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「澤柳英行 FISSION - FUSION」 ラディウム

ラディウム-レントゲンヴェルケ中央区日本橋馬喰町2-5-17
「澤柳英行 FISSION - FUSION」
5/8-30



ステンレス板にあけられたドットが様々な影と形を描きます。ロンドンを拠点にインスタレーションを手がける澤柳英行の新作個展へ行ってきました。

上の図版の限りでは、あたかも精緻なペン画のようにも見て取れるかもしれませんが、実際に展開されているのは金属板に細かな無数の穴をあけ、その陰影、もしくは密度によって多様なイメージを生み出す一種のモビールでした。天井からぶらり吊り下げられ、スポットライトを浴びたそれらは、大小様々なドットの間隔によって像、ようは影絵のようなイメージを壁面に写し出します。壁にそのまま打ちつけられた板はまるで雲のように靡き、人型をしたモビールは不気味にも宙を彷徨っていました。近くに寄りつつ、また遠目で影を見ながら、その浮かんでくるモチーフの差異に注意するのも良いかもしれません。

レントゲンの三つのコンセプトの一つ、怜悧美学(clever beauty)を連想するのにもぴったりの作品でした。

今月末、30日まで開催されています。
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