映画時々お酒

心と体に栄養を♪

めぐりあう時間たち

2003-05-23 22:17:00 | 映画
ニコール・キッドマンが本年度のアカデミー主演女優賞を獲得した話題の映画。マイケル・カニンガム原作。原題は「The Hours」。現在公開中。

1923年。ヴァージニア・ウルフ(ニコール・キッドマン)は病気療養の為に田舎に来ていて、「ダロウェイ夫人」の執筆をしている。
1951年。「ダロウェイ夫人」を愛読する主婦ローラ(ジュリアン・ムーア)は優しい夫と可愛い子供に恵まれて、さらに二人目がお腹の中にいると言う、傍からみても幸せな女だった。
そして2001年。エイズに冒されたかつての恋人の受賞祝いにパーティを開こうとしているダロウェィ夫人と同じ名前を持つクラリッサ(メリル・ストリープ)。

この3人の女性の一日が、折り重なるように、話が展開して言います。
たった一日だけれども、一人の人間の運命を決めてしまうような一日。これまでの人生とこれからの人生に、また本来の自分に向かい合わなければならない一日。
「ダロウェィ夫人」で結ばれた3人の女性の生き方。これについては、時代背景が違うこともあるし、人それぞれの人生論があるから、彼女達の選択した生き方には、賛否両論があるでしょう。しかし、これだけじっくりと、女の人生を描いた映画は最近なく、考えさせられました。

ニコール(姿だけでなく、なりきり演技!)、ジュリアン、メリルの熱演もすごいのですが、彼女達を支える男たち(スティーブン・ディレイン、ジョン・C・ライリー、エド・ハリス)にも注目!

あと、詳細はネタばれになるので、また掲示板「ロバの耳」に書いておきますので、もっと知りたい方はそちらで。

この映画、最初から最後まで、不安をかきたてるような、悲壮感漂う音楽が流れて、観ている方も、落着かなくて、とても不安で悲しくなるんです・・

神話から

2003-05-23 09:10:00 | インポート
「マトリックス リローデッド」の公開も近づき、TVで雑誌で、多くの場面が見られるようになり、期待が膨らみますね^^

今回登場する、ネオを誘惑する美女モニカ・ベルッチ(「マレーナ」)扮するパーセフォニ-の名前はギリシア神話から。
とても有名な話なので、知ってる方多いと思います。ゼウスとデメテル(豊穣の女神)の娘、ペルセポネ(またはプロセルピナ)のことです。

春のある日、花に絵の具で色をつけていたペルセポネを冥界の王ハデスが、花嫁にするため略奪(絵画にもよく描かれてる場面)。
嘆き哀しんだデメテルに、ゼウスは、もし彼女がそこで何も口にしてなければ、地上に戻れると言いましたが、既に彼女は6粒の柘榴の実を食べてしまっていて、完全に地上に戻ることは出来ませんでした。彼女は半年を地上で母と共に、後の半年は冥界でハデスと共に暮らすことになり、彼女が地上に戻った時は、花が咲き、穀物が実るが、彼女が冥界に戻ると、地上には花も穀物も育たない・・季節の始まりと言われています。

さて、その名前を与えられたモニカ・ベルッチの役割は?わくわくしますね。
ちなみに、ローレンス・フィッシュバーン演じるモーフィアスもギリシア神話からで、夢の神モルフェウスのこと。モルヒネ、の語源になったとされています。