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重信メイさん***秘密(パレスチナから桜の国へ 母と私の28年)***

2009年03月13日 | 
彼女の存在を始めて知ったのは「たかじんのそこまで言って委員会」にゲスト出演されていたからだ。
日本赤軍のリーダー「重信房子さん」の娘として生れた彼女。
そんな彼女は今までどんな風にして生きてきたのだろうと、興味を持ちこの本を読んでみることにした。
読む前から過酷な人生を送ってきたのではないかと想像していた。

驚いたのが、日本では「重信房子さん」はテロリストという犯罪者なのに、パレスチナではパレスチナ民族解放の為に戦った「フェダイーン」として英雄的な扱いを受けていたことだ。
*フェダイーンとは、パレスチナ解放の為に命をかけて戦う戦士のこと。
 アラビア語で「フェダ」は犠牲、「イーン」は犠牲をいとわない解放の戦士という意味。

彼女はベイルート市街での、空爆や爆弾で犠牲者が出る戦争の中を幼少時過ごしてきた。
そういった状況の中で育ってきた彼女は、アラブで生活していた頃は生命線がなく、日本で暮らすようになってから生命線が出てきたそうだ。
友人や周りの人達に出生を明かせば、イスラエルの秘密情報機関モサドに命を狙われる。
そしてモサドに見つかれば日本赤軍のメンバーは射殺されてしまう。
そんな心配を常に抱えながら、引っ越しを繰り返し親しい友人たちにも引っ越し先の住所や連絡先を伝えることが出来ない。
彼女が交通事故にあい、腰の骨にひびが入って重傷でいる時でも、母親と日本赤軍のメンバーに危険が迫るかもしれないと思い、パトカーと救急車を呼ぶことができなかった。

彼女は日本にきて、無国籍から日本国の国籍を取得することが出来た。
実の母親とはあまり一緒に暮せなくて過酷な運命だったかもしれないが、彼女は日本赤軍のメンバーから娘のように可愛がられていたし、友人や愛する人達に囲まれていた。
これからも日本で彼女が出来る事を続けていくのだろう。

【本文から抜粋】
母が私に伝えようとしたこと
「できないって、なしね。考えたらできるよ」
小さい頃、私が「そんなことできない!」と言うと、きまってそう言われた。
母は、困難に直面しても「できない」とあきらめず、違う角度から見たり考えたりするよう、示唆してくれたのだ。
母は、いつ殺されるか、いつ死んでしまうか、いつ逮捕されてしまうかわからない人だった。
だから母は、自分がいなくなっても私が一人で生きていけるよう、自立して生きていける人間になるようにと願って、育てたのだと思う。

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