核に蝕まれる地球 目次
Ⅰ 旧ソ連セミパラチンスク核実験場
Ⅱ ビキニ水爆被爆者
Ⅲ アメリカ・風下地区の住民
Ⅳ インド・ウラン鉱山の村
Ⅴ イラク・劣化ウラン弾は何をもたらしたか?
人類史上人間が創造してはいけなかったものがこの世には存在する
それが核だ
この本の表紙には笑ったらとてもかわいいだろうと思わせる女の子の写真が載っている
しかしどんな風に形容したらいいのかわからない女の子の表情
一度見たら忘れられない瞳
イラクでの劣化ウラン弾の影響で白血病になってしまった女の子
同じ病気で亡くなっていく幼い友達を、彼女はずっと見続けてきた
そして今度は自分の番かもしれないと思っている
悲しみだけではなく、こういう世の中にした大人達への怒りもあるのだろうか・・・
核実験が人間の人体や動物にどのような影響を与えるのか、この本の写真を見れば一目瞭然
お岩さんのようになってしまった男の子
人体実験された男性・水頭症になった少年・白血病になった少女・無脳症の赤ちゃん・ガンになった子供達
見ているのが辛いけれど、これが現実で人間が犯してしまった罪の大きさを表している
セミパラチンスク州立医科大学には、二重胎児や一つ目の胎児、人形のような胎児などのホルマリン浸けが保存されているそうだ
この本には人間が同じ人間を人体実験したことが記述されている
今度の震災でアメリカは多大なる援助をしてくれて、日本人としてとても感謝している。
しかしアメリカ軍は日本に原爆を二度も落としているし、核燃料に使用した処理に困っている放射性廃棄物である劣化ウランを、湾岸戦争時に劣化ウラン弾という兵器にしてしまった。
戦争時に日本軍も人体実験をしているが、これから先も人間の欲望や覇権や正義といった名のもとに人間とは思えない悲惨なことをするのだろう
以前テレビでアメリカ軍の幹部候補生が、自分達は安全な場所にいながら映像を見てアフガニスタンの武装勢力だと思われる人達をボタン一つで攻撃して、標的にミサイルが当たって喜んでいるシーンを覚えている。
幹部候補生にはまるでゲームをしているかのような、自分の手で人を殺したというリアリティーがなかった
戦争がなかったら軍需産業が疲弊する
原発を無くそうとしたらそれに携わる産業も疲弊する
人間は天使にもなりうるし、悪魔にもなりうる