極東極楽 ごくとうごくらく

豊饒なセカンドライフを求め大還暦までの旅日記

大待宵草と漢方の限界

2009年07月21日 | WE商品開発



酒瓶と皿盛りにぎり 急ぎ持て 話し弾みて 大待宵草


ファイル:Drug ampoule JPN.jpg

【S氏への返信】

お父さんのことは心配だろう。だから、わたしのことを心
配いてくれて有り難うというか余計なことだと一蹴したい
ところだが、きみからの質問に一応答えたい。その前に、
米国TV医療サスペンスドラマ『ドクター・ハウス』を観
ていて、米国は「サプリメント嗜好症候群」に相当侵され
ているのではと閃いたよ。だとすると、米国は「強欲金融
肥満症候群」との併発だ。「なら、これは深刻だ」と彼な
らそう言うだろうと。

【アンチエイジング】

強欲主義と簡単にいうが、超強欲主義の象徴とも取れる「
アンチエイジング」という言葉がネットで躍り跳ねている。
これはひょっとすると、「ムーアの法則」の限界と日本の
医療保障の限界が2014年で交叉するんじゃないかと。
これには人命という盾があるだけに質が悪い。「そろそろ
お仕舞いにしようにしようか」とか、ターミナルケアーで
「お願いだから生命維持装置を外してくれないか」とかは
言い出しにくいものだろう。始皇帝の不老不死の薬と徐福
(『麦藁菊はマジカルミステリーツァー』)ではないが、
身体がチューブだらけで、半身アンドロイド、いや植物人
間状態で生命維持することが「不老不死」の意味ではなか
ったろうにとも。


 Hugh Laurie

話しが冗長的となったが、ドクター・ハウスは「ネット販
売される医療薬にはいかがわしい薬が添加されているんだ」
という台詞も印象的だった。彼らの様式は先端西洋医学の
動態的解析学若しくは行動科学的解析手法を駆使している。
このミステリーTVドラマの良いところは、医療イメージ
が見事に表現されいるところだ。シーズン2では、瀕死の
火傷の治療に「ウジ虫治療」が使われているシーンはその
象徴で思わず唸ってしまった。



ノッティンガム大学薬学部のデイビッド・プリチャードは、
「ウジ虫が出す液体は傷口から壊死した組織を除去し、そ
の下にある組織の回復を早めていた。この液体から酵素を
抽出し、ウジ虫による治癒メカニズムが明らかになった。
今後より効果的な治療薬の開発が進むだろう」と。具体的
には、ウジ虫の分泌液を染み込ませた絆創膏などが考えら
れる。開発される可能性が最も高い治療薬はウジ虫の酵素
を成分とするゲル状軟膏だという。この軟膏を傷口に塗布
すれば、傷の治りが早くなる可能性があるという。


ファイル:Estradiol.png

結論を急げば、漢方薬と新薬の比較特性は、多成分系と単
一(乃至は複数成分)、遅効性と即効性の、そして主とし
て前者は経口(経皮)投与に対し後者は、皮下、血管注射
経肺投与など被験者への幅広いアプローチが可能ことを挙
げることが出来るだけでなく、最近は、西洋医学の限界か
マクロビオティックをはじめとする漢方医療への回帰が
ブームとなっているがこれはちょっと前頭葉に黄色信号が
点灯する。つまり、西洋医学対象の複雑系領域拡張であり
「漢方の限界」への逆照射と西洋医学の補完だと。


  René Descartes

漢方は「非(方法論的)還元主義」だとされる反面、当の
西洋医学も科学の方法論をめぐる「複雑系の方法論」が影
響する。そこでデカルトの登場となる。

(1)明証的に真であると認めるのでなければ、どんなこ
  とも真として受け入れないこと「明証性の規則」
(2)問題がよく分かるように分解すること「分析の規則」
(3)単純なものから複雑なものへと進むこと「総合の規則」
(4)(2)と(3)とに見落としがないことを確信する
  こと「枚挙の規則」

そして、複雑系は(2)以降がデカルト的還元主義と異な
り非分析的な有りの儘とらえる「全体主義」にあるとされ
る(『複雑系方法論再考』)。医療検診から抜け落ちた部
分(方法論的還元主義の非明証領域)を取扱う「複雑系
療」(『医療におけるカオスと複雑系』)の1つとして漢
方医学があるが、漢方薬や東洋医学はこの自身の「複雑系」
を対象化されないところに限界があると思い至る。

 

なにやら複雑になりすぎたか。S氏から頂いた「松葉」「
銀杏」「熊笹」「スギナ」「土筆」「どくだみ」ブレンド
茶葉について考えてみよう。




「松葉エキスは、松の葉から抽出され、ビタミンA、C、
Kおよび葉緑素(クロロフィル)、鉄、リン、カルシウム、
松ヤ二(ロウ質)、シネオール(精油成分)などを含む。
松ヤニは、ビタミンA、Cまたケルセチンが豊富です。ビ
タミンCとケルセチンには特に抗酸化作用があり、動脈硬
化を防ぎ、血液をさらさらにする。心筋梗塞、高血圧、脳
卒中の予防に効果的。育毛効果も期待でき、松葉エキスに
含まれるシネオールは、胆汁の分泌を促し、胃を健康に整
え、殺菌をも行うことができまる」(『サプリメントで快
適生活』)とされる。

ガン・老化に勝つ松葉の力  ふるさと文庫

中国では仙人が主食にしていたというが対象の松は、這松、
五葉松、赤松、黒松、琉球松、大王松の6種が飲料に適し
ていると言われる。

L-プロリンの構造式proline  GABA

ファイル:Pinus-parviflora-close.JPG  
 


イチョウ葉エキス健康増進強化血管

さて、次は「ヨーロッパではすでに30年ほど前から脳機
能や血管障害などの医薬品として使われ、特にフランスで
は全医薬品のトップの売り上げを誇る。1992年10月
から病院の食事指導にイチョウ葉エキスを取り入れた結果、
大きな成果を得、アトピー性皮膚炎や健忘症のほか、高血
圧、肝臓障害、糖尿病、不整脈、不定愁訴など、実にさま
ざまな症状や病気に対し効果が確認できている。ヨーロッ
パでは、特に老人性痴呆症の特効薬として話題になってい
る。副作用がなく予防的にも利用でき、血液循環の悪化に
起因している症状には即効性が期待でき、脳と体の両方に
効くイチョウ葉エキスの効果は高齢社会に向けて、力強い
味方といえる」とされる銀杏。しかし容量も限界で明日に
この続きを。


File:Primrose-brighter.jpg

マツヨイグサ(待宵草)は、アカバナ科マツヨイグサ属の
一年生または多年生草本植物で、この語は主にマツヨイグ
サ属に含まれる植物について種を特定しないで呼ぶ場合に
使用される。標準和名では学名 O. stricta で呼ばれる種を
指すが、こうした用法では滅多に使用されない。大待宵草
Oenothera erythrosepala 原産地は不明で、径約 7cmの大きな
花を咲かせるところからヨーロッパで品種改良された園芸
種と考えられている。日本では1870年代に渡来し、その後
野外に逸出し帰化植物化した。



急遽、話しがあるということで社宅にいるS氏を訪問。世
間話とアンチエイジングのブレンド茶を試飲することに。
年端も行けば何だかんだあると盛り上がり、時間の過ぎる
ことも忘れ話し込む。彼女からの帰れコールでお開きに。
そういえば、この部屋には大待宵草の1つでもあればよか
ったと歌を書く。日没後に開花する「オオマツヨイグサ」。
花言葉は「美人」。

                            

 

コメント
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