子供の頃から好奇心が旺盛で、鳥のように羽があったら空を飛べるのではないかと考えた少年。クジャクの羽根で出来た大きな団扇を二本背中につけて箪笥の上から飛び降りた。
結果は失敗。
巨大ロボットを作る人になりたいと大きな夢を抱いていた少年は、14歳で骨髄がウィルスに侵される難病にかかり、歩けなくなる。「余命は八年。運が良くても一生車椅子だろう」と医者から告げられる。絶望の中から生きていく意義を見出し、限りある時間の中で巨大ロボットを作り出したい、「二足歩行型車椅子ロボット」というアイデアを考え出した。すると不思議な事に状況が好転した。歩けるようにはならないだろうと医者から匙を投げられて退院したのに、自宅で懸命にリハビリを続けていたら少しずつ歩けるようになったのだ。ここから新たにロボット研究で社会貢献を目指す彼の人生が始まった。
誰もがいつかは感じる不可能な事。
私は今の状況で、絶対不可能を可能にすることが出来るだろうか。