孫ふたり、還暦過ぎたら、五十肩

最近、妻や愚息たちから「もう、その話前に聞いたよ。」って言われる回数が増えてきました。ブログを始めようと思った動機です。

最終的・不可逆的な解決???

2015年12月29日 | 日記
岸田外務大臣は、今回で二度目となるドジを踏んだことになる。

外務省の役人どもにドジを踏まされたというべきかもしれないが、7月の軍艦島の世界遺産のときの「強制労働(forced labor)」の英語表現(= be forced to work)のときが最初のドジだった。

このブログでも7月7日の『たかりの種』というタイトルで取り上げて指摘した。

そして、今回の「慰安婦」日韓合意でも、まったく不本意な結果になったと言わざるを得ない。訪韓前の最低限の意気込みはほとんど反故にされた。



ソウルの日本大使館前の異様な慰安婦像は、明らかなウィーン条約という国際法違反な状況であるにもかかわらず、韓国政府は何もしないでいる。外交に関するウィーン条約という国際条約の中の第22条の2とは以下の内容だ。

ウィーン条約第二十二条
ARTICLE 22

2 接受国は、侵入又は損壊に対し使節団の公館を保護するため及び公館の安寧の妨害又は公館の威厳の侵害を防止するため適当なすべての措置を執る特別の責務を有する。2. THE RECEIVING STATE IS UNDER A SPECIAL DUTY TO TAKE ALL APPROPRIATE STEPS TO PROTECT THE PREMISES OF THE MISSION AGAINST ANY INTRUSION OR DAMAGE AND TO PREVENT ANY DISTURBANCE OF THE PEACE OF THE MISSION OR IMPAIRMENT OF ITS DIGNITY.



今回の合意では、韓国側は、「解決されるよう努力する」と言うだけだった。結果、「努力したけどダメでした。」と言うに決っている。

さらに、合意は文書化されたわけでもなく、お互いの認識のズレを理由にすればどうにでもなりそうで、とても「不可逆的な解決」とは呼べないだろう。

「子や孫やその先の世代に、謝罪し続ける宿命を負わせるわけにはいかない」と意気込んだところで、今回の「合意」というゴールポストでは、これまでと同じように動かすことなどお茶の子サイサイではないか。



新聞が指摘するように、両国の同盟国である米国の動きもかなり影響があったと考えられる。安倍首相もそれを一番気にかけていたのだろう。

もとより、欧米は日本の名誉や汚名などまったく気にしていないどころか、先の大戦中にありもしない残虐な行為をでっち上げて、日本を悪者にし犯罪者扱いしたのは連合国(今の国連)であった。

米国の街に慰安婦像が建てられて、捏造された歴史認識で書かれた社会科の教科書を使って日本人を悪者扱いする教育をしても、アメリカ人たちは無関心を装うのみである。

それは、自分達が過去に行ってきた、奴隷制度だとか先住民族の大虐殺だとか、二度にわたる原爆投下などの数々の後ろめたい非倫理的な行為が良心の呵責となっているためであろう。

欧米の歴史は、あるいはキリスト教の歴史は、殺し合いの歴史であると言っても良い。2670年以上を経る日本の歴史とは倫理的に比較にならないものなのである。

国力の弱い民族は外交上手、と言うそうだが、チンピラとは付き合わないに越したことはないのではと、あらためて思うのだ。それが一番の解決法だと痛感する。


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