現代日本語百科   けふも  お元気ですか

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語彙と研究3

2019-08-13 | 日本語語彙
   国語学と日本語学と、その研究対象が異なるわけではない。同じくわたしたちの言葉を扱う。それを、国語は文献実証による、日本語学は実験証明による、方法論の帰納と演繹と、その手法をはじめ、歴史言語と現代言語を範囲にする、そこには通時論と共時論が絡み合うことになる。日本語の研究分野である音声音韻、文法文体、語彙意味に、その研究には音声科学、文法論、言語意味論と分野対象に見れば、国語にある語彙は言語においての意味となる。研究においての枠組みは必ずしもこのように境界があるものではない。しかし、国語の方言、文字、言語の記述、規範と、その対象にアプローチするための捉え方がある。 . . . 本文を読む

日本語文法の説52 文章の原理

2019-08-12 | 日本語文法
日本語文章を歴史書に求めて、古事記にさかのぼる。西暦712年、和銅5年の撰述とする。その序文に、>帝紀を撰録し、旧辞を討覈して  撰録帝紀 討覈舊辭 これに続けて >削僞定實 欲流後葉  と見えることから、さらに文章については彫琢したことが知られている。文体を変体漢文と見て、漢文書きではあるが、日本書紀の漢文、これも分析によって、その部分に比べて、正格ではないとして、スタイルが異なるとしている。上代歌謡と、古事記日本書紀などに見える日本語に工夫しようとした書き方もあって、和歌を編纂して日本語で書こうとした万葉仮名によるスタイルもある。一方で、物語文学に求めて、源氏物語を文章にして、歌物語また詞書の流れに和文を捉える。仮名文字で書かれる勅撰集の編纂には、西暦905年、延喜5年の撰となる。歌の制作から、912年ころの成立とする説もあり、漢文で書かれた文章と、和文と漢文だ書かれた序文を見ると、そこに、ざっと言って、300年をおいて、日本語が書かれるようになる。 . . . 本文を読む

語彙と研究2

2019-08-11 | 日本語語彙
字通によれば語彙の、彙字は、訓義に、はりねずみ を言う。説文解字にある解説は、そこに豪猪と見える。やま‐あらし 山荒であるが、古辞書の訓によると、毛虫でもある。その字義に、あつまる あつめる たぐい とあって、その意味を持つ。語彙は、したがって、語の集まりである . . . 本文を読む

日本語文法の説51 文法

2019-08-11 | 日本語文法
語法に語あり、句法に句あり、文法に文がある。語より最小単位に形態を分析すれば、一方で、文より大きい単位に文章を見る。モルフォロジーとシンタクスを、形態文法、文章文法とでもいうところ、形態論と文章論がある。文法論はそのふたつに介在するが、形態分析は語を明らかにし、文法における文とは何かを規定すれば、その構成に語を分析し、語は形態をも示す。文をさらにまとめれば、文章をもって、文の拡大を見ることになる。日本語文法の形態論と文章論とを文法論とともにみる。 . . . 本文を読む

語彙と研究1

2019-08-11 | 日本語語彙
語彙と研究1 語彙論は国語学で議論する。日本語語彙に借用語が占める割合を、そのうちのひとつに漢語として計算をしたのが国語語彙論である。語彙はその語項目を選定する。総語彙、総体、総量を問うたのは、古典文学作品の語彙索引が作られていた時期に、計量言語でみれば、それを現代語の語彙として議論する対象をどうするかが問題となったのである。留学生の学習日本語語彙はどれくらいか、大阪外語の日本語・文化文化にその統計結果が示された。高等学校の教科書から国語科目、文学の語彙をのぞいて、理科社会の教科書の語彙である。 . . . 本文を読む

日本語文法の説50  

2019-08-10 | 日本語文法
国語学原論と、書名を言えば、時枝誠記著である。『国語学原論』正篇 岩波書店 1941年になる。そして、白石大二著、 『国語学原論』、朝倉書店、 昭和二九年八月三一日発行、1954年になる。実はもう一つの原論がある。高橋龍雄著、『国語学原論』、中文館書店 1934年である。うわづら文庫で、DLして読むことができる。著作権利を見越して、このサイトで紹介するのを知った。そのときに、時代にある、思想性をイデオロジーとしてよみ、いわば忌避した。しかしながく、その大著のプリントアウトを所蔵してきた。繰り返し見たのは助辞の用法、「は」と「が」であったが、目次を一覧してわかるように、松下大三郎の文法学説を踏襲している。そして断句の構造に創見がある。音韻、国字、語法、文法と、今、再び見るべきがあると感じられる。大主小主の、国語の思想に、後になって、批判を受け、注目なくしてきたものだろう。  . . . 本文を読む

レキシコンと語彙

2019-08-10 | 日本語意味
レキシコンは語彙目録と捉えられた。それは古典語辞書の語彙、あるいは作家作品の語を解説するという辞書の説明によれば、日本語語彙の捉え方が相応する。すなわち、日本語の入れた漢語、外来語、外国語の別に、古典文学作品を語の索引とその用法から分析し、ひいては文豪と呼ばれた作家の語彙研究におよぶことが行われてきた。レキシコン、レキシコロジーとして、カタカナ語の定着は言語学用語における、語彙、語彙論になる。しかしその一方で、語彙という、この漢語を国語の翻訳には、ボキャブラリーにあるとして、国語の議論では、語彙、語彙論はその展開をしてきた。国語辞書などの定義はこの語彙論に拠るものが採用されて、どの辞書にも概略、ほぼ解説に見える。その国語の語彙論は、1950年代以降の国語学分野に3大分野のひとつにかぞえて、半世紀にわたって行われた。その時期には、computer導入による国語研究所の言語を計量するテーマがすすめられた。計量言語学、計量国語学の時代をつくって、それはさまざまな研究手法に今日に至るも、語彙論は国語研究の個別論となる。 . . . 本文を読む

日本語文法の説49

2019-08-09 | 日本語文法
文法論の形態は語を形態と分析する。音素レベルで行われるので、発音記号による形態の抽出を見るため、日本語の発音をローマ字に直してみる。音韻論は音素によるから、形態はその発音の違いにより意味の弁別を行うことになる。日本語は音素のレベルをもとに、音節のレベルで仮名書きをもって表記することが行われるので、国語文法では仮名文字による語の単位を弁別する。日本語の方法はさらに漢字を語表記で仮名に交えて表しているので、文法分析には漢字仮名が分かりよい。文法論における統語は日本語文の漢字仮名表記をもって意味を議論する、議論することができるといってよい。国語文法はしたがって、文を表記する方法によって、文法分析を仮名文字のレベルで行ってきた。言語学で言語現象を発音に捉えて分析することがあるから、仮名文字とは違った議論の現れ方がある。 . . . 本文を読む

語彙とは語の集まりとまとまりである

2019-08-09 | 日本語意味
当用漢字の制限があって、語彙は、語い と表記されてきた時期があった。教育には複雑な文字と見られて、制限のゆえに、字体が揺れていた。常用漢字の目安においては、専門用語に許されることとなり、語彙と書かれるようになった。最も、英単語学習で、vocabulary の語を、語彙と学習していたから、翻訳語の表記になれていたことである。> (特定の言語・分野で使用される)語彙ごい,用語(集),単語(集);《言語学》(職業・専門分野の)語彙,用語≪of≫;(個人の)語彙  《言語学》(ある国語の)(総)語彙,全単語≪of≫ the vocabulary of Japanese 日本語の総語彙 . . . 本文を読む

日本語文法の説48 文法の単位

2019-08-09 | 日本語文法
 日本語文法単位に語を捉え、文を据えることは直感的に分かりよい。しかしその語に付属語を含める国語文法に異を唱える、あるいは文にその定義を求めると曖昧であるとの異論が出る、というふうに、分かりよく説明をした考え方には違っているとするにもかかわらず、その語の分類、文の解説に解決を見ない。学校文法はそれなりに教育の面で受け入れられていたにかかわらず、その考え方のもとにある文節批判をもってして議論が展開できなくなってしまっている。ここにはその過ちが認められるのであって、それを正す国語、日本語についての、批判の結果がまとまらない。すなわち国語教育の硬直した状況と英語教育による日本語の理解を妨げる説明である。文法単位の設定に、その重要性にかんがみ、形態の概念をとり入れただけでなく、文論における文法と表現による構文の分析、そして文章におよんで、それぞれの論における日本語単位の設定を唱え、考え方を広げた宮地学説によれば、単位は関係し構成することをもって、形態論、文論、文章論の重要性を示唆している。 . . . 本文を読む