国語学に語彙論があり、言語学に意味論がある。日本語には語彙・意味となる。国語の語彙は語誌を記述する。この語誌を語史と造語したことは語彙史がそうであるように国語研究らしいところ、本来の語誌という用法がわかりよい。語の形式をおいて議論すると、語の内容を取り上げることになるが、これは少し考えてみれば、とらえどころがない。意味の問題として言語の意味に限るゆえんである。日本語の意味に、意義との違いがある。これを形音義から説明することができるが、意味そのものを説明することはない。国語意味論で意味そのものを議論し捉えるのは渡辺実学説が唯一である。また、semantics という、分野については、予兆学の起こりから、20世紀に入って哲学の意味論とともに、いまや、コンピュータ用語にもなる。
【言語学】 意味論,語義論.
IT用語辞典バイナリ
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セマンティック
【英】semantic
セマンティックとは、一般的には「意味」や「意味論」に関することを指す語である。IT用語としては、コンピュータに文書や情報の持つ意味を正確に解釈させ、文書の関連付けや情報収集などの処理を自動的に行わせる技術について用られる語である。
セマンティックの語に対応する一般的な訳語としては、「意味的な」「意味論的な」「語義の」などがある。なお、「セマンティックス」(Semantics)は名詞で、言語学における意味論、語義論を指す。
ウイキペディアより
言語学
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言語学において意味論は、語・句・文・テクストといった記号列(文字列)の構成について論じる統語論と2大分野として対をなす、その記号列が表す意味について論じる分野である。また、実際の発話や文脈に依存した記号の使用に関わる語用論とも対置される。
統語論と意味論の切り分けについてよく示す具体的な文例がある。
Colorless green ideas sleep furiously.
という文は、「非文」ではない文、すなわち名詞や動詞がおかしな所にあったりはしない、統語論的には問題ない文であり(詳細は対象の記事を参照のこと)、実際にたとえば Big furious bears ran quickly.[1] という文は普通に意味をとれるだろう。それに対し問題の文は「色の無い緑」「緑のアイディア」「アイディアが眠る」「猛り眠る」など、どれもまともに意味のあるように意味をとるのは難しいわけだが、この違いがどこにあるのか、といったようなことを議論するのは(統語論ではなく)意味論の側ということになる。
世界大百科事典 第2版の解説
いみろん【意味論】
ふつうセマンティクスsemanticsのことをさす。記号(言語を含む)の意味に関する科学で,言語学,哲学,論理学などにおける研究領域として取り扱われる。
【言語学における意味論】
言語学における意味論では語および文法を含むあらゆる言語表現手段の意味を研究するが,ときには語の具体的な意味だけを対象とする場合もある。この場合の意味論は語彙論の一部となる。語の表現形式とそれによって示される内容との関係は形式から内容を研究する方法と,内容から形式を研究する方法の二つがあり,前者をセマシオロジーsemasiology,後者をオノマシオロジーonomasiology(命名論)と呼ぶ。