指田文夫の「さすらい日乗」

さすらいはアントニオーニの映画『さすらい』で、日乗は永井荷風の『断腸亭日乗』です 日本でただ一人の大衆文化評論家です

一つ欠けていた

2021年10月07日 | 映画

昨日の朝日新聞の夕刊に、『無法松の一生』が特集されていた。

そして、最後の祇園太鼓が、本当のものと異なることが書かれていたのは非常に良い。

これは、私が何度も指摘したことだが、本当の小倉祇園太鼓は、松五郎の叩くような勇壮なものではない。

だが、一つ欠けていたのは、映画で演じたのは、戦前の阪東妻三郎と戦後の三船敏郎と書かれていたことだ。

確かにこの二人の作品は、名演だが、この二人の他、三国連太郎(63年 村山新治)と勝新太郎(65年 監督三隅研次)も演じているのだ。

私は、4本全部見ているが、中では1963年の村山新治監督版が一番良かったと思う。

          

また、直接ではないが、下層の無教養な男が、上層の女性に惚れると言うのは、渥美清が演じた『男はつらいよ』の車寅次郎だとも言え、日本人が好きな話なのだと思う。


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