅子舞、さらには江戸の太神楽などのイベントも続きます。これだけでも十分に楽しめるのではないしょうか。

「博物館で初もうで」企画もすっかり板についてきた感がありました。

特集陳列「天翔ける龍」展示室風景
もちろん館内に入っても充実した作品がずらりと待ち構えています。まずは本館2階、特別1室、2室での特集陳列「天翔ける龍」です。
今年の干支「辰」に因み、日本や中国の龍をモチーフとした作品が何点も集められています。

「龍濤螺鈿稜花盆」 14世紀 元時代
その中でも一推しなのが、中国・元時代の漆のお盆、「龍濤螺鈿稜花盆」です。盆の中央には艶やかな螺鈿で装飾された龍が堂々と体をくねらせています。

「三彩貼花龍耳瓶」 8世紀 唐時代
その他では取っ手部分に龍を用いた三彩の瓶、「三彩貼花龍耳瓶」などにも目を奪われるのではないでしょうか。

「自在置物 龍」 明珍宋察 17世紀 江戸時代
また江戸時代の龍の自在置物などにも注目です。龍のモチーフは美術でもお馴染みであるだけに、工芸、絵画等、多様な作品で楽しむことが出来ました。
そしてもうひとつお目当てなのが、開館140周年を記念しての「新春特別公開」です。
総合文化展(平常展)の随所に同館の選りすぐりの名品たちが公開されています。

「風神雷神図屏風」 尾形光琳 17世紀 江戸時代
人気の光琳の「風神雷神図屏風」も大琳派展以来の出品だったのでしょうか。この日の館内はかなり混雑していましたが、より多くの人で賑わっていました。

「秋冬山水図」 雪舟等揚 15~16世紀 室町時代
そして国宝室では雪舟の「秋冬山水図」もお目見えです。こちらは去年の初もうで展でも出ていたので、この作品を見るとお正月という気持ちになる方もいらっしゃるかもしれません。

「色絵月梅図茶壺」 仁清 17世紀 江戸時代
またその他では仁清の「色絵月梅図茶壺」などもお正月ならではの艶やかな作品でした。
さて今年のトーハクはもうひとつ、新春の目玉があります。

それが言うまでもなく、中国が誇る神品「清明上河図」もやってきた特別展の「北京故宮博物院200選展」です。

平成館前の行列(1/2、14:30頃)
この日、初日でしたが、既に大きな話題になっていたからなのか、私が出向いた午後2~3時頃では、何と入場までに30分、そして「清明上河図」観覧にはさらに140分という長大な待ち時間が発生していました。
この「清明上河図」は中国本土でもあまり展示機会がありません。また現地でも公開された際には3時間や4時間待ちだったとも聞きました。しかしながらそれでもまさかここまで混雑するとは思いもよりません。率直なところこの140分という待ち時間には驚きました。

なお、閉館17時前に再度、混雑状況を確認しましたが、その時は入場の待ち時間こそなかったものの、「清明上河図」に関してはまだ100分を超える待ち時間がありました。規定の閉館時間後も、館内にはまだ多くの方が残っていたようです。
この日の観覧は断念しましたが、「清明上河図」を見るためには前もって相応の時間的余裕をとっておいた方が賢明です。また混雑情報は同展公式WEBサイトでも更新されています。そちらもご覧下さい。
「北京故宮博物院200選展」公式WEBサイト
ただ総合文化展だけでも十分に見応えがあるのはトーハクのやはり良いところではないでしょうか。結局、2~3時間、平常展内をぐるぐると見て歩いていましたが、さすがにかなりの充足感がありました。

「老猿」 高村光雲 明治26年
三が日、明日3日までのイベントも多くあります。「博物館に初もうで」のイベントスケジュールは同館公式サイトをご参照下さい。
博物館に初もうで@東京国立博物館
新春イベント「和太鼓演奏」 屋外-正門内池前 1月3日(火) 11:00、13:30
新春イベント「獅子舞」 屋外-本館前 1月3日(火) 10:30、13:00
新春イベント「クラリネット・コンサート」 平成館 1月3日(火) 12:00、14:30
新春イベント「獅子舞」 屋外-本館前 1月3日(火) 10:30、13:00
新春イベント「クラリネット・コンサート」 平成館 1月3日(火) 12:00、14:30
また開館140周年記念として1月9日まで毎日、先着1400名にプレゼントされる「土偶ストラップ」(海洋堂製)も、1月2日は開館直後にすぐ終了したそうです。狙っておられる方は朝一必須です。

新年特別公開は1月15日まで、また特集陳列「天翔ける龍」は1月29日まで開催されています。
「博物館に初もうで 2012」 東京国立博物館
会期:1月2日(月)~1月29日(日)
休館:月曜日。但し1月9日(祝)は開館。翌10日(火)は休館。
時間:9:30~17:00(入館は閉館の30分前まで)
住所:台東区上野公園13-9
交通:JR上野駅公園口より徒歩10分。東京メトロ銀座線・日比谷線上野駅、京成電鉄上野駅より徒歩15分。
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