極東極楽 ごくとうごくらく

豊饒なセカンドライフを求め大還暦までの旅日記

スマホ連動型アルコールチェッカー

2016年10月27日 | 贈与経済

 

 

 

                    
自由を与えよ、さもなくば死を与えよ      /  パトリック・ヘンリー


          Give me liberty, or give me death!      


                                                                           

                                                                                                              May. 29, 1736 - Jun 6, 1799 

   Oct. 26, 2016



【地中海の死者3800人 過去最悪】


国際医療支援団体「国境なき医師団(MSF)」は26日、リビア沖で見つかった過密状態のゴムボート内で、燃料
と海水の中で死亡した移民29人の遺体を発見したと明らかにした。国連は同日、地中海を渡ろうとして死亡した
移民・難民が今年に入ってから少なくとも3800人に達し、通年ベースで過去最多を更新したと発表。

第一次世界大戦以降、中東紛争に関わった欧米・ロシアなどの列強及びイスラエルの諸国民はこの先長く、愚かな
破壊行為の贖罪を負っていかなければならない。人命は地球より重しである。

  Aug. 24, 2016

【イタリア中部で地震相次ぐ】

ことし8月におよそ300人が犠牲となる地震が起きたイタリア中部で26日、地震が相次ぎ、一部の建物が倒壊
しているということで、イタリア政府が被害の状況を調べている。米国のUSGS(地質調査所)によると、イタ
リア中部で日本時間の27日午前2時すぎにマグニチュード5.5の地震が発生したのに続いて、およそ2時間後
にもマグニチュード6.1の地震が起きた。いずれも震源地は首都ローマから北東におよそ120キロほど離れた
場所で、震源の深さはおよそ10キロと推定す。現地のメディアは、震源に近い町、ビッソやウッシタで一部の建
物が倒壊していると伝えているが、イタリア政府は、最初の地震で多くの人が建物の外に避難していたと見られる
という。イタリア中部では、ことし8月に地震が起き、アマトリーチェなどでおよそ300人が犠牲となっている。
イタリア政府は被害の状況の調査中にある。

 

  Oct. 27, 2016

 

【地震科学探索機構:鳥取県中部地震解析】

16年10月21日、鳥取県中部を震源とするM6.6、最大震度6弱の地震が発生。怪我をされた方々、被害に遭
われた方々に心よりお見舞を申し上げます(JESEA Vol.16,No.43)。

さて、「週刊MEGA地震予測」では7月6日発行号で「鳥取県・島根県周辺」をレベル3ら4に変更。そして、前号(
10月19日発行号)のトピックスで、「今回、週間変動図(H)にありますとおり、完全に静謐でした。前兆現象
の後、静謐、地震が発生するという流れは過去にもあった。 ご注意ください。」と、一層の注意を呼びかける。こ
れと同様の文言は熊本地震の直前の4月13日発行版でも報じていました。本特集では、鳥取県中部地震を別の側
面からも検証してみる。まず、以下は累積変位による検証になります。 これまで掲載してきた累積変位マップ(H)
を時系列に掲載。(このマップは3か月ごとに掲載。日々データの高さ(正式には楕円体高)の2年前との変位差を
6ヶ月間(約180日)累積したもの。長い期間にわたってどのくらい異常が溜まっているかを見ることができる。
)これ
を見ると、鳥取に沈降の変位の累積が判明している。次に水平ベクトル図による検証。周辺エリアはほぼ南
東変位を
しているが、鳥取のみ東変位を示している。 沈降だけでなく、これもひずみのたまる要因だと思われる。


最後に鳥取中部地震でどこがどのくらい動いたかを示す。×が震源地を表す。 震源地を中心に鳥取県の東伯Aが
東南東に大きく動き、反対に佐治は西北西に動く。 また鳥取県の羽合は北東に大きく動き、岡山県の中和と八束
は南南西に動いた。熊本地震と比べると全体的に変位は小さい。まだ余震も続くと思われる。

レベル4:鳥取県・島根県周辺 10月22日、鳥取県中部を震源とする地震(M6.6、震度6弱、震源の深さ:
11キロメートル)が起きる。 その後余震が2200回以上も起きている。週間異常変動は鳥取県の羽合のZの値
が7.0 センチメートルと大きいが、この地震の影響によるもの。起沈降図を見ると鳥取県、島根県周辺は大きく
降している。水平ベクトル図を見ますと鳥取県中部地震による大きな異常変動が特に3点で見られます。 鳥取県
羽合は北東方向に大きく変位、東伯Aが東南東に大きく変位、岡山県の中和が南南西にやや大きく変位したこと
が分
かります。余震が続いているのでしばらくレベル4とする(参照 図2、図4) 。

このように地震科学探査機構の分析に早くから注目していたが、ここでの解析あるいは分析知財をデジタル化(デ
ーターベース→アルゴリズム開発と是正→リアルタイム→三次元表示→アプリケーション事業→反響情報のオート
ノミズ・リフレクト(自律的反映:ここまでは国内での事業化)→信頼性・堅牢性のクリア(最低10年間検証)
→同事業をグローバル展開(地震多発国への贈与)とこのようなイメージをもっている。

【量子ドット電子デバイス工学講座】

時間の都合で昨夜の荒川・岩本研究室(東大)の技報「Effect of metal side claddings on emission decay rates of single
quantum dots embedded in a sub
」を残件としたが、それのつづき、「
特開2016-184705 半導体光素子およびその製造
方法」を以下参照する。

波長1.3μm帯や1.55μm帯の光ファイバ通信の送信用光源に用いられる半導体レーザでは、伝送距離を拡
大するために光源の単一波長化が必要とされる。そのため、共振器内に回折格子を形成した分布帰還型(Distributed
Feedback
;DFB)レーザ
などの単一波長レーザが実用化されている。また、単体の半導体レーザでは実現が難し
い波長帯のレーザ光を得るために、入射光の周波数を2倍(波長を1/2)に変換して出射する第二高調波発生(
Second Harmonic Generation;SHG)結晶と組み合わせる半導体レーザが用いられる。この場合も、SHG結晶に
入射させるレーザ光は単一波長であることが望ましい。例えば、波長532nmの純緑色は単体の半導体レーザで
実現することは難しいが、波長1064nmの単一波長で発振するDFBレーザとSHG結晶を組み合わせること
により532nmの緑色レーザを実現することができる。このように、DFBレーザなどの単一波長半導体レーザ
は、光ファイバ通信や映像デバイスにおける光源として有用である。
DFBレーザの発振特性を決める重要なパラ
メータの一つに、回折格子の結合係数(κ)がある。1次の回折モードに対するκは近似的には式(1)で表すこ
とができる。

 式(1)において、n1とn2はそれぞれ回折格子を形成する山部と谷部の2つの材料の屈折率であり、kは波数、
βは導波光モードの伝搬定数、Γgは回折格子層における光閉じ込め係数、Λは回折格子の周期、Λ1は山部の幅で
ある。式(1)からわかるように、一般的には山部と谷部の材料の屈折率差が大きいほど結合係数κを大きくとる
ことができる。DFBレーザの発振しきい値利得を下げるためには、ある程度の結合係数κの値が必要である。そ
のためにも、山部と谷部を構成する半導体材料の屈折率差が大きい方が望ましい。波長0.6μm~1.3μmの
半導体レーザにおいては、大口径で安価なGaAs基板が利用されている。GaAs基板上に回折格子を有するD
FBレーザを作製する場合、一般にGaAs層表面に凹凸構造を形成し、凹凸構造の溝部をInGaPで埋め込む
方法や、AlGaAsで埋め込む方法が知られている。
 Oct. 20, 2016

詳細は、上図参照ということで割愛するとして、再成長界面での歪みの発生を抑制し組成変調を防止した回折格子
を有する半導体光素子を実現
するために「GaAs基板上に形成される回折格子層を有する半導体光素子において、
前記回折格子層は、周期的な凹凸パターンを有するGaAs層と、前記凹凸パターンを平坦に埋め込む繰り返し層
とを含み、前記繰り返し層は、1分子層以上の厚さを有するAlAs膜と、1分子層以上の厚さを有するGaAs
膜との積層を1サイクル以上繰り返して前記凹凸パターンを平坦に埋め込んでいることを特徴とすることで、 回
折格子の再成長界面での歪みの発生を抑制し、組成変調を防止して、半導体光素子の回折格子で所望の結合係数を
得るという新規技術が提案ということになる。

【符号の説明】

11 GaAs層 13 凹凸パターン 13a 凸部 13b 凹部 13c 傾斜面 15、15A、15B 回折
格子層 21 AlAs膜(第1の二元結晶膜) 22 GaAs膜(第2の二元結晶膜) 23、23A、23B
繰り返し層 30、40 半導体レーザ 31、41 GaAs基板 32、42 下部クラッド層 33,35,
43、45 光ガイド層 34、44 活性層 65 量子ドット層 70 半導体レーザモジュール GR 回折格子

図面の簡単な説明

【図1】回折格子に生じる組成変調を説明するための図
【図2】実施形態の回折格子層の構成を示す図
【図3】図2の回折格子層を用いた実施例1の半導体光素子の概略構成図
【図4】図2の回折格子層を用いた実施例2の半導体光素子の概略構成図
【図5】図4の半導体光素子の活性層として用いられる量子ドット層の模式図
【図6】実施例3の半導体モジュールの概略構成図                                     

 

  ● 今夜の一品

スマホ連動型アルコールチェッカーが登場。これど、第5産業業革命『デジタル革命渦論』。創造的破壊時代の商
品が登場してくる時代だ。しかし、この株式会社INNOVA GLOBA 会長のマイケル・チャンの正体が断念ながら、
今夜の時点ではがわからない(華僑?)
。 まぁそんなことは二義的なことで、「スマホひとりカラオケ」などのア
プリが次々と商品化されている。「デフレーション」の基本特性が遺憾なく発揮される時代でもある。全国のカラ
オケチェーン店も創意工夫しないと生き残れないかもしれない!

 

 



 

コメント

ルージュピエールドゥロンサールを潜ると

2016年05月23日 | 贈与経済

 

 

  

            もともと経済学や経済論は、支配者のために書かれたもの。ときには支配者にとって都合のよい
      ウソが
書かれていることもある。学者のように、たとえ支配者でない人が書いたものであったと
      しても、それは指
導者としての目線で書かれているものがほとんど。しかしそれを読んでいる一
            般大衆は、その目線の違い
に気づかず、「経済とはこういうものだ」とどこかで騙されてしまう
            のです。 
  
          
                                                                         

                                   Takaaki Yoshimoto 25 Nov, 1924 - 16 Mar, 2012 

 


【地震予測サマリ-】

〇警戒レベルアップ地域
なし
〇警戒レベルダウン地域
南西諸島(レベル2→1)

〇概況
・週間異常変動(H)で4cm超が見られた点は16点。 今回の特徴は東北地方に4点、熊本地震を起こした周辺
 に3点、静岡県と山梨県に3点、 鹿児島県に3点と比較的まとまって週間異常変動(H)が見られたこと。

・X,Y,Zの週間異常変動は熊本県の千丁で(Z)。
・隆起・沈降は、隆起と沈降が半々。

〇レベル4
(震度5以上の地震が発生する可能性が極めて高い)
九州/南関東地方(相模湾、駿河湾、東京湾に面する地域・伊豆諸島・小笠原諸島)/東北・関東の太平洋岸、
奥羽山脈周辺

〇レベル3
(震度5以上の地震が発生する可能性が高い)
北信越地方・岐阜県/南海・東南海地方/釧路・根室・えりも周辺/鳥取県・島根県周辺

〇レベル1
(何らかの異常変動があり、今後の推移を監視する)
南西諸島/山形・福島・茨城のL字型エリア(北南異常変動図)/北海道道南・青森県/北海道中央部/山口県
周辺

レベル4:九州地区

今回熊本県の千丁で4.8cm、大分県の直入Aで4.0cm、鹿児島県の鹿屋で4.7cm、内之浦で4.7cm、 上屋久2で4.6cm
の週間異常変動(H)がでた。千丁では週間異常変動(Z)もでている。 5月13日から15日の間に薩摩半島西方沖
で中小の地震が起きている。鹿児島県南部は要警戒。以前から注意を呼びかけているが、日向灘でも5月16日に
ここを震源とするM4.7、最大震度3の地震が起きた。 熊本地震はまだ終息しておらず余震があると考えられる。
東西異常変動図で色が急変している境目は特に要注意。水平ベクトル隆起沈降段彩図から、九州北部は他の地域
と異なり北変位しているので、その境目は特に要注意。九州は熊本地震による余震や新たな歪みの発生などのた
めしばらく期限を設けない。

上/右図の見方は、水平方向の動きを矢線で、垂直方向の動きを色で表す。 背景画像は4週前の週平均値を基点
としたH(高さ、正式には楕円体高)の隆起・沈降段彩図(色別の等高図)。
その背景画像の上に4週前と比べて
どの方向に水平変動したかを矢印の向きと長さ(変動の大きさ)で表す。 短期的な動きを捉えることができる。

矢印の向きが異なるエリアは歪みが貯まっていることを意味する。日本列島の水平方向変位は主に南または南南
東方向に向いている。熊本地震を起こした九州はそれと異なり、東西・南北に大きく変位している。
九州南部は
南変位だが九州北部は北変位である。 その境目は歪みが貯まっているので要注意。
熊本から大分に抜ける北東
方向の線上では熊本側から大きく沈降・隆起・沈降。 極めて不安定な状態であることが読み取れる、とのこと。


● 産業技術総合研究所 東アジア地域の地震と火山噴火に関する災害情報図が完成

産総研によると、 記録として残っている1850年以降の地震に関する情報や1400年以降の火山噴火に関する情報
を重点的に新たに収集し地質図上に表示。特に、東日本大震災以降、大きな注目を集めることとなった地震や
火山噴火に伴う津波の発生範囲と波の高さや活断層の位置のほか、火山灰の分布範囲、各災害による犠牲者数と
その要因を新たに調査し、アイコンを使ってわかりやすく色分け表示。これらの情報を、1枚の地質図上に表示
したため、例えば、古い年代の地質の地域では地震と火山噴火による災害が少ないことなど、地質と災害の関係
を読み解くこともでき、災害が起こりやすい地域、災害の規模や種類、津波や降下火山灰などの影響範囲を一目
で把握できるようになり、専門家だけではなく、広く一般にも理解しやすい災害情報図であることから、東アジ
アの災害対策に大きく貢献することが期待され、情報図上に表示し切れない詳細なデータについては、情報図の
裏面に、日本語と英語で記述してあり、各機関には地震火山災害情報のより詳しい理解のため併せて活用してほ
しいという。



Mercury Rising, India Records its Highest Temperature Ever

● インドで過去最高気温、51℃を記録。熱波による死者多数

インド北西部ラージャスターン州のファローディという都市で、同国過去最高の51℃を記録。今の時期に、こ
の地方で気温が40℃近くまで上がるのは珍しくないに50℃を超えること
はめったになく、今までの最高は、
1956年に記録され50.6℃以来のこと。インド気象局は、インド北部と西部地域の大部分を「厳しい熱波」
が横切る見込みとしており、警報を発していた。

 

彼女曰く、断末魔?! これは温暖化のほんの序の口だと、吾は応える。それにしても今夜の月はひとしお、赤
いと告げにくるので、玄関を解錠し、のぞき込み、それは水蒸気の状態で変化しているだと返事する。

 

【すこしだけ贈与経済講座:最新熱電変換素子技術】

そこで、やすくてエネルギーハーベストな地産地消型熱電変換技術を日本からインドに『贈与』し、涼しくでき
ないものかすこし頭をひねる。要するに家の屋根壁に印刷方式で作った熱電変換素子のフィルムを貼り付け、空
調機に直接(DC/DC)供給し室内を冷やす、飲み水を殺菌し冷やすして飲めるようにするというわけ。これ
だと、インフラが不十分でもどこでも使えるというわけだ。早速上図のネド(NEDO)の新規技術に目を通す。
細かなことは「願ダブクリ参照」していただくとして、おおきな技術課題は次のようなことになる。

 熱電変換素子は、材料の両端の温度差に応じて当該両端に起電力が発生するゼーベック効果、又は、2種類
 の異なる材料の端部を接合し、この接合部分を通過させる電流によって接合部分での吸熱又は発熱を生じさ
 せるペルチェ効果を用いて、熱エネルギーと電気エネルギーとを相互に変換する素子である。熱電変換モジ
 ュールとは、ゼーベック効果による出力電力又はペルチェ効果による吸熱量が用途に応じて適切になるよう
 に、複数の熱電変換素子を電極で配線し、基材で挟んで熱源又は冷却対象物と接触させることを可能にした
 装置である。

 このような熱源として想定される200℃以下の温度域で実用化されている熱電変換モジュールとしてはBi-Te
 無機半導体を焼結・成形して電極と接合した素子を、セラミックス基板上に配置した構造を持つものが一般
 的である。 Bi-Te無機半導体は、当該温度域において材料としての熱電変換性能が最も高いが、有害で希少
 な元素を含むこと、焼結プロセスが必須のため大量生産が困難で製造エネルギーコストが高いこと、剛直な
 セラミックス基板を用いるため複雑な形状の熱源に効率的に熱接触させることが困難であること、などの制
 約があり、膨大な排熱量を有する当該温度域での熱源に用いる発電素子としては普及していない。

 大気中で塗布製膜が可能で、熱電変換性能の低くないn型導電性高分子は現時点で得られていない。そのため
 導電性高分子からなる熱電変換素子では、現状においては、p型導電性高分子のみで構成しなければ、発電効
 率の高い素子が実現できない。

そこで、彼らは考えた。
ドーパント分子と添加材分子で導電率やゼーベック係数を調整した導電性高分子等の有
機熱電材料を断熱材繊維に浸透・乾燥し、断熱材繊維を膨張・伸縮させ、厚みや繊維間の空洞形成させて、繊維
の表面を有機熱電材料膜で被覆、断熱材繊維を取り囲むように網目状の断面構造を形成、複合組織化し熱電変換
素子を作製してみたらと。そうすると、「熱電変換素子の両端に電極接合し、複数の電気的結合させ熱電変換モ
ジュール構成し、導電性高分子等を用いた熱電変換モジュールの、導電性高分子等の原料使用量を削減して低コ
スト化を図りつつ、発電出力を高めつつ、柔軟性も有する熱電変換できるた」というのだ。素晴らしい。是非、
インドやアフリカ地方など灼熱で苦しんでいる人たちへこの技術を完成させ、『贈与』してもらいたい。
 

 

 

     濡れた絵

   それらの美しい日々

   都会が骸子や、扇や、鳥の歌やら

   あるいは海辺に落ちた帆立貝の殼に似る日々

        ――さようなら、さようなら、美しい娘たち、

        僕らは今日出会って

     もう二度と会うことはない。

   それらの美しい日曜日

   都会がフットボールや、トランプのカードや、オカリナやら

   あるいは揺れる鐘に似る日曜日

        ―――日のあたる通りで

        道ゆく人々の影がロづけをし

   人々は見知らぬ同士のまま別れていく。

   それらの美しい宵

   都会がバラや、チェス盤や、ヴァイオリンやら

   あるいは泣いている娘に似る宵

        ――僕らはドミノをやった、

        黒い点々のあるドミノ板をバーで痩せた娘たちと並べた、


        彼女たちの膝を眺めながら、

   それらの膝は痩せ衰えていた

   靴下どめの絹の王冠を被せられたニ個の頭蓋骨のように

   困窮した愛の王国で。

         ――ヤロスラフ・サイフェルト(エウォルド・オサースの訳による)

                                      Wet picture
    

               Those beautiful days

   when the city resembles a die, a fan and a bird song

   or a scallop shell on the seashore

             – goodbye, goodbye, pretty girls,

           we met today

        and will never meet again.
 
   The beautiful Sundays

   when the city resembles a football, a card and an ocarina

   or a swinging bell

             – in the sunny street

           the shadows of passers-by were kissing

         and people walked away, total strangers.

 
   Those beautiful evenings

   when the city resembles a rose, a chessboard, a violin

   or a crying girl

             – we played dominoes,

            black-dotted dominoes with the thin girls in the bar,

          watching their knees,

 
           which were emaciated

           like two skulls with the silk crowns of their garters

           in the desperate kingdom of love.


                                                  Jaroslav Seifert
                                     
23 September 1901-10 Januar 1986
                                             

                                              

● ルージュピエールドゥロンサールを潜ると

 

三年前に彼女の誕生記念樹にと植えた、ことしのルージュピエールドゥロンサールは早めにうどんこ病・黒星病・
灰色かび
病などの対策の手入れを済ませていたので昨年よりきれいに咲いているのでデジカメするが、なかなか
気に入ったアングルを掴むことができず、裏のバラのアーチに頭をぶつけたりし夢中になり撮る。部屋に戻り打
ちつけた頭に手をやると、ぽろっと棘が1つ手のひらにころげ落ちる。裏口のアーチを潜り抜けるとそこには、
見慣れた庵がゴージャスに輝いてみえる季節が訪れる(それにしても頭を指で撫でるとすこし痛い)。
 

 

コメント

樺太に植物工場を。

2015年05月04日 | 贈与経済

 

 

 

  

【新弥生時代 植物工場論 16】


 「植物工場」とは、光、温度、湿度、二酸化炭素濃度、培養液などの環境条件を
  施設内で人工的に制御し、作物を連続生産するシステムのことで、季節や場所に
 とらわれず、安全な野菜を効率的に生産できることから多方面で注目を集めてい
 ます。その「植物工場」そのものにスポットをあてた本書では、設備投資・生産
 コストから、養液栽培の技術、流通、販売、経営などを豊富な写真や図解を用い
 て様々な角度からわかりやすく解説。また、クリアすべき課題や技術革新などに
 よってもたらされるであろう将来像についても、アグリビジネス的な視点や現状
 もふまえながら紹介、文字通り植物工場のすべてがわかる一書となっています。

           古在豊樹 監修「図解でよくわかる 植物工場のきほん」
  

  【目次】  

    巻 頭 町にとけ込む植物工場
  第1章 植物工場とはどういうものか
  第2章 人工光型植物工場とは
  第3章 太陽光型植物工場とは
  第4章 植物生理の基本を知る
  第5章 植物工場の環境制御(光(照明)
  第6章 CO2/空調管理
  第7章 培養液の管理
  第8章 植物工場の魅力と可能性
  第9章 植物工場ビジネスの先進例
  第10章 都市型農業への新展開
  第11章 植物工場は定着するか

  

  薬膳レストラン併設植物工場

                    都会で行う「近未来農園」

  2013年に大阪・梅田に開業した「グランフロント大阪」は、梅田貨物駅跡
 地を中心とする約24ヘクタールの「うめきた」(都市再生緊急整備地域内)に
 おいて、大阪経済活性化の拠点として最も注目されるビジネスとサービスの複合

 施設だ。なかでも「ナレッジキャピタル」はその中核施設として位置づけられて
 いるが、同施設の6階にある薬膳フレンチレストラン「旬穀旬菜」には「旬穀旬
 菜シティファーム」という名の植物工場が併設されている。

  コンセプトは、「都会で行う近未来農園」。季節の葉もの野菜や根葉、果菜、
 ハーブなど60種類以上の野菜を栽培・収穫し、また収穫した野菜は実際に「旬穀
 旬菜」で使用するなど、店産店消によるフードマイレージ・ゼロの第6次産業化
 の実践を試みている。

                   「近未来農園」野菜の特長
 
  「旬穀旬菜シティファーム」では、特殊なセラミックの筒内に植物の根を張ら
 せる「セラミック栽培」を導入している。
  その特長は、①農薬を使う必要がない、②水耕でありながら、根の周りの環境
 を腐葉土と同等の環境で野菜を育てられる、といった点だ。また、セラミック容
 器の空洞のなかを表面に沿って伸びる根は空気にも接しているため、常に適度な
 ストレスがかかる。そのストレスによって野菜に複雑な代謝を促し、風味や香り
 が豊かになる。
  さらに、ロート製薬研究開発所の調べによれば、クレソンに含まれるβカロテ
 ンや、ミニトマト、赤パプリカ、黄パプリカに含まれるビタミンCなど、栄養素
 や機能性成分の含有騒が標準値に比べ高い値が測定されている。なお、この栽培
 技術はハイトカルチャ社の特許技術で、2012年には同社が製作した宇宙栽培
 用特殊セラミック製の種子発芽実験装置を積んだロケットが打ち上げられ、宇宙
 空間でも同様の機能により植物栽培実験が行われている。

                  「農」と「食」の可能性を拡大

  「グランフロント大阪ナレッジキャピタル」には、企業や研究機関、大学、ア
 ーティスト、消費者らの交流・展示スペース、コンベンション施設、多目的劇場
 などがある。「旬穀旬菜シティファーム」のほかに、パナソニックセンター大阪
 のカフエ「フーディ・フーディ」にも8台の小型植物工場が並んでおり、農と食
 における新たなコンテンツ開発やビジネスモデル創造の火付け役となることを期
 待したい。



  甘草(カンゾウ)の水耕


                 漢方製剤に欠かせない「甘草


  甘草(カンゾウ)はマメ料の多年草で、その根や地下茎に肝機能改善や抗炎
  抗アレルギーに効能があるとされるグリチルリチンと呼ばれる有効成分を
含んで
  いる。現在、日本における一般漢方製剤の70%以上に原料として処方
されてお
 り、甘草を用いた漢方製剤市場は2500億円といわれる。

  
 このように、甘草は我々の生活に欠かせなぃ植物のひとつであるが、実は国内使
 用量の100%を輸入に頻っている。また、供給量のほとんどを野生植物に
依存
 しており、乱獲するとその跡地が砂漠化しやすく、主要輸出国の中国は
2000
 年以降、野生甘草の採取制限をしている。

  さらに、世界的な生薬の需要増による価格高騰や生物多様性条約を背景とす
 資源国との利益分配などの問題も加わり、安定供給に懸念が生じはじめてい
る。


                  日本初―・甘草の水耕に成功

  そんななか、鹿島建設㈱が㈲医薬基盤研究所および千葉大学の協力のもと、日
 本初となる甘草の水耕システムの開発に成功した。
  甘草の水耕は1970年代から多くの研究者が手かけてきたが、いまだ実用化
 には至っていない。その要因としては、優良な苗の入手が困難であること、水
 では細根が大量に発生し根が肥大しないことなどがあるが、鹿島建設は、医薬基
 盤研究所が選抜した有効成分の含有量が高くなる系統のは草苗を特定の条件下で
 栽培し、適度なストレスを与えることで、根を肥大化させることに成功した。

                             実用化に向けた課題と展望 

  水耕による甘草の利点としては、①露地の土耕では収穫までに4年以上かか
 が水耕では約1年で収穫できる、②生物および有害物質などの付着の危険性が低
 い、などがある。


 ①生産コストが高く現状では採算がとれない、
 ②植物工場産が漢方製剤の原料として用いられるには
より多面的な評価が必要な
 ど実用化に向けた課題もある。

  ただ、中国における生薬の平均価格が2007年から2010年の4年間で2
 になるなど、価
格高騰の懸念は年々高まりつつある
。また、甘草は漢方製剤のみなら
 ず化粧品やシャンプーの原料としても用いられてい
るため、新たな市場開拓も期
 待できる。
甘草を含めて、多くの種類の薬用植物の水耕・植物工場栽培の実用化
 に向けた今後の展開に注目したい。

 

  良質な野菜苗の大量生産

                     高まる購入苗の必要性


 「苗半作」(よい苗を育てることができれば、作物栽培の半分は成功したような
 ものである)といわれるように、苗の善
し悪しによってその後の生育や最終的な
 品質・収穫量が大き
く左右される。ゆえに、農家は良作田をつくるために多大な
 労
力と細心の注意を払う必要があるが、一方で、その管理における時間的・精神
 的負担はかなり大きい。

  そこで、自家育苗を行わずに購入作田を用いる農家が年々増えており、そんな
 購入苗需要に応えるべく、育苗を専門に行
う業種がここ十数年発展を遂げている。

                 育苗業における減農薬への課題

  ただ、育苗業には課題も少なくはない。
  まず、技術面だ。品質の高い苗を生産し続けるためには熟練の技術が必要とな
 るが、経験が必要とされる熟練技術者の養成は容易ではない。
  さらに、農薬取締法の改正である。これにより、購入苗においても農薬使用履
 歴表示が義務づけられたため、利用する農家側からは、登録農薬の総使用回数制
 限の点から育苗段階における農薬使用回数を減らしてほしいとの要望が出ている。
 これは、育苗業にとってはかなりの難題といえる。
  加えて、近年トマト栽培に大きな被害をもたらしているトマト黄化葉巻病の存
 在だ。育苗段階での防除が重要であることから、育苗ハウスヘの厳重な防虫ネッ
 ト設置をはじめ、対策に伴う生産コスト増などが課題となっている

             露地栽培との「共生」を物語る先進事例

  そのようななか、2000年に設立されたベルグアース㈱や、2003年に設
 立した㈲徳島シードリングでは、閉鎖型苗生産システム(苗生産に特化した植物
 工場、商品名・苗テラス)を導入し実稼働させている。トマトの接ぎ木苗や台木
 枯木生産用の苗テラスを中心としたこの育作田施設からは、それぞれの社で、年
 問約1000万本100万本の接ぎ木苗が出荷されている。
  植物工場で苗栽培を行うメリットは、①自然条件に左右されないため、高品質
 な作田を短期間で安定的に生産できる、②害虫が付かないため農薬が不要などさ
 まざまあり、前述の育苗業における課題を解決し得る。そしてそれは、結果的に
 購入苗を用いる農家のためにもなる。
  植物工場と露地栽培はよく「競合する」と懸念されがちだが、それらが「共生
 する」ことを物語る事例のひとつといえる。

 

 

  JAが取り組む人工光型植物工場

                   JA初の本格的な植物工場


  福島県の「JA東西しらかわ」は、2014年
1月より試験栽培を開始、白河
 市表郷金山で人工光型植物工
場の運営を開始した。育苗、水耕プラント、出荷調
 製室など
延べ床面積約500平方メートルのこの工場内では、1株80g程度の
 レタス類やミニハクサイが1日に約3000株生産されている。
  同JAが植物工場の導入に着目した最大の理由は、原発事故の放射性物質によ
 る風評被害対策だった。人工光型植物工
場であれば、放射性物質に汚染される心
 配がない。これによって風評被害を払拭し、安定供給による産地づくりに結びつ
 けたいとの思いがあった。
  同時に、外部環境を遮断するため自然環境に左右されない植物工場は年間を通
 して安定的に量、品質を保つことが可能であり、日本の農業のみならず世界の食
 料供給のなかで非常に大きな意味合いがあると感じたことも、植物工場の導入を
 後押しした。  

                    地元雇用の剔出にも貢献

  また、一般の野菜栽培は「自然が相手」のため気候に影響
されるが、人工光型
 植物工場の栽培空間は常に気温、湿度、
照明などが一定で、作業環境が快適であ
 る。加えて、植物の
成長を実感しやすいため作業が楽しく、農業経験のない人で
 
も容易で、女性の働く場所として適している。
  この点が、同JAが植物工場の導入に至ったもうひとつの理由である。
  植物工場を建てても、運営者・指導者に栽培できる技術、知識がなければ植
 物をきちんと育てることはできない。もち
ろんJAには栽培のプロがそろってお
 り、その点に不安はな
い。そういう意味で、JAが植物工場を建てるのは理想的
 だ。


                   地域農業の先進的モデルヘ


  植物工場運営における課題のひとつに販路があるが、同JAでは、同JAおよ
 び連携JAの直売所での販売や、地元の学校
給食への供給などを実施している。
 また、同JAはこの
数年、「みりょく満点」のブランド戦略で産地づくりに成果
 をあげているが、このブランド品の特徴は、ミネラル成分を含んだ鉱物資源の肥
 料を使っている点にある。これは、植物
工場における機能性付与にも相通じる部
 分だ。

  同JAのチャレンジが、地域農業の新たなビジネスモデルとなることを期待し
 たい。

 

 
  生産性を増す人工光型植物工場

                  日本最大の人工光型植物工場

  人工光型植物工場の増加に伴い、個々の工場の面積が拡大、生産性も向上して
 いる。現在、日本最大の人工光型植物
工場は、株式会社スプレッドが経営してい
 る工場だ。

  スプレッドは、2006年に野菜工場事業を目的として、京都府亀岡市で設立
 された。人工光型植物工場で
ある「亀岡プラント」は、人工光型多段式湛液水耕
 方式を採
用し、2007年に稼働を開始。2009年に増設をし、さらに生産力
 を増強している。

  現在、建物面積は2870平方メートルで、天井高は15・7m、光源は蛍光
 灯を使用している。育苗に20~22日問、栽培に18~
20日間かけ、1日当たり2万
  3000株ものレタスの出荷が
可能である。年間を通してみると、730万株も
 のレタスを
出荷していて、日本の植物工場産レタス市場ではトップクラスのシェ
 アを誇り、生産量も世界でトップクラスの多さだ。
 
               生産から販売までをグループ企業で
 
  スプレッドが自社内で構築した研究体制、大空間での高度
な生産管理技術など
 といった実績は、世界中からニーズが
ある。そのため、世界各地でスプレッドの
 植物工場である「V
egetable Factory」が展開しつつある。
  また、スプレッドの強みは、青果業界を縦断して事業を展開するトレードグル
 ープのメンバーということもある。ト
レードグループは、生産、流通、物流、広
 告、販売それぞれ
の連携をはかっているのだ。スプレッドは、このうちの「生
 」の領域を担っている。トレードグループは包括的な事業
展開をすることで、「
 生産から消費までをカバーする野菜の
総合商社」を目指し、青果業界に新しい風
 を吹き込んでいる。

                                独自のブランド名で流通

  スプレッドが生産するレタスは、「ベジタス」というブランド名で流通してい
 る。全国のスーパーや百貨店など約に
100社と取引きし、1袋約200円で販
 売されている。
ベジタスの人気には、以下の理由が考えられる。①年間を通して
 価格が安定している、②露地ものに比べてビタミンA
が豊富、③生産工程におい
 て、農薬を一切使用していないの
で洗わずに食べられる、などである。実績も好
 調で、今後は
首都圏での工場稼働も視野に拡大路線は続いていくだろう。
  スプレッドでは、植物工場による「未来の子供たちが安心してくらせる持続可
 能社会の実現」という目標達成に向けて、
チャレンジを続けているのだ。

  人工光型植物工場・世界の動き

               輸出産業としての人工光型植物工場


  28頁で触れたように、日本が牽引してきた人工光型植物工
場市場はいま、アジ
 ア各国、カナダやアメリカに止まらず、
ロシア、モンゴル、中東といった、自然
 環境の厳しい国や地
域での広がりが注目されている。
  日本ではこれまで、植物工場の研究に対して政府が支援を行いながらその実績
 を積み上げてきた。さらに近年は、次の
展開として海外をにらんだ戦略を立てる
 企業が増えている。

  日本から輸入した高級野菜の市場がもともとある香港やシンガポールでは、と
 くに植物工場の需要は増している。

  国内市場だけでは市場規模が限られるので、より食料問題環境問題が身近で、
 農業を取り巻く環境が厳しい地域こそが、
フロンティアとなり得るのである。

                  極寒の地モンゴルの植物工場

  モンゴルの首都ウランバートルでは、2014
年に日本企業である株式会社み
 らいが建設した植物工場が稼
働を開始した。延べ床面積が各450平方メートル
 の植物工場2棟で、
建設費は約2億2000万円。LED照明を活用して野菜を
 生育する完全屋内型の工場である。
  ウランバートルは、豊富な鉱物資源を背景に高い経済成長が続いている。その
 ため、新鮮な野菜の需要が従来よりも高
まり、植物工場へ白羽の矢が立ったので
 あった。

  モンゴルの自然環境は大変厳しく、野菜栽培には適さない。

  極寒期の外気温はマイナス35℃にもなり、乾燥していて砂
嵐に見舞われやすい
 などの特徴もあるからだ。そのため、野
菜はほぼ全量を中国から輸入してきたが
 輸送コストがかか
るうえに新鮮ではない。みらいはこの地で、完全密閉型の人
 光型植物工場を建設し、無暖房栽培を可能にした。みらい
には以前にも南極の昭
 和基地に植物工場を導入した実績があ
り、モンゴルの植物工場建設にもつながっ
 たといえる。

                 企業間プロジェクトによる展開

  このプロジェクトは、もともと千葉銀行がウランバートルで開いた商談会がき
 っかけで実現した。モンゴルの大手飲食店であるノマヅグループとみらいが結び
 ついたかたちだが、バックアップする企業はほかにもある。建設資材を運ぶ国際
 物流は、千葉銀行と取引がある日本通運が担当。同じく、業務提携先の企業が海
 上保険、貿易保険を担当する。このように、植物工場の世界展開にはさまざまな
 事業が付随し、一大プロジェクトになっていくのである。

 

尚、初期投資対策(例えば、無利子融資制度・減価償却期間の長期間化)を政府が担保す
ることができれば短期間に普及していくだろうし、モンゴルの事例のように、極寒・極暑地帯
では完全制御型植物工場の無利子融資を担保できれば技術的課題だけでなく関係国の友
が密接になる。さしずめ、ロシアの樺太サハリン地区で展開できればと、考えてい
る。非制裁政策(日本型ソフトパワー政策)積極的平和主義的外交を成功させてみ
てはいかがなものか。

また、ブログでも取り上げてきた山葵の栽培。柏崎市の石地わさび園で地下水をくみ
上げ
山葵を露地ハウスで栽培、地下水はマス養殖に再利用している(下イラスト参照)。
既に、岐阜大学などで人工光型=完全制御型植物工場で試験栽培されている。ところ
で、石地わさび園の施設に、シーズニング(調味料)などの完全な安全・品質の追従
(トレーサービリティ)できる加工生産工場を追加できればなお結構。

                                               この項つづく

 

  ● 今夜のアラカルト 枝豆と山葵のディップ

                                             

  ● 今夜の一曲

Helen Wheels  
Paul McCartney’s 10 Greatest Songs After The Beatles March 6, 2013 12:00 AM

「愛しのヘレン」は、1973年にポール・マッカートニー&ウイングスが発表した楽曲。
アルバム『バンド・オン・ザ・ラン』で行われたラゴスでのレコーディング・セッシ
ョンで制作、同アルバムのアメリカ盤に収録された。本国イギリスではオリジナル・
アルバム未収録のものの1993年「ポール・マッカートニー・コレクションシリーズ」
の一環として発売された『バンド・オン・ザ・ラン』の再発CDにボーナス・トラッ
クとして収録。タイトルの「ヘレン」は、ポールが自分の自動車に付けた名前。スコ
ットランドにある自分の農場からロンドンへ戻る旅路を歌詞にしている。

コメント

元和偃武再考

2015年02月26日 | 贈与経済

 



● エボラ出血熱 富士フィルムのアビガン錠で死亡率が半減!

西アフリカのギニアでエボラ出血熱治療に関する臨床試験を行っている医療慈善団体は、富士フ
イルムグループの富山化学工業が開発したインフルエンザ薬「アビガン」(一般名:ファビピラ
ビル)について、一部患者の死亡率が半減したとし、西アフリカ全域で使用されるべきだとの見
解を明らかにした。
ギニア南東部Nzerekoreの治療センターでアビガンの臨床試験を行っている国
際医療活動連盟(ALIMA)は、血中のウイルス量が低・中レベルの患者では、死亡率が30
%から15%に低下したと発表。ただ、ウイルス量が多ければ効果はみられないという条件がつ
く(ロイター 2015.02.23)。

尚、この結果の詳細は、シアトルで開催されているConference on Retroviruses and Opportunistic Infe
ctions(CROI
)会議にて2月25日(現地)に発表される。




※「抗インフルエンザ薬がエボラ出血熱に効く理由は?」(『今夜の3つの疑問』2014.08.27)
※「エボラ出血熱に対する「アビガン®錠200mg」の臨床試験(中間解析)で有効性が示唆」(富
  士フィルム ニュースリリース 2015.02.24)


● 『吉本隆明の経済学』論 Ⅸ

   吉本思想に存在する、独自の「経済学」とは何か。
 資本主義の先を透視する!
  

 吉本隆明の思考には、独自の「経済学」の体系が存在する。それはマルクスともケインズと
 も異なる、類例のない経済学である。本書は、これまでまとったかたちで取り出されなかっ
 たその思考の宇宙を、ひとつの「絵」として完成させる試みである。経済における詩的構造
 とは何か。資本主義の現在と未来をどう見通すか。吉本隆明の残していった、豊饒な思想の

 核心に迫る。


 はじめに
 第1部 吉本隆明の経済学
 第1章 言語論と経済学
 第2章 原生的疎外と経済
 第3章 近代経済学の「うた・ものがたり・ドラマ」
 第4章 労働価値論から贈与価値論へ
 第5章 生産と消費
 第6章 都市経済論
 第7章 贈与価値論
 第8章 超資本主義 
 第2部 経済の詩的構造
 あとがき
 

 
 第7章 贈与価値

  

      

   一週間か二週間して小さなヤムは栽園から部落へ運ばれる。ついで男女子供など多くの
  協力者が動員され、贈物として姉妹の夫のところにとどけられる。大抵は同じ地区内でも
  距離がある。贈物を届ける人達はなかば祭の時のような衣裳をつけ、化粧し、花を飾り、
  全く愉快な一隊をなして出かける。彼らはまず栽園中を歩き廻り、作物を見まわしながら、
  ほめた
り批判したりする。まぐれでもあるいは人一倍の努力によってでも、優れた作物をつくった
    男の「名声」が拡められるし、有名な牧園師が住む部落では彼の作物を見学したり(傍点
    筆
者)、以前のできと比較したりする。時には一村内でないしはいくつかの村の間で「品
  評会」
をやることもあり、誰もが自分や自分の村の面目にかけて最善をつくす。散傷心の
  あまり
昔はよく戦争や争いが起るほどであった。

   この時期、栽回は活気がみなぎり祭のようになる。ヤム芋の山が無花果や葡萄のような
  大
きい葉と一緒にあちこちの地面に散乱しており、その間に村人達がたむろしてヤム芋を
  奇麗
にしたり並べたりしている。一方では華やかに着飾った見物人の一団が、散らかった
  葉の間
を行ったりきたりする。皮膚の赤銅色と、祭に使うペチコートの赤と黄金色、本楯の本
   の深紅色、タコ銀子の淡黄色、そして長い葉の緑色など、これらがあるいは陶酔的あるいは牧歌
   的な南海の田園風景をかたちづくっている。

                        (マリノウスキー『未開人の性生活』泉靖丁蒲生正男・島澄訳)


  これは父(夫)から出自のおなじ氏族に属するじぶんの姉妹の家族にたいする贈与物を運
 ぶ祭
のような風俗と示威の有様だ。この祭りの風俗と示威の中心には、正体のわからぬ〈霊
 威〉にた
いする贈与と返礼がかくされている。だがわたしたちが現在かんがえるような正体
 のわかった
〈権力〉が介在するためにはどうしても贈与が、婚姻関係から解脱しなくてはな
 らない。婚姻関
係の内部で父(夫)が実の子どもに与えたい所有物と母(妻)の側の氏族か
 ら父(夫)に与えられる贈与物とが均衡するためには、交叉いとこ婚をとるはかないことは、
 さきにも述べた。
 
  では、婚姻関係を保ちながら贈与が父(夫)系と母(妻)系とのあいだで拡大するために
 は、父(夫)が母系の氏族と多重な贈与関係をむすぶのがいいことになる。この複数の母系
 氏族との多重な婚姻関係によって父(夫)は富を蓄積するとともに漠然としてではあるが複
 数の母(妻)系の複数の氏族を内包した版図ともいうべきものを獲得する。そして母(妻)
 系の氏族の系譜を継時的に存続させるために必要な母(告示の開祖の〈霊〉と交換される複
 数の〈威力〉を、父(夫)は獲得することになる。





  わたしたちがこの考え方に固執する根拠は、贈与が婚姻関係(母系氏族外婚制)を離脱し
 たあとまで拡張されたときに未開、原始の次の段階に想定されるアジア的な社会で贈与制度
 はいねば不変的な贈与ともいうべき貢納制に転化され、それと一緒に父(夫)は普遍的な〈
 霊威〉の集積ともいうべきアジア的な〈専制〉を獲得するようになる。アジア的な〈専制〉
 を強制的な収奪体制とかんがえ、貢納を恐怖にふるえる民衆の贈与という像でかんがえるこ
 ともできよう。だがこういう像にはすぐに仁慈にあふれ、政治にじかにはかかわらない、む
 しろ宗数的にだけ存在する専制の父(夫)と、すすんで貢納を献上する外部の他者としての
 民衆という述の像がついてまわる。

  わたしたちはアジア的な専制を、普遍化された多重な〈霊威〉の集積とみなし、普遍化さ
 れた多重な贈与としての貢納に対応するとみなした方が妥当な気がする。

 『古事記』神話のなかの伝承の初期天皇群は、記述の位置からいえば複数の母(妻)系の氏
 族と婚姻関係をもつことでそれぞれの氏族から多重な贈与をうけ、父(夫)としての〈霊威〉
 を多重化した者たちに該当している。記述の通りいえば、初代の神式は日向にいたとき阿多
 の小梅の君の妹にあたる阿比良比売と婚して二人の子どもが生れる。また大和に入ってから
 は三輪の狭井河の上に住む母系氏族の象徴(祖)伊須気余理比売のもとに通い、三人の子ど
 もが生れる。

 神武が死んだあと、日向で産んだ二人の子どもの兄の方が庶母にあたる伊須気余程比売に入
 婿する。そして神武が大和で伊須気楽程比売に産ませた三人の子どもが邪魔になり殺そうと
 するが、遂に殺される。そこで伊須気余程比売の母(妻)系の氏族は安泰で、三輪の地方に
 版図をもち、三人の子どもの末子が、この氏族を背景に次期天皇(綏靖)になる。ただ神武
 が畝大の白梼原に住んでいたのにたいし、葛城の高岡に住むようになる。これは母(妻)系
 への入婿制でありながら住居は父(夫)系に依存するかたちであるようにみえる。また母(
 妻)系氏族とじぶんの氏族との中間点に択ばれたともうけとれる。綏靖は師木の県主の母(
 妻)系氏族の首長(祖)である河俣毗売と婚してひとりの子どもが生れる。この子どもが三
 代目の天皇(安寧)ということになる。

 そして住居は片塩の浮穴にかわる。この安寧は河俣毗売の兄の娘である阿久斗比売と婚して、
 三人の子どもを生む。この三人の子どものうちまん中の子どもが四代の天皇(懿徳)になる。
 かれは軽の境岡に住居を定める。ところで三人の子のうち末っ子は二人の子を生む。そのう
 ちのひとりの子は淡道(淡路島)の御井に住居して二人の娘が生れる。なぜここで末子のこ
 とが記載されているのか。ふたつ理由がかんがえられる。ひとつは淡道に住居を定めたとい
 うことで、この母(妻)系の氏族の版図がはじめて大和地方を離れた遠隔に及んだことを暗
 示していることだ。

 もうひとつあるとすれば、この末子のふたりの娘(姉の名は蝿伊呂泥、妹の名は蝿伊呂抒)
 の系譜が格別の意味を神話時代にもったからだとおもえる(孝言記の記載では妹の蝿伊昌行
 の母系は播磨に版図をもった)。

 この伝承の初期天皇群は、はじめから特定の社会的な地位を占めていたものとみれば、母系
 優位の氏族制をもった初期社会の一般的な村落庶衆のあり方と同じに見なすことはできない
 だろう。だが婚姻の相手である母(妻)系の氏族を多重し、地域的に遠隔化することで版図
 が拡大される父(夫)の位置をうかがうことはできる。初期天皇群の相手として記載された
 それぞれの母(妻)系の氏族の祖(女首長)は、それぞれに親族と家族をもっていた。そし
 てこの親族や家族と多重化された婚姻関係をもった父(夫)とのあいだの媒介概念は贈与と
 いうより貢納というべきものに転化していったとおもえる。父(夫)の〈霊威〉の概念が贈
 与に対応するとすれば、貢納に対応する概念は、特異な〈霊威〉の集積としての〈専制〉と
  みなされる。




    2 消費資本主義の終焉から贈与価値論へ

 
                                    マルクスが分析しなかった未知の段階、消費資本主義

   日本の一次産業、農業みたいなものは、だいたい全産業の9%ぐらいだとお
もうんです。
 専専業の農家は9%のそのまた14%ぐらいです。日本の農業は兼業農家になっている、

 いうことです。もうひとつは産業の重点は第三次産業に移っています。流通とかサービス業
 とか
そういうところに重点が移ってしまっている。六〇%ぐらいだとおもいます。こういう
 産業段階にあるっていうのは、世界でいえば日本とアメリカとそれからフランスなどECで、
 それが先進費本主義っていわれているなかにはいっているとおもいます。この段階の特徴は
 何かっていったら、ぼくは消費資本主義っていってるんですね。消費資本主義っていうのは
 定義しますと、個人所得でも法人所得でもどっちをとってもいいんですけど、その所得の半
 分以上が消費に使われている仕会っていうこと、それからもうひとつ、消費支出のうち50
 %以上が選択消費っていいましょうか、つまり必需消費ではなくて、選んで使える消費って
 のが50%以上になっていることです。

 このふたつの条件があれば、消費資本主義段限って呼べるとおもいます。要は第三次産業が
 主なる産業になってる段階だとおもうんです。ぼくの理解の仕方では、それはマルクスなん
 かが分析しなかった未知の段階です。だからこれは分析しなおさなくちゃならない。そうい
 うより、マルクスがいま生きてたら分析するだろうように分析しなければだめなのじゃない
 ですか。つまりいままでのマルクス主義ではだめということです。ここでの問題は、消費と
 は何かってことになるわけです。マルクスのいい方をすると、消費とは遅延された生産だっ
 てことです。いちばん簡単なのは、いまここで天然の本の実があって、とってこれを食っち
 ゃえば、生産と消費とは同時性があるってことになりますね。

 そうすると、消費社会、消費資本主義とは何かっていったら、遅延された生産が闇値以上に
 なってしまっている、つまり生産の遅延、遅れってことが空間的にも時間的にもある段階以
 上になってしまった社会なんだということです。闇値があって、マルクス的に、消費は遅延
 された生産だっていう理解の仕方で分析できる段階に、境界点があるとすれば、その限界か
 ら向こうにいっちゃうと、消費は消費としての浮遊状態にあり、生産は生産でまったく別だ
 っていうことを想定しなければならないことになります。

 消費ってのは遅延された生産だっていえるある闇値を超えちゃったら、消費資本主義だって
 いう以外ない。それがいちばんてきめんに現われるのは第三次産業なんです。それはまった
 く未知の段階で、本格的にいうと、誰もがうまく分析したり説明したりできないでいるって
 いうのが、現状だとおもいます。ここで生じてくる問題は、予想外のことが、どんどん突発
 的におこってくることです。そこでは、欠如とか欠乏を基準に考え組み立てていったら、だ
 めなんじゃないかとおもうんです。もちろん分析の組み立てもそうですが、倫理の組み立て
 も、欠乏を元にしか倫理はだめなんじゃないかとおもいます。

 そうすると、段階っていうのだけが問題なんだとおもいます。消費資本主義は大衆の窮乏、
 欠乏をだいたいにおいて解いてしまったわけです。でも段階はこれで解けないだろうとおも
 います。段階っていうのは、彼が所得百万なのに彼は二十万だったとかっていうこの段階の
 ちがいだけは、資本主義ではどんなに高度になっても解けないんじゃないかっておもいます。
 それで、これが解けないってことが明らかになった時に、たぶん資本主義っていうのは本当
 にピンチを迎えるだろうとおもいます。現在までのところでは、対立的に、資本主義はここ
 が欠陥だっていうようにいわれてたんだけど、その考えの党派性は、消費資牛王義の段階で
 は無効なんです。かたっぽに窮乏者がいて、かたっぽに富む者がいる、そういうスタンスの
 対立の考えではだめです。ちがう段階を基盤にした対立の取り方をしない限りだめなんじゃ
 ないか。そこらへんが、高度資本主義のいちばんきわどいところの分析になるんじゃないか
 とおもいます。


                       贈与価値論の形成に向けて

  それから農業の問題なんですが、農業ってのはイギリスが二%くらいなんですね。あるい
 は東京の農業ってのは0.2%なんですよ。まず、ここらへんぐらいまではいくとおもった
 ほうがよろしいってのが、ぼくの考え方なんです。地方のどんな都市でも東京並みになって
 いく。これはそこまでいくでしょう。農業っていうのはイギリスでいえば2%、東京をモデ
 ルにすれば0.31%、極端にいえば農業ゼロっていう段階にいくのが、理論的にはあると
 おもってます。つまりそこがどうかんがえても、資本主義の終焉、つまり資季王義がほんと
 うのピンチ、内在的なピンチを迎えるというふうにぼくはおもってます。そうすると、その
 時どういうふうになるだろうかっていうと、消費社会を世界的な規模で、アメリカ、日本、
 フランスなどEC、西欧をモデルにとれば、そこだけが農業ゼロに限りなく近づいていく。
 そうしたら、世界はどうなるかっていうと、第三世界、それとアジアのある一部が農産物担
 当地域になる。かたっぽは農業ゼロに近くなっていくっていうのが、自然な見通しになりま
 す。近未来っていうのは、そうなるでしょう。

  経済学の公理みたいなもので、つまり天然自然を相手にしている限りはその産業者は、貧
 困から脱出できない。残念ですけど、公理みたいなもんですね。そうしたらどうなるかって
 いったら、農業ゼロに近づいた先進地域は農業地域に対して贈与するしかない。(……)
 そしてこっちは必然的に農産物、世界の食糧生産物担当地域になっちやって、かたっぽは農
 業ゼロに近づいているっていう構図になって、その不均衡はどうなるんだっていったら、こ
 っちが贈与するしかないって、ぼくはおもってます。それは近未来にかんがえられる構図じ
 ゃないか。

 そうすると、その時は何か問題になるかっていったら、価値が消滅するってことなんですね。
 価値ってのは交換価値ですね。交換価値っていう概念は消滅する。贈与価値なんですよね。
 贈与価値っていうのが問題になってくるだろう。ぼくらがかんがえる消費資率王義っていう
 のの分析は交換価値っていう概念じゃなくて、贈与価値っていう価値が、どういうふうに何
 か本質なのかって、それを基盤にしなければ、価値論を形成できないでしょう。

 それを武器に分析し論理をつくる以外ない。でないとこの分析は不可能だと、ぼくはそうお
 もいます。ぼくがポイントポイントでかんがえてる近未来の構図は、そうです。ですから、
 あなたのいうことと違うんじゃないかとおもうんです。ぼくは、第一次産業が先進資本主義
 でもってゼロに近づいていくことを避けることはできない、つまり歴史の必然だって、おも
 っています。それはいかなる政策をとっても避けられないでしょう。遅くする早くするはで
 きますよね。でも、必然的にそういくってことは避けられない。そこは価値論の終わりのと
 ころで、同時に贈与価情誼を基礎に据えなければ分析なんかできない段階です。

 つまり贈与価値論ってのは何かって犬雑把にいっちゃえば、かたっぽは物でも貨幣でも信用
 でもいいんですけど、それをいわゆるただでやっちゃうわけですよ。いわゆる交換価値論で
 いえば、ただでやっちゃうわけだけど、その代わり、なにかしら無形の何かをこっちがもら
 ってくる、それと交換するってことになるとおもうんです。その無形の価値ってことはモー
 スのいうような未開の原始社会での贈与とね、高度社会における贈与は違うとおもうんです。
 おっしゃった知的所有権ってのは、当然それを合めた価値論になります。交換価値の代わり
 に贈与価値論を形成する場合に、無形の価値を勘定にいれた原理、そういう価値論を形成し
 ない限りは未開社会じゃなく、高度に意識された贈与ですから、おっしゃることは当然勘定
 にはいってなければならないようにおもいます。


                  
主義の高度化が世界を単一化させていく

  たぶん資本主義の高度化っていうのが、ひとりでに世界を単一化する方向に力をはたらか
 せていて、国家の粋が、だんだん連続的に壊されてくみたいな形で広がってる。それはいろ
  んな形でいえるんだとおもいます。また具体的にいえば、実質的には贈与っていえばいえる
 ほど、日本もアメリカも第三地域とかアジア地域とかにお金は貸してるけど、ちっとも返し
 てもらってないです。だからそれは累積するばかりになってきてるわけで、実質上はもうす
 ぐ限度を超えた交換ってことで、もう贈与と同じだよっていう境界に近づきつつあるとおも
 います。ぼくの中でマルクスの考え方が生きてる、あるいは生かしてるっていうようにおも
 えるのは、価値形態論でいくのはやめようじゃないか、生産論、再生産論でいこうじゃない
 かみたいなことです。もうひとつはマルクスは、消費ってのは遅延された生産なんだ、べつ
 のものじゃないんだってことを、「経済学批判」の序説のとこでいってるんだけど、その遅
 延っていう概念がどこまで時間的、空間的に伸びきったら遅延以上になっちゃったよってい
 えるだろうかっていうことを解明すれば、だいたいいけるんじゃないかとおもうところがあ
 るんです。

    価値形態論でいうとやかましいことになってきて、プリペイドカードみたいなのあるでし
  ょ。これ、どの範囲にいれようかっていうことになってくるんです。それよりもわかりやす
  いのは
生産論、財生産論ですね。産業の次元の区別ってことで、そこんところでおさえてい
  って、第三産業
ってのも原理的にいえば、第一次産業を含んでないようにみえて、ほんとは
 全部含んでは
いってるんですよね、遅延した農業なんですよね。原理的にはそうなってるか
 ら、その考え方のほう
がわかりいいんじゃないかとおもって、それで、いったほうがいいんじゃない
  かとかんがえます。

                            (聞き手ー中川平・石塚誰人)

                                             第一部 吉本隆明の経済学


産業構造論とくに農業論についての見解はわたしとは大きくことなる。農本主義や土地本位制か
ら乖離する不可避性についても、第一産業の貨幣量指標で漸近ゼロ傾向になることも否定しない
が食糧安全保障や国土保全的側面からはなくなることはなく、寧ろ、逆に高付加価値化が進行し
ていく。また、農業の兼業化は高度な分業化日本的形態であると考える。民間や民営にによる高
付加価値化(大型農営と分散農営の同時進行)が進行する。これには政府による再投資(再生産
)促進が前提条件になる。つまり、先端技術と環境リスク本位制を社会背景として推測できるも
のだと考える。詳細事例はこのブログで掲載している(例えば「ロスト・スコアからTPP締結
まで」(『中東の地獄絵図』2015.02.08)。


                                    (この項続く)  

 


● 元和偃武再考


        王来自商、至于豊。乃偃武修文。 


                               『書経』周書・武功篇



元和偃武(げんなえんぶ)とは、慶長20年(元和元年/1615年)5月の大坂夏の陣において江戸
幕府が大坂城主の羽柴家(豊臣宗家)を攻め滅ぼしたことにより、応仁の乱(東国においてはそ
れ以前の享徳の乱)以来150年近くにわたって断続的に続いた大規模な軍事衝突が終了した事を
指す。江戸幕府は同年7月に元号を元和と改めて、天下の平定が完了した事を内外に宣したこと
を意味する。偃武とは、中国古典『書経』周書・武成篇の中の語「王来自商、至于豊。乃偃武修
文。(王 商自り来たり、豊に至る。乃ち武を偃(ふ)せて文を修む。)」に由来し、武器を偃
(ふ)せて武器庫に収める事を指している

これにより、江戸幕府による全国支配体制の基礎が確立して、以後幕末に至るまで(一揆由来の
島原の乱と慶安の変を除く)大規模な軍事衝突が発生しなかった事を体制側が賞賛する意味で用
いられ、6月には既に一国一城制が定められ、改元後に幕府は武家諸法度の制定などによって、
支配体制の強化を図っていくことになったいう。このような歴史的事実を踏まえ、高度資本主義
化する単一世界の統治原理「人命は地球より重し」を宣言し、日本が率先垂範することが、「戦
後70年 「人命は鴻毛より軽し」を問う」(『人命は鴻毛より軽し』2015.02.22)で記載した
ように、わたしたち日本人が世界に向けて発進すべきだ原理だと祈念するものである。
 


 

コメント

そのうすみどり。

2015年02月23日 | 贈与経済

 

 


    蕗を煮る 昼下がりには 母と吾と春の色して そのうすみどり / 俵万智

 

 

【旬の食】蕗の薹の天麩羅

「そのうすみどり」という言葉が輝いている俵万智の一首だ。今年は少し早めに採れたのでと、
彼女が近くの白山神社の境内から持ち帰りったフキの苗木を裏庭に移植していた、蕗の薹が芽吹
いたと見せ、これをいまから天麩羅にするので待ってくださいねと言う。その時の美しい「うす
みどり」が印象的だったのデジカメしたいと言ったが取り合わず、そそくさと調理しはじめた。
そのときの印象と「そのうすみどり」 が見事にわたし的にシンクロナイズされたわけだ。暫くす
ると野菜ばかりの天麩羅のなかから、蕗の薹の天麩羅を市販の麺つゆに漬け戴く。何という若菜
くさく、山葵のような香りでもない独特の良い匂いがするのだろう。パスタは苦みが合うが、天
麩羅ならではの味わいである。これから蕗の薹を"Butterbur sprout"と呼ばず"Breakthrough"と呼ぶ
ことにしたが、これは"春の使者"よりは良いだろうと。

そういうのは、スプラウトという言葉はモヤシというイメージが強すぎるためで、芽キャベツの
方が自然な感じがするが、陽にあたっていないふきのとうは色が黄色っぽく、苦みが少ないので、
そのまま天ぷらにしたり、炒め物にして食べる。陽にあたると緑がかった色になり、苦みとアク
が出てくるので、下ごしらえが必要となる。この差を利用して献立法も変わる。そこが、ほかの
スプラウトと異なるのだと、いかにも大発見したかのように悦に入る。

ところで、独特の香りがあるふきのとうや葉柄、葉を食用とするが、肝毒性が強いペタシテニン
(Petasitenine、別名フキノトキシン)などのピロリジジンアルカロイドが含まれているから灰汁
抜きをする必要があるが、効能成分が多いことも強みだ。香りの成分のフキノリド(バッケノリ
ドD:S-Fukinolide、Bakkenolide D)は胃腸の働きを促進するし、苦み成分であるケンフェノー
ルやクエルセチンは、咳止め、健胃整腸として、フキノール酸は血中ヒスタミンを減らし、花粉
症によく効く?といわれ、肝機能強化、代謝促進もある。さらに、ケンフェノールは発ガン物質
を除去があるととか言われている。

 
※ フキノール酸のラジカル消去能について(Radical Scavenging Activity of Fukinolic Acid):
   http://ci.nii.ac.jp/naid/110006407755

また、「冬眠から目覚めた熊が一番初めに口にする」といわれるほど、健康に良いという食品だ
という。そ
れじゃ、最適な環境制御条件が解析されれば、新しいスプラウトとして、世界展開で
きる食品である。これ
で滋賀の里山に専用の植物工場を整備すれば、”蕗の薹御殿”を建てるの
も夢でないってか? ^^;。

 

  

● 『吉本隆明の経済学』論 Ⅵ

 

   吉本思想に存在する、独自の「経済学」とは何か。
 資本主義の先を透視する!
 

 

 吉本隆明の思考には、独自の「経済学」の体系が存在する。それはマルクスともケインズと
 も異なる、類例のない経済学である。本書は、これまでまとったかたちで取り出されなかっ
 たその思考の宇宙を、ひとつの「絵」として完成させる試みである。経済における詩的構造
 とは何か。資本主義の現在と未来をどう見通すか。吉本隆明の残していった、豊饒な思想の
 核心に迫る。


 はじめに
 第1部 吉本隆明の経済学
 第1章 言語論と経済学
 第2章 原生的疎外と経済
 第3章 近代経済学の「うた・ものがたり・ドラマ」
 第4章 労働価値論から贈与価値論へ
 第5章 生産と消費
 第6章 都市経済論
 第7章 贈与価値論
 第8章 超資本主義 
 第2部 経済の詩的構造
 あとがき
 

 


 第7章 贈与価値論

  解説

 
  贈与論を主題とした吉本隆明の思考を二つに分類することができる。一つのタイプでは、
 人類学の伝統の中で蓄積されてきたいわゆる未開社会におこなわれている贈与慣行をめぐ
 もので、そこに国家の発生の問題を結びつけたさまざまな考察が展開されている。


  こうした社会では、多くの場合、母方の叔父に大きな威信が与えられ、父親としての男

 の存在は影が薄い。レヴィ=ストロースはこの理由を、女性という財を与える側(これ
を代
 表するのが母方の叔父である)の、女性という財を妻として受け取る側(夫の親族の属
する
 集団)にたいする贈与論的な優位のうちに見出そうとする。


  これにたいして吉本隆明は、対幻想の構造の中に生まれる霊力の偏在のうちに、その理

 を見る。母親は出産をつうじて根源的な贈与をもたらす存在であり、父親の存在はそれ
にた
 いして形而上学的な意味しかもだない。ここから「贈与は遅延された形而上学的な交
換であ
 」という認識が生まれる。贈与と交換のちがいを、彼は対幻想の構造の内部での
こととし
 て理解しようとするのだ。


  未開社会での贈与関係は動的でいつも揺らいでいる。ところがこの揺らぎを停止させ、
 係性を固定化する動きの中から国家が発生してくる。このとき贈与は貢納に変わり、そ
れが
 拡大することによってデスポティズム(専制)的国家を生み出す。『共同幻想論』以
来の主
 題が変奏されて、ここにあらわれてきている。共同幻想は対幻想を土台として発生
する。そ
 れと同じように、デスポティズムを基礎づける貢納制度は、結婚と出産をめぐる
女性の贈与
 論的意味という土台なしには発生できない。その意味では国家論の礎石は贈与
論の中に隠さ
 れているということになる。


  もう一つのタイプの贈与論の主題は、消費資本主義の終末以後の人類史に関わるものと
 て登場してくる。消費資本主義の発達は最終的に、交換価値のみによる先進資本主義の
地帯
 と農業をおこなうことによって食料を供給する地帯への、世界の二分割の状態をつく
りだし
 ていくにちがいない、と吉本は考える。その絶対的非対称を解消するためには、消
費資本主
 義の地帯は食料調達地帯へ無償の贈与をおこなわなければならないだろう。

  ここで二つのタイプの贈与論が一つにつながる。未来の世界に贈与論が回帰してくるの
 ある。未開社会の贈与とは達う形態をとって、より高度な形態をとった贈与が人類社会
に回
 帰してくる。このようにして贈与論の主題は人類史を貢いていくのだ。吉本隆明はこ
こで
 ルクスとモースを同時に乗り越えようとしている。


 

                              1 贈与論

  Ⅰ

  兄 妹が人間の始祖になるという神話は、インド南部、中国の南西部や東南アジア、台湾、
 沖縄、
奄美、南九州、四国をはじめわが国の全域、それからミクロネシア、ポリネシアなど
 の島々に分
布している。こまかいところは、それぞれに独特のニュアンスとタイプをもって
 いる。たとえば
洪水によって人間がみなおし流され兄妹ふたりだけがとりのこされて人間の
 始祖になったタイプ
もあれば、兄妹ふたりだけが舟などで漂着し、人間の始祖になったとい
 うばあいもある。また兄
妹が天から降りてきたというもの、兄妹ふたりがつぎつぎに地下か
 ら地上にあらわれたというの
もある。ここでわたしたちのモチーフから大切だとみなしたの
 は、つぎのふたつだ。

  第一は、こ
とさらに近親である兄妹ふたりが人間の始祖になったという神話や説話や伝承
 の形だ。これはア
ジアやオセアニアや印度の沿岸部や周縁部、そして島々に、さまざまなヴ
 ァリエーションで分布
している。第二に、もうひとつこの兄妹始祖の神話や説話や伝承で大
 切なのは、この兄妹が風によって孕み、子どもを生んだとか、セキレイが交尾する様子をみ
 てはじめて性交の仕方を知り、子孫をふやしていったとかいうように、はじめ性交を知らな
 かったという形で流布されていることが。いいかえれば兄妹の性交が禁忌であることを暗示
 しながら、それでも兄妹が人間の始祖だとされていることが大切だといっていい。

  わが琉球や本土の沿海や島々でも、兄妹は性交の方法を知らなかったが、セキレイの交尾
 をみて、それにならって性交し、子孫をふやしたという海人系と思われる神話や説話が分布
 している。わたしも淡路島に行ったときこの説話がのこされているのを知った。このばあい、
 セキレイはしばしば別の小鳥や生物であったりする。いずれにせよ始祖の兄妹は、はじめ性
 交を知らなかった、それでも兄妹が人間の始祖になったというのは、この神話や伝承をもつ
 地域が「母」系が優位だった初期社会の遺風をおおきくのこしていることを暗示している。

  このタイプの神話や伝承をもっか社会では、子どもを基準にしたばあい、家族や氏族は「
 母」と子どもをつなぐ系列と「母」の兄弟(母方の伯叔父)と子どもをつなぐ系列によって
 展開される。そして「母」の兄弟(母方の伯叔父)が子どもに保護者としておおきな権威と
 役割をもち、この「母」と子ども、「母」の兄弟と子どもというふたつの系列によって親族
 組織が展開されることになる。そして「父」はこの親族組織にたいして「母」の兄弟よりも
 はるかに疎遠で、別の氏族に属している。だが「父」として家族の生活をささえ、じっさい
 には「父」方の家で家族の生活が営まれるところもある。もし「母」系優位の社会における
 家族の最小限の単位をかんがえるとすれば、こんなふうに「父」は実際の家族の生活では「
 母」と子と同居してその経済や日常を何くれとなくささえながら、親族組織の展開では「母
 」の兄弟が、おなじ氏族員として子どもの保護に任じ、「父」にとって代る位置を占める。
 「父」のほうは別の氏族に属する。

  そんな二重の関係が描かれることになる。この「母」系優位の社会で親族組織が家族と氏
 族をつ
くってゆく姿は、マリノウスキーーによってよく観察されている。
  マリノウスキーが未開や原始の初期社会についてかんがえたところは、つぎのいくつかに
 要約できる。

 (1)子どもからみて、ほんとの「母」とほんとの「父」のほかに「母」の姉妹もまた「母」
   と呼ばれ、「父」の兄弟もまた「父」と呼ばれる。兄弟や姉妹についてもおなした。そ
   してこの呼び名はとおい親族にも拡大され、氏族の成員にまで拡がってゆく。氏族のな
   かの実の「父」とおなじ世代の男子はすべて「父」と呼ばれ、実の「母」とおなじ世代
   の女子はすべて「母」と呼ばれるわけだ。「母」系が優位の地域では、親族組織の拡が
   りや氏族の発生は「母」方の親族をもとに行なわれる。そしてこのばあい、複数の「父」
   「母」や「姉妹」「兄弟」の呼称があることは、それ以前に原初的な乱婚や乱交の時期
   があったことを意味しているわけではない。

   またこれとかかわりがあることだが、家族と氏族とは親族組織が展開してゆくばあいの
   ふたつの面をあらわすので、家族が解体して氏族になるわけではない。

 (2)「母」系優位の社会とは、「母」と子どもの身体、つまり生理的なつながりが犬切な
   役割をもち、この母子関係をもとに親族が展開された社会という意味になる。「母」は
   まず子どもを受胎すると苦しくて不快な妊娠の時期を一年ちかくも耐え、出産の危機を
   とおりぬけ、出産してから一年以上、子どもの生命を養うために授乳し、養育しなくて
   はならない。この「母」の役割は文明社会でも未開の初期社会でもあくまでも「母」と
   「子」の個別的な過程であって、受胎、妊娠、出生、哺乳が個々の「母」と子どもの個
   別的なきずなだというのは変ることはない。

  このきずなにたいして「父」親が一義的に大切な役割があるとみなされるには、「母」と
 「父」との性交が、「母」の受胎や妊娠や出生をもたらした原因だという認識が前提になる
 はずだ。だが未開や原始などの初期社会では「母」と「父」との性交がなければ受胎も妊娠
 も子どもの出生もないという認識は存在しない。



 
  そこで何か起るかといえば「父」はすくなくとも「母」の受胎、妊娠そして子どもの出生
 にたいしては何のかかわりもない存在とみなされることだ。ただ「父」と「母」との性愛の
 親和だけが納得されている。もうひとつは「母」の兄弟が後見者や保護者としておおきな親
 密な関係で「母」と子どもの関係に登場してくるということだ。

  マリノウスキーのような考え方を右折すれば、これが兄妹始祖神話や説話や伝承が流布さ
 れ、しかもこの兄妹は風によって孕む、セキレイの交尾をみて性交を知ったというように、
 性交を知らぬ兄妹の言い伝えによって生みだされた証拠だということになる。

  こういう「母」系優位の初期社会で、「父」の役割や存在理由はとこにあるのか。マリノ
 ウスキーがトロブリアンド諸島の原住民について観察したところでは、「父」親はじっさい
 は「母」親をたすけて出生した子どもの経済生活の庇護者になり、その子どもを「母」親と
 分担して養育し愛しむことはもちろん、擬娩のようなじぶんが子どもを妊娠し苦痛を感じ、
 出産するといった「母」親に同化する行為さえやってのける。また「母」親の受胎、妊娠、
 出産のときに「父」親に課せられるタブーや儀式や睨的な行為一連の行為を行なうことにな
 る。マリノウスキーが強調したのは、「父」親の存在なしには「母」親の受胎、妊娠、子ど
 もの出生が親族や部族の間で合法的なものとしては認められないということだった。「父」
 と「母」とのあいだには婚姻にまつわる儀礼を経ていなければならないし、子どもの成育に
 まつわる共同の儀式や儀礼も「父」親を欠いては成り立たない。だから初期社会の「父」親
 の役割、あるいは「父」と「母」との婚姻関係といってもおなじだが、この関係の意味は子
 どもを生むための性的な配偶者というより「母」の受胎から子どもの出生にいたる「母」と
 子の関係を認知させるためのものだというのが、マリノウスキーの強調する眼目だった。

  これなしには「母」が子どもを産むという身体生理的な(生物学的な)事実を未開社会に
 おける文化的な事実にまでもたらすことはできない。さしあたってここでマリノウスキーが
 文化的とよんでいるものは、生れた子どもを中心に授乳や排便の社つけや、言葉の修得、部
 族に伝わる技術や儀礼の教えこみ、などをさしている。

  子どもは成長するにつれて家族から離れ、氏族の成員として神話や伝承を教えられ、共同
 の若者宿の生活に参加し、儀式や習慣を身につけ、「父」親の代りに「母」の兄弟の影響に
 よって氏族生活に入ってゆく。しかし、家族が結合をこわされるわけではない。
  もうひとつ大切なことは、家族内の近親相姦の禁止だ。兄弟と姉妹のあいだ、母と息子の
 あいだ、父と娘のあいだでの性的な行為は禁止される。これはおなじ氏族のなかでの婚姻の
 禁止と他の氏族との外婚制にまで発展してゆく。たとえば「母」系優位の社会では「母」の
 姉妹の家族にまで近親相姦の禁止が拡大されれば、その家族の兄弟や姉妹も兄弟姉妹と呼ば
 れるとともに性的な行為の禁止される範囲も名称にともなって拡大する。これは「母」方の
 親族として氏族にまでひろがり、その内部では性行為の禁止が行なわれ、それ以外の氏族と
 の外婚が成り立ってゆく。

  では子どもにとって実の「母」「父」と親族組織がひろがっていったため「母」とか「父」
 と呼ばれることになる母方の兄弟(伯叔父)や姉妹(伯叔母)はおなじ呼称なのに、どう区
 別されるのだろうか。マリノウスキーによれば、おなじ「父」「母」と呼ばれても、実の「
 父」「母」と氏族の「父」たちや「母」だちとでは感情的な抑揚や前後の関係の言いまわし
 によって呼び方のニュアンスが違い、原住民はそれが実の「父」「母」を呼んでいるのか、
 氏族の「父」たちや「母」たちのことかを手易く知り分けることができると述べている。

  またこの地域の原住民の言葉(マラヨ・ポリネシアン系)には同音異放談がおおいのだが、
 それは民族談として語彙が貧弱なためでも、未発達で粗雑なためでもない。おおくの同音異
 義談は比喩の関係にあって、直喩や暗喩とはつまり言語の呪術的な機能を談るものだと述べ
 ている。わたしたちがマリノウスキーの考察に卓抜さをかんじるのはこういう個所だ。

  たとえば「母」という言葉は、はじめはほんとの「母」にだけ使われる言葉たった。それ
 がやがて「母」の姉妹にまで使われることになる。これは子どもの「母」の姉妹にたいする
 社会的な関係がほんとうの「母」にたいする関係と同一になりうることを暗喩することにも
 なっている。そこでこのふたつの「母」を区別するために「母」という呼び方の感情的な抑
 揚を微妙に変えることにする。これによってほんとの「母」と、「母」の姉妹との社会的同
 一性とじっさいの差異を微妙にあらわし区別することになる。子どもの世代がこの同一性と
 差異に耐えられぬほどの社会的関係の変化やずれを体験したとき別称がはじめて実際の場面
 で登場しなくてはならない。

  ここまででぜひとも注釈しておきたいのは、マリノウスキーはトロブリアンド島の未開社
 会について、じぶんが往みついて体験し、見聞きし、考察したりしたことを、いねば部外か
 ら記述していることだ。その記述がどんなに如実で内在的にみえても、文明という外在から
 記述していることに変りはない。だが、これを読んでいるわかし(たち)はマリノウスキー
 ほど外在的ではない。文明社会の眼をもっているという意味では外在的だが、わかし(たち)
 の習俗の経験や遺伝的、伝統的な感性は、あきらかにトロブリアンド島とおなじ「母」系優
 位の初期社会から発している。そのためあるところまでゆくと外在と内在との混融した、奇
 妙な感じをともなうことになる。わたしの感受性が正確だとすればこの奇妙な感じは、どこ
 かで論理をあたえなくてはならない。

  「父」親はマリノウスキーがとりあげたトロブリアンド島のような「母」系優位の社会で
 も「母」と結婚し、「母」とおなじ家に位み、おなじ世帯をつくっている。さまざまなヴァ
 リエーションがあるが、この世帯はトロブリアンドでは「父」の村落の「父」の家で営まれ
 る。「父」は子どもの親しい仲間として世話をし、情愛を傾け、教育にこころをついやす。
 しかし、成長して家族の外部で振舞う場面にたつようになると、子どもは「父」の氏族やト
 ーテムと違って「母」の氏族に属することをはっきりと知り、氏族にたいする義務や儀礼が
 「父」親と遠うことになる。

 「父」の像はその場面では遠のいていくだろう。そして「父」にかわってこういう家族外の
 場面で途上してくるのが「母」の兄弟(母方の伯叔父)ということを知る。この「母」の兄
 弟の住む村落が、子にとってじぶんの村落になり、財産や住民としての帰属や仲間は「母」
 の兄弟の村落にあり、「父」の村落には属さない。子どもが帰属する村落では「父」はよそ
 者ということになり、また第二の「父」である「母」の兄弟は子どもにたいし、ますます権
 威をもつようになる。

  わたしたちは琉球ではいまなおこの習俗に出合うことができるし、本土でも、またわたし
 たちの感情の基層でも、この名残りを実感することができよう。
  マリノウスキーの考察はトロブリアンド島の原住民の性認識の観察を通じて、兄妹始祖神
 話をもった地域の初期社会のいちばん犬切な問題にかかわってゆくようにおもえる。この神
 話をもった「母」系優位の初期社会がどうして出現したかといえば、男女の性交をふくむ性
 行動、いいかえれば子どもからみた「父」「母」との性交と「母」の受胎、妊娠、出産との
 あいだに関係のあることを認知できないところから由来している。これは重要なことだ。

  すぐに気がつく常識でいえば、受胎から出産までのあいだに十ヵ月の遅延があるため、性
 交がすぐに受胎につながったとしても、十ヵ月の空白をこえて性交が妊娠、出産とかかわり
 があることを、初期社会の原住民たちは認識できなかった。いいかえれば原住民の認識力は
 即時的な事象を結びつけることはできるが、時間的に遅延された事象の隔たりを結びつける
 までには至らなかったのだ。マリノウスキーによれば、かれらは性的な欲望は眼(視覚)に
 やどるが愛情は内臓や両腕の皮膚にやどるとかんがえていた。この性交と、受胎と、出産の
 あいだの遅延を充たしているのは、原住民によれば使者の霊魂(baloma)だとかんがえられ
  ていた。霊魂は使者の島(Tuma)に住んで生活しているが、現世へ復帰したくなると若返っ
 て肉体化しないちいさな嬰児の霊魂になってトロブリアンドの島へ帰り、女性の子宮のなか
 に入り込む。それが受胎であり氏族の死んだ誰かの霊魂の再生にあたっている。このばあい
 小さな霊魂とそれが子宮に入りこむ女性とは、同一の氏族(亜氏族)に属していなければな
 らない。
 
  霊魂は若返るためには海辺に行き、海水で身をすすぐ。そして何回か休浴し小さな嬰児の
 状態になると海に漂流する。流木、本の葉、樹枝、海藻、泡沫などにのってトロブリアンド
 の海岸ちかくを漂う。
  マリノウスキーが厳密に言いわけているところでは、嬰児の霊魂は直接に漂ってくるので
 はないという考えもある。その背後に支配的霊魂の行動があり、そしてこの霊魂はまさに妊
 娠しようとしている女性の夢のなかにあらわれる。その女性は自分の「母」系の親族の誰か、
 たとえばじぶんの「母」親や「母」の兄弟などの霊魂が夢のなかにあらわれ、目が覚めて、
 いま子どもを授かったと言って納得する。マリノウスキーはこう記述している。

  
   婦人は、嬰児を彼女に授けたのが誰であったかを夫に話すことが多い。そしてこの霊的
  代父もしくは代母の伝承は保存されている。このようにして、この地方第一の村、オマラ
  カナの現在の酋長は、彼の母に自分を授けたのは、オマラカナのかつての酋長の一人のブ
  グヮブヮガ(Bugwabwaga)であったと思っている。わたくしの最良の友であるトクルバキ
  キ(Tokulubakiki)は母の母の兄弟のカダラ(kadala)から母への贈物によって生まれた。
  トクルバキキの妻はその長女を母の霊魂から授かった。通常、贈物を授けるのは母《とな
  るべき者》の母系親族の何人かである。しかし時としては、トムワヤ・ラクワブロの陳述
  にあらわれているように、妊婦の父であることもある。
       

          (B・マリノウスキー『未開家族の論理と心理』青山道夫・布地亨訳)


 


                                                            第一部 吉本隆明の経済学


今夜から第7章に入って、贈与経済論の俯瞰し、これからのわたし(たち)の課題を再確認でき
れば
と考えている。

                                                    (この項続く)  

 

 

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深海魚の謎

2015年02月18日 | 贈与経済

 

 

● 深海魚の謎 ダイオウイカのメッセージ

福井市茱崎町の海岸で17日、岩場に打ち上げられているダイオウイカを住民が見つけた。既
に死んでおり、最長の食腕2本がともに無くなっているが、全長は約7メートルと推測される
という。
近くに住む上野志津子さんが午前9時ごろ、海藻アカモクの育ち具合を見に行って発
見した。約40年間イカ漁をしていた上野さんも「これまで見たことがない」と驚いていた。

前松島水族館(福井県坂井市)の笹井清二飼育員によると、雌で、腐敗が進んでいないことか
ら死後間もないとみられる。最長の食腕2本を除いた体長は3メートル77センチ。県内では
ダイオウイカは昨年、小浜市や越前町で発見されている(福井新聞 オンライン 2015.02.16 )。



また、富山市の四方漁港沖2kmの定置網で、3日朝、生きたまま暴れる全長およそ4メートル
のダイオウイカが発見されている。四方漁港沖では、1月19日にも定置網にダイオウイカが
かかっていたが、今回のダイオウイカは、前回より一回り大きなものだった。富山湾で見つか
ったダイオウイカは、2015年に入って7例目となると伝えている(「富山市沖でダイオウイカ
深海魚からのメッセージ」2016.02.06 ブログ「謎と真実の狭間で」より)。また、昨年の4月
22日には、室戸岬沖で深海魚105匹が捕獲されている(「海域に異変か」と専門家/「47
NEWS」2014.04.22)。そして、葛西水族館のマグロの大量死(「マグロ大量死原因分からず!」
2015.02.14.)として掲載したこともあり、マグニチュード7以上の大地震が間近に迫っている
ことを告知する現象ではないかと訝ったりもするが、ここは警戒を怠らないことだろう。


※ 日本の列島と近海地震履歴(マグニチュード4以上)

2015年02月17日 13時46分ごろ 2015年02月17日 13時51分 岩手県沖     5.7   5強
2015年02月17日 08時06分ごろ 2015年02月17日 08時18分 三陸沖       6.9   4
2015年02月06日 10時25分ごろ 2015年02月06日 10時29分 徳島県南部   5.0   5強
2015年01月26日 07時20分ごろ 2015年01月26日 07時25分 千葉県北東部 4.9   4
2015年01月25日 19時41分ごろ 2015年01月25日 19時47分 鳥島近海     5.7   1
2015年01月25日 16時19分ごろ 2015年01月25日 16時23分 奄美大島北東沖 4.3 1
2015年01月23日 18時11分ごろ 2015年01月23日 18時15分 福島県沖     4.2   3
2015年01月22日 02時35分ごろ 2015年01月22日 02時39分 釧路沖       4.5   3
2015年01月16日 16時48分ごろ 2015年01月16日 16時52分 宮古島近海   4.0   2
2015年01月16日 00時44分ごろ 2015年01月16日 00時49分 北海道東方沖 4.2   2
2015年01月14日 10時15分ごろ 2015年01月14日 10時20分 沖縄本島近海 4.6   3
2015年01月14日 09時40分ごろ 2015年01月14日 09時44分 奄美大島北西沖 4.5 1
2015年01月14日 04時50分ごろ 2015年01月14日 04時55分 福島県沖     4.3   1
2015年01月14日 02時46分ごろ 2015年01月14日 02時50分 岩手県沖     4.8   3
2015年01月12日 13時59分ごろ 2015年01月12日 14時04分 沖縄本島近海 4.3   2
2015年01月09日 12時56分ごろ 2015年01月09日 13時00分 北海道東方沖 4.5   1
2015年01月09日 03時42分ごろ 2015年01月09日 03時47分 根室地方中部 5.4   4
2015年01月08日 12時01分ごろ 2015年01月08日 12時06分 静岡県西部   4.2   3
2015年01月07日 18時58分ごろ 2015年01月07日 19時02分 宮城県沖     4.3   3 
2015年01月04日 14時51分ごろ 2015年01月04日 14時56分 奄美大島北東沖 5.0 2
2015年01月02日 01時14分ごろ 2015年01月02日 01時17分 日向灘       4.2   3
2015年01月01日 23時41分ごろ 2015年01月01日 23時45分 奄美大島近海 3.7   1
2015年01月01日 22時57分ごろ 2015年01月01日 23時00分 苫小牧沖     4.4   4
2014年12月31日 17時17分ごろ 2014年12月31日 17時21分 根室半島南東沖 4.3 1
2014年12月31日 16時54分ごろ 2014年12月31日 16時58分 与那国島近海 4.6   1 
2011年03月11日 14時46分ごろ 2011年03月11日 15時01分 三陸沖       9.0   7

 



● ミヤンマーへの自転車と自動二輪車の贈与支援

「庶民の車」として親しまれてきた軽自動車が、高級品の代名詞である輸入車と競い合う時代
を迎えているという。乗り心地や走行性能が格段に進化した軽は、スポーツカータイプが人気
になるなど高級化が進む。一方、輸入車は、日本国内で顧客の裾野を広げようとコスト競争力
がある小型車の導入を加速。価格帯が一部で重なったことで比較検討するユーザーが増え、互
いのライバル意識も徐々に高まってきているとか。ただ軽の高級化は、税制優遇など軽の最大
リである維持費の安さを損ないかねない懸念を伝えている(「SankeiBiz」2015.02.18)。
自家用車の
ダウンサイジングは『デジタル革命渦論』の基本特性の必然性であり驚くに当たら
ないが、同時に、テレビでは佐野史郎が、ミヤンマーの旧日本製機関車旅行のルポルタージュ
し、1往復で30円を素焼き土器運びし稼いだ金を全額母親に差し入れているという少女が、
自転車が欲しいとインタビューで応えていた。日本のODAとして自転車と自動二輪車を贈与
支援すべきで、これがミヤンマーの戦後復興状態と同等経済への必要物資支援の1つではない
かと思って観ていた。

  

 

今夜の一冊 推薦図書


『吉本隆明の経済学』論 Ⅰ


 

予定とはことなり、この本を手にすることになる。下記のごとく「マルクスともケインズとも
異なる経済学」と紹介されているが、わたし(たち)は寧ろ「マルクスともケインズともある
いはには、ケインズ主義の亜流である新自由主義
」とも決定的に異なるものではなく、その延
長選上にあると考える立ち位置にある。今後、時宜をみて適宜、読み進めその差異を検証して
いきたい。

 吉本思想に存在する、独自の「経済学」とは何か。
 資本主義の先を透視する!

 吉本隆明の思考には、独自の「経済学」の体系が存在する。それはマルクスともケインズと
 も異なる、類例のない経済学である。本書は、これまでまとったかたちで取り出されなかっ
 たその思考の宇宙を、ひとつの「絵」として完成させる試みである。経済における詩的構造
 とは何か。資本主義の現在と未来をどう見通すか。吉本隆明の残していった、豊饒な思想の
 核心に迫る。


 はじめに
 第1部 吉本隆明の経済学
 第1章 言語論と経済学
 第2章 原生的疎外と経済
 第3章 近代経済学の「うた・ものがたり・ドラマ」
 第4章 労働価値論から贈与価値論へ
 第5章 生産と消費
 第6章 都市経済論
 第7章 農業問題
 第8章 超資本主義 
 第2部 経済の詩的構造
 あとがき
 

     第8章 超資本主義論

                                                  解説

  1990年代の半ば頃から日本経済は一転して不況期に入った。不況に対処する処方僕
 としては、20世紀にはケインズ的な政策が有効だと考えられてきた。そこで当時の自民
 党政権も、建設や土木工事などの公共事業に国費を投入する、ケインズ的政策で不況を乗
 り切ろうとした。吉本隆明はそれを、資本主義の現在の段階を理解していない間違った政
 策として、きっぱりと否定した。その理由は、彼の考えていた資本主義の未来像(超資本
 主義)と深く関わっている。

  消費資本主義の段階に入っている先進国では、第T次産業の人口が大幅に減少している。
 第二次産業についても似た傾向が見られる。そのかわりサービス業や金融業や情報産業な
 どの第三次産業に就いている人の割合が増えていっている。資本主義じたいが金融グロー
 バリズムの時代に入っていた。こういう社会で、ケインズの時代と同じような不況対策が
  はたして有効だろうか。ケインズの時代には第二次産業がもっとも重要で就業者の数も多
  かったから、公共投資をさかんにしていけば、人口の多くの部分がそれによって潤うこと
  になった。ところが消費資本主義の社会で同じ政策をとっても、一部のゼネコンなどが大
  儲けをするだけで、社会は全体として豊かにならない。
  
  先進国がとらなければならない不況策が、ここから自然と見えてくる。公共投資は教育、
 医療、
福祉などの第三次産業へ向けられていかなければならない。いやそもそもなぜ先進
 などの第三
次産業に移行してしまっているのに、政治家も経済学者も古い「支配の思考」 
 のレベルで止まっ
てしまっており、その幻想性ゆえに現実の経済の姿が見えていないから
 である。消費資本主義の社会のほんとうの主人公は、いまや国民と企業体である。彼らの
 おこなう消費が社会を左右する力をもっている。「支配の思考」は、国民や企業体がその
 ことに
気づき、消費資本主義の主人公として彼らの意志を政治に直接反映させようとする
 事態を
恐れている。しかしここが突破されると、先進国ははじめて超資本主義の段階に入
 ってい
くことになる。

  
吉本隆明はこの超資本主義の世界がどのようなものであるか、興味深い着想をいくつも
 残して
いる。なかでも興味深いのは「アフリカ的段階」の要素を保存したままの世界にた
 いする期待で
ある。人間の心の原初構造がハイパー科学技術と結合して(つまり人類の「
 ア
ジア的段階」を経ることなく)つくりだす見たこともない未来を、吉本隆明は夢見ていた。


                      1 超資本主義の行方不況とはなにか I 
   i

  経済上のデータをたどって判断すると、1990(平成2)年の下四半期のおわりごろ
  から不況の萌しがみえけじめ、91(平成3)年の上四半期のはじめにははっきりと不況
 に入ったとい
える。だが企業も個人も政府もまだ楽観的だった。そしてすこしずつ不況感
 は深まり、現在もまだ回復の手だてが有効さを発揮できないまま続いているといっていい。

 そこでわたしなりの見解でこの不況の情況に言及してみたくなった。ど素人のくせにこの
 経済的な
不況に介入したいモチーフはなにか、あらかじめひとつふたついっておきたい。
 ケインズ以後の近代的な経済学も、その反対のマルクス主義経済学も、なまの現実の政治
  経済や社会経済を分析し、経済の政策や社会政策に反映させようと企てるばあい、いずれ
  もおなじように支配の学の発想だといっていい。やさしくいい直すと、政治や社会の政策
  をおこなえる地位にあるものが、それを実施しようとするばあいの指針の役割を果たすた
 めの学問だから、そういう支配がうち出した方策を、国民大衆のほうが無条件に受け入れ、
 大なり小なり忠実にしたがうにちがいないことが前提となっている。

  マルクス主義的な用語でいえば前衛集団が政治や経済の政策をうち出すと、労働者や民
 衆はそれを受け入れ、文句もいわずに実行するだろうことが前提とされている。
  だがわたしの経済データの分析からは、そうはならない。現在の世界でアメリカ、日本、
 EC(フランス、ドイツ、イタリア、イギリス)の三地域、いいかえれば現在の世界で経
 済的にいちばん先進的といえるこの三地域では、むき出しにいってしまえば近縁であれマ
 ル経であれ、支配の学が通用する時代は、すでに終焉してしまっている。その条件は単純
 化してしまえばつぎの二つだ。

  1.個人所得あるいは企業収益のどちらをとっても、所得あるいは収益の半分以上が消
    費または総支出につかわれていること。
  2.しかも、この個人所得の消費または企業総支出の半分以上が選択消費(抑んで自由
    に使っている消費)あるいは設備投資(あるいは択んで自由に増減できるその他の
    支出)につかわれていること。

  現在の世界でこの二つの条件をみたしている国(地域)は、典型的にいえば、アメリカ、
 EC(フランス、ドイツ、イタリア、イギリス)の三地域だといっていい。この三地域で
 はすでに支配の経済学は通用しない。政府または反政府が現在の日本のように不況対策を
 うち出しても、個人や企業が選択消費または設備投資を中心とする選択支出を引きしめる
 ことをやめないとすれば、不況を脱出することはありえないからだ。これではどんな不況
 対策をやっても脱出できないことがわかる。理由は単純化して説明できる。これらの三地
 域で、簡単なために月額所得百万円の個人を例にとる。するとこの個人は50万円以上を
 消費につかっている。そしてそのうち25万円以上を選択消費につかっている。単純化の
 ためにいま全人口の9割1分を占める中流意識の国民大衆が一斉に生活水準は落とさずに
 (つまり必要消費には手をつけずに)、自由に択んでつかっている25万円以上の選択消
 費だけを、せめて年半期だけでも引きしめて使わないと仮定する。すると約六割のウエイ
 トで、日本国の経済規模は4分の2(半分)から4分の3縮小されることになる。個々の
 企業が設備投資を中心とする選択支出を年半期いっせいに引きしめたとすれば、全ウエイ
 トで日本の経済規模は4分の2(半分)から4分の3縮小されることになる。

  そして経済規模が半分から4分の3になってしまう経済恐慌や景気後退に耐える不況政
 策や対策などは、どんな政府(自民であろうが杜共であろうが)をもってきても不可能だ
 ということは言うまでもない。わたしが何を言いたいかははっきりしているだろう。現在
 の世界でこの三地域(アメリカ、日本、EC)では国民大衆の経済的な潜在実力は、どん
 な政府支配をもってきても統御できないレベルに到達しているということだ。もっと露骨
 にいえば近代経済学の理念もマルクス経済学の理念も総じて支配を中心としてかんがえる
 経済理念はこの地域では潜在的に破産しており、国民大衆の自己支配による自己統御のほ
 かにはどんな政府もほんとうは可能ではなくなっていることにほかならない。

  公定歩合の引下げ、国債の発行、減税など、現在政府と反政府によって論議されている
 不況対策などは、いずれもまだ支配の学としての経済学の政策化が通用するとおもってい
 る錯覚にしかすぎない。たしかにその程度の不況対策でも現在の不況を脱することはでき
 るかもしれないが、それは本当をいえば「眠れる」獅子である国民大衆が、じぶんたちの
 経済的実力を自覚していないことを当てにしていることでしかない。わたしの不況認識は、
 これらの政府と反政府の認識とはまるでちがう。この不況は現在の世界の先進地域で「眠
 れる」獅子である国民大衆と「眠れる」高度技術文明の象徴である企業体が、「眠れる」
 というじぶんたちの潜在実力を信号しつつある最初の徴候にはかならないとおもっている。
 政府も反政府も「眠れる」獅子である9割1分の国民大衆と「眠れる」高度技術文明の象
 徴である企業体が、選択消費支出の部分をゆるめなかったら、どんな不況政策をやっても
 不況を脱することは不可能になっているのだという現状を認識しようともしないで、高を
 くくっていることになる。この認識が、現在の不況に言及してみたいわたしの第一のモチ
 ーフだといえる。このモチーフから派生することだが、それならばどこで不況を測ったら
 いいかという指標の問題が、言及してみたい第二のモチーフだといっていい。
  現在経済担当者や専門のエコノミストによって流布されている指標は、便利にはちがい
 ないが、すくなくとも現在の世界の先進的な三地域で通用するものだとは、とうていかん
 がえられない。

   

  経済専門家や学者や経済政策を立案している官庁が、どんなふうに現在の不況の細部を
 とら
えようとしているか、すこし立ち入って、産業別にみてみることにする。はじめに証
 券会社について
挙げてみると、92年9月の時点で、経常損益がプラスになっているのは、
 野村、大和、日興の3社
だけであとはすべてマイナスになっている。そして光世という小
 さな証券会社だけが上位の3社と
いっしょにプラスを示している。東京証券取引所で株式
 の一日平均売買代金が3千5百億円くらい
が損益の分岐点のところで、上期は2千5百億
 円台にとどまり、下期はさらに悪化するかもしれぬ
という予想がこの時点で出されている。
 これが最初に挙げられる不況の徴候として記されたものだ。


  つぎに生命保険会社の92年度の上半期の「株式含み益」は、日本生命、第一生命、住
 友生命
明治生命、朝日生命、92生命、安田生命、千代田生命など上位ハ社では、軒並み
 に前年
の同期との伸び率の比がマイナス50%以上になっている。最大マイナスは住友生
 命のマ
イナス約90%、最小でも明治生命のマイナス約53%である。「株式含み益」と
 いうの
は、この株式利益を財源にして生保会社が株式評価損失の穴うめをしている経営の
 体力を
意味しており、そのマイナスはこれに依存するやり方の不可能を意味すると注記さ
 れてい
る。

  つぎに金融、保険業だけでなく、サービス業、卸・小売業、レストラン外食のような飲
 食業を含めた第三次産業の全体についていえば、業況がどうなっているかをしめす活動指
 数を、85年度を百としてみると、135・8で前年の同期比は0・4%のわずかな増大
 にとどまっていることがわかる。これは第一次石油ショックのあと74年度のマイナス1
 31%につぐ低い伸び率にあたっていることがわかる。
  つぎに電機・通信機器の大手企業は、92年の9月の時点で、経常利益がマイナス50
 %より少ないのはわずかに東芝(マイナス38・9%)だけであり、あとはマイナス50
 %をこえている。この業況をのりきるために各電機・通信機器のメーカーは設備投資の抑制と
 人件費の節約をうち出し、新卒採用者を削ること、採用取消し、そして社員のボーナスや役員手当
 の削減などをおこなっている。

  また関東地域の私鉄は、92年9月の時点で、東武、西武、京浜急行の三社が経常利益
 で、前年同期にくらべてマイナスになっている。
  信託銀行についてみるとおなじ時点で三菱など7社がすべてマイナスの経常利益に落ち
 こんでいる。
  おわりに92年10月~12月の個人の預金残高についていえば前年の同期にくらべて
 わずか122%の増加にすぎなかった。

  これらのデータはいずれも新聞、雑誌などに公開されたものだ。そしてそれぞれの産業
 分野の不況の状態について、だいたいの目安を示している。どのばあいをとってもはっき
 りしている共通点は、一様に経常の利益の伸び率の比が、前年の同時期にくらべてマイナ
 スになっていることで、不況を判断するよすがにしている。だがそれでいいのだろうか。
 たしかに企業の経常利益の伸び率は、不況になったとき前年の同期にくらべてマイナス
 とるだろう。だが逆に経常利益の伸び率が前年同期の伸び率より下回るデータを不況の

 標として振りまわすことに妥当性があるのだろうか? わたしにはそうおもえない。な

 ならば企業体が成立していることは経常利益をもつことを前提としている。いいかえれ

 企業イコール経常利益体だということを意味している。

  それゆえその伸び率の差異は、不況と無関係にありうるものだ。伸び率が減少率に転じ
 て四半期とか半期とか一年とか経なければ、いいかえれば経常利益の損失だけで倒産に追
 いこまれない かぎり、経常利益は厳密には不況を表現しないとかんがえられるべきだと
 おもえる。いいかえれば 企業の経常利益で不況かどうかを判断するのは、粗雑ないい加
 減なものにすぎないといえる。仮に経常利益がゼロでも企業体は存在できるが、企業体の
 存在する目的は消滅してしまうように企業体はつくられている。もっと違う言い方をすれ
 ば被雇用者の命運にかかわりなく、企業体イコール経常利益体という前提を無意識のうち
 に呑みこんでしまうことはできるのだ。 
  


                                      中沢新一 編集 『吉本隆明の経済学』

                                                                                          (この項続く)



 

● 米西部に未曽有の干ばつの恐れ NASAが警告

(CNN) 米航空宇宙局(NASA)はこのほど、温室効果ガスの排出がこのまま続いた場合
米西部一帯が今世紀末までに未曽有の干ばつに見舞われる恐れがあるとの研究結果を発表した。
NASAのチームは樹木の年輪を1000年前までさかのぼって過去の降雨量の変化をたどり、
これをさまざまな気候モデルに当てはめて将来の気候を予測。研究の結果を科学誌サイエンス・
アドバイシズに発表した。
それによると、米国の中央平原から南西部にかけての広い範囲で今
世紀末までに大規模な干ばつが起きる可能性がある(「
米西部に未曽有の干ばつの恐れ NAS
Aが警告」CNN 201502.16)

 

 ●「自衛隊派遣恒久法」公明が容認 手続きの厳格化を条件に

政府・自民党は「派遣のたびに特別措置法を作っていたら緊急の対応ができない」と恒久法の制
定を主張。安倍晋三首相も16日の衆院本会議で「具体的なニーズが発生してから改めて立法措
置を行う考えはない」と答弁し、恒久法の必要性を強調していたという。これに対し、公明党内
は当初、特措法で対応すべきだとの意見が根強かった。しかし、首相の方針が揺るがないこと
を踏まえ、
恒久法を条件付きで認めざるを得ないとの判断に傾いた。同党幹部はここにきて「迅
速な対応ができれ
ば国際社会での貢献度をより高めることができる」と恒久法に理解を示してい
る。歯止め策としては、自
衛隊派遣に国会の事前承認を義務付けることが検討されている。緊急
の場合には事後承認を認めるも
のの、国会が速やかに関与できる仕組みを整える方向だ。テロ対
策特措法とイラク復興特措法は「対応
措置を開始した日から20日以内に国会に付議して、国会
の承認を求める」と定めたが、公明党はより短
期間での国会承認を政府・自民党に求める構えだ
という(毎日新聞 201502.18)。


これで、公明党は、原則なき「公準」なき既成事実追認の保守反動に転じたことになる。反戦平
和をすて、自動的にイスラム教圏の衰退による自己宗門の拡大を図る方針に転じたと考えられな
はない(これはうがち過ぎか?!)。残念ではあるがわたし(たち)が考える「積極的平和主
義」と決別することとなった。

                             

                                 人命は地球より重し

 

  

コメント

中東にスマートキャンティ建設

2015年02月02日 | 贈与経済

 

 

 

【たまには熟っくり本を読もう】

 

● 日中食品汚染 Ⅴ 第1章 見えない食品の恐怖


                              食品と食品添加物の境界

  日本の食品添加物区分法は独特で、指定添加物(438品目で、食品衛生法で指定し
 たもの)、既存添加物(36
5品目)、天然香料(植物の種類の数ほどの品目数)、一
 般
飲食物添加物(72品目)の4つに分けられている(いずれも2014年2月現を)。
 こんなにも複雑で、あまり意味
があるとは思えない区分をしている国は日本以外にない。
 科学的な基準によって分けられているかというとそうではなく、あまりの種類の多さに、
 行政上の管理がついていか
ないので便宜的に分けたとしか思えないやり方だ。

  たとえば既存添加物は、食品添加物を作っているメーカーに与えた既得権益のような
 もので、指定添加物と中身に
人差はない。「長年使用されていた実績があるものとして
 厚生労働大臣が認めたもの」と、理解しがたいがもっともらしく付けられている。
 長年使われていると実績になり、そのまま使用が許されるというわけだ。なぜ、食品衛
 生法にもとづく指定添加物にしないのか? 霞が関行政の謎のひとつとしかいいようが
 ない,
  用途分類としては、増粘剤、着色料、防腐剤、凝固剤、漂白剤、光沢剤、酸化防止剤、
 甘味料、発色剤など18種類あり、そのほかに製造用剤として使われる添加物が数多くあ
 る。結着料や消泡剤、抽出溶剤、日持向上剤などはなくてもよさそうなものだ。

  我われは肉、魚を生きたまま食べることはほとんどなく、死んだものを調理して食べ
 る。死んだものといっても自然の色をしているが、見た目が良くない場合もある。そこ
 で、赤、酋、白など人工着色をし、いかにも鮮度がよく、味もよさそうに演出するのが
 着色料だ。明太子、いかの塩や、ハム、ウインナーソーセージ、カッブ麺、チョコレー
 トなどにはとくに重宝されている。ジュース、スープ、漬物、ケーキ類などにも幅広く
 使われていることはご承知のとおりだ,

  
                          危険添加物が政府公認リストに


  では中国では食品添加物をどのように定めているのだろうか。食品添加物は国が定め
 た規格GBの対象となり、名称、成分、使用基準が「食品安全国家標準、食品添加剤使
 用標準」に定められている。
  最新の「使用標準」は2011年6月、中国国家衛生・計画生育委員会(旧衛生部。
 日本の厚労省にあたる)が発
布したもので、全部でA4判186ページ。驚くのは、そ
 の種類の多さである。この資料に掲載されている食品添加物を数えると1802種類
 香料はあまりにも多いせいか別扱いされて、天然香料が400種類、合成香料がなんと
 1453種類にもなる。そのほか、カビ用製剤52種類、食品加に助剤37腫煩が加わる。

  年間760万トンもの食品添加物を製造する国だから、種類もケタ外れに多いという
 ことか。もちろん、これらの食品添加物がみな人体に危険というわけではない。しかし、
 このように許可されている鮪煩が多いということは、やはり、使用量を間違ったりすれ
 ば危険であるばかりでなく、そもそも問題のある食品添加物が存在しないはずがなかろ
 う。

  中国で食べる中華料理は概して、どのレストランで食べてもそこそこうまい。つい食
 べすぎてしまうが、いつの頃からか、あのおいしさには秘密があるのではないかと思う
 ようになった。食品添加物の腫煩の多さを考えると、おいしさの素は、中華料理用に開
 発された調味料や香料などの食品添加物にあるような気がする。
  おいしいからといって食.へてばかりではいけない。禁止されているはずの食品添加
 剤があふれているし、そもそも許可されている食品添加剤そのものに危険性がないのか
 といった不安や、限度量を超えて使われていないのかなど、疑問は消えない。

  何よりも、世間で危険性があるとされている食品添加剤が、政府公認のリストに多数
 含まれていることが不安を増幅させている。ほんの一例だがサッカリン(18種類)、チ
 クロ(18種類)、グルタミン酸ナトリウム(1種類)、BHT(13種類)、BHA(11
 種類)アセスルファムカリウム、キシリトール(7種類)など、発ガン性や危険因子を
 持つと指摘されている化合物が載っている。また安息香酸、ソルビン酸、着色料のター
 トラジン、サンセットイエロー、カルミン、ア了フンサス、ライトブルー、甘味料のア
 セスルファムカリウムなどは、中国でも最も危ない食品添加物として敬遠されているに
 もかかわらず、市販されて
いる。

  これらの化合物の一部または全部を使っている食品添加物の数を中国政府の資料(国
 務院食品安全委員会資料)か
ら調べたところ、はっきりと使ってはいけないリストに挙
 げられている食品添加物が47、あまり頻繁に使ってはならないものが22あった(具体名
 は略す)。

  しかし、決まりを破って使う事件が頻繁に起こり、当局も困り果てている。外食の機
 会が日本より多い中国ではそれだけ食べる人のリスクが高くなるというものだ。最近の
 中国の新婚夫婦は自炊を避け、外で食べることが流行になっている。家に食器がない家
 庭さえあるそうだ。中国で
レストランに入ると、かならずといっていいほど若いカッ
 ルが食事をしている姿を見かける。だが、中国の若夫婦
を心配ばかりしてはおれない。
  食品添加物や加工前剤など
を使った食品は中国人だけでなく、わたしたち日本人も、
 同じくらい口にしているということを忘れてはならない。

  日本の食料自給率が低いということは、そのまま世界の食品添加物をロにしているこ
 とを意味する。日本人がロに
する食品添加物の随順を数えるのは不可能だが、おそらく
 世界でもっとも多いはずで、それだけリスクも高まるというものだ。


                                              得体の知れない食品

  最近の中国からの輸入食品には、あきらかな傾向があ精肉や生食用の青果物が減り、
 本体が見えにくくなった加工品
やさまざまなツマと端もの類の輸入が増えているの
 ツマとは刺身のツマと同じように、中心となる食べも
のを際立たせるための脇役、かな
 らずしも必要ではないがあった方がいいようなもの、食べない飾りとでもいうようなも
 のだ。端ものとは文字どおり中途半端な、半人前のも
のであるが、それなりに重宝がら
 れる存在だ。

  中国は食の文化が厚く歴史もあるので、そのような脇役としての食材が豊富に存在す
 る。中国の露天商が並ぶ街角
を歩くと、日本では見かけることのない干した植物や魚介
  類、動物の一部分と思わしき物体がテントの屋台や店の隅っこにおいてある。
   日本人がまず驚くのは、爪がついた鶏の足の先ではないか。わたしもはじめて良したときは、
  できることなら、二度と良べたくないと思ったものである。八角、ラージャオなどの
 香辛料、乾燥
ナマコに豚顔皮、とぐろを巻いた鴫の腸、でしたミカンの皮、冬虫夏草(
 偽物が多い)、乾燥朝
鮮人参、干したカエルやヘピ、カイコの幼虫、サソリなど、何で
 もアリだ。

  これらを含め、日本はさまざまな中国食材を輸入している。サンザシの実、クコの実
 桂皮、塩クラゲ、松の実乾燥メンマ、緑豆など、その種類は数えきれないほどである。
 食材や
料理の主役ではないが、一定の役割を担っていしかし、問題はこうしたツマものより、
  原材料が見えない加工食品が増えていることだ。まさに得体のしれない食品が幅広い
 分野で使われるようになりつつある。

  表2は、2つの日本企業が中国から輸入した食品のうち、ペーストやパウダー(粉末
 )の一例を示したものだ。
ここから主な原材料はわかるが、加工過程で使われた添加
 や危険な農畜産物が混じっているかどうかはまったく不
明だ。日本の食品表示法では加
 工食品の原材料は全体に占
める量が多い方から上位3番目まで記せばよく、5%未満
 あれば表示する必要がない,典型的なザル法といわれて
いる所以である。

 

 たとえば100グラムの大豆パウダーに5グラム未満の遺伝子組換え大豆の粉を混ぜて
 いても、それを表示する義
務はない。重さであって質ではないので、劇薬の農薬DD
 (ジクロロジフヱニルトリクロロエタン、有機塩素系殺
虫剤)で汚染された4グラムの
 大豆の粉も隠れてしまうこ
とがある。パウダーやペーストはこうした危険性を伴う食
 の形態であり、汚染の隠れみのともなる。
 

                                         高橋五郎 箸 『日中食品汚染』

                                                   (この項つづく)


 

● 引き寄せられる混沌 : 軍事的紛争加担の愚

 菅義偉官房長官は2日午後の会見で、過激派組織「イスラム国」とみられるグループに
 日本人2人
が殺害され事件に関して、政府としては身代金を用意せず、犯人側と交渉す
 るつもりはなかったこ
とを明らかにした。イスラム国は1月20日にインターネット上
 に投稿した映像の中で、拘束していた
湯川遥菜さんと後藤健二さん解放の条件として、
 身代金2億ドルを要求していた。菅官房長官は会
見で、身代金を用意していたかについ
 て記者から問われ「それは全くない。百%ない」と明確に
否定した。さらに、イスラム
 国と交渉する気は「全くなかった」と述べたという。(ロイター 2015.02.02)

@参考
 

「イスラム国」日本人人質殺害事件の全貌が明らかになりつつある。ネット上ではいろいろ
流されているが、今日時点の感想では、安部と日本政府の中東外交の稚拙さ、前のめり、あ
るいは意図的な挑発?それはないだろうが、気になるところだ。詳しいことはもう少し待た
なければならないだろが、中東の歴史的背景考慮すればもっと違ったアプローチがあっただ
ろう。ここ彦根市と水戸市が友好関係を取り戻すのに百年要している。まして、イスラエル
とパレスチナ紛争は殺人の連鎖反応が沈静化しない上に、アラブの春は新たな紛争と新たな
圧政を惹起させ、シリアは内戦中、そこにイラク国家再建の失敗と「イスラム国」の出現
ある。"覚悟の千年戦争"との喩えは、ブログ掲載したことがあるが、本気で安定化を望む

ら関係国と合意の上で、「平和と連帯のホームブランド建設プロジェクト」と銘打って世界
各国
の専門技能をもったボランティアと中東諸国の若者が参画するモデル郷土を建設。その
実績を元に
賛同を得た地方でインプラントしていくというものだ。それは大がかりな都市と
いうものではなく、スマ
ートーキャンティ(1ユニット数百戸程度の環境配慮した分散都市)
を日本が率先して贈与するという案だ。

尚、参画政府は同伴すれど、金はだすが、口(行政支配)も手(軍事支配)もださないこと
を原則とす


※ 「スマートキャンティ」建設運動に敵対し、武力侵害された場合はどうするか?国連に提訴→国
   連軍派遣→本格的な防衛活動に移行→停戦→国際裁判公開→是正活動に移行。以上の手
   順を構想している。

【オールバイオマスシステム完結論 11】 

 

  

● オゾン叩解処理技術と木質バイオマス発酵工学

さて、今夜はオゾン発生技術を利用して木質バイオ(主にリグニノセルロースを標的として)
の前処理について考察してみた。また、オゾン発生方式は大別すると無声放電方式、電気分
方式、紫外線ランプ方式等がある。工業的用途で最も一般的な方法は無声放電方式。無声放
電(Silent discharge)とは下図に示すように平行電極間に誘電体(dielectric)を、設け、この
間に酸素ガス、乾燥空気等を供給し、両極間に交流高電圧を印加する際に観察される放電現
象である。さらに無声放電の一種である沿面放電(surface discharge)が図2。誘電体を挟ん
で片側に面電極もう一方に線電極を放電電極、面電極を誘電電極と呼ぶ。この両電極間に交
高電圧を印加すると放電電極と誘電体の間で放電。この際、写真1に示すように線電極の周囲に
沿って青白い放電が観察される。

 

ネット検索結果、既にこれに関する新規考案は提案されている。それは、 先回紹介した「
特開2014-173198|リグニンの分解方法」であり、今回の リグノセルロースから幅が1μm
以下、長さが5mμm以下の微細繊維状セルロースを製造する微細繊維状セルロースの製造
方法で、リグノセルロースをオゾン雰囲気下で脆弱化させるオゾン処理工程と、リグノセル
ロースを機械的に粉砕する粉砕工程と、を備える微細繊維状セルロースの製造方法で、経済
性に優れ、リグノセルロースを十分に解繊して分解抵抗性を低下させることができ、高収率
で糖やエタノールとすることも可能な微細繊維状セルロースの製造方法、並びに、この微細
繊維状セルロースを用いた高強度特性を有する高強度シート及びナノ複合材料の提供という、
独立行政法人産業技術総合研究所の 「特開2012-193353|微細繊維状セルロースの製造方法」
である。

 

つまり、微細繊維状セルロースの製造方法は、リグノセルロースをオゾン雰囲気下で脆弱化させる
(1)オゾン処理工程と、リグノセルロースを機械的に粉砕する(2)粉砕工程で構成された、バイオマ
スから細繊維状セルロースを製造するもので、このうち(1)のオゾン処理工程がメタン発酵やガス化
の高効率に適応できるのではないかというもの。

このオゾン処理工程は、リグノセルロースをオゾン雰囲気下で脆弱化させる工程で、リグノ
セルロースをオゾン雰囲気下におくことで、主にリグニンの炭素・炭素二重結合をオゾンと
反応させ分解させる。
これにより、リグノセルロースの細胞壁の強固な積層構造が脆弱化さ
れ、機械的粉砕(粉砕工程)の効率化が図られるが、オゾン処理を促進させる媒体や触媒が
混合使用――
オゾン処理用媒体としては、水の他、アルコール、ベンゼン、炭化水素等の公
知の有機溶媒で、
酸化チタン等の光触媒が用いられる――するというもの。

オゾン処理工程限定してその実例を紹介すると、以下の通りとなる。

リグノセルロースとして、針葉樹であるスギを用いた。まず、予備粉砕工程において、カッ
ターミルを用いてスギを粉砕し、3mmのサイズの木粉を得た。次に、1L容丸型フラスコ
に水分量を30,40,50,60%に調整した20gの木粉をそれぞれ投入し、各フラス
コを、オゾン発生装置(エコデザイン社製、型式ED-OG-R5)を備えたエバポレータ
ーに取付け、0.5L/minの酸素流速で、約6g/hのオゾンを発生させて、1時間オ
ゾン処理し、それぞれ処理物を得る(オゾン処理工程)。尚、
比較例として、オゾン処理を行
わなかったこと以外は、実施例同様にして処理物(3mmのサイズの木粉)を得る。

実施例(3)で得られた処理物についてはその画分を、処理物の固形分量に対して200倍
の水で、吸引ろ過装置を用いて水可溶分と残渣とに分離した。そして、水可溶分に含まれる
固形分量(水可溶分量)の処理物の固形分量に対する割合を求めた。 得られた結果を下表
2に示す(尚、実施例1,2の詳細は割愛)。

上の評価で得られた実施例3の残渣に、濃度が1%(w/v)となるように、固形分1g当
たり40mg
のメイセラーゼ(明治製菓社製)と、200μLのOptimash BG(Genencor
社製)と、100mM酢酸
緩衝液(pH5)とを加え、45℃、48時間振とう(230r
pm)することにより糖化反応を行った。そして、
得られたグルコース、キシロースを高速
液体クロマトグラフィーにより定量した。得られた結果を下表
に示す。なお、表3中、種々
の単糖生成量は、オゾン未処理の原料固形分に対する生成量を意味
する。



このようにして、上表に示す結果より、水分量40%でのオゾン処理物の残渣は、単糖生成
量が最大となることが判明している。また、実施例の水分量40%での処理物の残渣、並び
に、比較例の処理物については、それぞれ固形分30gを計り取り、濃度が2%(w/w)
となるように蒸留水(媒体)を加え、それらにディスクミルを用いた機械的粉砕を5回施し、
微細繊維状セルロースとした(粉砕工程)。実施例の評価においては、粉砕を7回繰返し、
ディスクミルのディスク間隔を、ディスクミル処理の1回目はディスクが擦れ出す間隔から
100μm広めた間隔とし、2,3,4回目は各々1回目のディスク間隔から50,100,
150μm狭めた間隔とし、4回目以降は200μm狭めた間隔とした。さらに、比較例の
評価は、粉砕を10回繰返し、ディスクミルのディスク間隔を、ディスクミル処理の1回目
はディスクが擦れ出す間隔から500μm広めた間隔とし、2,3,4回目は各々1回目の
ディスク間隔から200,400μm狭めた間隔とし、3回目以降は600μm狭めた間隔
とした。ディスクミル回数、それに対応するディスクミル処理時間及び消費電力の一覧を下
表に示す。なお、表中、ディスクミル処理時間と消費電力は、原料固形分に対する累積時間
と累積電力を意味する。


尚、メタン発酵(あるいは糖化、エタノール発酵)及びガス化と関連付けた事例については、今夜に
時点では不詳のため、自動的に残件扱いとなる。以上、バイオマスの前処理を考察してみた。

 

 

  ● 今夜のこの1枚

 新たに発見された古代マヤの水の神殿の空撮写真

 

 

コメント

余りにも突然の記念樹

2014年04月29日 | 贈与経済

 





        生垣のリフォームに蔓薔薇は届き誕生の記念樹になる 

 


 

 

 

  

    

【アベノミクス第三の矢 僕ならこうするぞ!】 

●里山資本主義異論

「人が生きていくのに必要なのは、お金だろうか。それとも水と食料と燃料だろうか」という問
いかけから分水嶺となる。政府紙幣であっても地域通貨であっても、小切手であっても、労働証
書であっても、いま流行のビット・コインであっても、「交換媒体機能」を有すものであれば、
もう少し踏み込んでいうと「信用決済機能」を有するものなら何でも良い。個人的なことを言わ
せてもらうなら、例え数種類の貨幣を取り扱うことで、経済全体が活性することが期待できたと
しても、決済が早くて、煩雑さが少なく、余分な管理諸経費の発生の少ない、簡素な単一貨幣制

度の方が良いと考えてしまうのだが、「1ペニーの支出は1ペニーの所得になる―資本主義経済
と貨幣の役割に関するケインズの考え」(ポール・デヴィッドソン著、小山庄三・渡辺良夫訳
ケインズ・ソリューション』/第4章)で記述されている機能以外に何を期待するというのだ
ろう。まして、現在は鍋、釜、七輪や飛脚、籠、馬、そして、年貢米の時代ではない。間伐材を
払うのも、鋸ではなく、チエン・ソーを使い、木材搬送車など使い、デジタル情報通信機器を使
い運用する時代だ。部品1つとっても高度な加工技術が使われているわけで、その部品1つが劣
化すれば修理するのも、交換するのも大変な労力を個人に強いるはずだ。それではいったいどの
ようなイメージで経済を捉えているのか読み進めてみよう。
 

  加工貿易立国モデルが、資源高によって逆ザヤ基調になってきている

    人が生きていくのに必要なのは、お金だろうか。それとも水と食料と燃料だろうか。
   食料も地下資源も自給できない日本ではこれまで、このように問うこと自体が愚かだった。
 「水も食料も燃料も、日本ではお金で買うものだ。そもそも輸出産業が稼いだお金があって、
 はじめて外国から食料と燃料を輸入できる。本来豊富にあるはずの水も、都市部では巨大な
 上水道システムを回さなくては供給できず、そこでは輸入した燃料を燃やして作った電気が
 大量に使われている。お金なくして、この小さな島国に1億3千万人近くもひしめく我々の
 生存はない。

  そしてそのお金を稼ぎ続けるには、経済が成長していかなくてはならない。しかるに日本
 の景気は長期の低迷の中にあり、かつて世界一と謳われた国際競争力はもはや地に落ちてい 
 る。だからこそ今の日本にもっとも必要なのは、国としての成長戦略であり、景気回復策な
 のだ。一番手っ取り早いのは金融を緩和して、世の中にお金をもっとたくさんたくさん、ぐ
 るぐると回すことだろう。どんどんお札を刷ればいい。刷れなくても、日銀が国債を買い込
 んで日銀券で支払ってくれれば同じことだ。
  何、将来世代に負担を残す? 将来を語るのは、目の前の不景気をまず解決してからにし
 ろ。何、金融緩和は効かない? 効かないなら効くまでやれ」
  ……というような議論は、最初から少々決め付けが過ぎるうえ、後になるほど論理が飛躍
 して行く。しかしながら東日本大震災から2年を経たこの日本は、この「お金をぐるぐる回
 せば万事が解決する」論に染まり始めた。自分の尻尾を噛もうとしてぐるぐる回る大のよう
 に、実際にはやればやるほど体力を失って、自分の首を絞めてしまう話なのだが。
  そもそも日本の国際競争力は、地に落ちてなどいない。報道とは違って日本製品の多くが
 着実に売れ続けているのに加え、これまでの海外投資も多くの金利配当収入をもたらし、バ
 ブル崩壊以降の20年間だけでも3百兆円ほどの経常収支黒字が外国から流れ込んだ。だが
 そのお金は貯蓄されるばかりで国内の消費に回らない。金融緩和も進められ、マネタリーベ
 ース(日銀が供給する貨幣の量)も同時期に2・5倍に膨れ上がったが、名目GDPはぱっ
 たりと成長を止めてしまった。仕方がないので政府がポンプ役を買って出て、国債を発行し
 て貯蓄を吸収し「景気対策」につぎ込んできたが、それでもお金が自分でぐるぐる回りだす
 ことはなく、消費は一向に増えないままだ。気がついてみると、約千兆円の借用証書を書い
 た日本政府に、税収として還ってきているのは年間40兆円未満。毎年税収と同額以上を借
 り増ししないと資金繰りが回っていかない。そうこうしているうちに国内の貯蓄がすべて国
 債になってしまう状況が近づきつつある。
  他方で海外に支払う燃料代は年々増えている。日本の石油・石炭・天然ガスなどの輸入額
 は、20年前には年間五兆円に満たなかったが、中国やインドの経済発展を受けて世界的に
 資源価格が上昇した今では、年間20兆円を超えているという。それでも工業国同士の競争
 となると日本は強い。震災・ユーロショック・超円高が連鎖した2011年ですら、EU・
 米国・中国・香港・韓国・台湾・シンガポール・タイ・インドから合計14兆円の貿易黒字
 を稼いだ。だがその儲けは全部アラブ産油国などの資源国に持っていかれてしまい、最終的
 にはマイナス2兆円と31年ぶりの貿易赤字に落ち込んでしまった。資源を貿ってきて製品
 にして売るという加工貿易立国モデルが、資源高のせいで逆ザヤ基調になってきているのだ。

 マネーに依存しないサブシステムを再構築しよう

  もう一度問おう。われわれが生きていくのに必要なのは、お金だろうか。それとも水と食
 料と燃料だろうか。
  間違えてはいけない。生きるのに必要なのは水と食料と燃料だ。お金はそれを手に入れる
 ための手段の一つに過ぎない。手段の一つ? 生粋の都会人だと気付かないかもしれない。
 だが必要な水と食料と燃料を、かなりのところまでお金を払わずに手に入れている生活者は、
 日本各地の里山に無数に存在する。山の雑木を薪にし、井戸から水を汲み、棚田で米を、庭
 先で野菜を育てる暮らし。最近は鹿も猪も増える一方で、狩っても食べきれない。先祖が里
 山に営々と築いてきた隠れた資産には、まだまだ人を養う力が残っている。これに「木質バ
 イオマスチップの完全燃焼技術」といった最先端の手段を付加することで、眠っている前近
 代からの資産は、一気に21世紀の資産として復活する。
  さらには、震災で痛感した人も多いはずだ。お金と引き換えに遠くから水と食料と燃料を
 送ってきてくれているシステム、この複雑なシステム自体が麻痺してしまえば、幾ら手元に
 お金があっても何の役にも立たないということを。あのとき一瞬だけ感じたはずの、生存を
 脅かされたことへの恐怖。貨幣経済が正常に機能することに頼り切っていた自分の、生き物
 としてのひ弱さの自覚。その思いを忘れないうちに、動かなくてはならない。お金という手
 段だけに頼るのではなく、少なくともバックアップ用として別の手段も確保しておくという
 方向に。そう難しい話ではない。家庭菜園に井戸に雑木林に石油缶ストーブがあるだけで、
 世界はまるで変わる。お金で結ばれた関係だけではない、日ごろの縁と恩でつなかった人間
 関係があるというだけで、いざというときにはかけがえのない助けとなる。
 「里山資本主義」とは、お金の循環がすべてを決するという前提で構築された「マネー資本
 主義」の経済システムの構に、こっそりと、お金に依存しないサブシステムを再構築してお
 こうという考え方だ。お金が乏しくなっても水と食料と燃料が于に入り続ける仕組み、いわ
 ば安心安全のネットワークを、予め用意しておこうという実践だ。勘違いしないで欲しいの
 だが、江戸時代以前の農村のような自給自足の暮らしに現代人の生活を戻せ、という主義主
 張ではない。お金を媒介として複雑な分業を行っているこの経済社会に背を向けろという訳
 でもない。庄原の和田さんも言っている。「お金で買えるものは買えばいい、だがお金で買
 えんものも大事だ」と。前章のオーストリアの例のように、森や人間関係といったお金で買
 えない資産に、最新のテクノロジーを加えて活用することで、マネーだけが頼りの暮らしよ
 りも、はるかに安心で安全で底堅い未来が出現するのだ。
  ただし里山資本主義は、誰でもどこででも十二分に実践できるわけではない。マネー資本
 主義の下では条件不利とみなされてきた過疎地域にこそ、つまり人目当たりの自然エネルギ
 -量が大きく、前近代からの資産が不稼働のまま残されている地域にこそ、より大きな可能
 性がある。また里山資本主義は、マネー資本主義の評価指標、たとえばGDPや経済成長率
 を、必ずしも大きくするものではない。それどころかまじめに追求していくと、これらの指
 標を縮小させる可能性もある。しかしそれは、「海外資産の活用による金銭換算できない活
 動が、見えないところで盛んになって、お金に換算できない幸せを増やす。ついでに、お金
 で回る経済システム全体の安定性も見えないところで高まっている」という話にほかならな
 い。

                        『中間総括「里山資本主義」の極意』


ここで「最近は鹿も猪も増える一方で、狩っても食べきれない。先祖が里山に営々と築いてきた
隠れた資産には、まだまだ人を養う力が残っている。これに「木質バイオマスチップの完全燃焼
技術」といった最先端の手段を付加することで、眠っている前近代からの資産は、一気に21
紀の資産として復活する」と述べて、科学技術の効用をあっさり認めているが、ここ引用され

いる"完全燃焼"の定義が、つまり、"タールフリーな木質バイオマスチップ"や "タール高
効率
去"を含んだ "完全燃焼技術"なのかという問題は、ここでは置いておいて、経済側面から「GD
Pや経済成長率を、必ずしも大きくするものではない」との件で肯定しているが、そんなに簡単
に認めて良いのだろうか?なるほど、「デジタル革命」を担う半導体製造・応用・利用技術の1
つであるメモリーは、演算処理能力やデーター記憶密度を飛躍的に高め、極めて精度良く単純な
繰り返し作業を疎外し、ムーアの法則に象徴されるように価格下落を実現させたが、それを担っ
た勤労者の賃金向上として報えたのか、言い換えれば、付加価値を高めたにも関わらず、売上げ
はそれどころか、過剰生産・過当競争時代のごとく、期待とは逆に伸びずに、むしろ、賃金の切
り下げを招いてしまった、石川啄木『一握の砂』の「はたらけど/はたらけど/猶わが生活楽に
ならざり/ぢっと手を見る」の歌のようにと。また、発光ダイオードはそれまでの白熱灯や蛍光
灯を駆逐している。現在では、大面積か演色性の弱点も克服しつつある、同様に、かってのブラ
ウン管や真空管、撮像管は、薄膜表示素子、トランジスター、固体撮像素子などに駆逐されて久
しい。近年は、既設発電装置が太陽電池である光電変換素子にあるいは燃料電池に駆逐されつつ
あるかのような展開だ。それらの特徴はすでに『デジタル革命渦論(でじたるかくめいかぶん)』
で書かれている通りである。さてここは、先を急ごう。価格下落は不可抗なのだ。したがって、
額に汗をして、頭を使い働けばはたらくほど、賃金が下がり、ジニ係数が上昇し、ローンが組め
なくなる(もっとも、それにあわせて、官僚の所得や金利等をマイナスにすればある程度救済で
きるかもしれないが)。こうして、政府がこの状態を放置することで、多くの勤労者の将来設計
が描けなくなるのは至極当然な時代なのだ。



 そのあたりをもう少し解きほぐしつつ、里山の招く安心安全の世界をご紹介しよう。

 逆風が強かった中国山地

  山国・ニッポンでは、里山は珍しいものではない。なにしろ国土の七割ほどは山林だ。だ
 がその中でも、中国山地の実情はとりわけ厳しい。「地方の山間部に元気がないのは当たり
 前だ」と思うかもしれないが、中国山地の場合にはいろんな意味で特に逆風が強いのだ。こ
 れについては少々解説が必要だろう。
  そもそも中国山地は、前近代には日本の産業の中枢的な機能の一つを担っていた。スタジ
 オジブリのアニメ映画「もののけ姫」にも描かれているが、日本刀や高品質の農具を作るた
 たら製鉄の中心地だったからだ。今でも島根県安来市にある日立金属の工場では、ヤスキハ
 ガネと呼ばれる世界最高品質の鋼鉄を生産し、製品は海外の有名剃刀メーカーでも使われて
 いる。その工場近くの汽水湖・宍道湖へと流れ込む一級河川・斐伊川を上流へと遡っていけ
 ば、スサノオノミコトがヤマタノオロチの尾から天叢雲剣を見つけたという奥出雲町にた
 どり着く。斐伊川という名称自体、火の川、つまりたたらで燃える火にちなんだものといわ
 れるが、この流域の土壌に豊富に含まれる砂鉄と、中国山地一円里山の木から製造され運ば
 れてくる木炭が、神代から綿々と続く鉄作りの基盤となってきた。
  中国山地は、準平原とも呼ばれる浸食の進んだ地形だ。標高数百メートルのもこもこした
 山がどこまでも連なり、小さな谷が複雑に入り組む。雪も降るが東北や北陸のような豪雪地
 ではなく、険しい中部山岳地帯や紀伊山地、四国山地、九州山地に比べれば、まだしも棚田
 を造れる緩傾斜地が多い。このような地理条件から、無数の谷ごとに少数の人々が住み着い
 て生活を営んできたが、やがて彼らは、たたら製鉄という大口顧客に向け、目の前にある里
 山の雑木を切って大量の木炭を焼くようになった。時を経てその木炭は、日清戦争以降急速
 に発展した山陽筋(瀬戸内海沿い)の造船工業地帯の、労働者の生活をも支えるようになり、
 さらに関西にも販路を拡大していく。高度成長期以降に石油とガスと電気製品が普及するま 
 での脱出は、現金収入を生む宝の山だったのだ。だから中国山地は、他の地方の山地に比べ
 ればずいぶん多くの人口を養うことができていた。
  しかしエネルギー革命が木炭という現金収入の道を絶ってしまうと、もともと平地に乏し
 く大規模農業に向いていない場所だけに、人口は雪崩を打って山陽筋の工業都市へと流れた。
 中国山地でも特に林業専業の町という色彩の濃かった島根県益田市匹見町(旧美濃郡匹見
 町)の人口を見ると、1955年には7500人を超えていたのが、2010年には5分の
 1以下の1400人。和田さんの住む広島県庄原市総領町(旧甲奴郡総領町)の人口も、同
 じ55年間に5000人から1600人へと3分の1以下になってしまった。北海道の炭鉱
 町並みか、それ以上の著しい減少率だ。いや中国山地の里山も炭鉱町と同じく、中東産の石
 油に負けた「産炭地」だったのだ。その里山で、木を資源として再評価する里山資本主義の、
 小さな狼煙が上がり始めていることには、だから、格別の感慨がある。 


 地域振興三種の神器でも経済はまったく発展しなかった

 
  ところで高度成長期以降の地域振興の三種の神器は、高速交通インフラの整備・工場団地
 の造成・観光振興だった。産炭地としての地位を失った中国山地は、これら特効薬の恩恵に
 はあずかれなかったのか? 実はそうでもない。中国山地の真ん中を貫く中国縦貫自動車道
 が、大阪から真庭市などのある岡山県北部を経て、広島県北部の庄原市・三次市まで通じた
 のは1978年。岡山市、広島市など瀬戸内海沿いの人口密集地域を結ぶ山陽自動車道が全
 通した1997年の、20年近くも前のことだった。日本海沿いの山陰自動車道に、未だに
 全通の目途が立っていないことを考えても、中国山地はたいへんな優遇を受けたといえる。
  今となっては多くの人が忘れていることだが、それぞれ150万人前後の人口を抱える広
 島都市圏・岡山都市圏に高速道路がなく、人ロ15万人程度の津山・真庭地域や人ロ10万
 人程度の三次・庄原地域に先に高速道路が通じていた時代が、結構長く続いていたのだ。し
 かもその間には80年代後半の工場新増設ブームもあったし、バブル期のリゾートブームも
 あった。
  中国山地へは、首都圏からも意外に近い。岡山空港は1988年、広島空港は1993年
 に、それぞれ市の中心部に近い海沿いから山の中へと移転したのだが、その結果、中国山地
 各地から羽田への航空アクセスが大きく改善された。たとえば広島空港から和田さんの住む
 庄原市総領町へ、岡山空港から銘建工業のある真庭市勝山へは、空港でレンタカーを借りれ
 ばそれぞれ一時間余りで着く。羽田から東京の多摩地域各所に行くのと同程度の時間だ。だ
 がそのこと自体、地元においてさえ話題にのぼることもない。
  というのも結局、地域振興の三種の神器をもってしても、中国山地の経済はまったく発展
 しなかったからだ。工場誘致はある程度まで進んだが、若者の流出は止まらず、観光地とし
 ても注目されないままだった。中国縦貧道の大半が間通した後の1980年と2010年を
 比べても、中国山地(ここでは山陽本線より北、山陰本線より南にあるこ1市20町村を合
 計)の人口は17%も減っている。中国五県全体の人口がほぼ横ばいであるのに比べれば、
 退潮は明らかだ。そもそも中国五県自体、高齢化率が25%(4人に1人が65歳以上)と、
 全国の地方では東北や四国と並んで高齢化が進んでいるのだが、中国山地こ1市20町村の
 数字は34%(3人に1人が65歳以上)で、さらに深刻さが増す。道路の発達により一時
 間台で広島や岡山や福山といった大きめの都市に出てしまえるようになった距離の近さが、
 地元志向の若者をも、それら手近の町に吸い寄せてしまった面もある。
  今の中国山地に残っているのは、誘致工場に働く少数の人たちと、先祖代々の家と耕地を
 守る兼業農民(その多くが高齢者)。減っていく人目を相手に縮小均衡を続ける建設業・商
 業・サービス業の従業者、それに広域合併で一気にリストラが進む自治体職員だ。平成の大 
 合併で1市6町が続合された庄原市の面積は、神奈川県(人口900万人)の半分に匹敵す
 るが、住んでいるのは全部で4万人。旧9町村が合わさった真庭市も東京23区(人口90
 0万人)の1・3倍の広さだが、住民は5万人弱しかいない。
  最近各地で盛んな農産品のブランド化も、耕地が狭く大市場に安定供給を続けられるほど
 の供給力が乏しいこともあって、余り進まない。自然景観などの観光資源も、良く言えば玄
 人好み、ありていに言えば地味すぎて、体験型観光などの新たな観光産業も多くの場合根付
 いていない。
  逆説的だが、ここまで悪条件が揃えばこそ、「過疎を逆手にとる会」の活動が息長く続き、
 全国に先駆けて木質バイオマス燃料の使用が普及する地域が生まれ、地元に残った有志の間
 の見えないネットワークがどんどん拡大し始めたともいえる。マネー資本主義の恩恵を地域
 に呼び込む20世紀型の装置である、高速道路だの誘致工場だのが機能しないことを、全国
 に先んじて思い知らされずには済まなかったからこそ、里山資本主義が21世紀の活路であ
 ることに気付く人々が最初に登場し始めたのだ。

 
 全国どこでも真似できる庄原モデル

  庄原の和田さんの同級生は、二人を除いて、旧総領町の外に出て行ってしまったという。
 先祖代々の田畑を耕しつつ、町役場の仕事もしてきたが、いわゆる都市的な楽しみというよ
 うなものはない場所だ。幹線道路から離れていて、通過する車すらもない。変哲もない里山
 と、畑の僅かな実りと、人間のつながり以外に、遊びのネタもなかった。だがそれゆえに少
 ない仲間を誘って、とことん里山を、田舎を楽しみ倒してやろうという生き方が編み出され
 た。その周りに集う面々の個性が面白い、ささやかな山の実りがおいしい、木を活かした暮
 らしのスタイルがうらやましい、それが理由でまた呼び寄せられる人が増えてくる。面白く
 もないと思ってきた里山の価値を、都会人からさんざんに褒めちぎられる経験を重ねて、よ
 うやくどこが都会から見て魅力的なのか、かんどころもわかるようになってきた。そうした
 積み重ねの中から、自分たちが捨ててきた身の回りの資源を見直して、もっと有効活用しよ
 うという取り組みも湧き出てきた。
  和田さんも、お金を稼ぐし使っている。そもそも長年役場の仕事もしてきたし、年金も受
 け取るだろう。肉も魚も服も買えば、農業用資材も買うし、車にも乗るし、電気も使う。だ
 が、雑木を煙も出さずに完全燃焼させるエコストーブ(見かけはどこのガソリンスタンドで
 もゴミ箱として使っているような石油缶だが)や、ピザを焼く薪窯のおかげで、使っている
 燃料代は都会人よりはずいぷんと少ない。良質な水もタダだ。先祖代々の家は折々に補修が
 必要だが、家賃はかかっていない。最近の猪はどんぐりも食べ放題なようで、イベリコ豚も
 顔負けの味の猪鍋に化ける。仮に庄原市民全員が和田さんのような暮らしを始めたとしても、
 この広さにこの人口では木も水も農地も余るほどあり続けるだろう。
  和田さんは、人間幸学研究所所長を名乗り、「所長取締役」の奥様(所長より偉いと推測
 される)と一緒に、元気な仲間を集めて次から次へと面白いことを仕掛けている。ネットは
 使わないので、彼が仲間と何をたくらんで何を楽しんでいるのかは毎月出しているニュース
 レ
ターを購読するか、実際にオンサイトで参加しないとわからないのだが、総じて能動的で、
 文句ではなく志がほとばしり、言葉だけでなく(和田さんは湧き出てくる造語も本当に面白
 いのだが)動きにも満ちている。生み出されている活力を、使っているお金で割ったとする
 と実に効率がいい。
   和田さんを核にしたネットワークが広がる中で始まった、地元で取れた半端物の野菜を地
 元の老人向け福祉施設の食材として有効活用する取り組みなどは、マネー資本主義の死角を
 見事に突いている。地元農家はこれまで、マネー資本主義の中では市場価値のない半端な農
 産物を捨て、地元福祉施設はこれまで、地域外の大産地から運ばれてきた食材を買って加工
 していた。全国レベルで見れば効率のいいシステムかもしれないが、地域レベルで見れば外
 へお金が出て行くだけの話だ。ところが捨てていた食材を地元で消費するようになれば、福
 祉施設が払う食費は(少なくとも輸送費がかからない分)安くなり、しかも払った代金は地
 元
農家の収入となって地域に残る。農家の収入が増えるだけでなく、関係者にやる気も出る
  し、
無駄も減る。地域内の人のつながりも強くなる。
  全国レベルで見ればマネー経済が縮小したという現象なのだが、地域レベルで見ればこれ
 は、活性化以外の何物でもない。しかもこの取り組み、農家があって福祉施設があるところ
 なら、つまり東京や大阪の最都心部以外であれば、全国どこでも真似できる。

 日本でも進む木材利用の技術革新

  真庭の中島さんを中心としたエネルギー地産地酒の取り組みも、全国レベルで見れば微々
 たるものだ。そもそも中国地方は原発を止めても電力が余っている地域なので(震災以降の
 関西の電力不足も、周波数が同じ中国地方からの送電で十分に回避することができた)、真
 庭のペレット発電は全体から見れば重複投資に過ぎないとも言える。だが真庭という地域に
 とっては、お金を払って廃棄物として引き取ってもらっていた木くずが燃料に化ける分、地
 域の外の誰かに払っていた油代が節約できる。そもそもその油代は、遠く中東の産油国まで
 流れていってしまうお金だったかもしれないと考えると、この行為は全国にとってもありか
 たい話だ。そして地域内で生産されるペレットの流通は、これまた地域の中の関係者のつな
 がりを強める。そして、ペレットという新たな用途の登場は、衰退する一方だった林業の将
 来にも、かすかだが明るい光を投げかける。先進地としての視察の増加も、ささやかだが地
 域を元気にする。
  いま全国の観光地では、地元産食材に徹底的にこだわった料理の提供が求められるように
 なって来ているが、上や水だけでなく生産に使った燃料まで地元産という農産物、調理に使
 ったエネルギーまで地元産という食事には、さらに付加価値がつくかもしれない。夢は広が
 っていく。
  ただし注意しなければならない点がある。ペレットによる発電は、製材屑の再利用として
 は十分採算に乗るものだが、新たに木を砕いて木くずにしてからペレットを製造するという
 コストまではまかなえないということだ。ということでペレット発電は、今のコスト構造
 続く限り、全国で問題になっている間伐材の有効利用策にもならない。真庭に倣ってペレッ
 ト発電に取り組む地域は全国に幾つかあるが、多くは補助金頼みで、自立した経済システム
 としては仕上がっていない
  真庭のすごさは、地域のエネルギーのかなりの部分をまかなうことのできる量の製材屑
 出るというところにある。これは中島さんの経営する銘建工業が、不況産業の最たるもので
 ある木材加工という分野において例外的に、競争力ある企業として成り立っているゆえだ。
 なぜ成り立っているのか。現役世代人口の減少に伴って需要が減っているうえに外国産材
 との競争にさらされている木造住宅用の住や板ではなく、センスのいい現代建築に使われる
 集成材のメーカーとして技術を磨き、販路を全国に開拓してきたからだ。東京からは行きに
 くい場所の例で恐縮だが、建屋はもちろんボーディングブリッジまで木造の北海道の中標津
 空港、高架化を契機に木造アーチの美しいホーム屋根を持つようになった高知駅や宮崎県の
 日向市駅、このあたりをご覧になったことのある方は、集成材を多用する最新の建築物の美
 しさと温かみをご存知だろう。最近は、改築された小学校や新しくできた小さなホールなど
 に、集成材がセンス良く使われている町も多い。
  集成材は、細く切った木の板を格子状に張り合わせ大きな材木のようにしたものだ。同じ
 サイズの自然木はもちろん鋼材に比べても、曲げる力に強く、何百年経っても腐食しない。
 鋼材よりもはるかに軽いし、知られていないが防火性も高い。というのも多量の空気を含ん
 でいて断熱性が高いので、炎にさらされても片面が焦げるだけで、もう片面は常温のまま。
 だから、間に集成材の仕切りが入っている建物では火が燃え広がらないのだ。対して鋼材は、
 熱をよく伝えるうえに溶けて曲がってしまいやすい。中島さんによれば、ニューヨークの貿
 易センタービルも骨組みが鋼材ではなく集成材だったなら熱では溶けなかったので、ああい
 う具合には崩落しなかったと言う。
  このような木材利用の技術革新が、日本の多くの建築物で活かされていないのは残念だが、
 逆に言えば今後の普及次第では、全国の木材産地に「真庭化」の道が開けることになる。
  たまたまこの本ではこれまで、広島県庄原市と岡山県真庭市だけを取り上げた。後半では 
 島根県邑南町や山口県周防大島町も紹介するが、これらは大きな流れを構成する一部に過ぎ
 ない。中国山地に限っても、「のがれの町」を名乗って都会人の移住を促進する鳥取県聚ぼ
 町、世界遺産・石見銀山として有名になったが、世界とつながる小さな企業群が歴史的な町
 みの中にひそかに立地していることでも知られる島根県大田市大森地区、全国相手に通販
 を行う書店が東京から移転してきた島根県川本町など、素晴らしい事例がまだまだたくさん
 ある。全国に視野を広げればなおのことだ。
  ほとんどの都会人や、都会に集中する日本のマスコミが気付かないところで、静かだが確
 実な変化が進行している。これに気付いていると気付いていないとでは、21世紀の日本に
 生きていることを、楽しめるかどうかがまるで変わってくると言ってもよいだろう。

                            藻谷浩介 著『里山資本主義』

                                  この項つづく
 




          生垣のリフォームに蔓薔薇は届き誕生の記念樹になる 



三十数年になり生垣の貝塚伊吹を部分伐採したが、美観と盗難防止を兼ね蔓薔薇を植えてみるこ
とに。イングリッシュローズ グラハム・トーマスとルージュピエールドゥロンサールを通販で
取り寄せた。それが届く直前に、彼女が今日は何の日と意味ありげに笑いながら問いかけるので、
あぁ~そうだ、きみのお誕生に記念樹を買っておいたからと言いわけする。暫くすると、チャイ
ムが、刻をおき二度鳴る。四季咲きの黄色と赤色のそれが届く。


         
        

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正念場に余裕のヘーリオス

2012年08月07日 | 贈与経済

 

【正念場に余裕のヘーリオス】



7月に始まった再生可能エネルギーの固定価格買い取り制度で、今年度の導入見込み量が最も多いの
が太陽光発電。経済産業省資源エネルギー庁の推計では計2百万キロワット(出力ベース)で、既存
の太陽光発電設備(約480万キロワット)の4割に達する。再生エネの先導役として活用し、地域活
性化や災害対策にもつながる取り組みを広めたい。群馬県太田市は制度の開始に合わせ、自治体単独
では全国初となるメガソーラー発電事業に乗り出した。出力は1500キロワットで、市内の工業団地の
一角に太陽電池パネル約1万枚(約1万3千平方メートル)を敷き詰めた。年間1800万〜1400万円の
利益が出る見通し。市民が太陽光発電を導入する際の補助金などに活用する予定で、エネルギーの地
産地消を進め、財源としても生かすねらいがある。太田市に隣接する栃木県足利市は、学校や体育館
など市内の公共施設約70カ所の屋上を太陽光発電用に貸し出すことにした。対象事業者は市内に本社
を置く法人とし、災害などによる停電時は、公共施設に電気を供給することが条件だ。こうした試み
は、再生エネに関する住民の理解を深め、導入促進にもつながるはずだ。再生エネ発電に参入する事
業者が相次ぐが、自治体の役割も極めて大きいと言えると指摘されている(毎日新聞 2012年08月06
日「社説:太陽光発電 再生エネの先導役に
)。

 



さて、この太陽光発電の大規模な普及を阻害している要因が2つある。1つは、余った電力の蓄電と
送電の必要性。もう1つは、ソーラーパネルのコストが高いことだ。2つめの高コストは、太陽光を
電気エネルギーに変換するのに使われる半導体から、電流を取り出すのが厄介なこと。これまで電流
の取り出しは通常、シリコンなど一部の物質でしかできなかったが、金属酸化物や硫化物、りん化物
など、安価で豊富に存在する材料で発電効率の良いソーラーパネルが普及するかもしれない。シリコ
ンを材料とする通常のソーラーパネルは、製造の際に「ドーピング(doping)」と呼ばれる化学処理
が施されるが、カリフォルニア大学などの研究者グループが開発した方法では、化学物質の代わりに
電界利用で、半導体から電気を取り出すことが可能になるというのだ。高い伝導力を持ち、厚さが原
子1個分の炭素原子シートのグラフェンを、シリコン製のソーラーパネルの透明電極として用いるこ
とで、印加電界によって半導体に直接影響を与えることができることを発見。電極の作り方について
グラフェンを利用したものと、極めて細いナノワイヤーを利用したものの2つが提案されている。

 

※   E=pmsqrt{gamma_0^2left(1+4cos^2{pi k_ya}+4cos{pi k_ya} cdot cos{pi k_xsqrt{3}a}right)}

一見するとハッとさせる発明のようにみえるが、これは従来のITO膜など、半導体セラミックスを中
心とした材料を主体とした透明電極膜からグラフェン、カーボンナノチューブ(CNT)などの炭素系
の一次元材料あるいは平面材料や導電性ポリマーなどからなる透明導電膜に変わるもの。これにより
よりフレシキブルで廉価な透明導電膜を実現。しかしながら、酸性官能基を含むカーボンナノチュー
ブ、グラフェン導電性ポリマーあるいはそれらの複合体から作製された透明導電膜を例えばディスプ
レイの透明電極に利用し、配線用金属電極と接合した場合、膜中に含まれる酸性官能基により、接合
する金属電極の腐食が起きてしまうという問題を孕んでいる。しかし、これらの問題も既に取り組ま
れていて解決も時間の問題と考える(参考に下図、ダブルクリック)。

     特開2012-146603
特開2012-140308

このように、先日のブログの『世界同時進行性Ⅲ』の米国立再生可能エネルギー研究所(NREL)が、
既存の太陽光発電技術で、米国全土の電力を供給できるとのレポートのように再生可能社会のエネル
ギーの最有力候補として認知されているわけであり、その分野の技術力の先行性はメイドイン・ジャ
パンにあり、パネルコスト競合で中国、韓国メーカの脅威があるといえばあるが、わたし(たち)に
とっては二義的な話であり、日本の産業育成産助戦略の如何に関わる問題で、このように太陽電池の
現代神「ヘーリオス」にとって余裕のハードルにすぎないと言うわけだ。さらに、前述の蓄電池ネッ
ト網の課題は、『限定された類と盛岡冷麺』で紹介したように、環境発電と二酸化炭素冷媒とヒート
ポンプシ
ステムを組み合わせた「チューブラー革命」に代表されるようなシステム、所謂、ここでの、
ブログアバターであ
る蓄電網の現代神「デクサマニー」の出現を待つだけの問題になりつつある(こ
のシステムについてはまた後日、考
察してみる)。 

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賃金氷河期時代

2011年08月30日 | 贈与経済

 

 

【過去最高、非正社員40%日本】

厚生労働省の去年10月時点で従業員が5人以上の事業所の調査結果、非正社員の割合が
全国およそ1万の事業所の平均で38.7%と、2007年の調査より0.9ポイント増加。1987
年の調査以来最も多くなった。業種別では、ホテルや飲食店などで72.7%、クリーニ
ング業や美容室などの生活関連サービスや映画館などの娯楽業で54.6%、卸・小売業
が51%といずれも半数を超えている。賃金削減が43.8%、社会保険料など諸経費削減
27.4%がその主な理由だという。息子達から聞く話でも増々若者達の就労機会が奪わ
れていて、専門学校や大学への再入学などの高学歴化や、
過剰資格取得化が進行する
“就労高ストレス社会”とでも呼べる過当競争社会・超格差社会にあり憂慮すべきこ
とだろう。


2011年8月28日 時事通信社
ギリシャで太陽光発電計画=「脱原発」の独に販売

27日付のギリシャ紙タネアは、同国政府が国内で計2万ヘクタールの太陽光発電施設
を整備し、ドイツに電気を売却する計画を進めていると報じた。景気回復の起爆剤と
したいギリシャと「脱原発」で代替のエネルギー供給元を探すドイツの思惑が一致し
た形だ。AFP通信が伝えた。 ギリシャ神話の太陽神にちなみ「ヘリオス計画」と
名付けられたプロジェクトは、推計予算総額200億ユーロ(約2兆2200億円)で、6万
人分の雇用創出効果を見込む
。パパコンスタンティヌ環境相は「ドイツは投資に大き
な関心を持っている」と述べ、既に国外銀行と資金調達に向けた協議を開始したと明
らかにした。さすがドイツ、わたし(たち)が考えていた「ヘリオス計画」をさっさ
と実行している(『プロジェクト・ヘーリオスのはじまり』)。

2011年08月29日 福島放送
南相馬に太陽光発電所 来秋操業目指す
環境NPOオフィス町内会(東京都)とキッズシティージャパン(同)、伊藤冷機工
業(南相馬市)の3社は共同で株式会社「福島復興ソーラー」を9月中に興し、南相
馬市で太陽光発電所を建設する。発電量は約千キロワットで約330世帯分に相当する。
建設費に約4億円を見込み、資金と約15ヘクタールの用地を来年3月までに確保する
計画だ。2012年10月の操業を目指す。売電による収益で本県の復興を支援する。発電
所内で本県と県外の子どもたちが一緒に就労を体験し、絆を強める。古紙リサイクル
や森林間伐などに取り組む環境NPOオフィス町内会の半谷栄寿代表(南相馬市出身・
元東京電力執行役員)が中心となり、子どもの就労体験テーマパーク「キッザニア」
を運営するキッズシティージャパンの住谷栄之資社長兼CEO、冷凍・空調設備業を
営む伊藤冷機工業の伊藤博人社長とともに事業を運営するという。




2011年8月29日 ケンプラッツ
大阪府の橋下徹知事が提案した太陽光パネル設置の義務化構想の基礎資料として実施
したアンケート

・調査対象者:府内在住の計4,000人
・実施日:2011年7月22~26日
・回収率:72.9%

大阪府は「関西広域連合」の8月19日の会合で、このアンケート結果を公表しており、
その主な内容は、

・原子力発電への依存について:
 ・「将来的に下げるべき」:41.9%
 ・「将来的にゼロにすべき」:29.9%
 ・「現在の程度に維持」:13.1%
 ・「現在より高めるべき」:2.6%

・太陽光発電の義務化について:
 ・「(負担額が)いくらであっても義務づけるべきでない」:36.5%
 ・「いくらであっても義務づけるべき」:6.7%
 ・「設置費用がもう少し安ければ義務づけてもよい」:45.9%
※太陽光発電導入の初期投資額が200万円(現在の構想における額)の場合は、
  ・義務化に賛成:12.5%
  ・反対:87.5%
※全回答者の賛否が半々になる負担額ポイント(統計的に算出)は、22万6,000円。

これでいくと「縮原発派」は41.9+29.9=71.8%となる勘定

2011年08月28日 河北新報
太陽電池、希望ともす 栗原の被災企業が今秋実証実験
光を通し、軽く、製造費・工事費も安価な有機薄膜太陽電池の実証実験が今秋、栗原
市のJRくりこま高原駅前バスターミナルで行われる。実施主体は、液晶ガラス基板
製造加工の倉元製作所(宮城県栗原市)と、研究開発ベンチャーのイデアルスター(
仙台市)。市も全面的に支援し、東北発の未来型製品の実用化で東日本大震災の復興
を後押しする。

太陽電池は、イデアルスターが金沢大の高橋光信教授らと共同で開発。炭素原子が、
かご状に結合したナノテク素材の球状炭素分子「フラーレン」を発電層に使うのが特
徴で、ガラスやフィルムなどの基板に薄く塗布、両面からの光で発電する。現在主流
の結晶シリコンと異なり柔軟性、デザイン性が高く、大幅な軽量化と製造・設置工事
の簡略化が可能。製造時の有害物質発生も少ない。窓やカーポートの屋根、防音壁な
どさまざまな使い方が見込まれている。

 

 PV Japan 2010



実証実験は11月にもバス乗降場の屋根で行う。独自の蓄電装置と発光ダイオード(LED)
照明も併設し気象条件と耐久性、変換効率などを調べる。低い変換効率(2~3%)と
耐久性が課題になる
。実験と並行してガラス基板に塗布したタイプの受注販売を始め、
プラスチック基板、フィルム型、繊維型に改良していく。製造は倉元製作所が担当す
る。実験は栗原市の新産業創出支援事業第1号に採択され、助成金交付などの支援を
受ける。宮城県北の「玄関口」の同駅で行うことで広くアピールする考えだという。


 
倉元製作所の鈴木聡社長は「弊社も震災で13億円の被害を出し、やっと復旧に踏み出
した。被災した東北の企業の力を合わせ未来志向の製品を実用化し、雇用創出など東
北の復興に貢献したい」と意気込んでいるという。有機太陽電池の最高変換効率は、
11.4%と10%超にきている。「プロジェクト・ヘーリオス」→「贈与経済社会」の実
現のための政治勢力の結集が喫緊の課題に浮上している、と黄ばんでみる。^^;




 

【備忘録】

※「導電性高分子塗料の開発」「PEDOT/PSSおよび有機溶媒分散PEDOT」「有機EL素子
 「薄膜トランジスタ用有機材料

  

 

ヘレウス株式会社
  PEDOT分散液を主体に導電性高分子市場の拡大を牽引
  2010年12月からヘレウスのClevios?事業として再スタート
  2011年内に東京都内にアプリケーションラボを新設
  導電率1,000S/cm達成、さらに高導電化を追求しITO並みの性能発現を目指す
  EDOT市場ではシェアの維持を徹底
  PEDOT:PSSの製造特許が満了となるも、今後も他社以上の技術競争力を強化
  2011年春に「CLEVIOS? Etch」を開発、タッチパネル用途を見据えサンプルワークを開始
  導電性高分子の販売量は短期的には横ばい推移、中長期的には右肩上がりの拡大へ

テイカ株式会社
  酸化剤トップメーカー、EDOT 市場シェアも順調に拡大
  今後はポリマービジネスの強化へ
  酸化剤及びEDOT キャパは十分に保有、今後はポリマーへの設備投資を積極化
  PEDOT 分散液が2010 年頃から量的拡大に向かう、今後は電極グレードの需要開拓も推進
  2011 年の導電性高分子販売量は前年を下回る可能性も
  Al 積層型やTa コンデンサー向けへの拡販で販売量の維持・拡大を図る

日本カーリット株式会社
  導電性高分子のオールラウンダー、市場ポジショニングの向上を推進
  中計「飛躍500」に基づき、導電性高分子事業の拡大を追求
  ピロール電解重合の特許が満了するも、
  技術開発力を強化し今後もピロール市場のトップを維持
  分散液ではポリピロールやPEDOTをラインナップ
  ポリアニリンや酸化剤ビジネス展開にも注力
  ピロール販売量は上海法人稼働が奏功し拡大に転じる
  EDOTやPEDOT等のチオフェン系材料の販売拡大も推進

綜研化学株式会社
  プリンテッドエレクトロニクスを実現する総合有機材料メーカーとしての立脚へ
  神戸大学と共同でP3HTの新規合成法を開発
  高純度化、高分子量等で他社品以上の優位性を確立
  新規合成法の開発により、導電性ポリマーのフィルム化や繊維化に道筋を作る
  今後はn型半導体高分子の開発も積極化
  導電性ポリマーでは水分散タイプが帯電防止やコンデンサー向けに販売を本格化
  DSC向けに「MK-2」に続く「MKS-202」等の新製品も開発
  OPV向けではn型高分子材料も手がけ、主要材料のフルラインナップにつなぐ

 

 

コメント

炉心溶融とデザーテック

2011年08月10日 | 贈与経済

 

 

 【ノー・モアー・フクシマ】

2011年3月11日に、東京電力福島第一原子力発電所において日本における
最大規模の原子力事故が発生。原子力発電史上初めて、大地震が原因で
炉心溶融および水素爆発が発生し、人的要因も重なって、国際原子力事
象評価尺度のレベル7(深刻な事故)に相当する多量の放射性物質が外部
環境に放出された。福島第一原発構内に保有する約2%が大気放出され、
残りの98%が敷地内にとどまっているものと見られている。

また、2011年7月27日の衆院厚労委員会で参考人として出席した東大先
端科学技術研究センター長の児玉龍彦教授は、今回の事故の規模が広島
原爆と比べて、熱量計算で(原爆)29.6個分、ウラン換算で20個分が漏
出したと試算し、さらに原爆の放射能の残存量は1年後に千分の1程度
に低下するが、原発の放射線汚染物は10分の1程度にしかならない」と
強調し、福島原発事故は、原爆数十個分に相当する量と、原爆汚染より
も多量の残存物を放出したと訴えた。

先の世界第二次大戦では日本国は広島、長崎で原子力爆弾の唯一被爆体
験した国だ。今回の東日本大震災で、原子力発電神話が崩れ、現状では
制御不可能な技術であることが、世界に明らかにされ、原子力エネルギ
ーの根本的な見直しが開始された(8月9日、長崎原発の日、管首相『原
発に依存しない社会』を明言)。

【ソフトエネルギーへシフト】

 

自然エネルギーといえども、地熱、太陽熱、風力、潮力、バイオマス、
そして、太陽光などと種類も多い中、量産、品質、コスト、制御と言う
観点からは風力、太陽光発電が最有力であると考えられているが、太陽
光発電はデジタル技術そのものであり、変換効率、ダウンサイジング、
デフレーションの技術効果特性を体現し、量子ドット太陽電池、あるい
は有機薄膜太陽電池として、その可能性は未来に拓かれている。

もっとも、デザーテック計画(構想)は 発電施設と送電線はテロリス
トの攻撃対象となる懸念があり、広域な人心安定政策が必要不可欠とな
る。

2011年8月6日 毎日新聞
孫正義氏:発送電の分離が必要 原発補助金で
インタビューに答えるソフトバンクの孫正義社長=東京都港区の本社で
ソフトバンクの孫正義社長は5日の毎日新聞のインタビューに対し、35
道府県などと協力して進めるメガソーラー(大規模太陽光発電所)など
自然エネルギー事業は、利益配当は受け取らずに社会貢献として取り組
むことや、原発推進にかけてきた補助金を自然エネルギーに回せば普及
が可能との考えを示した。

 







 

型番 ESSP-2000
蓄電容量 2.4kWh
充電時間 約2時間(95%充電) ※無負荷時
最大負荷 1000VA (AC100Vコンセント×6口)
入力 AC100V 最大1500W
動作温度/湿度   5℃~35℃ 10%~90%(結露なきこと)
本体寸法 W490 × H610 × D750mm
質量 約90kg


盆が近づき忙しいことに。お世話になった方を送る機会が増えてのこと
なのだが、歌を書くことがなくなっている。それに比べ「相思はぬ 人
を思うは 大寺の 餓鬼の後に 額づくがこと」(笠女郎)とはなんとも
まったりとしていることかと、どうにもできぬ自分を慰め寝ることに。
さぁ、明日も暑い中小走りするぞと。

                             
 

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太陽の道の技術

2011年07月03日 | 贈与経済

 





【Sun King → I Need You】








【光の技術 太陽の道】






  太陽は燦々と降り注ぎ、余り余る太陽エネルギーを人類が英知を傾け全人
  類に必要分だけこれを利用し幸福に変換するというのが、わたし(たち)
  が考える『贈与経済論』の基礎だった(『
勿忘草をまだ見ぬ恋人に』)。
  その地球が太陽から受ける1日の総エネルギー量は、11×1021(Z)Jジュー
  ル)だが、この約 5.7倍のエネルギーは地殻を完全断裂できる。つまり、
  6日分の太陽光エネルギー分(マグニチュード12)に相当するわけだ。

  れに地球の誕生からの時間軸考えると、地下化石燃料などとして蓄積され
  ている量の膨大さが想像されるというものだろう。それを二百年で使い尽
  くそうかと言う勢いの下に差し掛かり太陽エネルギーの解凍に際して排出
  する大量の二酸化炭素や温暖化ガスによる地球温暖化→大規模気象変動問
  題が表面化する。

                   極東極楽『デクサマーニの抱擁


ちょっと、『デジタル革命』の考察作業で半導体技術の西洋哲学の関係について
考えていて、光半導体技術進歩によるの貢献を計量的に表現できないかと思いつ
きこれは相当時間が掛かりそうで定性的な表現の思案に切り替えることに。とこ
ろで、光半導体技術は、上図の3つの大きなくくりからなる。このうち「受光デ
バイス」の光電変換素子の1つに太陽電池がある。反対の電光変換素子には、い
ま省エネで増産著しい発光ダイオードは半導体レーザなどと「発光デバイス」に
入る。なお、発光と受光をセットにした「光複合デバイス」は光通信に欠かせな
いフォトカプラーがある。

 

光半導体デバイスは太陽光発電には基本技術であるとともに電気通信、照明器機
イメージセンサなどに欠かせない技術である。ところが、またのそのことは、次
世代半導体デバイス(量子ドットを含む)だけでなく、デジタル情報家電、自動
車、ICタグ、MEMSなどの用途拡大に寄与する。さらに、MEMS(Micro Electro Mec
hancical System の略)あるいはマイクロマシンの普及拡大を惹起させならがら
省スペース(ダウンサイジング)、省資源、省エネを促進する『デジタル革命』
がさらに進展していく。すでに、インクジェットプリンタ、エアーバックなどに
組み込まれている角速度センサ、プロジェクタのデジタルマイクロミラーやRFス
イッチ、RFコンデンサ、Micro-TAS(Micro-Total Analysis Systems:μ-TAS)など
の微塵加工技術適用産業が成長していく。




つまり、生産のダウンサイジングのスパイラルアップの流れは加速していき、い
ま問題になっている原子力発電はそれに伴い、原子力電池化していくことはあっ
ても、いまの様な馬鹿でかい設備が不要になる時代がそこまできているのだ。「
夜明けは近い」と。これはイデオロギーではない社会革命として現実のものとな
るのだと断言できる。

特開2009-19365「太陽光発電システムの屋根構造」

【課題】寄棟屋根の屋根面やこれに葺く基本屋根材や太陽光発電屋根材の寸法

定を規定することで、施工性も良く、整然とした外観を現出できる太陽光発電部
の配置態様を確保できるようにした太陽光発電システムの屋根構造を提供する。

それにしても、疲れましたね。

                                

 




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アモルファスな課題とは

2011年01月01日 | 贈与経済

 

ごぉんとの 雷鳴に似た 雪落ち 晴天のぞき 吾は階下に 



世界における太陽電池の年間設置量が2020
年頃には100GW を超えると予想され、太陽
電池の大量導入の時代に突入しつつある。
このため、資源量が豊富であり省資源・低
コストを実現できることから薄膜Si太陽電
池が電力用太陽電池の本命と期待されてい
る。この太陽電池の大量導入の成否は、高
効率・低コスト・高歩留まりを実現するこ
とにかかっている。



広いスペクトルを有する太陽光のエネルギ
ーをできるだけ多く電気エネルギーに変換
するために、異なるバンドギャップ材料の
太陽電池を直列接続する多接合太陽電池が
今後主流になる。薄膜Si太陽電池では、単
接合、2接合が産業化されており、3接合
は開発段階にある。高効率・低コスト・高
歩留まりの観点から、最適な接合数があり,
現状では2接合が、将来的には3接合が良
とされている。何れの接合においても、
高エネルギー側の光子を吸収するトップセ
ルには、バンドギャップが1.6~1.8 eV 程
度の水素化アモルファスシリコン(a-Si:H

が用いられている




これは、プロセスの整合性と性能の観点か
ら a-Si:H が現在でも最も良いトップセル
材料であるためである。しかしながら、a-
Si:H太陽電池では光照射により膜中に未結
合手(欠陥)が発生し、この光誘起欠陥を
介してキャリアの一部が再結合することに
より、使用開始直後に比べて発電効率が低
下する光劣化現象が存在する。この現象が
単接合だけではなく多接合太陽電池におい
ても高効率化の足枷となっている。光劣化
低減には2つの方策がある。1つは、光劣
化が生じにくい膜
を作製することであり、
もう1つは、薄膜中への光閉じ込めを用い
て、太陽電池に用いるa-Si:Hの膜厚を薄く
して光劣化を生じにくくすることである


 

ここでは、後者の光劣化しないa-Si:H薄膜
の作製について述べる。光誘起欠陥密度が
初期欠陥密度より十分低ければ、光誘起欠
陥により太陽電池の効率は低下しない。こ
のような膜を、ここでは光劣化しないa-Si
:H 薄膜と呼ぶことにする(「白谷正治、
古閑一憲九州大学大学院システム情報科学
研究院「光劣化しない革新的アモルファス
シリコン太陽電池の作製をめざして」)

この様にSi 系薄膜太陽電池の効率向上を
実現する重要な鍵の1つに、a-Si:H の光劣
化の低減が重要で、アモルファスSiクラス
タのa-Si:H 膜への取り込み量の増加ととも
に、膜中のSiH2 結合量が増加する。フーリ
エ変換赤外分光光度(FT-IR)測定から、
アモルファスSiクラスタ中には多数のSiH2
結合が存在し、膜中のSiH2 結合の形成機
構に、表面反応に起因するものと、クラス
タの膜への取り込みに起因するものがある。

さらに、膜中のSiH2 結合量が少ないほど
アモルファスSiクラスタの膜への取り込み
を抑制するほど光安定な膜が得られる(ク
ラスタの取り込みを従来比で2桁程度以上
少なくすることで、図2に示すように欠陥
密度が1015 cm-3台で、光照射しても欠陥
密度の増加が見られないa-Si:H 膜が作製
できる)。現状における光安定なa-Si:H
の特徴は、

1)膜中へのクラスタ取り込み量が従来比
 で1/100 以下である。
2)膜中のSiH2 結合量がFT-IRの検出限界
 以下に低い。
3)膜中の水素含有量が5%程度と低い。
4)水素含有量が低いとバンドギャップが
 1.6 eV 台とa-Si:H にしては狭い。
5)光安定化後の欠陥密度は5×1015 cm-3
 
程度である。

多接合太陽電池のトップセル材料としては
バンドギャップが狭いが、この点は、成膜
時の基板温度を低くして表面からの水素離
脱を抑制することにより改善できるから、
薄膜シリコン系の高品質ソーラセルの製造
コスト実現技術を獲得できれば、一挙に綿
々として続いてきた太陽信仰はこの地上で
融合し『贈与経済社会』(=社会主義社会)
を迎えることになると期待できる。
  



とはいえ、ソーラセルには急所がある。積雪と
いう。「無落雪建築」技術で心配ご無用という
ことも現実的な対応が進んでいるので、これが
すべてではないが、従属技術問題として、いろ
いろ進展してきそうだから楽観している。

落雪の轟音で、目を覚まし窓越しに顔をだして
「問題やねぇ~~~」と大きな独り言を呟き階
段を降りる光景を、「雷」と「雪」を対にして
歌に
した。

                       




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アリエッティと蝸牛

2010年08月12日 | 贈与経済


なかなかに ひととあらずは 狗鷲に なりにて空を 飛びなじみなむ 





【借りくらしのアリエッティ】



ブログを打ち込み、そそくさとナイト・
ショー鑑賞に出かける。映画のタイトル
は『借りぐらしのアリエッティ』。とい
うのもNHKで米林宏昌と宮崎駿とのア
ニメ完成までの過程の心の模様を回想を
入れ放送されていたのをたまたま見たこ
とがきっかけとなり足を運ぶことに。



Now Showing!」「人間に見られてはい
けない」とは商業主義の矛盾が現れてい
て可笑しいねと思いつつ、時折くる気管
支の痛みに耐えながら見終えた。


The Borrowers

「アリス・イン・ワンダーランド」と「
トイ・ストーリー3」(『
炎天下の命独
』」)をこの間みたばかりが、CG映
像技術の凄さと作品内容は別物という意
味で、このアニメ映画は最高の出来栄え
で、アナログ映像の良さを見直すことに
なる(それにしても「アリス」は酷かっ
たね)。

  Mary Norton

息子に予め英国のファンタジー小説をも
とにしたもだということは聞いていたが、
原作では、鉛筆ほどの大きさの人々。田
舎の古い民家の片隅に住み、人間から食
料や日用品を借りる借り暮らしをしてい
る。小人の少女アリエッティと両親のポ
ッドとホミリーの、人間の家での借り暮
らしや家を出てからの冒険を小人たちや
人間たちとの交流をまじえて描かれると
いう。本国では1952年に発表された第1
作は、その年にカーネギー賞を受賞する。
2007年には過去70年間の最も重要な児童
小説のひとつに選定されている。

 
The Borrowers, movie (video)
trailer preview and review


作品としては後4作あるからアニメもこ
の後シリーズ化されるかもしれない。実
写版映画とは随分趣ももことなっている
ようだ(原作は読んでいない)。昔の小
人は財宝をもち、魔法を操り威厳を備え
た昔話に出てくる小人とはことなるとい
うが、一作目のこの作品のテーマは明確
なように見えた。



アリエッティを偶然見つけた翔が「きみ
たちはいずれ滅んでいく種族」「この世
界に住む人間の数は67億もいる」という
台詞には「生物多様性」という現代の環
境問題が全景に埋め込めれている。



また、人間よりも少し小さい伝説上の種
族。民話、神話、童話、ファンタジー小
説やロールプレイングゲームなどに登場
することが多く、
背は低いが屈強で長い
髭をたくわえているとされる小人あるい
は単に小人、矮人、侏儒などと訳される
こともあるドワーフ(dwarf)やホモ・フ
ローレシエンシス
(フローレス人 Homo
floresiensis
)や主に地中で生活し、老人の
ような容貌をした小人で、手先が器用で
知性も高く、優れた細工品を作る。妖精
Genomus
)を表象している。

  ドワーフ

もとは、自然界における虚弱な動物種の
人間が増長し傲慢になり、いまや「環境
破壊の元凶」となっていることへの「
めの視線
」がそのテーマでもあるかのよ
うだ。「なめんなよ、人間!」と。今回
のストーリは原作とその点で大きく異な
り、人間より弱々しい目線でいて、傲り
高ぶった人間の目線と対等若しくはそれ
以上の気迫と英知をもってのぞむ力強さ
が、作品の小人のキャラクターから語ら
れ演じられている。



派手で馬鹿騒ぎな「オカズ」や演出を取
捨し宮崎駿作品ならではの「静寂さ」「
強靱さ」「しなやかさ」がもりこまれ、
映像には英国の空気にはない「湿度」が
含まれた風にたなびくアニメーションと
して、この作品のこれ以上のデジタル化
は無用だよと唸らせる、独自の表現を十
二分に発揮していて二重丸(蝸牛)だ。         



【グリーン革命の本質



米デラウェア大の研究チームによると、
北極圏のデンマーク領グリーンランド北
部のペテアマン氷河から5日、面積260平
方キロの巨大な「氷の島」が分離し、海
上を漂流し始めた。このまま南下すれば、
カナダとグリーンランド間のネアズ海峡
をふさぐ可能性もあるという。



40年前前職の労働組合の勉強会で、日本
で2000年頃には癌の死亡率は1/3の確率
になると厚生省のデータを元に報告した
記憶が鮮明に残っているが、現実はどう
かというと「正解」だった。35年前には
地球規模の人為的な環境破壊が起き21世
紀に入り国際的な動乱期に入ると考え、
環境運動(琵琶湖富栄養化防止条例、流
域下水道計画変更)をやっていたことは
ブログしたが、富栄養化は防止でき、流
域下水道は条件付きで「解決」。残るは
人為的活動の結果、温暖化ガス排出の急
激な増加により引き起こされる全球的動
乱であり、そのスピードが結構早く、わ
たし(たち)の寿命が尽きる前に到来し
そうだということもブログしてきた。



つまりは、「予言なき民は滅ぶ」( "Where there
is no vision, the people parish", Proverbs 29:18)
であり、今風に言えばドラッカーの「不
意打ちを喰らわないように努力する」(
=予言)となり、先端技術本位制の時代
には高度な解析システムが確度の高いも
のへと担保してくれているというわけだ。
話を戻す。北極を覆う氷山は毎年0.5%
近く縮小している
。人為的活動説に勝る
仮説はいまのところないと、わたし(た
ち)は判断している。





トーマス・フリードマン著の『グリーン
革命』での「グリーン」とは再生可能エ
ネルギ(地熱や潮力など)や環境技術へ
の大胆な投資で、一昔前の「環境運動」
とは全く異なり、産業競争力や国家安全
保障、ひいては米国の倫理的権威の回復
のためにも不可欠だという。

 Thomas L. Friedman

つまりハードパワーとソフトパワーの双
方に関係するとされ、そのことは、石油
(そして中東産油国)に依存し続けてき
た米国の根深い構図からの脱却にはまさ
に「革命」であり「グリーン」であるこ
とが常態となり、言葉として消滅すると
き初めてその革命は完結するというので
あるが、それは転倒している。先端技術
による乗り越えが『革命』であり問題解
決の結果が「グリーン革命」で「先端技
術」なくして革命はないと言うのがわた
し(たち)の考えなのだが、そこを除け
ば実質的には同じで、米国に同じような
考えをもったひとがやっと出てきたとい
うことになる。

「それでは、先端技術はどこにあり、ど
うすれば次々と生み出せるのだ?」とい
う質問には「それは問題解決の現場にあ
る。それは、場所を超越した‘格闘の空
間’にしかない。その<場所>にいても、
ターゲットなのかどうか気づくことは希
有だ」と答えよう。勿論、
ものをうまく
発見する能力、 掘り出しじょうず、幸
運な発見という、セレンディピティー
serendipity)という言葉は、‘闇夜に鉄
砲’とは異なり「偶然は用意された心の
みに幸運を恵む」(パスカル)というこ
とを意味し「知識よりイマージネイショ
ンが大切だ。こと、サイエンスに関して
は(“
Imagination is more important than kno-
wlege in science”)」(アインシュタイン
)と同義だとしてだ。尤も、「先端技術
」とは個人、集団領域を超え属し、単体、
システム、ソフト、ハードなど全てを包
括するもので、既存のローテクの見直し
による改良を含み「全球的環境リスクを
最小限に押さえ込む包括的技術である。

あらゆる、可能性を排除せず、営利企業、
非営利企業、共同体、政府などの集団組
織が競合と協調し、それぞれのミッショ
ンをオープンにイノベートしていくこと
が「グリーン革命」の基本姿勢(=戦略)
であり、トーマス・フリードマンが提唱
するような特定の国益や特定の企業益獲
得を優先する戦略は「贈与経済主義」的
側面をもつこの革命には、基本的になじ
まぬものと心しておくことだろう。

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株式投資性行は豹紋蛸か

2010年07月22日 | 贈与経済


           なじ              あす    
悲しきは せこきを詰り 賭場に入り なおも虚しく 朝も賽振る 





【低木樹の旅 燈台躑躅】



ドウダンツツジ(燈台躑躅、灯台躑躅、満天
星躑躅、学名 Enkianthus perulatus )は、ツツ
ジ科ドウダンツツジ属の植物。落葉広葉樹。
低木で、大きくても3m程。本州、四国、九
州の温暖な岩山に生えるが、自生地は少な
い。庭木や植え込みとしてはごく普通に植
えられる。寒冷地でも耐えるが、関東以西
の温暖な地に多く植えられる。花期は、葉
が出てから約1週間後( 4月上旬~5月中旬
頃、地方によって違う)。花序は散形花序で
ある。



花は、白色、釣り鐘のような感じで5mm程
の大きさ。葉は菱形に近く、大きさは通常
約2cm、大きなものは、約5cmになる。ツツ
ジ科の特徴として根が浅いので、乾燥に弱
い。新緑、花期、紅葉と、見時が多い。紅
葉は寒冷な地で、10月中旬~11月上旬頃、
温暖な地で11月中旬から12月中旬頃であり、
まっ赤に紅葉する。



特に剪定をしなくても花が咲くが、草丈が
高くなってきたり、枝が広がりすぎて邪魔
な場合は丈を詰めるために伸びすぎた枝を
付けてから切り落とす。また、弱々しい枝
や細い枝がある場合も切り落す。剪定の時
期は花の終わった直後から新しく伸びた枝
の成長が止まる頃に行うが、生け垣に仕立
てる場合は秋にも伸びすぎた枝を刈り込む。
尚、秋に剪定を行うと花芽ごと枝を切り落
としてしまうので要注意。




【証券取引考 そのⅠ】



昨年の春から株に手をだし、政権交代によ
る国策(環境・生活支援・子育て介護・医
療バイオなど)に沿って成長が認められそ
うな154社の株の一部を購入してきたが 時
間の合間をぬって、約10ヶ月間の中間総括
を行う。平均株価の変動は、11,197→10,953
(-2.17%)
と株価だけ見ると経済は停滞し
ている。



その中で下落が大きかった銘柄を上げると、
先ず「日本風力開発株式会社」だ。騒音、
低周波、鳥類の激突死などで近隣住民との
トラブルが絶えないうえ「風任せ」で出力
が安定せず「風力発電を事業として成り立
たせるのは難しい」という課題に挑戦した
三井物産で風力発電を手がけていた塚脇正
幸が1999年7月に起業上場したが、不正取
引で?東京証券取引所は6月14日、日本風
力開発を監理銘柄に指定、翌日は前日比4
万円安の14万3,600円まで売り込まれたこ
とによる(「ニュースの深層」)。自分が
納得できる情報得るにはもっと突っ込んだ
行動をとらないと売買しにくい銘柄だ。下
げ幅の大きさから言うとパチンコメーカの
株式会社藤商事」も大きかった。

 
永和証券による日本風力開発株の誤発注
03/05/12


 株式会社スタートトゥデイ 前澤友作 社長

それでは、上がり幅が大きい銘柄というと
アパレル専門のネット通販サイト「ZOZO
TOWN
」を運営、有力ブランドが多数出店
している小売会社「株式会社スタートトゥ
デイ」。企業理念が「世界中をカッコよく、
世界中に笑顔を」 というが、社長も若いが
社員も若いというのが成長の原動力という
印象だ(従業員の平均年齢というファクタ
は投資を考える上重要)。



 石原智美

海洋性コラーゲン主成分の化粧品の製造・
販売。通販中心だが、百貨店・ドラッグス
トアでも展開している「株式会社ドクター
シーラボ
」。抗酸化力を有するポリフェノ
ールからヒントを得て開発された「フェニ
ルエチルレゾルシノール
」を、国内で初め
て配合したブライトニング美容液「スーパ
ーホワイト377」を2009年3月23日にリリー
ス、その成分に注目が集まった。海洋性コ
ラーゲンが良く豚コラーゲンはだめなのか
ヨーロッパアカマツの成分から由来しよう
がしよまいが、美肌は女性の最上位キーワ
ード程度にしか分析できていない(特許の
存在も確認できていない→「化粧品」との
発明名称では出願されているが 4-(1-フェ
ニルエチル)-1,3-ベンゼンジオールとは直
接の関わりはない)。


4-(1-phenylethyl)-1,3-benzenediol




上げ幅でいうと、東海で焼き肉「あみやき
亭」と焼き鳥「元祖やきとり家美濃路」を
展開している、
09年末スエヒロと連結化
た外食産業の「
株式会社あみやき亭」が目
をひく。尚、同社の持つ食肉仕入れノウハ
ウに「スエヒロレストランシステムの調理
人を活用」して相乗効果を高めるの連結の
理由だというが長期的見通しとなると「?」
が残る。



環境分野 長期堅調の気配】

おしなべて、スタートダッシュ・ブームの
推進力を喪失しているが、
成長基調は投資
主体次第
。エコ住宅関連でいえば、07年の
一酸化炭素中毒事件以来立ち直りリンナイ
が堅調に続伸。その中で、
三菱電機スク
リーン
日立製作東芝トウアバルブグ
ループ
レーザテックなど環境産業設備機
器の産需系企業はリーマン危機以降立ち直
り基調の中で堅調に回復している。

 リンナイ

目立った銘柄として、トステムやINAX
を傘下に持つ住宅設備大手でサッシ国内首
位、衛生陶器2位でM&A積極的な「株式
会社住生活グループ」が堅調に続伸してい
るが5年間の株価推移をみると金融不況(
反動基調)の中にあり、成長分野の主体的
成長を追随する形で続伸していくものと思
われる。



【子育て・介護・バイオ分野】

外食関係を除き、環境分野と同様に株価低
迷基調にあり、再生医療関係の
アンジェス
MG
ジャパン・ティシュ・エンジニアリン
がベンチーらしい大幅な下落を続けてい
るが、将来「化ける」可能性に賭けるには
投資情報リテラシーに磨きをかける必要が
あるのと、M&Aの連鎖にも備えておく必要
がある。零細の個人投資家には無縁な分野
かも知れない。そんななかで、ジェネリッ
ク(後発)医薬品の有力メーカー。循環器
、消化器系薬品に強み、病院・薬局など高
浸透している「沢井製薬株式会社」は収益
性がずば抜けているオンリー・ワンの典型。

 沢井製薬




駆け足で154社の株価を通して投資とはな
にかを考えてきた。そして、その結論とし
て「せこ(悪)い投資性行」(『スター・
ウォーズ』ばりにいうと「ダーク・サイド」
)に引き込まれず、自分と自分の家族、所
属共同体の繁栄のための投資性行とは、そ
の洞察力鍛え、揺るがない確信と行動が大
切だという単純な結論に至った。その投資
先の典型例として沢井製薬のコーポレート・
スローガン「
なによりも患者さんのために
が目にとまる。実に良い言葉だと自己を振
り返り歌を詠む。




青筋蛸こと豹紋蛸(ヒョウモンダコ)が温
暖化影響で?北上している。九州北部で
グと同じ猛毒を持ち、かまれると死に至る
蛸が相次いで見つかっている
。熱帯・亜熱
帯海域が本来の生息地だが、海水浴シーズ
ン真っ盛り。福岡県などは「海で見つけて
も絶対に素手で触らないように」と注意を
呼び掛けているという。九州は集中豪雨と
口蹄疫と受難続きだが、地球規模にとらえ
ればこれはほん序の口にすぎないか。
                

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