Hanews-はにゅうす

ウィーン歌曲歌手、「はにうたかこ」の毎日のちょっとしたことを書いています

第9回クライネシュリッテ研究発表会

2008年08月25日 17時06分39秒 | Weblog
昨日は今まで9回やってきた中で一番肩の凝った発表会になりました。

もちろん一番心配していた大きな事故はなかったので、終わった時にほっとしましたし、私には分かる間違いの中で、お客さんにわかったものがどれくらいあるのか?といわれると、もう少し少なくなってくるとは思います。

でも、やはり練習量が足らない。これは大きな問題だったと思います。オペラなんかも、最低でもあと数回やっておきたかったし(やっておかねばならなかった)、個人のほうももう少し仕上がりを上げられた人も多かったと思います。

ただ今回は、私がいない間の一年に、なにができるのかという課題。普通の人たちなら空中分解してしまう可能性がほとんどだと思われたのに、なんとか自分たちで進めてこれたところ、それもみなさん自分の体調、年齢、母の介護などなど、大きな問題をたくさん持っての状況下でです。それを考えると、意味のあった発表会だったと思います。

そして、前回も書きましたが、今までの経験(前回のオペラの練習で積み上げたもの)があるので、2回目の人たちは私が帰国してからの伸びがよかったです。発表会って、毎回ゼロから発進することが多いのですが、前回の経験を生かしてスタートできるのはすごいことだと思います。

もう一つは、作品との出会いは大切であるということ。今回の作品は音楽劇というもので、音楽の内容など作品そのものが、前回の「あまうり」に比べて単純(シンプル)でした。なので、その単純すぎる作品をどう料理するのか?というのが私にとっても大きな課題でしたし、作品に助けてもらえない状況で演じるのはかなりしんどかったです。

ここ2回ほど発表会に和物のオペラをもってきたシュリッテですが、いい作品にであわなければ、このメンバーでもう一度オペラをすることは難しいなぁとも思いました。もちろんこの年齢の女性たちでできるいい作品があればぜひ出会いたいですし、手を出したいとは思っていますが…

うれしかったのは、黒一点70歳のTさんが今回も元気にオペラを盛り上げてくれたこと、残念ながら出演断念したNさんが打ち上げまで来てくれたこと、いったん離れてしまったKさんが友達と一緒に見に来てくれたこと、そして、今回若い二人が本当の意味で回りになじんで参加できたこと、などなど音楽的な面以外での収穫や喜びも多かったです。

音楽は人に喜びを与える天職としてやっている人と、我々のように、自分のために、自分の人生を見つめ進む為にやらされれている人と2種類の人がいるんだということも再確認した発表会でした。


さて、これでやっと私の夏が終わりました。帰国してからまだ一日もゆっくりしていなかったし、なにがなんだか分からないうちに夏が終わって、気がつけば涼しい。オリンピックも、高校野球も終わっていました。

もちろん明日も明後日も用事はあるのですが、少しペースを落として、ゆっくりいろいろなことを考えたいと思います。
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