映画時々お酒

心と体に栄養を♪

戦場のピアニスト

2003-02-27 09:49:00 | 映画
実在のピアニスト、シュピルマンの回想録を元に作られた。監督ロマン・ポランスキー(「ナインスゲート」、「ローズマリーの赤ちゃん」、「テス」)。カンヌ国際映画祭最優秀作品賞受賞。アカデミー賞でも作品、監督、主演男優他、計7部門ノミネート。

ナチスドイツがポーランド侵攻を始めた頃。ピアニストだったシュピルマンも家族と共にゲットーへ移される。ナチスの非道なやり方を毎日目の当たりにしながらも、彼は友人の助けもあり、何とか収容所行きも免れ、廃墟となった町で生き抜いて行く。しかしある夜、彼の前にナチの将校が現れる。彼が「職業はピアニストだ」と言うと、将校は彼にピアノを演奏するように告げ、演奏後は彼が生き延びれるように、匿い、助けるのだった・・

ナチスとユダヤ人と言う構図は、とても恐ろしくて、たとえ映画でも正面からまともに鑑賞できないものですが、この作品は、一人のピアニストが戦争に翻弄される物語。彼の友人達と、ピアニストであったと言うことが、彼を救う。彼は直接戦ったわけではなく、その戦争の悲惨さ、残酷さを目の前で見ながら日々を行き抜いていく。淡々と描いてあるような感じさえ受けますが、一人の人間が戦争に、あるいは時代に流されるって、こんな感じかなとも思えます。
監督自身もゲットー行きを体験しており、あの「シンドラーのリスト」の監督をオファーされたときは、とてもまともに出来ないと断ったいきさつもあり。そういうことも、どこか冷めたような感じを受ける演出になっているのかもしれません。それで実は私自身は、ちょっと物足りない感じも受けたのですが。
ただ、将校と出会った月の夜、廃墟にピアノの調べのシーンは最高に美しいと思いましたし、ここから始まる二人の交流とその後は、とても見応えがありました。
戦争後逆に収容所送りになるドイツ人。その中に彼を助けた将校も居て、すれ違った彼の友人に「私は彼を助けた。だから今度は自分を助けて欲しい」と伝言するが、それは届かないメッセージ。
この伝言シーンが一番好きです。

ロング・キス・グッドナイト

2003-02-23 21:04:00 | 映画
平凡な主婦がある日突然狙われるようになる。しかし彼女は自分でも思いがけず、銃や格闘に強く、自分の正体に疑問を持ち・・

主演ジーナ・デイヴィス(「テルマ&ルイ-ズ」)。監督レニー・ハーリン(「クリフハンガー」)。当時おしどり夫婦だった二人のアクション映画。

自分の妻をここまで酷使するか!のアクションの連続。これが二人の愛情表現か?(笑)ジーナは相当頑張ってるけど、これもあまり(その前の「カットスロートアイランド」も)ヒットしなかったんだよね。「カット・・」よりは面白かったと思うけど。
今回見て思ったのは、やはり女性が主人公だとヒットが難しいのかなと言うこと。話も面白いし、ダイ・ハード女性版と言って良いくらい、ジーナが不死身に近く(笑)アクション頑張ってるのに。しかも下着姿で水攻め拷問にオールヌードシャワーシーンまで大サービス!
そう、ここまでサービス精神たっぷりの娯楽作なのに・・その後二人が別れてしまったのはご存知の通り。
女性が主人公のアクション映画は難しい。
強い主人公に振り回される男に、サミュエル・L・ジャクソン。

後で気が付いたけど、これ、「ボーン・アイデンティティ」と設定が同じ・・^^;

有り得ないことだけど

2003-02-23 17:13:00 | インポート
マンガの醍醐味はやはり有り得ないことをお話と絵で見せてくれること。そこでばかばかしいとか思っては楽しめませんよね。私はこれを今回多いに楽しみました^^「名探偵コナン」の新刊読んで。
コナンと仲良しの女性刑事さんは、なんと警察署全職員から好かれているアイドル。(本人は全然気づいてない)好きあってる同じ職場の刑事さんとデートすると、犯人を追うごとく、他の警察官らが彼らを追跡、張りこみ、監視・・もうすっかり公務忘れて、公務以上の真剣さでやってる。有り得ない。でも楽しい。面白い。
マンガってこうでなくては。

小学生コナンもいいけど、元の気障な高校生、工藤新一の再登場を期待しています^^

バロウズの妻

2003-02-15 22:02:00 | 映画
作家のウィリアム・バロウズ(「裸のランチ」ーこれも映画化されてる)の実話に基づく映画。

酒とドラッグに溺れる作家バロウズはアメリカを逃れ、メキシコで執筆活動を続けていたが、妻を愛しながら、青年と旅行に出かけて、「愛とセックスは別だ」と言い切る。彼の留守の間に妻のかつての恋人ルシアンが訪れ、夫を愛してると言いながら、妻は彼と関係を持ってしまう。青年との旅行に疲れて帰ってきたバロウズはお金を作るために、妻を連れて銃を売りに行く。しかしそこで事故が起きて妻は死んでしまうのだった・・

夫婦のねじれた愛情、貧しい生活。いつ破綻してもおかしくないけど、ずるずると続くと思われた。しかし、妻ジョ-ンは「ルシアンもナイフを使っていた」と言った後、一瞬彼に思いを馳せ、夫のことを忘れる。その一瞬で間違いなく彼は、妻が裏切ったことを確信したと思う。そして銃の試し撃ちの的となった妻は、明らかに「私はあなたを裏切った。殺して。」と言ってるようです。彼は迷ったけれど、撃ってしまう・・

事故か殺人かと話題になったようだけど、映画では、事故ではなく自殺に近い殺人。こういう愛の表現はあまり好きではないけれど、いかにも芸術家らしいとでも言うのか。
この映画は見ていて、昔読んだ文学小説みたいな雰囲気を感じました。

バロウズ=キーファー・サザーランド、妻=コートニ-・ラヴ。ふたりともぴったり、なりきり演技です。

第75回アカデミー賞

2003-02-12 09:19:00 | インポート
ノミネートの発表がありました。
詳細は以下のページでご確認ください。http://oscar.com/nominees/nomineelist.html

男優よりも華やかな女優達に注目してしまう私は、いつもと違うメンバーがノミネートされてると嬉しい。授賞式のドレスは楽しみの一つですもの^^(授賞式は3/23-現地時間)
それにしても「ロード・オブ・ザ・リング」がまたもノミネート。作品が素晴らしいのはもちろんですが、アカデミー会員の中にも相当ファンが多いと見た。今更ながら人気のすごさを確認。