坂の上のピアノ教室

おうちの方にレッスン室の様子、日頃思っている事をお知らせするためのblogです。

慣れないこと

2017-12-30 | 伝えたいこと

40年以上もピアノの先生をしているので 

後輩にあたる少し若い先生から相談を受けることがあります

そういう時、必言い添えることがあります

「私だったら こうするかもしれないけれど

それは あくまでも参考材料の1つにしてくださいね

明日になったら別の事を思うかもしれないし。。」

私だって 1つの最善の答えを出すことはできません



Aちゃんには こう言おう

でも  Bちゃんには その方法では全く通用しない。。。なんて事もたくさんあります



たくさんの引き出しを持って、中身いっぱいにしておかないと十人十色に対応できないから

今でも勉強に行きます

でも、引き出しの中身を整理して 必要なものを出して使う能力がないと

意味がありません

それは 学んで得られる事とはちょっと違う先生個人の資質みたいなものかしらん?

あふれている物や情報にあっぷあっぷしないでいられる人であるよう育ててくれた両親に感謝ですし

大人になってからは、心根が強くあるよう育ててくれた息子たちや(育児は育自っていいますからね)

ピアノの生徒ちゃん、生徒くん、おうちの方がたにも大感謝です

でも、そんなベテランであることに 慣れないでいたいと思います


ところが


最近、すっかり慣れてしまっている自分がいます

使う教則本がすっかりパターン化してしまっています

これはいけない怠慢です

一人ひとりの個性や能力に応じて 柔軟に多様に教則本を使っていくのが

私の信条なのに・・・

来年は心して 初心に戻ります

















みんながやっている

2017-12-30 | 伝えたいこと

こどもの頃

「みんなが持ってるからほしい!」

「みんながやってる・・・・」 などと駄々をこねて 

両親から「それは クラスの全員が持ってるの??!! 」

「100人の人がみんなやってるの?!違うでしょ」


とダメ出しをくらいました。


わが子も同じような事を言い  そのこどもも同じような事を言っては


「まわりの全員じゃないでしょ!!」と 同じ押し問答しています




大人になったら 少しは判断力があるから


なんか流行ってるな?? と思っても

一時的なものかも?

と思ったり

 
騒いでいるのは 一部の人だけだろう  と考える事ができます

もちろん、すごく多くの パーセンテージで 「みんながやってる」ものもありますけど・・・


ピアノ教室の指導法や 教材もしかり


みんなが やっているようにみえても それは 表面に見えているごくごく一部の現象の事も多いです


今はなんでも ネットで伝わって 大勢がワーーーっと同じ方向を向いたりするけれど

それも冷静に見たら ネットの氷山の一角の人たちから見た「みんなやってる」現象だという事が多いんだなあ

と経験上わかります だって65年も生きてるんだもん


世の中の 9割がたの人がやっていて しかも (私にとって)素晴らしい事柄なのか

世の中の 1割しかやってないけど (私にとって)(私の生徒たちに、個々にとって)素晴らしい指導法なのか

それを判断できるように たくさんの事を知って 学ぶことは必要だけど

「いまは これこれの時代だから これこれしていなければ ダメよ」と

後輩を不安にさせるような言い方はしたくないな













トーンチャイム

2017-12-11 | 伝えたいこと




12月に入って だいぶ寒くなってきました。

2回目の日曜日は  地元のケアプラザで クリスマスコンサートが ありました。

ボランティアで色々な方が演奏なさいます。プロもいれば アマチュアのグループもいて

とてもバラエティに富んだ楽しい暖かい会です。


去年に引き続き ピアノの生徒とお母さんの有志18名で トーンチャイムを演奏しました。

私は 友人の声楽の伴奏もしました。



うんと昔  ミュージックベルというもっと気軽なハンドベルのおもちゃを使っていたのですが 

どうしても音が好きになれず・・・・音程も悪いし 


そんな時にトーンチャイムに出会い 美しい響きに (これまた)ひとめぼれ じゃなくて

ひとみみぼれ

友人たちと最初のセットを買いそろえました。

以降 もっと高音が欲しいなーー もっと低音も欲しいなー

生徒のみんなに ベル割りしたら、ひとり1音じゃあ 物足りないなーーー

と 買い足し 買い足し  増殖してきました。




トーンチャイムは みんなで練習しないとなかなか成果があがりません。が

習い事いっぱいの 生徒のみんな そんなには振り回せず。。。

こうしたイベントに誘うにも 躊躇してしまうのです。


でも 今年も やってみて良かったね。

一人で練習しても 全然訳がわからない音楽が

みんな一緒に合わせたら すごく素敵な音楽になる

なにより 響きが 美しい

この美しさを耳で 感じとり  ピアノの響きの美しさにも つなげてほしいな~~と

思います。




会話

2017-12-09 | レッスン室から
来春の発表会に向けて、大きい人たちの選曲を進めています。

その人の好みや 生活の状況を考えて 何曲か 弾いてあげながら、

おうちで 考えてきてもらう事が多いです。

私は 器用じゃないから ささっと 候補の曲を弾いてあげられるわけではないので、

けっこう時間をかけて 練習して・・・


でもいざとなると 


緊張したり 指がかじかんだりして なんだかあまり上手なお手本ではないのですが・・・



先日 けっこう「おとこまえ」な中学女子に 


「これ、絶対に好きな感じだと 思うよ」と ギロックのスターライトワルツの最初の方を

弾いてあげました。

スカっとした感じが 彼女そのものです。

彼女も ひとめ (じゃなくて ひとみみ)で気に入ったもようです。

だいたい 「スカッと」した曲を弾いてきたかな。


でもでも もしかしたら・・・・・たまには

ちょっと大人な女子を感じさせる曲も いいんじゃないかなー 

恋に恋するお年頃~~~

ショパンの一番有名なノクターンを弾いてみました。

「あ、これは聴いたことあります。これも、いいなーーー でも弾けるかしらん??」

今まで 弾いたことがないくらい 黒い小さい音符が並んでるーーーー


「でもね、この曲 4小節ずつの左手をたった2種類しっかり練習すれば、


その繰り返しが 何回も出てくるだけだよ。最後の盛り上がりだけは違いますけどね。


右手も 1つのメロディが どんどんアクセサリーが 増えてくだけですよん。

例えば、『あなたのことが好きなのよー』って言ったのが
 
次は 『走ってる時のあなたが 好きなのよー』

その次は 『ブルーのシャツを着て、走ってる時のあなたが すごくかっこいいから 好きなのよー』

って 言葉の装飾品が増えてくだけなのよ」

というような事を話したら 隣で ビビっと ノクターンが 急に近距離になった空気を

感じましたよ。

今までも こういう瞬間をたくさん持ってきました。

その積み重ねを もっともっと増やしていこう。


↓これも コツコツと積み重ね 

今は 「C」の楽譜で ちょっと難しいから一度に1曲しか弾いていませんけど。。

高木東六さんの曲って 難しいけど きれいな曲です。




Happy Birthday !!

2017-12-05 | ピアノの話
12月生まれの あなた! お誕生日おめでとうございます~~~!!

(特定のだれかに言ってるわけじゃないんですけどね)


レッスンで 湯山昭さんの  「バースデーケーキ」を弾いている子が

いました。

湯山さんの お菓子の世界 は 私にはどれも大好きな曲たちです。

生徒の中には 受け付けにくいタイプの子もいます。

最初、譜読みに苦労する子もいます。

でも、弾き慣れてしまうと、 すごくイメージがふくらませられるし、

サウンドもとっても気に入って シリーズほとんど制覇する子もいます。




この「バースデーケーキ」の最後の 4小節が 私はとっても好き

お父さんやお母さんが愛情たっぷりに わが子に「お誕生日おめでとう!!」って言ってるように

聴こえます。


レッスンで この曲を表現するのに 今、一歩 何か物足りないなー という感じの生徒に

「 何年か前 小さい時に おうちで お誕生日のお祝いしてもらった時のことや

 友達から プレゼントもらった時のこと、思い出してみてよ。


 それから、来年の 自分のお誕生日のとき、どんな気持ちかな~~って想像してみてよ。」


と話ました。。。  が 来年は その子、受験生でした

「もしかしたら  暗澹とした気持ちの 誕生日かしらん??

でも、それもありだよね。 そうしたら 『受験勉強を頑張って、その次の来年は うんと楽しい誕生日を


迎えるんだ~~!!』という誓いのフレーズよ」


これでめでたしめでたし