孫ふたり、還暦過ぎたら、五十肩

最近、妻や愚息たちから「もう、その話前に聞いたよ。」って言われる回数が増えてきました。ブログを始めようと思った動機です。

気が付くと、周りから無くなっているもの

2015年02月18日 | 日記
いつの間にか、世の中から消え去ってしまうものがある。学生時代に、誰の部屋にもあった、ファンシーケースがそうだ。鉄パイプを数本つなぎ合わせて縦横70cmx高さ1.6mくらいの骨組みを作り、ビニール製の布地で骨組みをすっぽり囲み、真ん中のジッパーを閉めると、結構な量の洋服を掛けておける簡易洋服箪笥が出来上がる。

ビニール布地のデザインが色々選べて、個性を発揮できるのと、引越しの時など、中に服を掛けたままトラックやリヤカーに載せられるので、すこぶる便利なものだった。同様に、私が学生だった頃、ほとんどの学生の本棚に存在感を見せて鎮座していたのが、広辞苑である。

私は貧乏学生だったので、欲しくても買うことはできなかったが、社会人になってからすぐに購入した。今も捨てられなくて本棚にあるが、ほとんど手にすることはない。同じく私が欲しくて欲しくてたまらなかったのに、買えなかった関数電卓。授業で使うので、同級生は全員持っていた。当然、そういう講義は赤点をとり、単位はもらえなかった。

いつの間にか消え去ったものに、「青年の主張」というNHKの番組がある。成人式の頃放送された番組で、テレビでもラジオでも放送して、私はラジオでよく聞いたものだ。のど自慢と同じように、究極のワンパターン番組だったのが面白く、飽きずに聞いた。今年もワンパターンかな、と思っていると、いつもそれを裏切らないので、下手なお笑い番組を見るよりも、数段面白かった。

主張の内容もさることながら、妙な抑揚をつけて大声で話すのがいかにも素人っぽくて、笑いをこらえ切れないことが多かった。お気に入りのパターンは、養豚業に従事する若い娘さんが、『私が、初めて子豚と出合ったのは、、、』で始まる話で、その仕事がどんなに大変か、でもどんなにやりがいがあるかという事を力説するのである。

別の方は、「豚」のところが、「乳牛」だったり、あるいは「ペットの犬」だったり、「お年寄り」だったりするのである。のど自慢に必ず登場する、仲良し保母さんトリオやキャピキャピ看護婦さんグループみたいなもので、「ワー、ワンパターンだなあ」と言っては、私は喜ぶのであった。



コメントを投稿