昨日の朝日新聞の夕刊に、『無法松の一生』が特集されていた。
そして、最後の祇園太鼓が、本当のものと異なることが書かれていたのは非常に良い。
これは、私が何度も指摘したことだが、本当の小倉祇園太鼓は、松五郎の叩くような勇壮なものではない。
だが、一つ欠けていたのは、映画で演じたのは、戦前の阪東妻三郎と戦後の三船敏郎と書かれていたことだ。
確かにこの二人の作品は、名演だが、この二人の他、三国連太郎(63年 村山新治)と勝新太郎(65年 監督三隅研次)も演じているのだ。
私は、4本全部見ているが、中では1963年の村山新治監督版が一番良かったと思う。
また、直接ではないが、下層の無教養な男が、上層の女性に惚れると言うのは、渥美清が演じた『男はつらいよ』の車寅次郎だとも言え、日本人が好きな話なのだと思う。