彦根藩二代当主である井伊直孝公をお寺の門前で手招き雷雨から救ったと
伝えられる"招き猫"と、井伊軍団のシンボルとも言える赤備え。(戦国時
代の軍団編成の一種で、あらゆる武具を朱塗りにした部隊編のこと)の兜
(かぶと)を合体させて生まれたキャラクタ。
【再エネ革命渦論 171: アフターコロナ時代 172】
● 技術的特異点でエンドレス・サーフィング-
特異点真っ直中 ㊿+❷
技術評論社(2022/01発売)
初学者の方々に向けた、ディープラーニングの技術解説書。2012年に一般
画像分類コンテスト(ILSVRC)で衝撃的な性能を達成したAlexNetの登場
以来、急速な進化を遂げているディープラーニング。現在の人工知能/AIの
発展の中核を担っており、スマートフォンからIoT、クラウドに至るまで幅
広い領域で、画像、音声、言語処理をはじめとした多くの対象分野に浸透
し、目覚ましい進展をもたら。一方、その成長の過程は決して一筋縄では
なく、無数の試行錯誤がありました。 本書では、ディープラーニングの
「今」に焦点を当て、「基本機能」を中核に技術面から可能な限り正確に
まとめ、どのようなしくみで動いているのか、どのような問題に使えるの
か、何が難しいのかまで平易に解説。多くの問題を一つのアプローチ、ア
ルゴリズムで解ける驚異的な技術。ディープラーニングが一段とパワー
アップしていく将来につながる、長く役立つ原理、原則、考え方を平易に
紐解く1冊。
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水電解技術は日本勢が巻き返し
東レNafion越えの電解膜開発
再生可能エネルギーの電力を運搬できるようにする、あるいは長期貯蔵で
きるようにする「グリーン水素」に変換する水電解技術でも激しい開発競
争が始まっている。これまで国内勢はその開発や事業化で出遅れていたが、
ここへきて急速に巻き返しつつある。例えば東レは、今までほぼ業界標準
だったフッ素系電解膜「Nafion」を諸性能で超える炭化水素系電解質膜を
開発し、海外メーカーから引き合いが殺到している。東レはこの技術を武
器に国内外での事業化を着々と進める。 「世界中の水電解装置メーカーか
ら引き合いが多数ある」という。東レが開発したのは、「PEM(Proton Excha-
nge Membrane)形」水電解装置のセルスタックにおいて、正極と負極間で
プロトン(H+)をやり取りするためのイオン交換膜。この膜自体をPEMと
呼ぶ。現在のPEMのほぼ業界標準となっているのは、フッ素系高分子膜の
「Nafion」である。これに対し、東レのPEMは、炭化水素系高分子材料から
成る。東レが開発したPEMは、Nafionが抱えていた2つの課題を大きく改善
する(図1)。1つは、セルスタック内部において、カソードで発生した
水素(H2)、アノードで発生した酸素(O2)が、PEMを透過してそれぞれ
反対の極に逆流してしまう課題。これはNafion のガス透過性が高いために
発生する。こうした逆流が起こると、せっかく発生させたH2が事実上失わ
れることによる電解効率の低下や、H2とO2が混合して爆発するリスクを招
く。膜を厚くするとガスの逆流を抑えられるものの、H+まで移動しにくく
なってしまう。O2にH2が4%以上混合すると爆発の危険性がある。従来は
混合防止のため停機する必要があり、稼働率の低下につながっていた。こ
れに対し、東レの炭化水素系電解質膜は、H2の透過率がNafionの1/10、O2
は1/50と非常に低く、逆流を大幅に低減できる。
【関係技術情報】
1.特開2021-51996 積層高分子電解質膜およびそれを用いた触媒層付電
解質膜、膜電極複合体および固体高分子型燃料電池
【要約】
芳香族炭化水素系電解質により形成される層が積層されてなり、以下に記
載する(i)及び(ii)を満たす電解質によって形成される層を積層体
の少なくとも一方の最表層に有し、かつ、芳香族炭化水素系電解質と多孔
質補強材とが複合化してなる複合層を少なくとも一層有する積層高分子電
解質膜。(i)すべての芳香環に少なくとも1つの電子求引性基を含有す
る。(ii)下記一般式(S1)で表される構成単位を有するイオン性基
を含有するセグメントと、下記一般式(S2)で表される構成単位を有す
るイオン性基を含有しないセグメントをそれぞれ1個以上含有するブロッ
ク共重合体。低加湿条件下及び低温条件下においても優れたプロトン伝導
性を有し、なおかつ機械強度及び物理的耐久性に優れる積層高分子電解質
膜およびそれを用いた固体高分子型燃料電池を提供する。
Arnは置換されても良い芳香環、Ynは2価の電子求引性基を表す。
【概要】
【特許請求の範囲】
【請求項1】 芳香族炭化水素系電解質により形成される層が積層されて
なる積層高分子電解質膜であって、以下に記載する(i)及び(ii)を満
たす電解質によって形成される層を積層体の少なくとも一方の最表層に有
し、かつ、芳香族炭化水素系電解質と多孔質補強材とが複合化してなる複
合層を少なくとも一層有することを特徴とする積層高分子電解質膜。 (i)
すべての芳香環に少なくとも1つの電子求引性基を含有する。 (ii)下記
構一般式(S1)で表される構成単位を有するイオン性基を含有するセグ
メントと、下記一般式(S2)で表される構成単位を有するイオン性基を
含有しないセグメントをそれぞれ1個以上含有するブロック共重合体。
【化1】
式(S1)中、Ar1~Ar4は任意に置換されても良い芳香環を表す。
Y1、Y2それぞれ独立に任意の2価の電子求引性基を表す。Ar1~Ar
4のうち少なくとも1つはイオン性基を有する。*は(S1)または他の
構成単位との結合を表す。
【化2】
式(S2)中、Ar5~Ar8は任意に置換されても良い芳香環を表す。
ただしAr5~Ar8はいずれもイオン性基を有さない。Y3、Y4それ
ぞれ独立に任意の2価の電子求引性基を表す。*は(S2)または他の構
成単位との結合を表す。
【請求項2】 前記一般式(S1)で表される構成単位が、下記式(S3)
で表される構成単位であることを特徴とする請求項1に記載の積層高分子
電解質膜。
【化3】
(S3)中、Y1、Y2は任意の2価の電子求引性基を表す。M1~M4
は水素、金属カチオン、アンモニウムカチオンを表し、M1~M4は2種
類以上の基を表しても良い。n1~n4は0または1であるが、少なくとも
1つは1である。*は(S3)または他の構成単位との結合を表す。
【請求項3】 前記一般式(S2)で表される構成単位が、下記式(S4)
で表される構成単位であることを特徴とする請求項1~2のいずれかに記
載の積層高分子電解質膜。
【化4】
式(S4)中、Y3、Y4は任意の2価の電子求引性基を表す。*は(S
4)または他の構成単位との結合を表す。
【請求項4】 前記電子求引性基Y1、Y2、Y3、Y4がいずれもケトン
基であることを特徴とする請求項1~3に記載の積層高分子電解質膜。
【請求項5】 積層高分子電解質膜を形成する前記芳香族炭化水素系電解
質において、複合層を形成する芳香族炭化水素系電解質と、少なくとも一
方の最表層を形成する芳香族炭化水素系電解質とが、異なるイオン交換容
量を有することを特徴とする請求項1~4のいずれかに記載の積層高分子
電解質膜。
【請求項6】 積層高分子電解質膜を形成する前記芳香族炭化水素系電解
質において、複合層を形成する芳香族炭化水素系電解質が、少なくとも一
方の最表層を形成する芳香族炭化水素系電解質より、高いイオン交換容量
を有することを特徴とする請求項1~5のいずれかに記載の積層高分子電
解質膜。
【請求項7】 前記多孔質補強材が、含フッ素高分子多孔質膜であること
を特徴とする請求項1~6のいずれかに記載の積層高分子電解質膜。
【請求項8】 前記多孔質補強材が、炭化水素系高分子化合物からなるナノ
ファイバー不織布であることを特徴とする請求項1~6のいずれかに記載
の積層高分子電解質膜。
【請求項9】 請求項1~8のいずれかに記載の積層高分子電解質膜に触
媒層を積層してなることを特徴とする触媒層付電解質膜。
【請求項10】 請求項1~8のいずれかに記載の積層高分子電解質膜また
は請求項9に記載の触媒層付電解質膜と電極を用いて構成されてなること
を特徴とする膜電極複合体。
【請求項11】 請求項1~8のいずれかに記載の積層高分子電解質膜、請
求項9に記載の触媒層付電解質膜および請求項10に記載の膜電極複合体
のいずれかを用いて構成されてなることを特徴とする固体高分子型燃料電
池。
2.特許第7188625号 水電解セル
【要約】
下図3のごとく、プロトン伝導型の電解質膜、電解質膜の一方の面に積層
されるアノード触媒層、及び、電解質膜の他方の面に積層されるカソード
触媒層を有する水電解セルであって、アノード触媒層及びカソード触媒層
のうち少なくとも一方は、その面内方向で、触媒の密度が高い部分と、高
い部分より触媒の密度が低い部分と、を備える。発生したガスの排出を促
進して水電解効率を高める。
図3.アノード触媒層12を説明する平面図
図1.水電解セル10を平面視した図
図2.水電解セル10の水電解部10aにおける層構成を説明する概念図
【符号の説明】 10 水電解セル 11 固体高分子電解質膜 12 アノー
ド触媒層(酸素発生極側触媒層) 13 アノードガス拡散層 14 アノー
ドセパレータ 15 カソード触媒層(水素発生極側触媒層) 16 カソー
ドガス拡散層 17 カソードセパレータ
【特許請求の範囲】
【請求項1】 プロトン伝導型の電解質膜、前記電解質膜の一方の面に積
層されるアノード触媒層、及び、前記電解質膜の他方の面に積層されるカ
ソード触媒層を有する水電解セルであって、 前記アノード触媒層及び前記
カソード触媒層のうち少なくとも一方は、その面内方向で、触媒の密度が
高い部分である高密度部位と、前記高い部分より前記触媒の密度が低い部
分である低密度部位と、を備え、 前記高密度部位は、該高密度部位が具備
された前記アノード触媒層及び前記カソード触媒層において、層の全体に
亘って分布するように点在し、隣り合う前記高密度部位で互い違いになる
ように配置されている、水電解セル。
【請求項2】 前記アノード触媒層がその面内方向で、前記高密度部位と、
前記低密度部位と、を備える、請求項1に記載の水電解セル。
【請求項3】 前記高密度部位は、前記低密度部位よりも、前記触媒の密度
が1.1倍以上高い、請求項1又は2に記載の水電解セル。
【請求項4】 前記アノード触媒層の前記触媒は、酸化イリジウムを含む、
請求項1~3のいずれか1項に記載の水電解セル。
【請求項5】 前記カソード触媒層の前記触媒は、白金担持カーボン及び
アイオノマを含む、請求項1~4のいずれか1項に記載の水電解セル。
3.特開2022-167439 膜電極接合体及びその製造方法
【要約】 下図1のごとく膜電極接合体は、固体高分子電解質を含む電解質
膜と、電解質膜の一方の面に接合されたアノード触媒層と、電解質膜の他
方の面に接合されたカソード触媒層と、電解質膜とアノード触媒層との界
面に配置された第1微粒子とを備え、第1微粒子は、過酸化水素を分解す
る機能を有する第1化合物からなる。このような膜電極接合体は、電解質
膜の表面、及び/又は、アノード触媒層の電解質膜側の表面に、過酸化水
素を分解する機能を有する第1化合物からなる第1微粒子を付着させ、第
1微粒子が付着している面が内側になるように、電解質膜のアノード側の
表面にアノード触媒層を形成し、さらに、電解質膜の他方の面にカソード
触媒層を形成して積層体とし、積層体を熱処理することにより得られる、
固体高分子電解質の劣化を引き起こすラジカルの発生を抑制することが可
能な膜電極接合体を提供すること。
図1.燃料ガス(水素)と酸化剤ガス(空気)を所定の方向に流すガス流
路構造を備えた燃料電池の模式図
【概要】 ソーダ電解装置、水電解装置、燃料電池などにおいて、電気化
学反応を生じさせる部位に膜電極接合体(MEA)が用いられている。M
EAは、酸素と水素の直接反応若しくは電気化学反応によって直接的に生
成するラジカル、又は、過酸化水素を経て生成するラジカルにより、電解
質が攻撃され劣化すると言われている。 例えば、燃料電池においては、ラ
ジカル攻撃により電解質膜の抵抗増加、クロスリークの増加、薄膜化によ
る短寿命化などが起こることが知られている。さらには、ラジカル攻撃に
より生成する劣化生成物により触媒被毒が起こり、電解性能や電池性能が
低下するおそれがある。
そこでこの問題を解決するために、従来から種々の提案がなされている。
例えば、特許文献1(特開2008-098996)には、電解質膜と、電解質膜の
両面に接合された触媒層及び拡散層からなる電極とを備え、拡散層の周辺
部に硝酸セリウムを含浸させた膜電極接合体が開示されている。 同文献
には、 (A)ラジカルによる電解質膜の劣化は、MEAの中央部ではな
く、周辺部付近で顕著に発生する点、及び、 (B)拡散層の端部にCe
を添加すると、発電性能を低下させることなく、有害な過酸化水素を効率
良くセル内から除去することが可能となる点 が記載されている。
特許文献2(特開2018-22570)には、複数の単セルが水平方向に積層されてい
る燃料電池(すなわち、複数の単セルが鉛直方向に立設されている燃料電
池)において、 (a)アノード側撥水層及びカソード側撥水層に、それぞ
れ、ラジカル抑制剤としてのCeO2が含まれており、かつ、 (b)アノ
ード側撥水層及びカソード側撥水層の鉛直上方部位に含まれるラジカル抑
制剤の濃度(溶出したCeイオンの濃度)が、鉛直下方部位に含まれるラ
ジカル抑制剤の濃度より高い 燃料電池が開示されている。 同文献には、
(A)複数の単セルが水平方向に積層されている燃料電池においては、燃
料電池の停止後に残水を排出するための掃気制御を実行しても、MEAの
鉛直下方部位の残水量は鉛直上方部位の残水量より多くなる点、 (B)ラ
ジカル抑制剤が撥水層に均一に含まれている場合、残水量が少ないMEA
の鉛直上方部部位ではラジカル抑制剤の溶出量が少ないために、ヒドロキ
シラジカルによる劣化を抑制できないのに対し、残水量が多いMEAの鉛
直下方部位ではラジカル抑制剤の溶出量が過剰となるために、電解質膜の
プロトン移動抵抗が増大する点、及び、(C)撥水層の鉛直上方部位に含
まれるラジカル抑制剤の濃度を、撥水層の鉛直下方部位に含まれるラジカ
ル抑制剤の濃度を高くすると、残水量が少ない鉛直上方部位でのラジカル
抑制剤の溶出量を確保しつつ、残水量が多い鉛直下方部位でのラジカル抑
制剤の溶出量を抑制できる点 が記載されている。 特許文献3(特開2019-
160604)には、燃料ガスの流れと酸化剤ガスの流れとが対抗する向きとな
るカウンターフロー型の燃料電池において、 (a)アノード(アノード触
媒層又はアノード拡散層)にAgが含まれており、かつ、(b)燃料ガス
の出口側のAg濃度が燃料ガスの入口側のAg濃度より高い燃料電池が開
示されている。 同文献には、 (A)カウンターフロー型の燃料電池にお
いて、燃料ガスの出口側では、入口よりも低湿度となるために、ラジカル
による劣化が起きやすい点、及び、(B)燃料ガスの出口側のAg濃度を
入口側よりも高くすると、燃料電池の発電性能を低下させることなく、ラ
ジカルによる劣化を抑制することができる点 が記載されている。
さらに、特許文献4(特開2014-139939)には、延伸PTFE膜にイオン交
換材料を含浸させたコンポジット膜の一方の面に、イオン交換材料及び白
金担持カーボンを含む第二層が形成された固体高分子電解質膜が開示され
ている。 同文献には、高強度の固体高分子電解質中に白金担持カーボンを
分散させると、燃料電池の寿命が向上する点が記載されている。 Ceイ
オン及びAgは、ラジカルを消去する作用がある。そのため、特許文献1
~3に記載されているように、化学的劣化の激しい箇所により多くのCe
イオン又はAgを添加すると、電解質膜の劣化をある程度抑制することが
できる。 しかしながら、Ceイオン及びAgイオンは、濃度勾配によっ
て電解質膜の面内方向及び/又は膜厚方向に拡散しやすい。
そのため、Ceイオン又はAgイオンが化学的劣化の激しい箇所から移動
すると、劣化抑制効果を十分に発現できなくなる場合がある。 同様にPt
は、ラジカルを消去する作用がある。そのため、特許文献4に記載されて
いるように、Pt電解質膜にPt担持カーボンを添加すると、電解質膜の
劣化をある程度抑制することができる。しかし、Ptも同様に、電解質膜
内においてイオン化し、濃度勾配によって面内方向及び/又は膜厚方向に
拡散する場合がある。さらに、Pt担持カーボンは、Ptが過酸化水素を
生成する機能も有するために、Pt担持カーボンの添加位置によっては電
解質膜の劣化を促進する可能性がある。
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために本発明に係る膜電極接合体は、 固体高分子電解
質を含む電解質膜と、 前記電解質膜の一方の面に接合されたアノード触媒
層と、前記電解質膜の他方の面に接合されたカソード触媒層と、前記電解
質膜と前記アノード触媒層との界面に配置された第1微粒子とを備え、前
記第1微粒子は、過酸化水素を分解する機能を有する第1化合物からなる。
本発明に係る膜電極接合体の製造方法は、電解質膜の表面、及び/又は、
アノード触媒層の前記電解質膜側の表面に、過酸化水素を分解する機能を
有する第1化合物からなる第1微粒子を付着させる第1工程と、前記第1
微粒子が付着している面が内側になるように、前記電解質膜のアノード側
の表面に前記アノード触媒層を形成し、さらに、前記電解質膜の他方の面
にカソード触媒層を形成して積層体とする第2工程と、前記積層体を熱処
理し、本発明に係る膜電極接合体を得る第3工程と、を備えている。
【発明の効果】 電解質膜の劣化は、
(a)カソードからアノードに透過した酸素がアノード触媒上において水
素と反応することでH2O2が生成し、
(b)アノード触媒上で生成したH2O2が電解質膜内に拡散し、電解質膜
中に不純物として混入しているFeとH2O2とが反応することでヒドロ
キシラジカルが生成し、
(c)ヒドロキシラジカルが電解質を分解する、ことにより起こると考え
られる。そのため、過酸化水素を分解する機能を有する第1微粒子を電
解質膜とアノード触媒層との界面に存在させると、アノードにおいて生
成したH2O2がヒドロキシラジカルとなる前に水と酸素に分解される。
その結果、電解質膜の分解が抑制され、電解質膜の化学的耐久性が向上
する。
4.特開2022-134386 気液分離装置、気液分離方法、電気分解装置、電
気分解方法
【要約】
下図5のごとく、気液の混相流体から液体と気体とを分離する気液分離装
置1であって、混相流体における気体のみを透過させる疎水性膜53によ
り形成される混相流体の疎水性隔壁部と、疎水性隔壁部に混相流体を供給
する流体流路400とを備えた装置の小型化を実現できる技術を提供する。
図5.第1の実施形態に係る気液分離装置の内部構成と流体の流れとを
説明するための模式図
【符号の説明】
1 気液分離装置 1A 水電解装置 10A,10B,10C 電解セル
12A 放熱管(放熱部) 400 流体流路(供給路) 52 親水性膜(
親水性隔壁部) 53,53’ 疎水性膜(疎水性隔壁部) 616 水素
排出路(排出路) 712 酸素排出路(第2排出路) 81a,81b
集電板(カソード側電極部、アノード側電極部) 800 固体高分子電
解質膜 801 カソード側ガス拡散電極層(カソード側電極部) 802
アノード側ガス拡散電極層(アノード側電極部) 811,812 水流路
(液体供給室、第2液体供給室)
【発明の効果】
以上に説明した本実施形態によれば、気液分離に親水性膜52及び疎水性
膜53のみを用いて混相流体における液体と気体とを良好に分離する気液
分離機能を奏することができる。そのため装置構成は極めてシンプルであ
り、従来と比較して装置サイズの小型化を実現できる。特に、流体流路
400を挟むようにシート状の親水性膜52及び疎水性膜53が配設され
親水性膜52に隣接して液体流路200が形成され、疎水性膜53に隣接
して気体流路300が形成されている。よって、気液分離装置1は図1に
示されるように平板状に形成することができ、装置や構造物の隙間等の小
さなスペースにも設置することができて、搬送も容易である。このような
小型の気液分離装置1は、微小重力場においても機能するため、気液分離
装置が必須であるが設置スペースが限られる宇宙ステーションのような環
境化では極めて有用である。また、シンプルな構成であるため、メンテナ
ンス性もよく、低コスト化をも実現できる。さらに使用する際には各管部
にポンプ等を接続するのみでよいため、作業性も良い。
この項つづく
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SBクリエイティブ(2023/06発売)
今話題の「ChatGPT」や「Stable Diffusion」などの「生成AI」がもたらすビ
ジネスチャンスをつかめ。生成AIとは、「コンテンツやモノについてデー
タから学習し、それを使用して創造的かつ現実的な、まったく新しいアウ
トプットを生み出す機械学習手法」であり、新しいものを「創造する」と
いう意味において、従来のAI(Discriminative AI:認識系AI/識別系AI)
とは区別される。 本書では、第一線のソフトウェアの具体例の紹介など
を通じて、これらのデジタルの画像(イラストや写真加工、写真生成)、
動画、音楽・音声、文章を生成するAIが生み出すチャンスとともに、問題
点とその解決の流れについて解説。 内容説 ChatGPTが引き起こす
破壊的イノベーションとは?我々のビジネスはどうなるのか?
目 次
1 生成AIの萌芽
2 次々に登場する実用的なサービス
3 生成AIがはらむ問題
4 無限の可能性を予測する
5 生成AIがもたらす未来
著者等紹介 白辺陽[シラベヨウ] :新サービス探検家。夏の雑草のよう
に新サービスが登場するIT業界で仕事をしながら、将来性を感じるサー
ビスについて調べてみたことを書籍としてまとめている。新サービスの多
くはユニークな技術を使った新しいコンセプトを持っていて、まだ日本語
での参考資料が少ないものも多いのですが、自分自身が納得いくまで理解
した上で、例示・図解・比喩を多用して読者の方に分かりやすく伝えるこ
とを信条とする。未開拓の山に入り、藪をかき分けて道を作り、絶景が見
られるポイントまでの地図をつくる。そんな仕事を続けていきたいと考え
ている
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わたしは何んなの ⑤
ここでは、アルゴリズミカルな人類社会を人工知能(AI)の脅威を描いた
SF映画より考察してみよう。
AI兵器の潜在的な危険を描く『ステルス』 アメリカ海軍の極秘プロジェ
クトに参加することになったベン・ギャノン大尉は、仲間のカーラ、ヘン
リーとともに最新ステルス戦闘機に乗ることになる。さらに、3人の前に新
たな「仲間」として、高性能AIを搭載した完全無人のステルス機「E.D.I
(エディ)」が登場。 ベンたちは対テロ戦で着実に成果を上げていくが、
ベンはE.D.Iを信用できないままでいた。そんなある日、任務中にE.D.Iを
雷が直撃。その後のチェックでは損傷なしと判断されたが、次の任務中に
E.D.Iが暴走を始め、危険と判断したターゲットに独断で攻撃しようとす
る。 ベンたちはE.D.Iの暴走を止めるために後を追う。
一人残ったベンは空中給油を受けながらE.D.Iを探すが、E.D.Iに捕捉され
ドッグファイトに突入するが、既にロシア領空内に侵入した為、ロシア空
軍機の迎撃を受ける。ベンは生き残る為にE.D.Iと共に共闘する道を選ぶ。
一方、カーラは帰還途中に機体が操縦不能となり、北朝鮮上空で墜落して
しまう。カーラは韓国領へ脱出を図るが、途中で北朝鮮軍に発見されてし
まい、追われる身となってしまう。 ベンとE.D.Iは互いに一歩も譲らずに
いたが、ロシア空軍の迎撃を受けてE.D.Iが損傷する。 ロシア軍基地への
攻撃が不可能となったE.D.Iは、ベンの説得を受けて母艦への帰還を決意し、
カミングスの指示でアラスカに向かう。しかし、ベンとE.D.Iはカミングス
が何かを企んでいることに気付き、同時にカーラが北朝鮮領内で孤立して
いることを知る。ベンはアラスカに到着するが、そこでカミングスの命令
を受けた男に殺されそうになる。カミングスはE.D.Iのミスを抹消するため
に、秘密を知るベンの命を狙い、E.D.Iのデータを初期化しようと図ってい
た。
ベンはE.D.Iの開発者オービット博士の協力を得てE.D.Iを修理し、E.D.Iに
乗り込みアラスカを脱出してカーラを救いに北朝鮮に向かう。カミングス
は情報隠蔽と口封じを図ったことが露見し、マーシュフィールド大佐に拘
束されそうになるが、拘束を逃れるために自殺する。 カーラは北朝鮮兵に
狙撃され、負傷しながらも韓国との国境に到着するが、北朝鮮軍に捕捉さ
れてしまう。そこにベンとE.D.Iが到着し、国境警備隊を制圧する。しかし、
北朝鮮軍のヘリコプターの攻撃を受け、脱出出来なくなる。E.D.Iはベンと
カーラを守るため、ヘリコプターに突撃して大破する。二人は徒歩で北朝
鮮を脱出し、無事に韓国領に到達する。
風蕭々と碧い時
John Lennon Imagine
アルバム『終わりなきこの愛』 2019.4.24
Richard Greidaman WE'RE ALL ALONE
ウィア・オール・アローン
●今夜の寸評: TO CONTINUE MEANS TO NEVER GIVE
浄土宗 月訓