坂の上のピアノ教室

おうちの方にレッスン室の様子、日頃思っている事をお知らせするためのblogです。

今年も今日で終わり

2012-12-31 | 伝えたいこと
2012年も今日で終わりです。

ピアノの事に関して言えば、生徒たちに負けないくらい私も
ピアノを練習しました

今は、一年に二回、ステージでピアノを弾く機会に恵まれるので、
練習不足、技術不足ではあるけれど、なんとか暗譜して
弾く事ができました

今の私にとって、一年に二回も(たった1,2曲であっても)ステージで
暗譜で弾くのは、負担に思うこともあるので、年によっては、
どちらかをパスしたこともあるのですけれど、
この2,3年は、曲選びも無理しないで両方で弾くことができています。

今のところ、むかーし弾いた曲ではなくて、いつも新しい曲を譜読みして、
弾く、という自分なりのハードルは守っているのですけれど。。。

それも、だんだんアヤシクなってきたので、変なハードルで自分を苦しめるよりは
楽しく、深く勉強できることが良い事だなあ、と思っています。


生徒たちは、というと、以前よりも発表会以外の外部のステージで弾くことに
積極的に取り組む子が増えて、それも嬉しいです。

そういう点では、生徒には負けちゃってます。
なぜって、外部のステージでは、全くリハ無しで、たった一回しか弾けないのに、
みんなけっこう立派に演奏するのですもの。


今月も連休の真ん中に、海老名のステップに5人の小中学生が参加して、
ピアノを弾きました。

私は、ピティナの支部のお手伝いスタッフではないので、
いつも支部の先生方や楽器店の方には、お世話していただくだけで、
本当にありがたく参加させていただいています。

そのかわり、特定の場所でなく、生徒と、私のスケジュール調整の合う場に
参加させていただくので、生徒にくっついて、色々なホールで、
色々なピアノを聴くことができました。


今回は、コンサートも行われる音響の良いホールで、スタインウエイのフルコンでしたので、
生徒には

「日本のピアノじゃないよ、ドイツのピアノなんだよ、
たくさんさわって、味わってきてね」と言っていたのですけれど、

「せんせい、ドイツのピアノは、せんせいんちのピアノより、
重かった~」
だそうでした。

小2から、中1までの生徒の参加だったのですが、同じブロックにしてくださったのか・・

5人がそれぞれの演奏も聴けて、わたしもまとめて聴くことが
出来て、ありがたかったです。


発表会と違って、友だちや、知り合いのお母さんがいっぱいいるわけでは
なくても、だれでも、やはり緊張はします。

いつもは、ちゃんと出来ている強弱や、アーティキュレーションが全くつかなかったり。。。

本番って、そうなってしまうんだーと、認識できた、みたいです。

本番の1回で、きちんとあらわすためには、100回の練習全てに出来ていないと
ダメなんですね。。。私自身も。。。。



ステップ後のレッスンでは、書いていただいた講評を一緒に読んで、
わかりにくい所を説明して、それから、もう一度その曲を弾いて、
これでほんとの 「仕上げ!」にしました。


また、挑戦してね。


そのステップの三連休の初日は、教え子の結婚式にお呼ばれしていたので、
午後から出かけました。

5歳くらいから、今でも時々レッスンに来て、勉強や、仕事が忙しくて練習が出来ず、
発表会で弾く事が出来ないような時も、発表会のお手伝いに来てくれます。

ご両親が働いていたので、幼稚園の時も学校の時も、おばあちゃんのおうちで、
二人の妹と一緒におばあちゃんと過ごしていました。


最近は、全然お会いすることもなかった、ご両親にも、そのおばあちゃんにも
お会いできたし、すごく仲良しの三姉妹なので、その3人勢揃いの姿にも
久しぶりに接して、とてもとても嬉しい年末の午後になりました。

大きくなったら、どうしても、レッスンを続けられない時期もある、

でも、何カ月、あるいは、数年、間が空いてしまっても、また、
来られる時には、一つの曲を仕上げるために、または、発表会で、
一つの曲を弾きたいがために、レッスンにくる

そうやって、みんながいつまでもピアノと仲良くできているといいなあ、









今年もあとわずか その2

2012-12-29 | レッスン室から
昨日の記事に、お母さんに「今年のわたしのベスト2や、ベスト2」
(子供によっては「ランキング!」って言っていた子もいましたね。)

これをレッスン室にお母さんに来てもらうのがどうしてもイヤな中学生
(高校生になったら、イヤがらない生徒が多いですよ)
は、「拒否権??」を行使してもいいよ、と親子に伝えたというような事を
書きました。


ちょっと前ですが、
男の子で小学高学年にさしかかった頃から、「むずかしいおとしごろ」を発症して(笑
発表会、大勢集まっての遊び(もちろん!)、お母さんがいる時間にピアノを弾くこと、
をやめていた生徒がいました。
ピアノを持っていましたから、ヘッドフォンで聴かれないように練習、というのも
できなかったんですね。

お母さんが、仕事で出かけている時間をねらって、練習していたようです。

ピアノを弾くのは、とても好きだったので、高校入試直前までレッスンに
来ていました。


何年かまえにも、「レッスン室で、ミニコンサート」をしたのですが、
もちろん、それも、「私と2人」で(でも、ちゃんと)しましたよ。
(お母さんは、とても残念がっていましたけれど、深く彼に要求は
しませんでした)

そんな状態が、ずっと続き

いよいよ高校入学とともに、勉強に専念するので、ピアノを卒業することになりました。

お母さんは、何年も、息子のピアノを聴いていない・・・・

最後の挨拶に母子で来てくれる、という・・・


ので、思い切って

イヤだったら、良いけれど、せっかくだから、お母さんに最後に練習していた、ソナタか
ソナチネを聴かせてあげて、レッスンを卒業にしませんか?と提案してみました。


答えは、すんなり「いいよ」という事

1,2年前の彼だったら、考えられないですが!

というわけで、無事、お母さんは、息子の弾くピアノを何年かぶりに聴くことができて、
レッスンを卒業しました。


生徒が辞めていくのは、寂しいことでもあるけれど、
必ず、レッスンに来られなく時はくるので、
そういう時に、だれもが納得して、嬉しい気持ちで、卒業してもらいたい、
そんな事も思い出した、年末の、レッスン室で、ミニコンサート、でした。

2012年もあとわずか その1

2012-12-28 | レッスン室から



今日の夕方のレッスンで、今年はお仕事納めでした。

前にも書いたように、先週、今週はレッスンの最後の10分くらいにおうちの人に
一年のまとめに、数曲聴いてもらいました。

今日の最後も、生徒本人が大きくなって、発表会のリハーサルや、本番のときくらいしか
お会いできないお母さんが、レッスン室にやってきてくださいました。

お母さんと私、二人で改めて、我が子が(我が生徒が)すごく大きく成長したことを
喜び合いました。

もう少し年齢の上=中学生くらいになると、こういう設定を、すごくイヤがる子も
いますから、それを無理にピアノの3者面談?みたいな事にはしませんよ。

おうちの人と、共に何かをすることに違和感を持たない思春期っ子もいれば、
激しく拒否する思春期っ子もいます。

どちらが、良い子でも悪い子でもないからです。


「家の人と一緒に一年のまとめをするのがイヤだったら、
お母さんにそう言っていいよ~」

そんな風にして、
私も、

「みんなに、これから弾いてみたら~?と、
思う曲」を1~2曲ずつ弾かせてもらいました。


さてさて、



今週の前半は、近所の町内会館を借りての「クリスマス会」もしました。

ピアノがある場所ではないので、ひたすら食べて、ゲームをして、
ちょっと歌って、ちょっとトーンチャイムの練習をしました。




今年のおやつで、みんなが一番喜んでくれたのは、

市販のスポンジ台を予め個人サイズにカットしておき、
それに、「自分でデコ」して、食べたことかな。



大きなサイズのままでなく、個人サイズにカットしたので、
それぞれが、思いのまま、クリームやチョコや、アラザン、イチゴでトッピングしてましたよ。





子供ってあんがい生クリーム系が好きでない子もいるようで、
クリーム控えめのケーキを作った子が多かったデス。






すぐかなう夢

2012-12-20 | 伝えたいこと
電子ピアノの話題が続きますが。。。

小学生くらいの小さい生徒は、別としても
私のところは、中学2,3年、高校生になっても意欲的にレッスンを
続けている子が多いです。

ものすごく上手に難しい曲を弾きこなすわけではないけれど、
和音の厚い映画音楽や、ベートーヴェンのソナタなんかを一生懸命自宅の
電子ピアノで練習する姿を想像すると

「手首など痛めないかしら?」と思ってしまいます。


私も電子ピアノは持っていますが、
べートーヴェンの悲愴の1楽章なんかを電子ピアノで弾いたら、
とても疲れるだろうなあ、と思います。


それで、生徒には

「ピアノ、買ってもらえるといいねー」なんて言いますが。。。



ただ、そんな時、いつも心に浮かぶ事があります。


もう、6,7年くらいまえ(以前も別の所に書いた気もします)


「幼稚園の先生になったばかりです」というお嬢さんが
ピアノを習いにいらっしゃいました。

保育関係の短大を卒業したわけですから、ピアノは全く弾けない、というわけでは
ありません。

でも、子供の頃も、中高生の時もまったくピアノは習っていなくて、
短大時代のグループレッスンと、あとは独学で、おうちの電子ピアノを
弾いていたそうです。


話を聞くと、

小さい頃からピアノを習う事にあこがれを持っていたけれど、
それはかなわなかった。

でも、音楽はとても好きで、

自分のお小遣いで、まず  小さなキーボードを買い

そして、保育の短大に入学して アルバイトで 電子ピアノを買い

ようやく 自分のお給料で  本物のピアノを 買ったのです。

そして

保育のためのピアノではなく  自分のためのピアノを習いたくて、
私の所にレッスンに来始めました。

独学と、短大時代の授業のピアノで、少しは弾けていましたが、

全く1から基礎をレッスンして、みるみる上達しました。


そして、クラシックの基礎の教則本と、自分の好きな久石譲の曲などを
弾くようになったのですが。

その奏でる音の、なんて 素敵なことだったでしょう!

けっして、鮮やかなテクニックで弾けるわけではありません。


でも彼女が自分で得たお金で、

小さなキーボード  電子ピアノ   ピアノ  と、

買いつないでいった歴史と、想い、  音楽への愛が、
全部音になっていました。


こういう経験は、大人の生徒さんにピアノを教えたことのある先生だったら、
きっとなさっていると思います。

それほど、大人のピアノって、自分から求める気持ちの強い そんな素敵な音楽に
なっています。



そして、さらに嬉しかったのは、

その彼女の演奏を聴いた別の生徒ママが

「●○さんの、弾くピアノって、すごくいいですねー。
ピアノが好き、という気持ちがとても伝わります!」と

おっしゃってくれたことです。
そういうアンテナを持っていた、ということが嬉しかったです。



この幼稚園の先生生徒さんは、その後結婚して、お子さんも産まれたので、
今はちょっとレッスンを中断していますが、


電子ピアノから、ピアノに ・・・・と、勧めたくなった時に、
私は、この彼女のことをいつも思い出すのです。

むやみやたらに、なんでも、すぐに与えられることだけが、「教育熱心」とは
いえないのではないかな。。。と。


というわけなので、私はあまりセールスは上手じゃあーりません。
















ときどきびっくりすること

2012-12-16 | レッスン室から


うちの教室の生徒たちの電子ピアノと、ピアノ保有率を
数えてみました。

だいたい、ピアノが3割5分で、電子ピアノが残り4割5分といったところ。
もしかしたら今どきの都会のピアノ教室では、ピアノ率が高い方なのかも
しれません。

今の大人生徒さんは、全員ピアノです。

お嬢さんが実家に残していったピアノを弾いている方、
最初は電子ピアノで練習していたけれど、やはり本物が欲しくなって買われた方、
ご自分が子供の時にそうであったように、当然の事としてお子さんのレッスンのためにピアノを買い、
ご自分もレッスンを再開された方。


でも今の幼稚園、小学低学年生徒になると、ピアノ1割、電子ピアノ9割です(T_T)(T_T)
現代の社会の状態やもろもろ難しい事を考えたら、本物のピアノを買ってください、とは
声を大にしては言えない事情がたくさんあります。

このあたりの事は、書き出したらキリがないので、今日は省きます。


生徒たちと「おんがくの雑談」をしていると、ときどきびっくりする事があります。

以前から、気になっているのだけど、

電子ピアノで練習している子って、すごく小さな音量で練習している子が
多いのです。

うちに来て、ピアノが「ポ~~ン」と鳴ると、

「きゃ、大きい!」とびっくりする子もいます。


電子ピアノで、小さな小さな小さな音で、
「先生の家で弾くピアノの音量を出そうとする」のか?
逆に力が入って、ゴツンゴツンと汚い音になってます。


そうかと思えば、おうちのボリュームを絞った電子ピアノと同じように
「蚊の鳴くような」小さな音しか出さない子もいます。
タッチが弱いわけでもなく、「良く響く音を出すことに慣れていないのです」


改めて、電子ピアノで練習している生徒に、私の家の電子ピアノの
ボリュームをいじらせて、「おうちの電子ピアノと同じくらいの音」に
セットしてもらったら、レバーを最大の半分以下、ほんとに最低の四分の一くらいに
している子が多かったのでびっくりします。

小さい生徒は、お母さんがお迎えにきたり、付き添ってきた時に
その話をしてみたのですが、

「楽器を練習するような音が近所では、全く聞こえてこない」のだそうで、
自分の所でも「悪い気がして」外に漏れないようにしているのだそうなんです。。。。。。


でも、最近、1人だけいました!

「いいえ、音量目一杯にあげて、パパのテレビが聞こえないくらいで、
練習してますよ。

近所の人に、○◎の曲、練習してるのね、って言われますよ」

という昔ながら?の練習風景・・・を話してくださったお母さん、


でも、こういう光景って死景(変な言い方ですけれど)なんでしょうか??

なんだか、とーってもピアノの先生にとっては、むなしい光景です。
でも、そんな事言ってたら、今どき楽器のお教室なんて、やっていられないのでしょうかね。


それでも、生徒たちには、根気よく

「夕方になって、まわりの家が雨戸を閉めたり、夜ご飯の支度をするような時間は
どこの家でもガサガサとしてるから、そういう時間に少しボリュームをあげてごらん」

「一日の練習の最後は、少しボリュームを上げて通しなさい」

と工夫するようにしています。


レッスンの時も、

「先生の家では、どんな音を大きな音を出してもいいんだよ。」

それで、大きな音を出したとき、汚い叩く音だったら、
根気良く直してあげる。
私の弾く(たぶん→)綺麗な音に近くなるようにマネっこしてもらう、

くり返しくり返し・・・

2,3年くらいかかって、やっと力の抜けた綺麗な音になったな~~と
思える時がくるので、あきらめずにレッスンします。


それでも、どんなに性能の良い電子ピアノでも、ピアノにはかないませんけれどね。