主人公はコペル君と呼ばれている中学生の男の子。
彼は心のどこかで思っていた。
あのコペルニクスみたいにまわりの人にどれだけ間違っていると言われても、自分の考えを信じ抜ける立派な人間に僕もなってみたいって・・・
彼のクラスには浦川君がいたけれど、貧乏なせいで毎日弁当にあぶらあげを入れていたので、いじめっ子の山口君から「あぶらあげ」と呼ばれ、いじわるをされていた。
クラスのみんなは浦川君を助けることで、自分がいじめの標的にされることを恐れてみてみないふりをしていた。
だけどそんな浦川君をみかねて反旗をひるがえした少年がいた。
それはガッチンと呼ばれていた水谷君だった。
乱闘になる山口君とガッチン。
ガッチンに加勢するクラスメート達。
そんなみんなを止めたのは、いじめられていた浦川君だった。
君たちはどう生きるか 吉野源三郎
最近、病院に行ったときに待合室で待っていたら、フラフラした年配の痩せた女性が受付に現れた。
フラフラしている!
ただ直感的に感じたけれど、身体は動かなかった。
すぐに看護婦がきて、その人を支えてどこかに連れて行った。
私はただ、病気だったのかなと思っただけだった。
患者が多かったので、検査後1時間後位に再度来院すると、違う女性が看護婦に連れられて現れた。
この女性もフラフラしている。
待合室で待っていると、看護婦が話している声が聞こえてきた。
「ちゃんとご飯食べてるの?」
「一人で帰れる?タクシーを呼ぼうか?」
この二人が話している会話を聞いていて、多分金銭的な問題で食事をとれなかったり、病院にこれなくて病気が酷くなったのかもと、私は想像してしまった。
私の勝手な憶測かも知れないし、実際に金銭的に困っているのかもしれない。
だけど、私が金銭面で助けて上げることはできない。
私が子供の頃は、両親に守られて金銭面では何不自由ない暮らしをしていた。
だけど大人になってくると、今まで見えていなかったことが少しずつ見えてくる。
今は物価高や格差が広がっているから、ヤングケアラーがいたり生活保護世帯も増えている。
病気で働けなくてやむなく生活保護になったり、本当は働けるのに働かない生活保護の人もいる。
生活保護が受けれない人もいる。
フラフラしている女性二人を見て感じたのが、首相が核のない世界実現の為に30億を拠出することに対する違和感だった。海外の研究機関やシンクタンクと聞いて、天下り先が増えるかもしれないと思った事と、違う使途で日本人の貴重なお金が使われてしまうと思った事だった。
このお金があれば、どれだけの日本人が救われるのだろうか。
わたしには、ガッチンのような勇気はない。
ただ、災害がおきた時に義援金を送ったり、松葉杖をついている人が列車に乗ろうとしていたら、後ろに立って
後方の人を前にいかせないようにガードすることだけ。
自分ができるちょっとしたことをするだけ。
そして日本を良くするために、必ず選挙に行き一票を投じる。