ゼウスさまというのは、神様がたのなかでも、いちばんえらい、いきおいの広大なかたで、神々と人間どものおん父神とよばれていました。いいつたえでは、大むかし、はじめて生きものがつくられたとき、神さまは、生きものたちに、それぞれいろんなおくりものをおやりになったということです。あるものには強い力を、あるものにははやい足を、あるものにははねを、といったぐあいにです。
ところが、人間だけは、はだかのまんまで、つのもきばもなければ、かくべつにはやい足も、飛ぶはねももっていません。
それで、ゼウスさまにむかって、「わたしにだけはなにもくださらないのですか。」
と、不平顔でうったえました。
するとゼウスさまは
「おや、おまえは、じぶんがもらったものに気がついていないのかね、なによりもいちばん大きな、いちばん役にたつものを手に入れたくせに。つまりそれは、ものを考える力、理性というもので、これこそ世界じゅうでいちばんに役にたつ、いちばん強いもので、ほかのどんなに力の強いけものも負かし、いちばんはやいけものさえおいこすほどのものなのだが。」
とおっしゃいました。
それではじめて、人間はじぶんがもらったもののありがたさに気がつき、ゼウスさまにあつくおれいをいって、でかけました。
ところが人間のなかには、じぶんがこんなにりっぱなおくりものをもらってることをわすれて、よい知恵をはたらかさずに、けもののように暴力をふるったり、かみついたりする人が見られるのは、ざんねんなことです。
講談社 青い鳥文庫
北風と太陽 イソップ童話集
イソップ 作 呉 茂一 訳
ものを考える力
プロバガンダを信じているロシアの国民の一部
戦時中の、日本の人々のように感じる
自分が信じたいものを信じて、真実から目を背けて、ものを考える力が薄らいでいる
それはロシアの兵士たちも
ものを考えるトップがいなくなったら、ものを考える力が弱まっている人間はどう行動していいのかわからなくなる
ゼレンスキー大統領
未来を創造する力に秀でた人物
そしてウクライナの国民は信念を持って、ものを考える力が強い
どんなに力の強いけものも負かし、いちばんはやいけものさえおいこす
ウクライナに栄光を!