指田文夫の「さすらい日乗」

さすらいはアントニオーニの映画『さすらい』で、日乗は永井荷風の『断腸亭日乗』です 日本でただ一人の大衆文化評論家です

『接吻泥棒』

2019年05月01日 | 映画
1961年に川島雄三監督で作られた喜劇。川島雄三と言えば、今や『幕末太陽伝』となるが、日活を出てからの東宝系での作品も結構面白い。
全体としては、非常に時代的な風刺性が強く、シナリオが松山善三となっているのが不思議である。
あるいは、当時松山宅に寄食していたとい多賀祥介が原案を書き、それを松山の名で発表したのかもしれない。

           

話は、ボクサーの宝田明と女子高生の団玲子が交通事故で「接吻」状態になり、それをカメラマンの中谷一郎が撮影して週刊誌に出したことから起こる喜劇。
宝田には、バーのマダムの新珠三千代とデザイナーの草笛光子の二人のパトロンがいて、そこに女子高生の団が入って来るので、最後はパイネ投げ等のドタバタシーンにまで至る。
高校の生徒の一人として星由里子も見える。

最初と最後に石原慎太郎が本人として出てくるが、意外にも自然。『危険な英雄』などの他の出演作品では、例の「目をパチパチ」やっていて不自然なのだが。
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