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語彙と研究8

2019-08-18 | 日本語語彙
語彙・意味は、日本語学、日本語教育で連ねて書く分野である。語彙は語と意味を扱って、語の意味変化などを探求していた。歴史言語学の手法である。しかし、語彙論をもって語基の研究とすると、語と意味の記述は語誌に相当する、語論を考えることで、語彙論と語論の違いを闡明にする議論が行われた。語の議論はまた、語構成論として文法とのかかわりを明らかにしていた。日本語の語は語種のとらえ方で、漢語の影響が借用関係としてあったにもかかわらず、国語の漢語、和語、外来語として、加えて混種語の分析で、それぞれに語の意味を出自による研究としてきた。日本語の漢字語は詳しく見ることができるようになったのは、漢語使用の実態を量的に処理ができるようになった成果である。 . . . 本文を読む

日本語文法の説57 文章の原理6

2019-08-17 | 日本語文法
日本語文章の形式のひとつ、散文は、いわゆる和文と呼ばれるものは、韻文から散文へと発展したといえる。これは言語によってそのような特徴を持つ展開をとることがみられるところであろうが、日本語文章は漢文の影響を受けた。韻文に、長歌形式、短歌形式、ときには反歌としてそのリズムを文章に形成していたが、それを物語文章などに取り入れていて、長文を著した。それは後世に擬古文になり、日本語古文の代表とするようになる。その一方で、日本語文章は漢文を日本語読みをする、訓読文を伝統に持つようになる。訓点による語は漢語であるため、和語と峻別されるが、訓点を施すことは漢語を訓読みすることをはじめ、漢文を和文と対照できるように文法を整理するものであった。 . . . 本文を読む

語彙と研究7

2019-08-17 | 日本語語彙
国語語彙論と国語意味論と、この二つを挙げると、これは分野として語彙論と意味論の対になるようである。語彙の議論と、語の意味の議論である。実はこの二つには、それぞれ専門書のタイトルとして見ることができるので、それによれば、その著述によるところにもなる。国語語彙論は、計量語彙の進められる中で語彙とは何かを集約した、いわば、図版を多く入れた図説のはしりにもなる便利な書である。国語意味論は国語構文論の著述に続く。出版年でいえば、2002年で、1971年の国語構文論のあと、時を経てまとめられた。国語語彙論と国語意味論は時間経過に対照をなすようである。国語学と日本語学と、そこに語彙論か、意味論かというながれを、現代はつくっている。 . . . 本文を読む

日本語文法の説56 文章の原理5

2019-08-16 | 日本語文法
日本語文章は、文学の分類をもってすれば、散文と韻文とに分けられる。散文は韻文に対する規定として説明がある。すなわち、韻文における、>その言語に特有の韻律の規則に従い,詩の行を形づくるように配慮して書かれた文章。この配慮のない文章を〈散文prose〉と呼ぶ 世界大百科事典内の散文の言及 というふうに、また、>修辞よりも意味が重視され,文法的な正確さが要求される。したがって通常の会話は散文とはいえない。ギリシアでもローマでも,散文は歴史,地誌,哲学など主として非純文学的な内容をもつものに用いられた ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説  文章の形式に規則があるなら、その形式にとらわれない、しかし文法的に規則をもって表されるものとなる。 . . . 本文を読む

語彙と研究6

2019-08-16 | 日本語語彙
語彙の研究 語の意味 意味変化 語構成 語源 語の発生と派生、語の廃棄 そして、文法と語という 語とかかわりあう語彙である。国語学で1950年代から2000年代まで語彙論が議論されている間に、語の集まり、集合としての語彙の見方に、語のまとまりとする見方を、いわば、本来の語彙の捉え方として、語の体系を議論するものが出てきた。もともとに、語彙の体系を主張とするのは、語と意味のことがらであった。語の意味と用法を語彙論に位置付けるか、言語分析として意味論の課題とするか、日本語学の意味論とするものであった。国語学での語彙論はそのままに日本語学の意味論に含まれるようになる。 . . . 本文を読む

日本語文法の説55 文章の原理4

2019-08-15 | 日本語文法
文章は経書にある。儒家の文献で、経 けい ともいう。経書は四書、五経、十三経の類、経は経籍として書籍であったから、文章は中国の古代文献にはじまって、それを日本語に読む、漢文訓読にあった。文章はまた、経典にある。仏家の、いわゆるお経で、仏の教えを記した文章のことを指すが、日本に伝わったのは漢訳仏典であるから、漢語文献になる。仏典は音読の利用が進んだとみられる。 . . . 本文を読む

語彙と研究5 史的研究

2019-08-15 | 日本語語彙
語彙に体系があるか、恩師はそう言って、あるとも、ないとも、語ることはなかった。ちょうど、その講義を学生、院生として聞いていたころである。講読、特殊講義、特殊研究のそれぞれに続けていたテーマをまとめて、心身語彙の史的研究 明治書院 1979年 を上梓し、研究成果を示されたので、そこにその問いをよすがとするものがあると、思っていた。師説は史的研究であることをうたうので、時系列に体系を見ることができ、心身語彙、精神活動の語彙に空間をみる。雪月花、つきゆきはな の対比は、時空を超える体系を持つ。さて、体系については、>体系とは各部分が有機的にむすびついて一つの全体をつくっているものである、という、岩波講座日本語、宮島 1977 語彙の体系 によるものであったから、語彙を統一体と見る。語彙の歴史研究は、このころに国語語彙史研究会を発足していて、この研究会の多様な取り組みをもって、語誌、語史、語彙史のかかわりをみることになる。 . . . 本文を読む

日本語文法の説54 文章の原理3

2019-08-14 | 日本語文法
文筆眼心とは、何か。日本語文章史に対照する文章評論書には、弘法大師空海の撰になる、820年以前の成立、文鏡秘府論がある。> 平安前期の詩論書。6巻。空海編著。弘仁10~11年(819~820)ごろの成立。中国六朝から唐代の詩文の評論・格式などを編述したもの。出典:デジタル大辞泉(小学館)  また、>ぶんぴつがんしんしょう〔ブンピツガンシンセウ〕【文筆眼心抄】 平安前期の詩論書。1巻。空海編著。弘仁11年(820)成立。「文鏡秘府論」から、詩文の実作に役立つ所を抄出したもの。ぶんぴつげんじんしょう。出典:デジタル大辞泉(小学館) この書の成立に、>『四声譜』(沈約(しんやく))、『詩格』(王昌齢(おうしょうれい))、『詩式』(釈皎然(しゃくこうねん))、『文心雕竜(ちょうりょう)』(劉〓(りゅうきょう))など、中国の六朝(りくちょう)から初唐にかけての諸家の集  からの引用があるという。 . . . 本文を読む

語彙の研究4

2019-08-14 | 日本語語彙
語彙の研究は国語研究所の電子計算機利用に時代をつくった。それは何か、コンピュータによる統計処理による。計量言語、計量国語の流れである。語彙はそれまで日本語に特有の語の歴史研究から語の用法にシフトをしていたが、そこに、語彙論として語集合で扱う方法が進められるようになった。 . . . 本文を読む