都内近郊の美術館や博物館を巡り歩く週末。展覧会の感想などを書いています。
はろるど
「アントン・ヘニング個展」 TARO NASU GALLERY
TARO NASU GALLERY(港区六本木6-8-14 コンプレックス北館2階)
「アントン・ヘニング個展」
3/24-4/28
ドイツ生まれのアーティスト、アントン・ヘニングの日本初個展です。画肌の力感にも優れた油彩画が充実していました。

ギョロリとした目を光らせる奇妙な生物が、一人椅子に座ってこちらを見つめています。その殆ど曲線だけによるデフォルメされた造形は、何やらダリの絵画より飛び出してきたモチーフのようです。画面を埋め尽くす油彩絵具の分厚いマチエールが、あちこちに微妙な陰影を象って、強い立体感をも見せています。どこかシュルレアリスムの気配も漂わす作品です。
このうねるような曲線のモチーフは、横2、3メートルは越える大作の油彩抽象画にも登場しています。こちらは何本かの線が、それこそあちこちで弧を描くように縦横無尽にのびていき、幾重もの円を構成しながら、大きな一つの幾何学的抽象模様を描いているのです。そしてその円と円の間に、手前と奥へと広がるような二つの空間を挟み込んでいます。まるで錯綜するいくつかの次元が、一つのチェーンにて繋がれているかのようです。
いつもは真っ白なギャラリーの展示室が、今回は緑がかった濃いグレーに覆われていました。それがこの展示に合わせて塗り替えたものであるならば、間違いなく効果的であったと言えるでしょう。鮮やかでありながらも、深みのある作品の色と上手く呼応しています。絵画を飾る巨大な木のフレームを含め、謎めいたその世界観を感じ取ることが出来ました。
4月28日までの開催です。(3/24鑑賞)
「アントン・ヘニング個展」
3/24-4/28
ドイツ生まれのアーティスト、アントン・ヘニングの日本初個展です。画肌の力感にも優れた油彩画が充実していました。

ギョロリとした目を光らせる奇妙な生物が、一人椅子に座ってこちらを見つめています。その殆ど曲線だけによるデフォルメされた造形は、何やらダリの絵画より飛び出してきたモチーフのようです。画面を埋め尽くす油彩絵具の分厚いマチエールが、あちこちに微妙な陰影を象って、強い立体感をも見せています。どこかシュルレアリスムの気配も漂わす作品です。
このうねるような曲線のモチーフは、横2、3メートルは越える大作の油彩抽象画にも登場しています。こちらは何本かの線が、それこそあちこちで弧を描くように縦横無尽にのびていき、幾重もの円を構成しながら、大きな一つの幾何学的抽象模様を描いているのです。そしてその円と円の間に、手前と奥へと広がるような二つの空間を挟み込んでいます。まるで錯綜するいくつかの次元が、一つのチェーンにて繋がれているかのようです。
いつもは真っ白なギャラリーの展示室が、今回は緑がかった濃いグレーに覆われていました。それがこの展示に合わせて塗り替えたものであるならば、間違いなく効果的であったと言えるでしょう。鮮やかでありながらも、深みのある作品の色と上手く呼応しています。絵画を飾る巨大な木のフレームを含め、謎めいたその世界観を感じ取ることが出来ました。
4月28日までの開催です。(3/24鑑賞)
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