デンマーク・ハーフキッズ

デンマークについての情報やニュースを紹介、またデンマーク人と日本人のハーフの子供たちの子育て日記。

お受験解禁

2007-02-03 07:08:48 | 思ったこと・気づいたこと
 2月1日は私たちの結婚記念日であるだけでなく、中学受験の解禁日であったそうです。新聞に教室が半分くらいの生徒だけの写真が掲載されており、「受験解禁日で、欠席の児童が多かった」というキャプションがありました。

 地方ではまだそうでもないようなのですが、都内ですとかなりの数の中学受験の児童が増えているということのようですね。来年から子どもが小学生になる私としても、最近は「教育とはなんぞや?」と考えるようになってきました。

 そこでぶちあたる2つの謎。1つは「なぜ私立がいいのか?」、そしてもうひとつは「なぜ公立じゃいけないのか?」です。

 ずっと公立で育ってきた私には、私立のよさが今ひとつわかりかねています。規律、ある程度の家庭の教育レベル(資本レベル?)ということがあるのでしょうか? 学業に関しては全く見当もつかないのですが、そんなに水準が違うのかしら? 私立中・高でないと大学に必ずしも入れない、ということもないでしょうし。それにしても、大人たちを見ているとかなり特殊な人でなければ(皇族、それこそセレブレティの子ども達など)、ガードの固い私立でないといけないような状況でもないでしょうし。デンマークでは皇太子も公立の学校に通うようですので、そもそも皇族であってもセキュリティの問題さえなければ、国の作った学校に行ってもよいはずなのですが・・・。そのへんが私立のほうがレベルが高いというのでしょうか。

 そしてなぜ公立でいけないのでしょうか。生徒達が荒れている学校もあると聞きます。そういう場合は今は越境できますので、少し離れた落ち着いた区立中学でよいのではと考えてしまいます。それに大人になって世の中にでれば、「公立」です。ありとあらゆる人たちがいて、いろいろな人と思いを分かち合い、共存していかなくてはならないのです。ましてや子ども達が将来海外に出たりすることがあれば、そこもまた「公立」なのではないでしょうか? 

 いろいろ言われてはいますが、私はそんなに日本の教育はひどいとは思えないのが正直なところです。きちんと基礎学力をつけることは日本の教育制度でできているのではないかと思うのですが・・・。ですから公立に通わせることは私はあまり不安を抱いていません。それよりも日本の学校に要望したいのは、もう少し本人の個性や希望に添った教育を受けられるようにして欲しいということでしょうか。ひとつの基準として、デンマークのように中学で理系・文系・またはそれ以外という選択をして、それ以降は自分の好きな道に行くという形態は悪くないと思っています。そしてそれを選択するだけの力を子ども達につけてあげるのが、親や教師の役目のひとつであると考えます。

 さて、このお受験ブーム、みんなが受験するからという日本人的要素も少しはあるのではと密かに私は思っているのですが、いかがでしょう? このへんのことはこれから興味深く、子どもの成長とともにリサーチしてみたいと思って楽しみにしているところです。

 ただ、私は個人的にはやっぱり私立、公立という選択よりも、どういう人間に育って欲しいか、どういう人生を送ってもらいたいか、ということばかり考えてしまいます。できればうちの子ども達は「心身ともに健康で」「人として正しい心を持ち」「そして夢を持ち、好きなこと、得意なことをじゃんじゃんやる人生を歩んでもらいたい」という私の願いを実現するには・・・。学業よりもうちの場合は生きる姿勢や感動をまずは教え込みたいところです。