極東極楽 ごくとうごくらく

豊饒なセカンドライフを求め大還暦までの旅日記

マルチシュミレーション概論Ⅰ

2023年01月31日 | 環境リスク本位制


彦根藩二代当主である井伊直孝公をお寺の門前で手招き雷雨から救っ
たと伝えられる"招き猫"と、井伊軍団のシンボルとも言える赤備え。
(戦国時代の軍団編成の一種で、あらゆる武具を朱塗りにした部隊編
のこと)の兜(かぶと)を合体させて生まれたキャラクタ。愛称「ひ
こにゃん」。

  RE100革命渦 急成長


安価で環境にも優しい小型の水力発電システム「RHT」とは Gigazine


環状プロペラの実力は? Gigazine

 
  技術的特異点でエンドレス・サーフィング

 

【再エネ革命渦論 82: アフターコロナ時代 281】
マルチシュミレーション概論Ⅰ



再生エネルギー開発に着手し、20数年経ていよいよ最終段階Ⅱは入り、
築くことがあった。30数年前、職場で『マルチメディア』研究会を立
ち上げ、カラーブラウン管の終焉の軟着陸と同時、カラーディスプレ
イの未来を構想しながら、『デジタル革命渦』をとらえようといて自
主的開始したものだが、シャドーマスク量産のまっただ中(高粗利%
まで上昇する)、液晶・プラズマなどの薄型ディスプレイの猛追が始
まろうとしてきたおりで、なんでそんなことを考えたのか? マルチ
思考というのが私の基質(気質)なのだが、それはさておき、現在、
「マルチエージェント・シミュレーション:MES」が流行っているこ
とを知るが、語源は、既に1960年代末には、コンピューターを使わず
に行われており、その後のコンピューター技術の発展により、より大
規模で様々なマクロ現象に対象にして、コンピューター上で、多数の
エージェントが自律的に動き、他のエージェントなど周囲状況と相互
作用する仕組みを作り上げることが可能となった。現在ではマルチエ
ージェント・シミュレーションとは、この技術を用いたコンピュータ
上の実験のことを指し----因みに、「エイジェント」とは、ユーザー
や他のソフトウェアの代理・仲介を果たすソフトウェア➲ソフトウ
ェアエージェント(構成要因、説明要因)----複数(マルチ)の「エ
ージェント」を用いた仮想実験(シミュレーション)のことを意味す
る。これは余談だが、まだこの時には半導体製造装置(前工程/後構
工程)事業の黒字化はほど遠く、唯一、洗浄装置(半導体製造工程の
40%?)が立ち上がっていくころであった。そして、1995年には自
費で『マルチメディア事典 : 21世紀に向けて社会・情報革命のバイ
ブル』(産業調査委)で購入し、仮想現実・拡張現実などを学ぶ。
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【参考文献】
・J.M. Epstein & R. Axtell, 1999, 人工社会-複雑系とマルチエー
  ジェントシミュレーション-(訳:服部正太・木村香代子), 共立
  出版, 東京
・山影進, 2007, 人工社会構築指南 artisocによるマルチエージェン
 トシミュレーション入門,書籍工房早山,東京
・生天目章, 1998, マルチエージェントと複雑系,森北出版,東京
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つまりは、『再エネ』は「オール・ソーラ・システム」「オール・ウ
インド・システム」「オール・バイオマス・システム」「エネルギー・
ストレージ・システム」などの「マルチシュミーション・システム」
の支援をえて『脱炭素システム;Decarbonization system』が完全統
合され、「先端技術本位制×環境リスク本位制」が確立されていく。
しかも、それは試用段階から実用段階の端間に立っている。

NEDO事業の
人工光合成の国際的なコンペティションで1位


NEDO事業の成果が人工光合成の国際的に1位獲得
NEDOの「二酸化炭素原料化基幹化学品製造プロセス技術開発」事業の
成果を利用し、人工光合成化学プロセス技術研究組合(ARPChem)の
支援の下、東京大学と(株)INPEX(以下、本チーム)は人工光合成
の国際的なコンペティション「Fuel from the Sun:Artificial Photosynthesis
に出場、昨年12月5日に行われた表彰式で結果が発表され、本チームが
1位を獲得。NEDOが2014年度~2021年度に実施した「二酸化炭素原料
化基幹化学品製造プロセス技術開発」(本事業)で人工光合成化学プ
ロセス技術研究組合(ARPChem)は、東京大学特別教授/信州大学特
別特任教授 堂免一成光触媒テーマリーダの下、太陽光エネルギーを
利用して光触媒によって水からソーラー水素を製造する技術開発に取
り組んできました。本事業の成果として国立大学法人東京大学らと共
同で、昨年度は屋外において 100㎡の光触媒パネルによる水素製造実
証に成功。今般、東京大学と株式会社INPEXは、本事業で得た成果と
メタン合成技術を組み合わせ、ARPChemの支援の下、欧州連合(EU)
の機関である欧州イノベーション会議(EIC) 主催の人工光合成の国
際的なコンペティション「Fuel from the Sun:Artificial Photosynthe
sis」に
出場。コンペティションは、7月4日~7日にイタリア・ロンバルディ
ア州のイスプラにおいて行われ、22チームから予選を通過した
チー
ムが人工光合成のプロトタイプ装置を屋外で3日間運転した。
コンペティションでは、人工光合成技術により実用的な燃料合成を行
う機能的なプロトタイプ装置を構築する技術力を競う。東京大学は、
本事業の成果を活用して水素を製造し、得られた水素と二酸化炭素(
主催者供給)をメタンに変換する装置を(株)INPEXと共に構築し、
メタン燃料を製造しました(図1左)。 そして、12月5日の表彰式で
その結果が発表され、本チームが第1位となり、賞金として5百万ユー
ロを獲得しました(図2)。今回の成果は、これまでNEDO事業で培っ
た水素製造技術と(株)INPEXが推進しているメタン合成技術を組み
合わせることで実現。


光触媒パネル反応器の基本単位(左)と紫外光照射時の水分解反応時の様子(右)



今回の光触媒は紫外光のみの吸収であるため、変換効率が1%未満と
低い値にとどまってしまう。この点については、今後数年以内に可視
光と紫外光の両方を吸収できる光触媒を開発し、5~10%の達成を目
指す。


❏ 特開2021-23840 金属酸化物含有複合体およびその製造方法、
【要約】
周期表で第6族~第12族に分類される金属を2種以上含む金属酸化
物の粒子と、金属酸化物の粒子を担持する担体とを含み、金属酸化物
は、スピネル型、またはペロブスカイト型の結晶構造を形成し、金属
酸化物の粒子の平均粒子径が5nm以下である、金属酸化物含有複合
体。金属酸化物は、CuCo2O4、MnCo2O4、またはFeCo
2O4である、金属酸化物含有複合体。担体は、TiO2、SnO2、
Al2O3、PbO2、またはZnOの粒子である、金属酸化物含有
複合体。油中水型のミセルを含むエマルジョンである第1液と第2液
とを混合する工程、混合液に担体を加える工程、混合液に水溶性有機
溶媒を加える工程、混合液から担体を含む不溶物を取り出す工程、お
よび、不溶物の焼成工程を含む、金属酸化物含有複合体の製造方法で、
触媒として機能することができ、二酸化炭素を効果的に光還元するこ
とが可能な複合体材料の提供。

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特許第5946773B2号 エタノールを製造するための同時糖化発酵法
【特許請求の範囲】
【請求項1】
a)不溶性固形物および多糖類を含んでなる前処理バイオマスを提供
 するステップと;  
b)多糖類を発酵性糖類に変換するための少なくとも1つの糖化酵素
を提供するステッ プと;  
c)原核生物エd)撹拌用のインペラを含むバイオリアクター内で、
 a)の前記前処 理バイオマス、b )の前記糖化酵素、およびc)
 の前記原核生物エタノール産生体を含んでなる糖化発酵混合物を調
 製するステップと;
d)撹拌用のインペラを含むバイオリアクター内で、a)の前記前処
 理バイオマス、b )の前記糖化酵素、およびc)の前記原核生物エ
 タノール産生体を含んでなる糖化発酵混合物を調製するステップと

e)前記糖化発酵混合物中で前記原核生物エタノール産生体を培養す
 るであり、100μm~600μmのサイズのバイオマス粒子の存
  在下で前記撹拌により総糖化発酵混合物1kg当たり0.2ワット
  以下の出力が前記糖 化発酵混合物に供給され、前記原核生物エタノ
  ール産生体がエタノールを産生する、ステップとを含んでなる、エ
  タノールを製造する方法。




【ウイルス解体新書 159】



序 章 ウイルスとは何か
第1章 ウイルス現象学
第2章 COVID-19パンデミックとは何だったのか


新型コロナワクチンがなければ死者は4倍になっていた
米国の2023年1月24日時点での新型コロナウイルス感染症(COVID-19)に
よる死者数が110万人を突破しており、世界で最も多くの犠牲者を出してい
るが、世界に先駆けてワクチンを開発し、国を挙げてワクチン接種を進めた
米国でこれほどの死者が出ているのを見ると「結局ワクチンには意味がな
かったのでは?」と疑問に思う人もいるかもしれないが、もしワクチ
ンがなけ
れば死者数は4倍にも膨れ上がっていたとする模擬実験研究
結果を公表。

2020年12月に新型コロナウイルスワクチンの接種が始まって以来6億
5500
万回以上の接種が行われ、人口の80%が少なくとも1回の接種を
受けた。
こうしたワクチン接種プログラムの効果を検証すべく、イェ
ール大学感染症
モデリング分析センタのチームは、COVID-19のパンデ
ミックとワクチンの影
響をモデル化してシミュレーションを行い、研
究チームが使用した「COVID-
19の年齢層別・病原体ベースモデル」に
は年齢別のCOVID-19リスク、米国
の人口統計、併存疾患の有病率、パ
ンデミック政策や人々の移動を考慮し
た接触パターン、ワクチンの効
果、ワクチン接種や感染により獲得された免
疫の減少など、さまざま
なパラメータが含まれている。また、新型コロナウイ
ルス(SARS-CoV-
2)としてはオリジナルの武漢株に加えて、イオタ株、アル
ファ株、ガ
ンマ株、デルタ株、オミクロン株の5つの変異株が想定されていた。

このモデルを使って、もしワクチンがなかったらどうなるかの「反実
仮想シナ
リオ」と、実際に観察されたパンデミックの軌跡を比較する
シミュレーション
を行った結果、新型コロナウイルスワクチンの接種
が始まった2020年12月から2022年11月までの間に、ワクチン接種が行
われたことで325万人の死
亡が防がれ、1億1985万件の感染や1860万件
の入院が回避されたことが
分かり、同期間におけるCOVID-19の死者数
は79万8000人、感染症例は8200万件、入院数は480万件であったこと
を踏まえると、ワクチンがなければ死者は4.1倍、感染者は1.5倍、入
院者数は3.8倍となり、追加で必要な医療費は1兆ドル(約130兆円)に
上ったと推測。今回のシミュレーションにより、ワクチンで数千万
件のCOVID-19の感染が予防されたことが分かったが、これは数値以上
に意義のあるものだと評価----COVID-19にはたとえ回復しても認知機
能などに長期的な影響が及ぶ「ロングCOVID」や、体力低下などのリ
スク伴い影響しているためであるという。

第3章 パンデミック戦略「後手の先」
終 章 備えあれば憂いなし



新・国債の真実―99%の日本人がわかっていない
目次
はじめに

1章 まず「これ」を知らなくては始まらない―そもそも「国債」っ
 て何だろう?(企業は金を借りて運営する、国も同じ;政府は予算
 を立て、「足りない額の国債」を発行する ほか)
2章 世にはびこる国債のエセ知識―その思い込い込みが危ない(
何の知識もなく語っている人が多すぎる;「倹約をよしとする」と
「借金は悪」となる ほか)
3章 国債から見えてくる日本経済「本当の姿」―「バカな経済論」
 に惑わされないために(なぜ財務省は「財政破綻する」と騒いでい
 るのか?;財務省ロジックに乗っかる人々もいる ほか)
4章 知っているようで知らない「国債」と「税」の話―結局、何を
 どうすれば経済は上向くのか(経済を「道徳」で考えると、大きく
 見誤る;政府がお金を使うということは、国内にお金を巡らせるこ
 と、ほか)
5章 「国債」がわかれば、「投資」もわかる―銀行に預けるくらい
 なら国債を買え(国債は金融商品の「プレーンバニラ」;低金利下
 では、国債が最強の金融商品 ほか)
--------------------------------------------------------------
第2章
「国債発行残高はGDPの200%」を心配しなくていい理由
  日本の国債発行残高が、どれくらいか知っているだろうか。だい
たいGDP(国内生産)の200%くらいだ。
 これを、「今月のお給料が30万円なのに、60方円も借金があるよう
なもの、大変なことだ」などと考えるのは、これまた半径1メートル
の見方でしかない。
 すでに再三説明しているように、国情は政府の借金だ。
 誰から借りているかというと、主に民問金融機関である。彼らが国
債を買うから、政府は予算で足りない分を補填できる。これは前章で
も説明したとおりだ。借金である以上、国債には利子がつく。金利に
納得できなければ、民間金融機関は国債を買わない。
 今のところ、そんな事態にはなっていないから、民間金融機関はお
おむね金利に納得しているということだ。
 これが何を意味するか、わかるだろうか。
 先ほど「日本の国債発行残高はGDPの200%」と問いて、「大
変だ」と思ったかもしれないが、じつはまったくそんなことはないと
いうことだ。
 もし「国債が多く発行されすぎている」と民間金融機関が判断した
ら国債は買われなくなり、そうなれば国債の金利はどんどん上がる。
需要と供給の関係で、買いたい人が少ない場合は、買い手により有利
な条件をつけなくてはいけないからだ。
 でも、すでに述べたように、国債の金利は低いまま取引されている。
いい換えれば、これは民間金融機関が国債をまだまだ欲しがっている
ということだ。つまり、国債は「発行されすぎ」ではないのである。
 GDPの2倍などという数字に驚く前に、金利は上昇していないと
いう現状を見れば、現時点での国債発行残高には何も問題ないという
ことが、すぐにわかるのだ。

 それでも納得できない人は、こういったらわかるだろうか。
 借金というのは、必ず誰かの資産になる。

 国債は政府の借金だが、貸している民間金融機関にとっては「資産
」である。民間金融機関は国債という資産を買って、利子収入を得て
いるのである。
 今ほど低金利では、「利がやで儲ける」というほど大きな額にはな
らない。しかし、わずかでも利子収入を生む「資産」であることには
違いない。

 しかも、前項でも説明したように、国債は金融市場の「コメ」だ。
だから金融機関は、金利が低くても国債を買い続ける。
 肘金とは、どこ王でいっても、「借りる側」と「貸す側」の二者関
係の話だ。貸し手が喜んで貸している間は金利は低いままだが、「な
んだか危ないから、もう貸したくない」という貸し手が増えれば金利
は上がる。
 国債は金利が低いまま取引されているから、「発行されすぎ」とい
うロジックは成り立だない。
 やはり単純な話なのである。
 さらに、根本問題として、発行残高だけをみるのはバランスシート
の右側だけなのでまずい。
 バランスシート側の議論は、やはり必要なのだ。
                        この項つづく

風蕭々と碧い時代


Jhon Lennon  Imagine





曲名: 君は我が運命 1958年  唄:ポール・アンカ
作詞&作曲:ポール・アンカ
-------------------------------------------------------------
You are my destiny
You share my reverie,
You are my dream come true
That's what you are

You are my destiny, you share my reverie
You are my dream come true, that's what you are
You share my sweet caress, you feel my loneliness
You are my dream come true, baby that's what you are

Heaven, I love you so
The emptiness
Can't take your love from me
I stay alone and think of you .....

 
『ゴールデンボウル』は、日本テレビ系で2002年4月20日から7月6日
にかけて土曜日21:00 - 22:00(Surprise Saturday枠)に放送された
テレビドラマ。2002年9月12日にDVD・VHS化。 キャッチコピーは「恋
は、10フレまでわからない」。金城武主演のボウリングをテーマにし
たドラマ。経営難に陥った老舗ボウリング場「ゴールデンボウル」を
舞台に、ボウリング好きの証券マンの恋愛、活躍を描く。『You Are
My Destiny』ポール・アンカ (ソニー・ミュージック)。劇中では
「Diana」をはじめ「Lonely Boy」「Put Your Head On My Shoulder」
「Kissin' On The Phone」など、ポール・アンカの楽曲が多数使用さ
た。

ポール・アンカ(英語: Paul Anka, 1941年7月30日 - )は、カナダ
出身の歌手、シンガーソングライター。「ダイアナ」などのヒットで
世界的に知られる。レバノンの正教徒移民の子としてオタワで生まれ
た。1990年にアメリカ市民権を得ている。ニール・セダカやデル・シ
ャノンと共に、ポップスの草創期を代表するシンガーソングライター
であり、その草分け的存在でもある。 1957年に自分の弟のベビーシ
ッターへの片思いを綴った自作曲「ダイアナ」でデビューする。この
曲はいきなり、Billboard Hot 100の1位にランクインした。その後、
「君は我が運命」、「ロンリー・ボーイ(英語版)などのヒットを飛
ばす。 1960年代半ばからはヒット曲に恵まれず低迷するが、70年代
にはトム・ジョーンズに「シーズ・ア・レイディ」を提供。また1968
年にフランク・シナトラにスタンダード「マイ・ウェイ」を提供。こ
れは、アンカがクロード・フランソワの楽曲(Comme d'habitudeいつ
ものように)の歌詞を全く新たな英詞で書き直し、自身もカバーして
いる。また、自身も1974年にオディア・コーツとのデュエット曲であ
る「二人のきずな(英語版)」を、Billboardの1位にチャートインさ
せ、カム・バックした。 2002年にはドラマ「ゴールデンボウル」の
主題歌に「君は我が運命」が起用され、劇中でもアンカの楽曲が何曲
も使用された。 via Wikipedia
--------------------------------------------------------------

/https://youtu.be/V9s0f0zleIs     Papa  ( original with lyrics)
/https://youtu.be/ghtEqXYEb7U  Hold Me Till The Morning Comes 
/https://youtu.be/kvazBqAlx58?list=RDEMpOhO7gXH_qjHPIWPqC6gEA
/https://youtu.be/ar-zZ21iW9w

● 今夜の寸評:(いまを一声に託す)

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どうする人類③

2023年01月29日 | 環境リスク本位制


彦根藩二代当主である井伊直孝公をお寺の門前で手招き雷雨から救っ
たと伝えられる"招き猫"と、井伊軍団のシンボルとも言える赤備え。
(戦国時代の軍団編成の一種で、あらゆる武具を朱塗りにした部隊編
のこと)の兜(かぶと)を合体させて生まれたキャラクタ。愛称「ひ
こにゃん」。



「蛇行剣」「盾形銅鏡」発掘の現場が一般公開 
多くの人が訪れる 奈良・富雄丸山古墳(2023年1月29日) 




いそがしさにかまけていると重大な情報を取り逃がしてしまう。1月
28日は発掘現場が一般公開され、鏡や剣の現物は保存処理中のため
展示はなかったが、貴重な発見の現場をひと目見ようと大勢の人が集
まったというこの奈良市の富雄丸山古墳は第6次の発掘調査で、盾の
形をした青銅鏡や、同時代の東アジアの鉄剣としては最大である全長
2m37cmの蛇行剣が発掘。いずれも古墳時代の金属工芸の水準の
高さを示す傑作とされていた。この場所は、出生地の生駒市高山は、
くろんど池より少し南で山中伸弥教授でおなじみの奈良先端技術大学
より西で郡山城近くの古墳は北側に位置する近鉄「富雄駅」周辺であ
る。


類例のない鼉⿓⽂盾形銅鏡&日本最大の蛇行剣が出土 Giazine

 
  技術的特異点でエンドレス・サーフィング
 

 ペロブスカイト表面修飾で高効率高耐久達成
スズ-鉛混合系ペロブスカイト薄膜を効果的に表面修飾する手法(パ
ッシベーション法)を開発
京都大学らの研究グループは、スズ-鉛混合系ペロブスカイト薄膜を
効果的に表面修飾する手法(パッシベーション法)を開発。ペロブ
スカイト薄膜の表面をピペラジン(PP)などのジアミンで処理するこ
とで、表面でのプロトン移動反応によりジアンモニウムで構造修飾す
ることが可能であり、さらにフラーレンのトリカルボン酸誘導体(C
PTA)を塗布することで、ペロブスカイト薄膜表面のスズ上に選択的
に配位結合できることを発見。これらを組み合わせた相乗的表面修飾
法により、スズを含むペロブスカイト太陽電池で22.7%の光電変換効
率を達成するとともに、窒素ガス雰囲気下で>2000時間、空気中でも、
450時間でも90%以上の出力を保つ高い耐久性を実現。


図 本研究で開発した相乗的ペロブスカイト表面パッシベーション法
 の概要図:(1)FA+やMA+(ホルムアミジニウムやメチルアンモニウ
 ム)からピペラジン(PP)へのプロトン移動、(2)CPTAがSn2+に結
 合、(3)PP2+がペロブスカイトのグレイン界面に浸透、(4)アンモニ
 ウムからPPへのプロトン移動、(5)グレイン界面でもCPTAがSn2+に
 結合、(6)CPTAとPP2+ が水素結合で隣り合ってペロブスカイト表面
 を構造修飾(パッシベーション)する。
【成果】
表面修飾を施したペロブスカイト半導体を用いて、太陽電池(FTO/PE
DOT:PSS/ペロ ブスカイト/C60/BCP/Ag)を作製し、特性を評価。ジア
ミンだけで処理をした場合、20.8%の光電 変換効率が得られ、表面処
理により開放電圧のが 40 mV 向上。しかし、その一方で、J-V 曲線に
は大きなヒステリシスが残ることもわかった。これに対して、CPTA
とジアミン(PP)の混合溶液で、処理することで、ヒステリシスがな
くなり、開放電圧がさらに向上するとともに、曲線因子(FF)と短絡
電流密度も向上し、22.3%の光電変換効率(VOC = 0.88V, JSC = 31.2
mA cm–2 , FF = 0.81)を与えることがわ かりました。本手法を用い
ることで、再現性よく高効率の太陽電池の作製を可能にし、三ヶ月間
にわたり 作製した太陽電池セルの各月の光電変換効率の平均値は、
21.10±0.67%、20.07±0.72%、21.61±0.40%を 記録し、最大で 22.7
%の光電変換効率が得られました。また、得られた太陽電池は高い耐
久性を示し、不 活性ガス雰囲気下で保存したセルは、ジアミンのみの
処理の場合では初期の特性の 69~83%にまで低下し た一方で、CPTAと
ジアミンを組み合わせた処理を行なったセルは2000時間後でも96%の特
性を保持し、 連続光照射条件下でも、>450 時間でも 90%の特性を保
持しました。 本研究では、XPS 測定の結果と理論計算に基づいて、ピ
ペラジンと3つのカルボキシル基をもつフラ ーレン誘導体 CPTA が
、ペロブスカイト半導体薄膜の表面でどのように相乗的に機能し、効
果的なパッ シベーションを実現しているかの詳細を明らかにするこ
とに成功する。
【展望】
スズー鉛混合型だけでなく、スズ系ペロブスカイト半導体 3-5)の表
面修飾にも適用可能 なものであり、今後、鉛フリー型のペロブスカ
イト太陽電池のさらなる高性能化も加速するものと期待 されます。
本研究成果は、京大発ベンチャー「(株)エネコートテクノロジーズ」
(注 1)にも技術移転し、 高性能のペロブスカイト太陽電池の実用
化に向けた開発研究を展開していく予定。



マイクロソフト 25年に再エネ100%実現
Microsoftは2025年までに電力消費を再生可能エネルギーで100%カバ
ーすることを目指し、再生可能エネルギーの導入を進めている。今回
の戦略的提携はその動きの一環で、エネルギーを調達する企業がソー
ラーサプライヤーと直接協力して大規模な再生可能エネルギーを取り
入れる初の事例となる。大手ソーラーパネルメーカーのQセルズと戦
略的提携を締結したことを発表。これにより、少なくとも2.5ギガ
ワット分、一般家庭だと40万世帯に供給するのに十分なだけの電力が、
Microsoftと協力する開発者に提供される。
なお、ニュースサイトのThe Vergeは、世界のソーラーパネルの約 80
%は中国で製造されていて、サプライチェーンの問題やウイグルでの
労働虐待の申し立てから、アメリカ全体でソーラーエネルギーの展開
が難しくなっていることを指摘。韓国が拠点のQセルズと提携するこ
とでボトルネックを解消しようとする試みだと述べている。


❏ 特許5757558 家畜飼料の製造方法及び家畜飼料
【概要】
牛の畜産において生産効率を上げるために濃厚飼料依存型の飼育方式
が主流になっている。しかしながら、この濃厚飼料依存型の飼育方式
は、牛等の反芻動物の生理を無視することになる。このため、濃厚飼
料依存型の飼育方式は、ルーメン(第一胃)機能異常にともなうルー
メンアシドーシス等の消化器病を中心とした代謝性疾病発生の原因に
なっている。ルーメン機能異常の主な原因は、ルーメン液のpHが中
性域に維持できず5.5以下まで低下し、ルーメン内に生育する微生
物の恒常性が破壊されることにある。この現象は、濃厚飼料の主要な
エネルギー源であるデンプン等の易分解性炭水化物が消化され、揮発
性脂肪酸や乳酸が短時間に生成されることにより起こる。特に、ルー
メン機能の安定化に重要な役割を果たしているプロトゾア(原生動物)
はpH6.0以下の状態が長く続くとルーメンから消失する。このpH
の低下を抑制するためには、牧草などの粗飼料の給与を増やすことが
求められている。しかしながら、粗飼料の生産には広大な農地と労働
力を要するため、北海道を除いては慢性的な不足を来たしている。

ここで、牧草と主要な成分が同じである木材は反芻動物の粗飼料とし
て注目されている。従来の木材を用いた反芻動物の粗飼料として、特
許文献1を参照すると、飼料成分として鋸屑(オガコ)等の木材チッ
プと、微生物培養液で処理され黒酵母菌を含有する発酵生成物とを配
合または混合させたことを特徴とする牛用飼育餌が記載されているが、
木材では、構成成分であるリグニンが、飼料になる栄養成分であるセ
ルロースやヘミセルロースのような糖質を覆い、消化を阻んでいる。
リグニンは、高等植物の木化に関与する高分子のフェノール性の生体
高分子化合物であり、高度に重合して、巨大な三次元網目構造を形成
している。また、リグニンは、反応性が乏しい難分解性の化合物であ
り、反芻動物のルーメン内の通常の微生物では消化できず、通常の酵
母でも分解できない。このため、従来技術1の牛用飼育餌中の木質成
分は、実際には、ほとんど消化されない。よって、当該木材チップの
給与は、主にルーメンを刺激する効果が期待できるのみであった。

そこで、従来の木材を用いた反芻動物の粗飼料として木材より得られ
るチップ原料を加圧条件下で蒸煮し、次いで得られた蒸煮物を擂り潰
し、繊維状とすることを特徴とする家畜粗飼料の製造方法が記載され
ている。一般に木材を高温・高圧の水蒸気で蒸煮するとヘミセルロー
スに含まれるアセチル基が遊離して酢酸が生成し、酸性状態になる。
この酸性下でヘミセルロースの一部が加水分解し、低分子化して水に
可溶になる。また、リグニンも可塑化して、有機溶媒やアルカリで抽
出が可能になるとされている。この状態の家畜粗飼料は、ヘミセルロ
ースが水に溶けて流出し、更に木材の細胞壁構造が破壊されているの
で、消化酵素が侵入しやすくなる。よって、セルロースやヘミセルロ
ースが、栄養として消化されるようになる。実際に、蒸煮法で製造さ
れた木質飼料は、牛を対象にした野外実証試験で、通常飼料を与えた
牛と成長状態に差がないことが実証されている。

【課題解決手段】
粉砕媒体質量が17.9G以上の加速度で木質原料に高衝撃力を付加
する乾式の粉砕装置により、木材から得られる含水率20%以下の木
質原料のリグニン構造を粉砕して微粒子化し、前記微粒子化された微
粉末を反芻動物の飼料として用いることを特徴とする。家畜飼料の製
造方法は、前記微粒子化は、前記微粉末の平均粒径が10μm〜50
μmになるように微粒子化することを特徴とする。更に、前記微粉末
を、圧縮成型機で成型加工することを特徴とする。家畜飼料の製造方
法は、前記木質原料は、間伐材をチップ化することで得られる含水率
100%以下の木材チップを衝撃式粉砕機で含水率を20%以下に調
整し、500μm程度の粒径にして用いることを特徴とする。家畜飼
料の製造方法は、前記木質原料は、杉間伐材を皮つきのままチップ化
して用いることを特徴とする。食品副産物又は食品廃棄物を含むこと
を特徴とする。食品副産物又は食品廃棄物は、ふすま、米糠、醤油粕、
おから、ビール粕、焼酎粕、酒粕、廃糖蜜のいずれかであることを特
徴とする。

【発明の効果】
含水率20%以下の木質原料を高衝撃粉砕装置によりリグニン構造を
粉砕して微粒子化することで、木質原料から、安価で、栄養価が高く、
安全性の高い反芻動物用の家畜飼料を提供することができる。



新・国債の真実―99%の日本人がわかっていない
目次
はじめに

1章 まず「これ」を知らなくては始まらない―そもそも「国債」っ
 て何だろう?(企業は金を借りて運営する、国も同じ;政府は予算
 を立て、「足りない額の国債」を発行する ほか)
2章 世にはびこる国債のエセ知識―その思い込い込みが危ない(
何の知識もなく語っている人が多すぎる;「倹約をよしとする」と
「借金は悪」となる ほか)
3章 国債から見えてくる日本経済「本当の姿」―「バカな経済論」
 に惑わされないために(なぜ財務省は「財政破綻する」と騒いでい
 るのか?;財務省ロジックに乗っかる人々もいる ほか)
4章 知っているようで知らない「国債」と「税」の話―結局、何を
 どうすれば経済は上向くのか(経済を「道徳」で考えると、大きく
 見誤る;政府がお金を使うということは、国内にお金を巡らせるこ
 と、ほか)
5章 「国債」がわかれば、「投資」もわかる―銀行に預けるくらい
 なら国債を買え(国債は金融商品の「プレーンバニラ」;低金利下
 では、国債が最強の金融商品 ほか)
--------------------------------------------------------------
日銀が国値を買うと「円安」になる  

 政府は国債を発行する。  
 民間金融機関は政府から入札で国債を買う。  
 日銀は民間金融機関から国債を買い、その利子収入を政府に納める。
 
 国債を巡るこんな関係性が、すでにはっきりとわかったと思う。  
 最後に触れておきたいのは、日銀が民間金融機関から国債を買う影
響だ。これが、「買いオペレーション」「量的緩和」と呼ばれる金融
緩和策であることは、すでに説明した。  
 国債を買うことで、日銀が民間金融機関に資金を出し、民間金融機
関から民間企業などへの融資や投資が活性化するように誘導する。  
 また、民間金融機関から国債を買うことで利子収入(通貨発行益)
が生じ、それを政府に納める(通貨発行益が国庫納付金となる)。  
 すると政府が使えるお金が増え、公共投資などが増え、結果的仁雇
用剔出となって失業者が減る。  
 金融緩和策とは、こんなふうにして世の中に出回るお金を増やして
やろう、というものだ。この日銀による金融緩和策は、為替にも影響
する。結論からいえば、日銀が国債を買うと「円安」になるのだ。  
 はたして読者のなかに、為替がどうやって決まるかをちゃんと説明
できる人は、どれくらいいるだろうか。というのも、日本のマスコミ
が為替について説明する際には、ほとんどが「誰かの発言がきっかけ
で円安に動いた」程度であり、為替が決まるメカニズムにまで言及す
ることは少ないからだ。
エコノミストが出てきて解説する場合でも、せいぜい日米の金利がこ
うなったから為替が動いた、などと説明するだけだ。

 では為替が決まるメカニズムは何かというと、「2つの通貨の交換
比率」だ。つまり、通貨の「量」の比率で決まるのである。
 たとえば、日本の円がアメリカのドルよりも相対的に多くなると、
円の価値が下がり、円安になる。
 非常にざっくりとした印象をもったかもしれないが、これは国際金
融理論においても正当とされる説明なのだ。

2章 世にはびこる国債のエセ知識 その思い込みが危ない
何の知識もなく語っている人が多すぎる
 ざっと国債の概要がわかったところで、さらに踏み込んでいこう。
 「国債とは何か」といえば、前章の説明でだいたい話が済んでしま
う。勘のいい人なら、前章の内容さえちゃんと理解できれば、世には
びこる暴論、珍論に惑わされることもないだろう。
 ところが、不思議なことに「国債とは何か」がわかっていてもなお、
おかしなロジックを垂れ流す人たちがいる。
 経済は本質がわかれば、じつにシンプルで公明正大な世界だ。国債
も同じである。
 つまるところ、おかしなロジックを並べる人たちは、国債の本質を
本当には理解していないか、あるいは何か裏の思惑があるか、そのど
ちらかなのだろう。
 私に批判的な人たちのことだけをいっているのではない。「高橋洋
二‥tいいことをいう」といっている人たちでさえ、「本当にわかっ
ているのかな」と首をかしげざるをえないことが多々あるのだ。
 たとえば、「国債は政府の借金だが、政府は返す必要がない」なん
てことをいう人がいる。まったく呆れるしかない、トンデモ論だ。

「借りたものを返す」----これはいうまでもなく、世の中の道理だ。
 政府も例外ではなく、「借金はきっちり返さなくてはならない」と
いうのは、法律でも定められている。もし、返さないと政府がいった
ら、それはデフオルト(債務不履行)官菅になってしまって、国債は
暴落して国民経済は大変なことになる。
 かといって、よく聞く「国債発行額が膨れ上がっているのは、将来
世代に負担をかけることだからよくない」というのも見方によっては
誤りだ。
 国債の本質がわかっていれば、「国債は借金だから全額返す義務が
あるが、きちんとバランスシートなどで国の財務状況を見れば、現在
の国債発行額には何も問題がない」ということがわかる。
 ちやんとした知識もないのに、どうしてわかったようなことをいえ
るのか。
 私には不思議でならないが、そういう人が多いのは紛れもない事実
である。
 経済の素人のみならず、多くの人が「正しい」と思っているマスコ
ミですら、似たり寄ったりなのだから、余計にたちが悪い。

 おかしな論調に流されないためにも、しっかり、リテラシーを磨い
ておいたほうがいい。おかしな論調に流されないためにも、しっかり
リテラシーを磨いておいたほうがいい。
 これから、世にはびこるエセ知識の何か間違っているのかも見なが
ら、さらに国債の知識を深めていこう。

「倹約をよしとする」と「借金は悪」となる 
 経済学には「合成の誤謬」という言葉がある。簡単にいえば、個人
レベルで見れば正しいことでも、同じことをみんながやったら困る、
という話だ。

 日々倹約して、お財布のなかにあるお金だけで、何とかやりくりし
< なくてはならない。
 これは、個人としては当たり前の感覚だろう。そうでなくては、生
活費を借金することになってしまう。それはそれでけっこうなのだが
、こういうミクロの話をそのままマクロに当てはめると、たちまち問
題が生じる。
 私は、よく「半径1メートルの思考で、世の中全体を見てはいけな
い」といっているが、倹約志向にも同じことがいえるのだ。 仮に国
民全員が倹約しだしたら、どうなるか。
 消費が落ち込み、企業の業績が悪化し、給料が下がり、悪くすると
失業してしまう。
 経済では、何事も表裏一体だ。自分はお金を使う側であると同時に、
受け取る側でもある。
 自分も含めて、みんながお金を使わなくなれば、当然、自分か受け
服る額も小さくなり、その結果、世の中は不景気となってしまうのだ。
個人レベルで倹約をして、お給料に見合った生活を送ろうとすること
は、何も否定しない。家計が毎月赤字で大の車となっては大変だ。私
だって、日々、無駄遣いをしないように気をつけている。
 ただ、それと同じ視点で世の中全体を見るのは間違っているのだ。
 「倹約をよしとする」のは、散財を重ねて借金をするといった事態
を防ぐためには、必要な感覚だろう。
 しかし、それが行きすぎて「倹約は絶対善」とすると、「借金は絶
対悪」となってしまう。こうなるともう、借金のすべてを敵視するこ
とになり、企業の借金も国の借金も全部ダメ、という短絡思考に陥って
しまうのだ。たとえば、経営難に陥った会社があるとする。負債が何
億、何百億にも膨れ上がっていると、そこにばかり目が行き批判しが
ちだが、本当の問題は「莫大な借金があること」そのものではない。「
借金を返せるだけの資産がなかったこと」だ。
 つまり、借金に見合うだけの資産がある限り、じつはどれほど借金
が積み重なってもかまわないといっても過言ではない。
 単純な倹約思考で断じるのは、間違っているのだ。 
 そういう意味でいえば、個人レベルでも「借金=絶対悪」とするの
はおかしい。
 たとえば、連日、豪遊するためにお金を借りていれば、ただただ借
金がかさむだけだ。これはもちろん論外だが、一方、お金を借りて家
を買ったとしたら借金の裏側に不動産という資産ができることになる。
 実際にローンを組むかどうかは個々の価値観だろう。ただ、こうい
う借金を否定する人はいないはずだ。特に企業であれば、借金して設
備投資をしなければ会社の発展は望めない。まったく同様のことが、
国債にもいえる。
 マスコミも財務告‥も、なぜか「目本政・府は旧情をこんなに発行
している」「また増えた」と騒いでいるが、これは企業や個人の借金
の額だけを見て騒いでいるようなものだ。
 だが、当然ながら国には負債もあれば資産もある。国債発行だけを
見て問題視するのは、経済のプロであれば決してしない、一面的な見
方なのである。
 結局は、財務宮原や経済記者といえども、経済のプロではないとい
うことだ(財務官僚は、その上うに装っている可能性もあるが)。
 半径Iメートルでしか考えることができず、マクロでは考えられな
い、そういう人たちに、惑わされてはいけない。

「借金をなくせ」で国債がなくなったら、大変なことになる
 「国債は政府の借金であり、増えれば増えるほど国民の負担が増す
」という論調は、いまだ根強い。
 そこまで国債を悪者扱いしたいのなら、本当に国債がなくなったら
どうなるか考えてみればいい。
 はたして国の借金がなくなり、国民はいっさいの負担をのがれ万々
歳となるか。
 いや、そうはならない。
 この点をしっかり理解するには、「金融市場における国債」という
国債のもう1つの顔を理解しなくてはいけない。

 国債は政府の借金だが、同時に金融市場にはなくてはならない「商
品」でもあるのだ。金融市場では、国債以外にも株や社債といった金
融商品が取引されているが、基本は「国債と何か」という取引だ。
 つまり、国債と株、国債と社債を交換するという取引が基本である。
 たとえばAさんが、白分かもっている○社の株を△社の社債と交換
したいと思っても、「こんな株はいり・ません」と拒否されたら交換
することができない。
 でも、株と国債の交換なら簡単にできる。だからAさんは株と国債
を交換し、さらにその国債を欲しかった△社の社債と交換する。
 これは、物々交換とお金を介した売買の比較で考えると、わかりや
すいだろう。
 たとえば、大根3本をジャガイモー袋と交換したくても、それがい
くらお買い得であろうと、相千加大根を欲しがっていなければノ取引
は成立しない。
 でも、大根3本を500円と交換すれば、それでジャガイモー袋加
買える。
 ここで、もしお金が存在しなかったら、どうなるか。大根とジャガ
イモの取引か、つねに成立するとは限らないから、取引は激減するだ
ろう。
 今の話の大根とジャガイモが金融市場における株と社債、お金が金
融市場における国債に当たる。お金がなくなったら大根とジャガイモ
の淑引か激減するように、国債がなくなったら社債や株の寂引か激減
する。
 企業は銀行からの融資のはかに、社債や株で資金を得ているから、
たちまち資至難に陥ってしまうだろう。
 このように国債は、金融市場において「お金」、あるいはかつての
「コメ」のような役割を果たしている。これが、「政府の借金・国債」
のもう1
つの顔だ。
 とにかく、すぐに他の商品と交換できる、非常に使い勝手のいい金
融商品なのである。

 ここで「お金と同じ役割なら、お金だけもっていればが出るかもし
れないから、一応説明しておこう。いいではないか」という意見 お
金はお金としてもっている限り、利益を生まない。でも、国債は国の
借金であり、利子がつく。金融市場は、利払いのやりとりを通じて、
経済を動かしているといえる。そのなかで、利益を生まないお金をも
っていては、とてもやっていけない。ちょっとの利払いでも得ていか
なくては商売を続けられないという、シビアな世界なのだ。
 国債は金融市場をこんなふうに根っこから支えている。その国債が
なくなっては、金融機関は商売ができない。ひいては、現在、私たち
が生きている金融資本主義社会の発展も望めなくなってしまう。
 金融マンなら、「国債は政府の借金だからないばうがいい」なんて
絶対にいわないはずだ。国債がなくなれば、金融機関の仕事は大幅に
縮小し、失業しかねないからだ。
 アメリカのニューヨーク市場、イギリスのロンドン市場など、金融
資本主義が発展している他の国の金融市場でも、国債を介した取引が
一番多い。
 国債の発行額は国によって違うが、国債がなくては金融市場が成り
立たないという点では変わらない。
 唯一、先進国のなかで、あまり国債を発行していない国はドイツだ。
 第一次世界犬戦後のドイツでは、生産性がガタ落ちになった。モノ
が減れば、相対的にお金がだぶつく。物価はモノとお金のバランスだ
から、第一次世界犬戦後のドイツではハイバーインフレが起こった。
つまり、ありえないくらい大足に、「お金が余った状態」になったの
である。
 そのトラウマが根強く、ドイツはインフレを起こすような政策には
消極的だ。国債の発行は、お金を世の中に出回らせてインフレを誘導
する。だからドイツは、国債をあまり発行しないというわけだ。
 フランクフルト市場も、東証やニューヨーク市場、ロンドン市場に
比べれば小規模である。
 こういう例外的な国はあるが、国債には金融市場の「コメ」「必須
商品」としての重要な役割がある。
 「国債の借金だからダメこというのが、いかに無知からくる見方か
ということが、ここでもよくわかるだろう。
                         この項つづく

 風蕭々と碧い時代







曲名: ロマンスの神様(1993年12月) 唄: 広瀬香美

● 今夜の寸評:(いまを一声に託す)どうする人類!
環境活動家と警察が「衝突」し、グレタさんがドイツで拘束されたと
いうニュースに対して日本では冷ややかである。京都議定書発効国で
ありながら、原子力発電の再稼働に血眼の日本でならやむをえないと
いうことか。「1.5℃目標は死んだ」若者たちが感じている“COPの限
界”が時代の流れを逆照射する。しかし、わたし(たち)は屈するこ
とはない。

 

コメント
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電子でチン!七変化

2023年01月28日 | 環境リスク本位制


彦根藩二代当主である井伊直孝公をお寺の門前で手招き雷雨から救っ
たと伝えられる"招き猫"と、井伊軍団のシンボルとも言える赤備え。
(戦国時代の軍団編成の一種で、あらゆる武具を朱塗りにした部隊編
のこと)の兜(かぶと)を合体させて生まれたキャラクタ。愛称「ひ
こにゃん」。



【今日の電子でちんランチ】
降雪除去処理で町内はくたくた。そこで、暖かいそばを彼女に注文す
ると、エビ天蕎をだしてくれるというので、丸餅を焼いて「勝っちん」
仕立てにと注文(贅沢だね)。しかし、これが短時間でできあり、本当!
日本って素敵ですよね。

 

技術的特異点でエンドレス・サーフィング


廃プラスチックを直接プラスチックの原料に

「マイクロ波で急速加熱」(オール・バイオマス・システム '23)で
掲載しているように、マイクロ波の化学プラントの実用化が本格化し
ている。東京工業大学の和田雄二教授によると(「高度炭素・水素循
環に資する革新的反応・分離のためのCxHyOz制御科学」)、①反応速
度を10倍にできれば反応容器の大きさは1/10にできる可能性があり、
従来の化学工場のサイズを大幅に小さくでき、②エネルギー消費が減
らせ、③太陽電池から直接電源供給できるようにしたいとかたり、震
災時の様に、緊急に燃料製造が必要な場合には、大がかりに燃料を持
ち込むのではなく、食用油があってメタノールがあってそれを処理で
きる太陽光パネルが乗った反応炉があれば、現地調達でバイオディー
ゼルを製造する事ができる。マイクロ波装置は、そのような小型オン
サイトの装置としての役割を担うことができるし、そのポテンシャル
を持っていると離している(「マイクロ波を語る/ナノ粒子~マイク
ロ波の可能性」)。
【関連特許技術】
特許 第6404523B1号 銀ナノ粒子の製造方法
【概要】
近年、金属微粒子を含有する導電性インクを基材上に印刷して焼成、
極めて微細な電子回路やデバイスを形成するプリンテッドエレクトロ
ニクス技術が注目。導電性インクに用いられる金属微粒子は、従来か
ら知られた導電ペースト中の導電フィラーよりもはるかに小さいナノ
メートルサイズの粒子であるため、ナノ粒子特有の融点降下により低
温で焼結させることができ、かつ金属箔に近い高い導電性を実現でき
るという特徴がある。このような導電性インクに用いられる金属の種
類としては、銀、金、銅等があるがその技術事例としていかのような
ものがある。

1.シュウ酸銀と、オレイルアミンとを反応させて少なくとも銀とオ
 レイルアミンとシュウ酸イオンとを含む錯化合物を生成し、生成し
 た錯化合物を加熱分解して銀超微粒子を生成する方法
2.金属ナノ粒子の製造方法に関し、カルボン酸ニッケル及び1級ア
 ミンを含む混合物を100〜165℃の範囲内の温度に加熱して錯
 化反応液を得た後、錯化反応液をマイクロ波照射によって170℃
 以上の温度に加熱して錯化反応液中のニッケルイオンを還元し、1
 級アミンで被覆されたニッケルナノ粒子のスラリーを得る方法。
3.金属酸化物や金属水酸化物を分散した有機溶媒にマイクロ波を照
 射して加熱することにより金属微粒子を製造する方法
4.金属ナノ粒子を溶液中で化学反応によって形成する金属ナノ粒子
 の作製方法において、溶液に金属源である無機化合物の粉末を分散
 させる工程と、分散剤を添加する工程と、熱及びキャビテーション
 の少なくとも一方を照射し、無機化合物を還元する工程を含むこと
 を特徴とする金属ナノ粒子の作製で熱の照射方法としてマイクロ波
 が挙げられている。
【課題解決】
シュウ酸銀−アミン錯体から銀ナノ粒子を得る方法に着目し、アルキル
アミン及びアルコキシアミンのマイクロ波吸収性が良いことを見出し、
アルキルアミン及びアルコキシアミンの少なくとも一方とマイクロ波
照射により加熱とを組み合わせて還元を行なえば、僅か数分で銀ナノ
粒子を合成できることを発見、続いて。アルキルアミン及びアルコキ
シアミンの少なくとも一方とマイクロ波照射による加熱とを組み合わ
せて還元を行なえば、僅か数分で銀ナノ粒子を合成できることを発見。
【発明の効果】
粘性の高いシュウ酸銀−アミン錯体から粒度分布の狭い銀ナノ粒子を短
時間で大量に製造できる。


※上表1から分かるように、実施例1〜5では、マイクロ波を用いる
ことで急速加熱することができ、合成時間を大幅に短縮することがで
きた。また、マイクロ波加熱によれば、反応容器の壁面近傍と中心部
を同時に加熱し、粘性のある混合液をムラなく加熱することができた
ので、分散メジアン径の小さい銀ナノ粒子を製造することができた。
更に、実施例1〜5において得られた銀ナノ粒子は、分散性及び希釈
性が良好であり、低温(120℃)で焼成したときの体積抵抗値が低
いものであった。


【最新人工光合成技術】
光合成は、植物が光エネルギーを使って水と空気中のCO2から酸素と
デンプンなどの糖類を生産する営みとしてよく知られる。植物は、光
エネルギーを使って葉緑体の中にある膜に並んだタンパク質複合体が
水を酸化し、そこで得られたエネルギーでCO2を分解して糖類を生産
している。この方法は水素を使わないが、太陽光エネルギー変換効率
が0.2~0.3%程度と低く、事業化には程遠い効率である。一方、人工
光合成では、タンパク質複合体の代わりに光触媒を使う。光触媒を使
って水を水素と酸素に分解、その後、水素だけを分離膜を使って取り
出し(ソーラー水素)、CO2と合成触媒を使って反応させて有機化合
物を生産する仕組み。 この人工光合成では太陽光エネルギー変換効
率を飛躍的に高められるが、一方で多くの技術課題が残っている。特
に、光触媒と分離膜、合成触媒の3つが実用化に向けたキーポイント
となる。



特開2021-63246 還元反応用電極、還元反応用電極の製造方法、お
よび還元反応用電極を用いた反応デバイス
【要約】Ru錯体ポリマーを用いた大面積化、高出力化が可能な還元
反応用電極、その還元反応用電極の製造方法、およびその還元反応用
電極を用いた反応デバイスを提供する。
【解決手段】基材12と;炭素繊維と炭素との複合基材と、Ru錯体
モノマーとN,S,Bのうち少なくとも1つを含む5〜9員環構造を
有する複素環式芳香族化合物とを含んで構成されたRu錯体ポリマー
と、を含む触媒層16と;を有し、触媒層16におけるRu錯体ポリ
マー中のRu錯体モノマーの含有量は、3.35×10−6mol/c
を超え、6.70×10−6mol/cm未満の範囲であり、複
素環式芳香族化合物の含有量は、1.32×10−6mol/cm
超え、2.64×10−6mol/cm未満の範囲である、還元反応
用電極10である。
【発明の効果】Ru錯体ポリマーを用いた大面積化、高出力化が可能
な還元反応用電極、その還元反応用電極の製造方法、およびその還元
反応用電極を用いた反応デバイスを提供することができる。 


図1.本発明の光触媒材を示す模式断面図
【符号の説明】 100 光触媒材 1 光触媒層 11 凸部
11S 凸部の頂点又は頂上部 12 凹部 12B 凹部の底点又は
底部 2 絶縁性の基板 3 光触媒粒子 4 親水性バインダー 5
水 6 細孔 T11 凸部11の厚さ T12 凹部12の厚さ D
触媒層における凸部と凹部との高低差 D 基板2における凸部と凹
部との高低差

特許7202527光触媒材及びその製造方法 徳留弘優 中村俊夫
【概要】
光触媒を用いた水分解による水素製造技術として、光触媒粒子を基板
に固定化した膜(光触媒層)の開発が進められてきている。例えば、
特開2012-187520号公報(特許文献1)には、基材上に光
触媒層を有する水分解用光触媒固定化物であって、光触媒層が窒化物
又は酸窒化物である可視光応答型光半導体と、可視光応答型光半導体
に担持された助触媒と、親水性無機材料とを含む、光触媒固定化物が
例示されている。特許文献1によれば、親水性無機材料粒子を共存さ
せることによって、光触媒層内に水が浸入し易くなり、光触媒層の内
部においても光水分解反応を生じさせることができ、また、親水性表
面によって生成ガスが光触媒層に付着し難くなる結果、生成ガスの気
相中への拡散が促進されるため、反応効率が向上したとされている。 
WO2014/046305号公報(特許文献2)には、基材と、基
材に固定化されてなる光触媒層とを含んでなる光触媒材であって、光
触媒層が、一次粒子径が100nm以下である水素発生用可視光応答
型光触媒粒子と、酸素発生用可視光応答型光触媒粒子とを含むものが
例示されている。この例では、水素発生用可視光応答型光触媒粒子と
酸素発生用可視光応答型光触媒粒子とが互いに接触している。 特開
2017-124393号公報(特許文献3)には、基材と、基材に
固定化されてなる光触媒層とを含んでなる光触媒材であって、光触媒
層が、水素発生用可視光応答型の第1の光触媒粒子と、酸素発生用可
視光応答型の第2の光触媒粒子と、特定のエネルギー準位を有する導
電性粒子とを含むものが例示されている。この例では、光触媒層にお
いて、導電性粒子が第1の光触媒粒子と第2の光触媒粒子とに接続さ
れるように配置され、導電性粒子により電気性に接続された第1の光
触媒粒子および第2の光触媒粒子は高い光触媒活性を発現することが
可能とされている。

図2 本発明の光触媒材の一実施形態を示す模式断面図

特開2017-155332号公報(特許文献4)には、基板である
第1導電体と、第1導電体上に配置された複数のピラー構造体を含み、
かつ透明である第2導電体と、ピラー構造体の表面上に配置された、
可視光光触媒を含む光触媒層とを含む光電極が例示されている。この
例では、光電極を水分解の電極として利用する場合、光電極の光触媒
層側の面がピラー構造体の形状を反映した凹凸形状を有することによ
り、水分解反応によって発生した気泡(水素又は酸素)が光電極外へ
放出しやすいため、水分解反応の効率を高めることが可能とされてい
る。しかしながら、この例では、光触媒層を担持するピラー構造体の
凹凸形状を光触媒層に反映することにより、光電極構造中にマクロ的
に凹凸形状の光触媒層を形成しているに過ぎない。つまり、この例で
は、光触媒層自体が凹凸形状を有しているわけではなく、また光触媒
層の膜厚は一定である。
票1.

※水素発生用可視光応答型光触媒粒子
水素発生用可視光応答型光触媒粒子は、光学的バンドギャップを有す
る半導体粒子である。水素発生用可視光応答型光触媒粒子が可視光を
吸収することで、水素発生用可視光応答型光触媒粒子におけるバンド
間遷移等の電子遷移により、伝導帯あるいはバンドギャップ内に存在
する電子アクセプター準位に励起電子を生じ、かつ価電子帯あるいは
バンドギャップ内に存在する電子ドナー準位に励起正孔を生じる。水
素発生用可視光応答型光触媒粒子とは、この励起電子および励起正孔
のそれぞれが反応対象物を還元および酸化することが可能な光触媒材
料である。つまり、水素発生用可視光応答型光触媒粒子は、例えば、
可視光線を照射することで生成する励起電子が、水を還元して水素を
生成可能な光触媒材料である。水素発生用可視光応答型光触媒粒子の
伝導帯あるいはバンドギャップ内に存在する電子アクセプター準位は、
例えば、水の還元電位(0V vs.NHE(標準水素電極電位)a
t pH=0)よりも負な位置にある。また、水素発生用可視光応答
型光触媒粒子の価電子帯あるいはバンドギャップ内に存在する電子ド
ナー準位は、例えば、第2の光触媒粒子の伝導帯位置よりも正な位置
にある。
 水素発生用可視光応答型光触媒粒子の好ましい例としては、Rhドー
プSrTiO(SrTi1-xRh:x=0.002~0.1)、
IrドープSrTiO(SrTi1-xIrO3:x=0.002~
0.1)、CrドープSrTiO(SrTi1-xCr:x=
0.002~0.1)、Cr及びTaドープSrTiO(SrTi
-x―y
CrTa:x=0.002~0.1、y=0.002~
0.1)、La及びRhドープSrTiO(Sr1-xLaTi1―
Rh:x=0.005~0.2、y=0.005~0.2)等
の遷移金属あるいは貴金属の少なくとも1種類がドープされたペロブ
スカイト型SrTiO、CuO、CuO、CaFe、NiO、
Bi、BiOX(X=Cl,Br,I)、GaN-ZnO固溶体、
LaTiON、BaTaON、BaNbON、TaON、Ta3-
、Ge等の遷移金属あるいは典型金属を含有する酸窒化物あ
るいは窒化物、CuGaS、CuInS、Cu(Ga,In)S
CuGaSe、CuInSe、Cu(Ga,In)Se、Cu
ZnSnS(CZTS)、CuZnSn(S,Se)等のGa、
In、Al等の典型金属を含む銅複合硫セレン化物、LaTiCu
、LaTiAgS、LaTiCuSe、La
TiAgSe等の酸硫セレン化物からなる群から選択される1
種以上が挙げられる。 
酸素発生用可視光応答型光触媒粒子:
酸素発生用可視光応答型光触媒粒子は、光学的バンドギャップを有す
る半導体粒子である。酸素発生用可視光応答型光触媒粒子が可視光を
吸収することで、酸素発生用可視光応答型光触媒粒子におけるバンド
間遷移等の電子遷移により、伝導帯に励起電子を生じ、かつ価電子帯
に励起正孔が生じる。酸素発生用可視光応答型光触媒粒子とは、この
励起電子および励起正孔のそれぞれが反応対象物を還元および酸化す
ることが可能な光触媒材料である。つまり、酸素発生用可視光応答型
光触媒粒子は、例えば、可視光線を照射することで生成する励起正孔
が、水を酸化して酸素を生成可能な光触媒材料である。酸素発生用可
視光応答型光触媒粒子の価電子帯は、例えば、水の酸化電位(+1.
23V vs.NHE(標準水素電極電位)at pH=0)よりも正
な位置にある。また、酸素発生用可視光応答型光触媒粒子の伝導帯は、
例えば水素発生用可視光応答型光触媒粒子の価電子帯位置よりも負な
位置にある。

酸素発生用可視光応答型光触媒粒子の好ましい例としては、BiVO
XドープBiVO(X:Mo,W)、SnNb、WO、Bi
WO、FeTiO、Fe、BiMoO、GaN-Zn
O固溶体、LaTiON、BaTaON、BaNbON、TaO
N、Ta、Ge等の遷移金属あるいは典型金属を含有する
酸窒化物あるいは窒化物からなる群から選択される一種以上が挙げら
れる。 光触媒層中に含まれる固形分全体に対する光触媒粒子の含有
割合は、1wt%以上99wt%以下であることが好ましく、光触媒
粒子の種類、形態などに応じて適宜決定すればよい。例えば、一段階
励起により水を水素と酸素に光分解できる光触媒粒子の含有割合は5
0wt%~90wt%であることが好ましく、二段階励起により水を
光分解し水素あるいは酸素を生成できる光触媒粒子の含有割合は30
wt%~90wt%であることが好ましい。

※光触媒粒子の助触媒
本発明において、光触媒粒子の表面に助触媒を担持させることができ
る。これにより、水の還元および酸化反応が促進され、水素および酸
素の生成効率が向上する。水素発生用可視光応答型光触媒粒子の助触
媒としては、白金、ルテニウム、イリジウム、ロジウム等の金属粒子、
これら金属粒子の酸化物または水酸化物、これら金属酸化物または水
酸化物とCr、Zr、Ta、Ti、Siとの複合体を用いることがで
る。助触媒を光触媒粒子1の表面に担持させることにより、水の還元
反応における活性化エネルギーを減少させることが可能となるため、
速やかな水素の発生が可能となる。酸素発生用可視光応答型光触媒粒
子20の助触媒としては、Mn、Fe、Co、Ir、Ru、Ni等の
金属、これらの金属を混合させた金属酸化物、金属水酸化物もしくは
金属リン酸塩からなる粒子を用いることができる。本発明において、
光触媒粒子の表面に助触媒を担持させることができる。これにより、
水の還元および酸化反応が促進され、水素および酸素の生成効率が向
上する。水素発生用可視光応答型光触媒粒子の助触媒としては、白金
、ルテニウム、イリジウム、ロジウム等の金属粒子、これら金属粒子
の酸化物または水酸化物、これら金属酸化物または水酸化物とCr、
Zr、Ta、Ti、Siとの複合体を用いることがでる。助触媒を光
触媒粒子1の表面に担持させることにより、水の還元反応における活
性化エネルギーを減少させることが可能となるため、速やかな水素の
発生が可能となる。酸素発生用可視光応答型光触媒粒子20の助触媒
としては、Mn、Fe、Co、Ir、Ru、Ni等の金属、これらの
金属を混合させた金属酸化物、金属水酸化物もしくは金属リン酸塩か
らなる粒子を用いることができる。助触媒の平均一次粒子径は、光触媒
粒子の平均一次粒子径の測定方法と同様の方法で求めることができる。
すなわち、助触媒の平均一次粒子径は、走査型電子顕微鏡(例えば、
SU-8220、日立ハイテク製)を用いて、倍率2000倍、2μ
m角の視野で二次電子像を観察した際の結晶粒子20個の円形近似に
よる平均値として求めることができる。助触媒の濃度は、光触媒に対
して、重量当たりの濃度(重量パーセント)として、0.01~5重
量%が適している。助触媒の濃度をこの範囲内とすることで、助触媒
としての効果が望ましく発揮され、あるいは、光触媒粒子の表面に助
触媒が適量担持されているため、助触媒により光触媒の光吸収が阻害
されるリスクが無い。   

※親水性バインダー
光触媒層1は親水性バインダー4を含む。親水性バインダー4は、光
触媒粒子3を結着して、光触媒層1、ひいては光触媒材100の耐久
性を向上させる。さらに、親水性バインダー4は、その親水性により、
光触媒層1の内部で生成された水素ガス及び/又は酸素ガスの気泡の
光触媒層1表面への移動を助ける。光触媒層1の表面に到達した水素
ガス及び/又は酸素ガスの気泡は、上述したとおり、光触媒層1が有
する特別な表面構造により、すなわち凹凸形状の傾斜面または垂直面
により、気泡が成長する前に表面からスムーズに放出される。このよ
うに、本発明の光触媒材にあっては、光触媒層に含まれる親水性バイ
ンダーによる作用と、光触媒層の特定の表面形状による作用とが相ま
って発揮され、高い効率で水を光分解することが可能となり、高い水
素発生能を有する。光触媒層1は親水性バインダー4を含む。

親水性バインダー4は、光触媒粒子3を結着して、光触媒層1、ひい
ては光触媒材100の耐久性を向上させる。さらに、親水性バインダ
ー4は、その親水性により、光触媒層1の内部で生成された水素ガス
及び/又は酸素ガスの気泡の光触媒層1表面への移動を助ける。光触
媒層1の表面に到達した水素ガス及び/又は酸素ガスの気泡は、上述
したとおり、光触媒層1が有する特別な表面構造により、すなわち凹
凸形状の傾斜面または垂直面により、気泡が成長する前に表面からス
ムーズに放出される。このように、本発明の光触媒材にあっては、光
触媒層に含まれる親水性バインダーによる作用と、光触媒層の特定の
表面形状による作用とが相まって発揮され、高い効率で水を光分解す
ることが可能となり、高い水素発生能を有する。親水性バインダーは、
Si、Ti、Zr、Ta、Nb、Fe、Sn等の金属を含む酸化物、
水酸化物または複合酸化物であることが好ましい。親水性バインダー
は、光触媒層1が基板2に密に固定化された場合において、光触媒層
表面の水接触角が20度以下となるような親水性を有することが好ま
しい。
親水性バインダーはいかなる形状であってもよく、例えば、粒状ある
いは被膜状であってよい。ここで、親水性バインダーが被膜状である
とは、光触媒粒子表面上に、明確な粒界を有する粒子としてではなく、
無定形の連続的な被膜として親水性バインダーが担持されている状態
を表す。ただし、光触媒全面を親水性バインダー被膜が覆うと、光触
媒活性表面が失われてしまうことから、親水性バインダーに被覆され
ていない光触媒表面も有することが重要である。光触媒粒子に担持さ
れた親水性バインダーが被膜状の場合、その厚さは1nm以上100
nm以下であることが好ましい。厚さは、たとえば、被膜表面を透過
型電子顕微鏡観察にて観察した際の10点の平均値として求めること
ができる。親水性バインダーが粒状の場合、その平均一次粒子径は

nm以上10μm以下であることが好ましい。平均一次粒子径は、例
えば、粒状物または被膜状物を、走査型電子顕微鏡(例えば、SU-
8220、日立ハイテク製)を用いて、倍率20000倍、200n
m角の視野で二次電子像を観察した際の結晶粒子10個の円形近似に
よる平均値として求めることができる。 (後略) 


【発明の効果】光触媒材によれば、水分解反応によって発生する水素
又は酸素を、逆反応を抑制しながら効率的に採取することが可能であ
り、とりわけ水素発生能が高められた光触媒材を得ることができる。

✔ 次回も人工光合成の最新技術に触れ、中核になる関係技術事例と
 開発研究・展望を調査する。




新・国債の真実―99%の日本人がわかっていない
目次
はじめに

1章 まず「これ」を知らなくては始まらない―そもそも「国債」っ
 て何だろう?(企業は金を借りて運営する、国も同じ;政府は予算
 を立て、「足りない額の国債」を発行する ほか)
2章 世にはびこる国債のエセ知識―その思い込い込みが危ない(
何の知識もなく語っている人が多すぎる;「倹約をよしとする」と
「借金は悪」となる ほか)
3章 国債から見えてくる日本経済「本当の姿」―「バカな経済論」
 に惑わされないために(なぜ財務省は「財政破綻する」と騒いでい
 るのか?;財務省ロジックに乗っかる人々もいる ほか)
4章 知っているようで知らない「国債」と「税」の話―結局、何を
 どうすれば経済は上向くのか(経済を「道徳」で考えると、大きく
 見誤る;政府がお金を使うということは、国内にお金を巡らせるこ
 と ほか)
5章 「国債」がわかれば、「投資」もわかる―銀行に預けるくらい
 なら国債を買え(国債は金融商品の「プレーンバニラ」;低金利下
 では、国債が最強の金融商品 ほか)
------------------------------------------------------------
日銀は民間金融機関から買った

「国債の代金」としてお金を刷る

「政府が発行した国債は民間金融機関が買う」と間いて、こんな疑問
が浮かんだ人もいるのではないだろうか。
 政府の銀行、日銀は何をしているのか、と。
 じつは、日銀が直接政府から国債を買うことも、なくはないいこれ
がいわゆる日銀引受けである。マスコミでは禁じ千と識者が語るが、
毎年行われている。しかし限定的である。
 では日銀は何をするかというと、民間金融機関がもっている国債を
時価で買うのである

 日銀は知ってのとおり、「お金を刷ることができる唯一の銀行」だ。
ただ、必要なつど、単にお金を刷ることはできない,
 私たちが何も受け取らずにお金を払うことがないように、日銀だっ
て、つねに何かを受け取るのと引き換えにお金を刷る。その「何か」
が、民間金融機関が政府から買って保有している「国債」というわけ
だ。
 この売買は、日銀が金融緩和政策の一環として行ない、いわゆる「
買いオペレーション」「量的緩和」と呼ばれる。
 これをすると世の中にお金がより多く出回ることになり、景気回復
の糸口となる。
 ざっとそのメカニズムを説明しておこう。
 日銀が民間金融機関から国債を買うと、その「代金」は民間金融機
関が日銀にもっいる「日銀当座預金」に振り込まれる。
 ただ、日銀当座預金に置いたままでは、お金は「ただのお金」だ。
 だから、民間金融機関は、お金を、「利子収入を生むお金」に変え
るために、企業などに積極的に貸そうとする。
 すると金利が下がる。より低金利でお金を借りられるとなれば、企
業も積極的にお金を借りようとする。
 その結果、世の中に出回るお金が増える。  物価は「物の量」と
「お金の量」のバランスで決まる。お金がより多く出回れば、以前と
比べて相対的にモノよりお金のぱうが多くなるから、インフレとなる。
デフレ 不況のもとでは、これが景気回復につながる。
 こうした「風が吹けば桶屋が儲かる」式の連鎖反応によって、日銀
が民間金融機関 から国債を買いお金を刷ることで、より多くのお金が
世の中に出回ることになるのだ。


日銀は「国債で得た利子収入」を
政府に上納している
 国債は政府の借金であり、借金には当然利子がつく。
 政府は国債を買った民間金融機関に、一定の金利で利払いをする。
 日銀が民間金融機関から国債を買うと、「貸し手」が変わったこと
になり、国債の利子は政府から日銀に支払われることになる。

 ここで押さえておきたいポイントは、日銀と政府の関係性だ。日銀
には政策の独立性があるが、政府がとる大きな方針に従って金融政策
を行なう。
 また、国民が使う通貨を発行したり、旧債の入札や発行にかかる手
続きをしたりなど、政府の財務処理の「事務方」としての役割もある。
 日銀のトップ人事は、国会の同意を得て政府が行なう。予算も政府
が握っている。
 要するに日銀は、日本政府の「子会社」といえるのだ。会計的にも
政府が日銀の過半数の出資証券の所有者であり、まさに日本政府の子
会社になっている。
 これは、どの国の政府と中央銀行の関係においてもまったく同じで
ある。子会社から親会社には、上納金(出資に対する配当)が収めら
れるものだ。日銀もしかりである。

 前項で説明したように、日銀は民間金融機関から買った国債の代金
としてお金(目鍛券)を刷る、目銀からすれば、国債を買い通貨を発
行することで利子収入ができる。
 そのため、日銀が得る国債の利子収入を「通貨発行益」と呼ぶ。国
債の利子収入は通貨を発行することで生じる利益といえるからだ。
 日銀はその通貨発行益を丸々国に納める。これを「国庫納付金」と
呼ぶ。
 政府から見れば、これは税収以外の収入だから「税外収入」と呼ぶ。
 この話は、国の財政をちゃんと理解するうえでかなり重要だから、
ここでしっかり覚えておいてばしい。


 もう一つ、のちのち重要になる知識を、ここで示しておきたい。
 利子収入をもたらす国債は、日銀にとっては「資産」である。
 一方、日銀が発行する通貨(日銀券)は、日銀にとっては「負債」
だ。
 ピンとこない人が多いだろうから、説明しておこう。日銀券は、民
間金融機関の日銀当座預金と代替できる、つまりイコールだ。
 正確にいえば、日銀は国情の代金を日銀当座預金に振り込む。これ
を、民間金融機関が、個人口座からの現金引き出しや、企業などへの
融資の際に引き出し、形のある日銀券(紙幣)として、実際に世の中
に出回らせるのだ。
 日銀券の価値を保証する義務を負うのは、もちろん日銀である。  
 ここでちょっとしたマメ知識になるが、もともと日銀券は、金本位
制だった時代に、金や銀に交換できる「証文」として発行されたのが
始まりだ。
 日銀は、つねに日銀券の発行額に見合う金や銀を、保有しておかね
ばならなかった。
 「日銀券の価値」=「金や銀の価値」たったわけだ。
 いい換えれば、日銀は金や銀を国民から預かっているようなもので、
日銀券は、その金や銀への交換を保証する「債務証書」だったといえ
る。
 今は金本位制ではないから、そのような日銀券の役割は失われてい
る。
 ただ、「価値」を保証するという意味では変わらない。
 つまり日銀券は、今も日銀が発行する「債務証書」のようなものな
のだ。だから、日銀券は日銀の「負債」として計上されるのである。
「負債」というからには、利子がかかりそうなものだが、日銀券には
本来利子はつかない。「本来」といったのは、白川日銀総裁時代に、
日銀当座預金にO・1%の利子をつけることが常態化してしまい、日
銀券は当然無利子であるが、日銀券と代替する日銀当座預金は、完全
無利子の状態ではなくなっているからだ。
 民間企業が民間金融機関にもっている当座預金は、法令で「無利子
」と決められている。
 それは、終戦後に制定された臨時金利調整法に基づく財務省・金融
庁告示によるもので、民間金融機関への国民の当座預金は無利息とさ
れている。
 なお、今や金利自由化の時代なので、臨時金利調整法そのものが不
要であると私は思うが、民間金敵機閉の当座預金だけは無利子とする
ためだけに、この法律が存在しているようだ。
 それなのに民間金融機関が日銀に行なう、日銀当座預金には利子が
つくというのは、非常におかしな話だ。
 2016年1月、日銀当座預金の超過準備金(個人の口座からの現
金引き出しなどに備えて、日銀当座預金に最低限、入れてねかなくて
はいけない法定準備預金額を超える金額)の一部にマイナス金利が課
せられることになった(マイナス金利付き量的・質的金融緩和)。
 超過準備金に対しては、逆に民間金融機関のほうが、利子を払わな
くてはいけなくなったのだ。
 導入された際に、民間金融機関は大騒ぎしたが、本来、得るべきで
はない利子を得てきたのだから、私にいわせれば、妥当な政策である。
これまで甘い汁を吸ってきたのだから、少しは還元してもよかろう、
という話だ。
 しかも、マイナスO・1%の金利になったのは日銀当座預金のごく
一部であり、大部分についてはまだO・1%の金利がついており、ほ
んの少しだけ還元しただけだ。
こんな背景があるため、奥歯にものがはさまったようないい方になっ
てしまったが、元をただせば日銀券は無利子の負債である。
 日銀は、国債を買った額だけの日銀券を発行する。今、説明したよ
うに日銀券は無利子だが、国債には利子がつく。
 というわけで、国債の利子収入は丸々日銀の収入となり、最終的に
は国庫納付金として政府の税外収入になるわけだ。

✔ なんともややこしい話であり、簡単に素人には飲み込めない"処理"
 である(「日銀」の「独立」させる属性の表出である)。
                         この項つづく


  風蕭々と碧い時代



 

 

コメント
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打破!悪循環

2023年01月27日 | 環境リスク本位制


彦根藩二代当主である井伊直孝公をお寺の門前で手招き雷雨から救っ
たと伝えられる"招き猫"と、井伊軍団のシンボルとも言える赤備え。
(戦国時代の軍団編成の一種で、あらゆる武具を朱塗りにした部隊編
のこと)の兜(かぶと)を合体させて生まれたキャラクタ。愛称「ひ
こにゃん」。

 猛烈な気温差に要注意! 高齢者の死亡率は高い理由


厳しい寒さ続く 
冬の入浴中の事故に注意 
節電中でもヒートショック対策を

   

技術的特異点でエンドレス・サーフィング

ファイナル・オールソーラー・システム論Ⅰ


CO2 利用に当たってのボトルネック課題及び研究開発の方向性
内閣府「ボトルネック課題研究会」2018.4.20


 ❏特許第6092426号
太陽放射から利用される合成ガス生成セルによる、二酸化炭素の炭化
水素燃料への変換
【概要】
太陽エネルギーを使用して、二酸化炭素を炭化水素燃料に変換するた
めのプロセスについての考察をおこなう。



❏特開201353228A 太陽光燃料電池
吸収部材上で太陽光を吸収し、光電気化学的に水を酸化して、その水
の酸化反応による生成物を触媒上で二酸化炭素のような炭素含有化合
物と反応させて、所望の炭化水素化合物を生成させる反応によって、
水と炭素含有化合物とから炭化水素を合成する方法

特開2003275599A 二酸化炭素還元用複合光触媒及びそれを用いた二
酸化炭素光還元方法


❏貴金属・希少金属を用いない固体光触媒
【要約】
光エネルギーを利用してCO2を有用な化学物質に変換する「人工光合成
」の実施に向け,これまでさまざまな光触媒の研究が行なわれてきた。
しかしその大半は,貴金属や希少金属を用いたもので,資源制約やコ
ストの観点から,普遍元素からなる固体光触媒の開発が求められてい
た。配位高分子は有望な光触媒材料となりうる可能性を持つ物質だが
実際にはこれまで配位高分子に可視光を吸収させ,配位高分子上で光
触媒反応を駆動させることは困難だった。そこで研究グループは,単
体で可視光を吸収できる能力を持ちながら,これまでCO2変換の光触媒
としては検討されてこなかった,硫黄と金属イオンの配位結合を構造
内に有する配位高分子に注目した。 光伝導性を持つ配位高分子[Pb(ta
dt)]nは,金属イオンとしての鉛の周囲に硫黄等の配位子が連結した基
本ユニットが硫黄の部分で無数に連結した構造を有する。研究ではこ
配位高分子[Pb(tadt)]nをKGF-9と命名。鉛イオン(Pb2+)を含む水溶
液に配位子であるH2tadtを含むアセトン溶液を加え,100℃で48時間
加熱することにより,[Pb(tadt)]nの構造を持つ光触媒KGF-9を合成。
完成したKGF-9は,比較的大きな比表面積を有するものも少なくない配
位高分子としては珍しく,比表面積が0.7m2/gと非常に小さい数値とな
ったが,それにも関わらず500nm程度までの可視光に応答して,CO2
ギ酸に高選択的かつ高効率に変換できることがわかった。


図1.デュアル生体触媒を備えた光触媒システムを使用した CO2 とピ
ルビン酸からのフマル酸の可視光駆動型生産

❏人工光合成でCO2から生分解性プラ原料
先日、掲載した大阪公立大学の天尾豊氏らの研究チームが、人工光合
成によって二酸化炭素(CO₂)からフマル酸を合成に成功しているが、
これはフマル酸が、生分解性プラスチックであるポリブチレンサクシ
ネートの原料として石油由来で合成されているが、再生可能エネルギ
ーを用いてCO₂やバイオマス由来化合物から合成できるようになる。
研究グループは,ピルビン酸に二酸化炭素を結合させ,L-リンゴ酸を
生成するための酵素であるリンゴ酸脱水素酵素(MDH)と,L-リンゴ酸
を脱水しフマル酸を生成するための酵素であるフマーゼ(FUM)を色
素と触媒で構成される光酸化還元系に加え、新たな人工光合成技術を
開発しており、気体状の二酸化炭素を直接捕集し,これを用いた人工
光合成によるフマル酸合成を目指しているが、わたし(たち)が現時
点で最も注目している技術である。



The MEC electrode based CO2ER for high FEMeOH under a low overpotential
at a higher current density.Multienzyme Cascade in Carbon Dioxide Electrored-
uction Fuel Cell Tapan Dey, Rahul Patil, Srikanth Ponnada, Rakesh K. Sharma
and Saikat Dutta Materials Today Sustainability, 2023, 100333

DOI: 10.1016/j.mtsust.2023.100333




図1.太陽光と風力が世界の正味電力容量の増加を支配 画像:ISES

 史上最速のエネルギー変化

さて、太陽光と風力は他のすべての新しい電源を合わせたよりも3倍
速い速度で設置されており、これは、太陽光発電と風力発電が現在、
新しい発電容量を展開するための最も競争力があり実用的な方法であ
ることを市場に基づいた説得力のある根拠となっている。、
化石燃料は、世界の温室効果ガス排出量の4の3を引き起こしている。
しかし、ほとんどの国では、太陽光発電と風力発電は、新しい石炭火
力発電所よりもはるかに速い速度で設置されている (図2)。
中国を除くと、世界の石炭生産能力はここ数年減少しており、古い発
電所は新しい発電所が稼働するよりも早く閉鎖されている。新しい石
炭生産能力の不足は、世界が石炭のピークにあることを意味する。



図2 2021 年の新しい石炭火力発電所 (黒) と新しい再生可能エネル
ギー容量 (緑) 画像:ISES

太陽光と風力の設備容量は 1テラワットを超えている。PVと風力の導
入は指数関数的に増加している。
太陽光発電の累積設置容量は、間も
なく風力を追い越す。世界の太陽光発電の設置容量は、過去 20年間
で 500倍に増加。1985年、現在の PV 業界の主力である PERC技術が
まだ技術革新であり、繁栄するのにさらに 20年を要したとき、PVモジ
ュールの年間総生産量は 25MWp未満であった。今日、個々の Tier 1 PV
モジュールメーカーの多くは、1日あたり25 MWpを生産してい
る。
近年の年間配備率の伸び率は約18%。この成長率を予測すると、2031
年には太陽光発電の設備容量が、原子力、水力、ガス、石炭の合計を
超えることがわかる (図 3)。



図 3: 過去の世界の PV 容量の増加 (青) と将来の予測 (緑)

ヨーロッパ、北米、日本、オーストラリアなどの先進地域の電力消費
量は、1 人あたり年間 7 MWh から 15 MWhに達している。化石燃料を
取り除くための輸送、暖房、および産業の電化には、国の化学産業へ
の参加に応じて、電力需要が 2 倍以上になることが含まれる。したが
って、先進国の電力消費量は、今世紀半ばまでに1人あたり年間 20
MWh に達する可能性がある。 今世紀半ばの世界人口は、約100 億人に
なると予測されている。したがって、化石燃料を使用しない豊かで完
全に電化された世界経済は、年間約 200,000TWhの電力を必要としてい
る。太陽光発電は、他のどの発電源よりもはるかに大きな資源ベース
を持ち、将来のエネルギーのほとんどを提供する必要がある。たとえ
ば将来の総エネルギーの 60%、つまり 120,000 TWh になる。これは、
平均容量係数を 18%と仮定すると、約75TW の太陽光発電の要件に
相当します。今世紀半ばまでにこれを達成するには、2030年代半ばま
でに年間 4 TW の年間設置率に到達する必要がある。年間 PV 展開の
現在の成長率は、これを達成するのにほぼ十分。グローバルな経路探
索は、何が可能かを示すために重要。オーストラリアは、他のどのギ
ガワット規模の電力システムよりも、1人あたりの太陽光発電量が2
倍になっている (図4)。 2030年の国家電力市場に対する政府の目標
は、82% の再生可能電力 (主に太陽光と風力) 。オーストラリアは、
世界の人口のほとんどとともに、中低緯度に位置している。 オースト
ラリアは、太陽光と風力の急速な展開が手頃な電力価格と安定した電
力網と両立することを実証している。


図4: 選択した地域の 2021年の年間太陽光発電量 (1人あたりの MWh)
の概算 (複数の情報源)。画像:ISES 2023年1月25日 PV 戦略委員会、
国際太陽エネルギー学会 (ISES)。 著者:Prof. Andrew Blakers /ANU)
& Prof. Ricardo Rüther (UFSC).

揚水式水力エネルギー貯蔵の形での大規模なエネルギー貯蔵は、既製
の低コスで影響の少ない技術であり、すでに 200 GW の規模で展開さ
れている。 ほぼすべての場所で無制限の規模で利用できる。ANU グロ
ーバル PHES アトラスには、合計 2,300 万GWh の貯留容量を持つ
616,000 の川外 (閉ループ) サイトがリストされている。これは、世
界の100%%再生可能エネルギー システムをサポートするために必要な
容量の約 50倍。太陽光発電と風力発電の急速な普及に対応して、オー
ストラリア政府は15GWの揚水式水力発電を発表。



わずか5分! ペロブスカイトソーラーの障害
ペロブスカイト太陽電池およびモジュールの可能性は、セルからモジ
ュールへとスケールアップする際の安定性や効率の損失などの問題に
よって、依然として妨げられているが、シンガポールの南洋理工大学
の科学者であるアナリサ・ブルーノは、これらの課題のほとんどは近
い将来に克服される可能性があると言う。

検証①:効率23.7%の逆ペロブスカイト太陽電池
2021年12月3日。ドイツとイタリアの研究チームは、1.184 V の短絡電
流と 85%という驚くべき曲線因子を持つ逆ペロブスカイト太陽電池を
設計した。 デバイスは、大きな有機陽イオンとの界面を変更すること
て構築されている。


製造手順とデバイス アーキテクチャの回路図
画像:アメリカ協会


風蕭々と碧い時代


Jhon Lennon   Imagine


曲名:ゲレンデがとけるほど恋したい  唄:広瀬香美
作詞/作曲:広瀬香美  ジャンル:J-POP

あなたとネ 今日がチャンスネ
次のステップ進みたいの
さっきからネ 気づいてるよネ
夜空にぎわす天使の羽根
今夜は積もるかもしれない
時間も電車も止まってほしい
つないだ手にギュッと力こめた

ゲレンデがとけるほど恋したい。』(ゲレンデがとけるほどこいし
たい)は1995公開の日本映画。本作は、ニュージーランドが舞台とな
り、スキーやスノーボードなどのウインタースポーツを通して、若い
男女4人の恋と友情を描いた青春映画である。なお本作がきっかけとな
り、主演俳優の大沢たかおと主題歌を歌う広瀬香美が1999年に結婚した
が、2006年に離婚している。 

● 今夜の寸評:(いまを一声に託す)打破!悪循環

 猛烈な気温差に要注意! 高齢者の死亡率は高い理由





入浴中の死亡者数は年間1万9千人いるとも推計されている。熱中症
による死亡者数は平成29年において、635人。交通事故による死
亡者数は、平成30年は、3532人。対策のの中で、お風呂を沸か
す際には、41度以下に設定が推奨されている。自動お湯はり機能が
ある給湯器なら、リモコンで設定が可能。また、温度計を使って自分
で調整するのもよいですね。一緒に住んでいる家族の中に高い温度に
設定したい人がいる場合も、ヒートショック対策のためということで
声をかけることが推奨されている。

 

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流れゆく夢よ枯れ葉よ

2023年01月24日 | 環境リスク本位制

 
彦根藩二代当主である井伊直孝公をお寺の門前で手招き雷雨から救っ
たと伝えられる"招き猫"と、井伊軍団のシンボルとも言える赤備え。
(戦国時代の軍団編成の一種で、あらゆる武具を朱塗りにした部隊編
のこと)の兜(かぶと)を合体させて生まれたキャラクタ。愛称「ひ
こにゃん」。

 


 2023CES
ラスベガスで開かれた世界最大のテクノロジー展「CES」 今年は韓国
勢の勢いがすごいらしい。メイン会場エントランス入ってすぐの超一
等地、ベストポジションには「LG」が君臨。「OLED」の超大型画面で
来場客を圧倒。 発光材料に有機物質を使ったLED(発光ダイオード)「O
LED TV」の美しさを積極的にアピール。「ウチの会社はコレを推す!
」というコンセプトの打ち出し方が優れていましたという(電の日韓
戦!“電気店の息子アナ”が見た「CES」②(静岡放送(SBS))。



一方、日本勢、パナソニックも負けていない。広大なブースを確保。
持続可能性を感じさせるやさしいイメージで勝負。それはなんだとい
うと、5年以内にペロブスカイトを塗った窓や建物の壁でエネルギー
を作れるようになることを実現すると言う。実用サイズ(800平方セ
ンチメートル以上のカテゴリー)では、世界最高の発電効率17.9%を
実現し、これは、現在多くの屋根に乗っているシリコン系太陽電池に
匹敵する出力。この2つはわたしの開発テーマだった。もうひとつく
わえると1995年に電池(蓄電池)開発の準備をしようとしていたから
全て商用化に入ったわけだからということもないものの。もっとも、
最初はカラーテレビのシャドウマスク製造事業の成功も入れれば4つ
となる。あとは、オールソーラーシステムの最後の開発テーマの二酸
化炭素と太陽光で化学合成化合物製造システムを入れて5つとなる。
これも前実用化段階ではあるが、こちらの夢も見つづけているわけで、
「川のごとき流れゆく夢よ、枯れ葉よ、いつまでも」と結び、「我が
人生に悔いはなし」と感慨する。
 

How "Agrivoltaics" Can Provide More Benefits Than Agriculture And Solar
Photovoltaics Separately - Energy Innovation: Policy and Technology

【要約】
多くの国のエネルギー移行戦略の重要な要素として太陽光発電の需要が
あり、その1つに、土地利用の問題や、景観の変化、生物多様性、生態系、
人間の幸福に関する懸念を伴う新しいアプローチと市場セグメント 統合的
な視点を考慮したものが出てきたという。 これらの中で、アグリボルタは、
食料とエネルギー(および水)の関係に利益をもたらす非常に有望なものと
して浮上。 実証プロジェクトが世界中で開発されているが、主に効率性を考
慮して、商業規模までのスケールアップに適したさまざまな設計ソリューショ
ンの経験が集められているものの、デモンストレーションから商業規模への
サイズの増加に伴い、特定の設計の選択に関連する生態学的影響、つま
り景観の変化の問題に関連するものに注意を払う必要があることは疑いの
余地がない。 この調査では、これまでに利用可能になった技術的および空
間的設計オプションをレビューおよび分析し、この分野で最新の知識に基
づいて厳密で包括的な分析を実施し、設計とパフォーマンスのパラメーター
に基づき、徹底的な方法論を提案する。 学際的な観点からのシステムの主
な属性である。
【鍵語】農業; 土地の使用; 太陽光発電の設計評価; 風景; PV温室;
PVパターン;
統合太陽光発電
--------------------------------------------------------------------------------------------
太陽光発電は農業作物や家畜の栽培や生育増進に役立つことは読者諸
氏も周知の通りであり、国産の「ソーラーシュアリング」という言葉は世界を
変革しつつり、穀物(大豆)や食肉(兎・魚介類)の増産に役立つことがフラ
ンスや米国など世界で実証実験で行われている。その意味ではより人工的
な垂直農林水産業にも大きな変革(ゴールド・ラッシュ)として押し寄せてきて
いる(デジタル革命の基本則のボーダレス、シームレスに該当)。


【関連技術情報】
【原題】牧草地ベースの農業システムのライフサイクル評価: 統合さ
れたウサギ生産の排出とエネルギー使用
【要点】
1.排出量と化石エネルギーに限定された牧草地ベースの農業システ
 ムのライフサイクル評価。
2.3つのシナリオを比較すると、アグリボルタが従来の方法よりも
 優れていることがわかった。•
3.CO2 排出量と化石エネルギー需要は、ウサギの農業システムにつ
 いて定量化した。
4.統合生産により、排出量が 69.3%削減され、エネルギー需要が
  82.9%を削減される。

【概要】
太陽光発電 (PV) 発電と農業の両方で単一の土地区画の効用を意図的
に最大化する農業発電システムは、競合する土地利用を改善し、増大
するエネルギーと食料の需要を効率的に満たすことができる実行可能
な技術として実証されている。 この研究目的は、新しい牧草地ベース
の農業のンセプトのウサギの共同飼育と太陽光発電の環境への影響を
評価することにある。ライフ サイクル アセスメント (LCA) は、1)
統合された農業の概念と、2) ウサギの飼育と PV 生産の分離、3) ウ
サギの飼育と従来の電力生産の分離、を含む従来の慣行との比較の影
響を定量化した。環境への影響決定に採用された影響評価方法は、
IPCC 2013 地球温暖化係数 100a V1.03 および化石エネルギー需要 V1.
11
である。この結果は、牧草地ベースの農業システムが、温室効果ガ
スの排出量が最も少なく (380 万 kg CO₂ 相当)、電力の累積 MWh出力
と累積 kg の機能単位あたりの化石エネルギー量が最も少ない (4600
万 MJ
) ことを示す。 研究中の他の2つのシナリオと比較して、30年
以上の肉の牧草地ベースの農業システムは、統合されていない生産と
比較して、69.3%少ない排出量と 82.9%少ない化石エネルギーを必要
とする二重の相乗効果を特徴とする。この LCAによって明らかにされ
環境への影響を大幅に削減する農業システムの可能性は、統合さ
れた太陽光および牧草地ベースの農業システムが、比較的低い排出量
とエネルギー強度の点で従来の慣行よりも優れていることを示す。こ
れらの調査結果は、農業システム開発の増加をより広く実証的にサポ
ートしている。

技術的特異点でエンドレス・サーフィング


従来に比べサイズを3割大きく
外形643×558mmなど大型テスト基板
今年に入り、OKIサーキットテクノロジー(OTC)は、次世代半導体試
験装置に向けて、サイズが大きいテスト基板を開発、量産を始めた。
開発したテスト基板は、「96層」という高多層と「0.27mm」という狭
ピッチを両立させながら、サイズを大型化した。 


出所:OTC
 5000端子クラスのLSIや次世代メモリの検査装置に対応 開発したテス
ト基板は、「96層」という高多層と「0.27mm」という狭ピッチを両立
させながら、サイズを大型化した。今回は、検査用途に合わせ長方形
の「パフォーマンスボード」と、円形の「プローブカード」という2
種類の形状を用意。パフォーマンスボードの外形寸法は643×558mmで、
従来(580×480mm)よりも約3割大きく、ローブカードは直径550mm(
従来は480mm)。テスト基板の大型化や高多層化、狭ピッチ化、高速対
応といった市場の要求に対し、同社は高精度積層技術の開発と独自の
FiTT工法を改良することで対応。また、コア材をエッチング加工でき
る最新装置なども新たに導入している。
【関連情報】
・OEG、全固体電池の信頼性評価サービスを開始;2022.9.14 EE Times
  Japan
 
出所:Ablic

 バッテリーレス事業

工場やプラント設備に後付け可能

何度も繰り返して使える電池不要の漏水センサ
エイブリックは、2019年から販売しているバッテリレスの漏水センサ
に、新しいラインアップを追加した。繰り返して使用できることが最
大の特長
2023年1月17日、電源が不要の無線式漏水センサ「バッテリレス漏水
センサ」に、新しいラインアップを追加。バッテリレス漏水センサ、
わずか3滴から水滴を検知するリボン状のセンサー(センサーリボン)
と、BLE(Bluetooth Low Energy)対応の無線タグで構成される。さらに
、マイクロワットレベルと極めて少ない電力を集めて蓄電し、昇圧す
るエイブリック独自の「CLEAN-Boost」(Bluetooth Low Energy)技術
を搭載していることも特長。昇圧した電力を活用してBLE通信ができ
るので、電源が不要になっている(販売元:丸文株式会社、株式会社
チップワンストップ)。
さらに、マイクロワットレベルと極めて少ない電力を集めて蓄電し、
昇圧するエイブリック独自の「CLEAN-Boost」技術を搭載しているこ
とも特長だ。昇圧した電力を活用してBLE通信ができるので、電源が
不要になっている。今回発表したのは、新しいセンサーリボン「セン
サリボンII」である。サイズや重さは従来品とほぼ同じだが、繰り返
して使用できることが最大の違いだ。従来品は、水に濡れたらセンサ
ーリボンを交換する必要があった。センサリボンIIは、濡れても、乾
かせばまた使うことができる。「漏水の現場から水を拭き取った後は
センサリボンIIを交換せずに、そのまま乾かしておく。そうすれば、
また水滴(漏水)を検知できるようになる」
出所:エイブリック
【関連情報】
・CLEAN-Boost®技術とは、2012年に米国の起業家であるJanusz Bryzek
氏が提唱した「Trillion Sensors Universe」構想。この構想は、1年間に
1兆個ものセンサーを活用し、膨大な数のセンサー・ネットワークを構
築することで、地球規模の社会問題を解決しようというもの。「トリ
リオン・センサ」というキーワードが生まれ、現在、世界中の関連企
業が実現に向けて歩みを強める。 ただし、トリリオン・センサーの実
現には、まだ解決しなければならない課題がいくつか残っている。そ
の1つがセンサへの電源供給。膨大な数のセンサーに対して電源ライ
ンを引くのは現実的ではない。それならば、電池を使えばいいが、交
換作業に膨大な人件費(コスト)が掛かる。そこで、この問題を根本
から解決できるとして注目を集めているのが「エナジーハーベスティ
ング技術」。しかし、振動も、光も、熱も、電波も、得られるエネル
ギー量が少なすぎるため、現状ではなかなか有効活用できていない。
 こうした問題を解決すべく、アナログ半導体メーカのエイブリッ
が開発したのが「CLEAN-Boost(クリーンブースト)」
と呼ぶ技術
だ。これまで捨てられていた微少な電力を有効活用することで、セン
サーへの電源供給問題の解決を目指す。今

  
※「電池レスセンサー」を実現する「CLEAN-Boost」、時計開発で培っ
 た超低消費電力技術で実用化、チップワンストップ - 電子部品・
 半導体の通販サイト。

 世界が賢く縮小していくセンサ事業
介護業務の負担を軽減
排せつ記録を自動化するセンサ
1月19日、パナソニックは介護業務支援サービス「ライフレンズ」と
連携可能な「排泄(はいせつ)センサー」を開発したと発表した。
2023年3月から提供を開始し、介護従事者の業務負担軽減と高齢者の
QOL(Quality of Life)向上を目指す。



同社が2020年から提供している介護施設向け介護業務支援サービス「
ライフレンズ」と連携可能な「排泄(はいせつ)センサ」を開発した
と発表した。今回発表した「排泄センサ」は、使用中の便座を交換す
ることなく取付プレートを用いて簡単に設置でき、介護施設に設置す
ることで入居者のトイレの入退出や排泄状態を24時間自動で検知し、
時刻や回数、量などを記録する。便尿量は便が3段階、尿が2段階で
検出可能。排便常体は硬い便/普通の便、柔らかい便、下痢便の3段階
で検出できる。また、記録した排泄物の画像は、外部の記録媒体に保
存して確認できる。
【排泄センサーの特長】
1.IoTを活用した排泄記録業務の効率化
 センサー技術とAI技術の活用により排泄を検知し、トイレ入退室時
刻、着座している時間、排便・排尿回数、便量、便形状などの情報を
自動で記録。トイレの付き添いを必要最小限にすることが可能となり
介護職員の負担軽減など排泄記録業務の効率化を実現するす。さらに、
クラウドを介したソフトウェアアップデートによる機能進化にも対応
予定。



2.ご入居者のQOL向上
 排泄記録から日常の行動変化やいつもとの違いを容易に把握。便尿
の量・回数等を把握する事で、ご入居者のQOL向上にもつなげる こ
とができる。
3. 使用環境に配慮したデザイン設計
 お使いいただいている便座を交換することなく、取付プレートを用
いて簡単に設置可能です。さらに、存在を意識させない便座に隠れる
設計や、なだらかな曲面や継ぎ目の少ない構成など、お手入れ性にも
配慮している。


世界初 ⾼容量・低コストな全固体電池の実現に前進
酸化物系全固体電池の低温焼結製造と繰り返し作動に成功
【要点】
1.全固体電池の製造は「異種材料間の反応回避」と「緻密に焼き固
 める」ことの両⽴が課題
2.材料組成を改良する事で、汎⽤的なセラミックプロセス⽤いて低
 温焼結を実現し課題克服
3.作製した全固体電池は、従来よりも優れたサイクル特性を有する
 ことを確認

九州大学(九大)は1月19日、酸化物固体電解質「Li7La3Zr2O12」(LLZ)に
おいて、従来は790~1230℃ほどあった焼結温度を750℃まで低温化す
ることに成功。現在、容量の高さからリチウムイオン2次電池がさまざ
まな分野で活用されているが、電解液を用いているため、液漏れによ
る発火の危険性などがあるため、そうした課題を解決できる全固体電
池の開発が進められている。用いられる固体電解質にはいくつかの種
類があるが、有毒ガスを発生しない、高温で安定性を有するなどの優
れた点が評価されているのが酸化物系。電解質は、電池作動時に正極
と負極間でのスムーズなリチウムイオンの輸送が望まれるため、緻密
に構成する必要があるが、酸化物系では、その緻密化のために高温焼
結が必要とされており、それにより電極材料と電解質の間で意図しな
い反応が起こり、電池性能を低下させてしまうという課題があり、焼
結温度を引き下げることが可能な電解質材料の開発が必要とされてい
た。


図1.なお、研究チームは今後、焼結温度を維持した状態で、LLZが持
っているポテンシャル(≧10-3S/cm)の実現と、高容量な電極材料とを
組み合わせた電池製造を実現することで、より高容量な全固体電池の
実現を目指すとしている。

そこで研究チームは今回、酸化物系の中でも、高いイオン伝導度を有
するLLZにおいて、カルシウム(Ca2+)とビスマス(Bi5+)の2種類のイオン
をドープすることで、焼結温度の低温化を試みた結果、従来は790~
1230℃ほどだった焼結温度を、750℃まで低温にした。これには、ドー
プしたCa2+が焼結助剤「Li3BO3」を低融点化させることで生成する「
Li4Ca(BO3)2液相」と、LLZ粒子間に働く圧縮応力で選択的に生成する
「Li-Ca-Bi-O液相」の2つの液相で、ドープ量を調整してこれら2つ
の液相量を最適化することで、相対密度89%を実現。

また、電解質のイオン伝導度は、室温で3.0×10-4S/cmと測定され、実
用レベルといわれる10-4S/cmを超える特性を有していることが確認さ
れたほか、電極材料「LiCoO2」と混合して焼結した場合でも、意図し
ない反応を起こさないことが確認されたとする。さらに、これらの材
料を使って作製された全固体電池は、40サイクルに渡って充放電可能
なことも確認され、既報のLLZを用いた酸化物全固体電池より優れた
容量維持率である92.8%を示したとするほか、特殊な生産設備を用い
ずに汎用的なセラミックプロセスを用いて実現したことから、今回の
固体電解質を用いれば全固体電池を低コストで製造できることを期待
している。
【成果】なお、研究チームは今後、焼結温度を維持した状態で、LLZが
持っているポテンシャル(≧10-3S/cm)の実現と、高容量な電極材料とを
組み合わせた電池製造を実現することで、より高容量な全固体電池の
実現を目指すとしている。
【論文情報】
掲載誌:Journal of Materials Chemistry A
原 題:Low-temperature sintering characteristics and electrical properties
 of Ca- and Bi-doped Li₇La₃Zr₂O12 electrolyte with Li3BO3 additive

著者名:Naohiro Hayashi, Ken Watanabe, Kengo Shimanoe
D O I :10.1039/D2TA07747G

安価な鉄系正極材料の容量を2倍に
リチウムイオン電池の低コスト化と高エネルギー密度化
【要点】
1.レアメタルフリーかつ高容量なリチウムイオン電池正極材料を開
 

2.鉄元素の使用によりサプライチェーンリスクを回避し低コスト化
3.鉄と酸素両方のレドックス反応を活用
4.準安定を利用することで高容量が実現
【概要】
電気自動車(EV)やハイブリッド車(HV)に搭載されるリチウムイオ
ン電池等の正極には、コバルトやニッケルなどのレアメタルが使用さ
れている。蓄電池の世界市場が急拡大している中レアメタルの産出国
や精錬所は少数の国に偏在しているため、サプライチェーンリスクへ
の不安が増している。資源リスク回避可能な正極材料として、安価な
鉄を用いたリン酸鉄リチウム(LiFePO4)が実用化されているが、エ
ネルギー密度注3が低い問題がある。

更なる高エネルギー需要の高まりにより、レアメタルフリーかつ高エ
ネルギー密度の新しい正極材料開発が求められている。 逆蛍石型リチ
ウム鉄酸化物(Li5FeO4)は、実用化しているLiFePO4正極で利用され
ている鉄のレドックス反応に加えて酸素のレドックス反応も利用する
ことができます。理論上はLiFePO4正極の2倍以上の容量を示すこと
が予測され、近年世界的に再注目されているが、これまで酸素のレド
ックス反応を十分に活用できず、LiFePO4正極とほぼ同じ容量しか利
用することができませんでした。東北大学多元物質科学研究所小林弘
明講師、本間格教授、名古屋工業大学大学院工学研究科中山将伸教授
らの研究グループは、安価な鉄と酸素を用いたレアメタルフリーかつ
高エネルギーな新しいリチウムイオン電池正極材料の開発に成功した。
本研究では、メカニカルアロイングを用いLi5FeO4を準安定化させる
ことで、これまで十分に利用できなかった鉄と酸素のレドックス反応
の両方の利用が可能となり、LiFePO4正極に比べ約2倍の300 mAh/gを超
える可逆容量を達成しました。サプライチェーンリスクを回避できる
元素資源を用いてリチウムイオン電池の低コスト化と高エネルギー密
度化が期待されている。

図1.逆蛍石型リチウム鉄酸化物Li5FeO4(左)と今回開発した準安定
相(右)の結晶構造。赤、黄緑、茶色の球はそれぞれ酸素、リチウム
鉄原子を表す。準安定相では各原子の位置が等価に配列した逆蛍石構
造を形成している。

※メカニカルアロイング:数の粉末や硬質ボールなどを機械的に衝突
・混合させ、その衝突エネルギーを利用して合金や新材料を合成する
プロセス。低温で処理することが可能であり、低温条件でしか得られ
ない相を合成するプロセスとしても活用されている。
※メカニカルアロイング 原理 - 日本コークス工業株式会社




【融雪創成事業①:融雪プロテクタ】



昨年の今頃は豪雪で続きで、家屋の半壊倒壊、あるいはベランダ、カ
ーポートの半壊など続出し、その改修は1年以上続いており、空き家
問題も絡み、出火・倒壊による障害・人身事故の事象発生が懸念され、ま
た、突然の数百万の出費で多くの年金生活者の悲鳴が聞こえ続けてい
る。そんななか、彦根市・滋賀県に自治会から生活道路の融雪設備付
加の要望を提出したが官許主義よろしく素っ気ない回答(「解答」で
ない)が戻ってくる。仕方がないので、町内を見回ると大研化成工業
株式会社の『融雪プロテクター』なるものをみかける。これなら、件
の「バッテリレス漏水センサ」や「路面温度センサ」とセットで問題
の場所に季間作動させれば、施行工夫を行えば使えないことはない。
そんなことを考えていたら屋根に設置しておけば、除雪作業のリスク
や家屋倒壊リスクは低くなるはずだ。頑張れ「大研化成工業株式会社」。

風蕭々と碧い時代


Jhon Lennon   Imagine


When You Wish Upon A Star / BILLY JOEL

● 今夜の寸評:(いまを一声に託す) 戦争なんぞ、直ちにやめ

二酸化炭素
除去は 2050年までに 1,300 倍必要 ?!
二酸化炭素除去 (CDR:Rcarbon dioxide removal) の最初の包括的で世
界的な評価 (現在展開と予測将来傾向の両方を含む) をオックスフォ
ード大学が公表。詳細分析によると、2050年までに自然な方法 (樹木
や土壌の復元など) は2倍にする必要があり、大気からの直接分離な
どの新しい技術では容量を1,300倍に増やす必要がある。近年、再生
可能エネルギー、特に太陽光発電と風力発電は目覚ましい進歩を遂げ
ており、業界アナリストの予測を上回っているが、これらの技術やそ
の他のクリーン技術が急速に発展したとしても、世界は現在の排出削
減目標を達成できない可能性があります。持続可能な未来を確保する
には、追加の長期戦略が必要です。これには、
二酸化炭素の回収と貯
留の劇的なスケールアップが含まれます。最初の「二酸化炭素除去の
状況」レポートが公開されている。
--------------------------------------------------------------

図 6.4  (A-D) 年間 MtCO2 で測定される、炭素吸収源を生成するた
めのさまざまな方法の展開。グレー予測は、2020年から2025年の展開
データの下側 (線形) および上側 (指数関数的) の外挿を示す。現在
開発中のプロジェクトのみが完了している場合、灰色の十字は 2030年
の展開を示す。 (E) 収穫2030年までの線形予測による1年あたりの
MtCO2で測定された木材製品の生産量、不確実性は 9 ~ 95% 灰色で。
(F) 貯留貯留層/プールごとの累積貯留炭素、観察された展開が与えら
れ、線形が継続MtCO2で測定された展開と継続的な指数展開。 定義:
炭素によるバイオエネルギーキャプチャとストレージ (BECCS); 二酸
化炭素除去 (CDR); 直接大気炭素回収貯留 (DACCS)
--------------------------------------------------------------
オックスフォード大学は、CDRの分野で20人以上の専門家を招集し、
最新の進捗状況の全体像と、手法や企業や政府見解レベルに応じた2
1世紀の潜在的予測を作成。この報告書によると、現在のほとんどす
べてのCDRは、主に植林と土壌管理による陸上部での従来の分離方法
(年間 2 GtCO2) による。 各国はこれを維持および拡大する必要があ
り、2020年レベルと比較し、2050年までに 1.5℃経路で約2倍、2℃
経路で約 50%増加する。これは大きな課題であり、専問政策と管理
が必要になると主張する。これらの従来の方法に加え、事実上すべて
の排出経路には、炭素の回収と貯留を伴うバイオエネルギー (BECCS)、
バイオチャー、強化された岩石の風化、直接空気回収 (DAC) などの
新しい技術も必要であるが、現在のところ、これらは CDR のごく一
部にすぎない (年間 0.002 GtCO2)。 CDRギャップを埋めるには、2050
年までに平均で 1,300倍の、これらの新しい CDR 技術の大幅な成長
を必要とする。

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双頭の狗鷲にタッチレス事業

2023年01月17日 | 環境リスク本位制


彦根藩二代当主である井伊直孝公をお寺の門前で手招き雷雨から救っ
たと伝えられる"招き猫"と、井伊軍団のシンボルとも言える赤備え。
(戦国時代の軍団編成の一種で、あらゆる武具を朱塗りにした部隊編
のこと)の兜(かぶと)を合体させて生まれたキャラクタ。愛称「ひ
こにゃん」。



彼女が買ってきたトリスに「定量ポーラ-」(30ml/回注入)がつい
ていた。下図の特許説明図は60年ほど前のものだ、ネット検索すると
ブログ掲載されていたし、YouTubeにも掲載されていた。さっそく、
ホットウイスキーのメイクアップで体をあたためている。おかしなも
のだと。 あっと、今晩に焼きそばと大豆ひじきと味噌汁と稲荷がだ
されたが、焼きそばに「クミン」を振りかけてみる。東南アジア~イ
ンド風にたちどころに変化した。思わず"美味い"と叫んでいた。


【ウイルス解体新書 158】



序 章 ウイルスとは何か
第1章 ウイルス現象学
第8節 感染リスク
8-2-2-2 後遺症の未来
8-2-2-3 新型コロナウイルス感染症の後遺症による認知能力
8-2-2-4 コロナ後遺症のメカニズム一部解明 倦怠感
8-2-2-5 回復後も疲労や認知機能の低下が続く「ロングCOVID」
-1 「ロングCOVID」は知られている以上に危険
2023.01.07 Gigazine
Patient Led Research Collaborativeのハンナ・デイビス氏らによると、先
行研究で、SARS-CoV-2ウイルスに感染した人の中には呼吸器系以外の
症状を発症する人がいることが示されており、患者は深い疲労感や不
整脈、四肢のしびれ、さらには肝臓や膀胱などの臓器に問題があるこ
とを報告。ただ、呼吸器系に関しては治療や療法、ワクチンの作成な
ど多くの研究が行われてきたものの、ロングCOVIDの謎を解明したり、
発症したと主張する人を治療したりするための研究はほとんど行われ
てこなかった。調査結果、複数の臓器系に影響を与える200以上の症状
を確認、世界中で少なくとも6500万人がロングCOVIDを罹患している
推定。また、ロングCOVIDは36歳から50歳の人に最も多く見られ、症
状が軽い人は1年以内に回復する可能性が高い反面、症状が重い人の
場合は、症状が軽くなる兆しはほとんどないことが判明。さらに、ロ
ングCOVID患者には治療の選択肢がほとんどないため、確かな臨床試験
を行うことが今後の優先事項として据えられるべきと指摘されている。

8-2-2-6 オミクロン株の後遺症「長期化も」"ウイルス排除"
8-2-2 後遺症
8-3 新型コロナウイルス感染症の後遺症について|大阪府
8-4 パンデミックは人々の性格をどのように変えてしまったのか
8-5 コロナ後遺症「脱毛」進み「ママ頭つるつる」

第9節 
9-1 検査方法・装置設備
9-2 ワクチン

9-2-5 ワクチンの副作用
9-2-5-1 血栓症
1.脳静脈洞血栓症(CVST)
2.ヘパリン起因性血小板減少症(vaccine-induced immune thrombotic t
 hrombocytopenia:VITT)
3.型コロナワクチンの血栓は「異常な抗体」が原因
第2章 COVID-19パンデミックとは何だったのか
第3章 パンデミック戦略「後手の先」
第1節 新型コロナパンデミックから生まれたもの
1-1 進化する感染判定技術装置
1-1-1 汗から感染症を検出するウェアブルセンサ
1-1-2 「測定時間1分」と「超高感度」、2種のウイルス検出 
1-1-3 新型コロナ感染を9分で判定、精度はPCR以上 
1-1-4 新型コロナウイルス変異株の抗体量を8分で自動定量
1-1-5 コロナ・インフル同時検査キット
1-2 予防技術
1-2-1 不活化技術
1-2-2 重症化防止
1-2-2-1 腸内細菌
1-3 タッチレス事業
1-3-1 自動水栓
-1 新型コロナウイルス感染症予防に!「自動水栓」の すすめ
 ▶2020.8.19  研冷工業株式会社
-1-1 LIXIL 水栓金具 ナビッシュ タッチレス水栓

-1-2 タッチレスボタン
Renesas
タッチレスボタン ソリューションはご家庭(照明スイッチ、浴室スイ
ッチなど)や公共の場所(自動販売機、電動ドアオープナーなど)で
幅広く使用できる タッチはボタンに直接触らなくても検出されるの
で、指への細菌や汚れの付着が低減される。
-1-3 タッチレスドア
LIXIL、玄関が1日で自動ドアに変わる「DOAC」。タッチレス開閉、
 アシスト機能も - 家電 Watch
終 章 備えあれば憂いなし

 

技術的特異点でエンドレス・サーフィング


電力供給の「予備力算定」が大幅見直し
容量市場での調達量は増加へ

電力の安定供給のためには、適切な供給力・予備力を確保することが
不可欠。日本では、電力の供給信頼度(EUE:Expected Unserved Energy
と呼ばれる確率的手法により算定されている見込み不足電力量で、あ
る期間における供給力不足の電力量の期待値(単位:kWh/年)を指す。
算定方法は,各エリアの供給力を設定し,その供給力を基に他エリア
からの連系線効果(融通量)も考慮の上,1 年(8760時間)で確率的に需
要変動や計画外停止が発生した時の停電期待量(全試行回数の停電量の
平均値)を算定するもの(図1)だが、近年では電力需給の逼迫)が頻
発している。


図1.
このため電力広域的運営推進機関の「調整力及び需給バランス評価等
に関する委員会」では、①現在の供給信頼度評価の在り方を検証し、
②一定の見直しの方向性を整理。これに伴い、③容量市場オークショ
ンにおける供給力調達量も増加する試算も示している。

1.供給信頼度指標は信頼できるのか
「供給信頼度」の指標には、供給力不足(停電)の回数や停電時間の
長さ等を基準とする複数の方法が存在し、諸外国の状況もさまざまで
ある。日本では2019年以前は、「LOLP:Loss of Load Probability」指標
が採用されており、LOLP「0.3日/月」が目指すべき供給信頼度基準
として設定されていた。同時に、分かり易さの観点から、適正予備率
の確保を指標として管理していたが、ところが再エネ(特に太陽光発
電)の大量導入に伴い、太陽光発電出力が低出力(またはゼロ)とな
る夏季点灯帯や冬季夜間などにおいて供給予備力が小さくなる事象
増加し始めた。よって、従来の最大需要時(のみ)の1点評価から年
間 8,760時間を対象とした評価を行うことの必要性が増し、確定値で
はなく、確率論に基づき評価する手法----エリアの規模によらず全国
一律の供給信頼度基準を設定できることから、日本ではEUE(Expected
Unserved Energy
)、正確には「需要1kWあたりのEUE」:1年間におけ
る供給力不足量の期待値[kWh/kW・年](見込み不足電力量)を採用。

今回、広域機関ではEUE算定方法の見直しについて、以下の4つの論点
に沿って検討を行ってきている。現在の供給予備率の考え方としては
まず年間を通じて一定の予備率(偶発的需給変動対応分)7%を確保
したうえで、夏季・冬季には、さらに厳気象対応分2%および稀頻度リ
スク対応分1%を考慮した予備率を設定したものの、2022年には3月や
6月といった「春季」に、東京・東北エリアにおいて厳寒・猛暑による
需給逼迫が発生したため、あらためて厳気象・稀頻度リスクの織り込
み方が検討され、①春季・秋季における厳気象対応分については、広
域機関による試算の結果、夏季のH3需要想定に対して平均で 2.6%、
ここから、発電機の補修調整など運用面での対応に期待して、保守的
に2%を織り込む。②また同じく夏季・冬季についても最新の需給デー
タを元に試算を行った結果、厳気象対応分は3%に増やした。
ところで、稀頻度リスクとは、単機最大ユニット脱落など、厳気象対
応を踏まえた必要供給力を上回る供給力低下リスクを指し、現在は夏
季・冬季のみ、H3需要想定に対し1%を確保している。

2.持続的需要変動対応分の見直し
持続的需要変動とは、流行や景気変動など季節・年間を超えて周期性
をもって変動する循環成分であり、これに対応する予備力(予備率)
はこれまで暫定的に1%に設定。

3.年間計画停止可能量および追加設備量の見直し
発電設備を長期安定的に運転するためには適切な点検や補修が不可欠
であり、これに伴い一定の停止期間が発生する。このため供給力評価
においては、一定の計画停止量があらかじめ考慮されている。通常、
火力・水力発電所の補修計画は夏季や冬季の高需要期を避けているが、
近年の予備率低下に対処するため、高需要期から低負荷期の補修スケ
ジュールシフトが一層強まっている。また、補修量の年間合計も増加
傾向が続いている。また、現在のEUE算定では、2019年度供給計画の計
画停止量を、年間計画停止可能量29,922万kW・月(月換算1.90カ月)
のの追加設備量として計上しているが、この1.9カ月とは、補修計画
の繰り延べ等の調整後の停止量であり、今後一時的調整を行ったとし
ても、計画停止繰り延べでは、結局次年度以降増加し、火力の老朽化
の加速による中長期的追加設備量の不足を招くことが懸念された。こ
のため、今回あらためて至近3カ年の供給計画諸元をもとに試算、月
により停止量が停止可能量を超え、必要供給力を満たせないことが判
明し見直し後の年間計画停止可能量を、2.1ヶ月と算定(但し、2024年
度容量市場の受け渡しに向けて、容量停止計画の調整如何により、判
断偏向もありうる)。

4.計画外停止率算定方法の見直し
現在、計画外停止とは、翌日計画で稼働予定電源では、トラブル停止
により減少した発電可能量を対象としているので、あらかじめ数日後
に「計画的に」運転制約や停止を予定する場合には、計画外停止扱い
しない。この集計方法に基づく現在の計画外停止率は、下表のとおり。
尚、なお太陽光・風力は、EUE算定時の出力比率に計画外停止が考慮
されているため、計画外停止率は非設定。地熱・バイオマスでは火力
の計画外停止率が準用されている。

表1..現在の計画外停止率 

出所:調整力・需給バランス評価委員会
5.地域間連系線 運用容量減少の考慮
現在EUEでは地域間連系線の計画外停止等は織り込まず、健全な状態
(年間運用容量)として算定。連系線の運用容量の増減は供給信頼度
評価に大きく影響を与え得るため、広域機関では至近の3カ年(2019~
2021年度)の実績データを用いて、連系線の作業停止や計画外停止等
が連系線運用容量に与える影響を検証。この結果、連系線の作業停止
では、全連系線合計・3カ年平均で3%程度運用容量が減少するのに対
し、年間計画から実需給に向けては算出断面を細分化することで運用
容量が1%程度増加することが明らかとなった。

【成果】容量市場における目標調達量は増加の見通しに
これまでの検討を反映し、
1.持続的需要変動対応:「1%」→「2%」
2.稀頻度リスク:「夏季・冬季のみ1%」→「通年で1%」
3.厳気象対応:「夏季・冬季のみ2%」→「春季・秋季2%、夏季・
 冬季3%」
4.年間計画停止可能量:「1.9カ月」→「2.1カ月」
5.計画外停止率(火力):「2.5%」→「4.3%」
6.地域間連系線の運用容量:変更無し

とした場合、2026年度容量市場オークションにおける目標調達量は、
従来手法と比べて957万kW程度増加する試算結果となった。 もし他の
条件が同じであれば、目標調達量の増加は容量市場約定価格の上昇を
招くことが予想される。 今回の「調整力及び需給バランス評価等に
関する委員会」による検証結果は、あくまで供給力・予備力の確保量
に関する一つの試算(中間報告)である。容量市場における、具体的
な調達方法等に関しては、今後の検討課題とされている。
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via 電力供給の「予備力算定」が大幅見直し、容量市場での調達量は
    増加へ:エネルギー管理スマートジャパン



FIT・FIP太陽光に「屋根設置」区分を新設
太陽光発電の適用される調達価格・基準価格について、2024年度から
「屋根設置」の区分が設けられる方針。また、低圧事業用太陽光につ
いても一定の条件を満たせばFIPの対象として認められる。

12月26日、調達価格等算定委員会を開催し、太陽光発電の2024年度に
適用される調達価格・基準価格について討議。固定価格買取制度(FIT)
の調達価格、フィード・イン・プレミアム(FIP ➲市場価格にプレミ
アムとして補助金が上乗せされることが特徴)の基準価格は、これま
で一貫して引き下げられてきたが、事業用太陽光については、新たに
「屋根設置」区分を新設し、2023年度の9.5円/kWh(50kW以上の入札
対象未満)よりも高い価格が適用されることになる。 事業用太陽光
については、新たに「屋根設置」区分を新設し、2023年度の9.5円/kWh
(50kW以上の入札対象未満)よりも高い価格が適用されることになる
見通し。


図1.屋根設置の太陽光は、地上設置に比べてパネルの調達費が高く
  資本費が上昇傾向になっている

来年度(2023年度)における事業用太陽光の調達価格・基準価格につ
いては、すでに決まっており、一定規模以上は入札制、50kW以上入札
対象未満は9.5円/kWh、10kW以上50kW未満で地域活用要件(自家消費か
営農型)を備えた案件は10円/kWhとなっている。2024年度については、
低圧と高圧を一律とした「10kW以上の屋根設置」区分を新設して入札
対象外とし、「10kW以上50kW未満の地上設置」(地域活用要件の低圧
事業用)、「50kW以上入札対象未満の地上設置」とは別の調達価格を
設定する方向が示された。26日の委員会では、2024年度における調達
価格・基準価格を算定する際のコスト想定を公表した。


図2..設置年別 資本費内訳(10kW以上、左:地上設置、右:屋根設
置)(万円/kW) 出所:調達価格等算定委員会

表1.事業用太陽光 設備利用率平均値 
出所:調達価格等算定委員会


それを見ると、「10kW以上の屋根設置」のシステム費用は15.0万円/kW、
設備利用率14.5%と、「2023年度・50kW以上」(調達価格9.5円/kWh)
区分のシステム費用11.7万円/kW、設備利用率17.7%に比べると投資効
率が下がる方向になっていることから、調達価格は9.5円/kWhより高く
なり、10円台に引き上げられることはほぼ間違いない。  
一方、2024年度の「50kW以上の地上設置」のコスト想定は、システム
費用は11.3万円/kW、設備利用率18.3%と、2023年度の50kW以上区分に
比べると、投資効率が上がる方向性になることから、調達価格は9.
5円/kWhよりにさらに引き下げとなりそうだ。  2024年度・10kW以
上屋根設置の調達価格が、2023年度・50kW以上区分よりも高くなった
場合、2023年度の認定取得が停滞する恐れがあることから、2023年度
下半期の調達価格・基準価格には、2024年度の価格を適用するとの方
針も示す。  表2 2024年度の調達価格・基準価格における想定値 
出所:調達価格等算定委員会


また、26日の委員会では、低圧事業用太陽光のFIP対象化についても
方向性が示された。現在、低圧事業用太陽光は地域活用要件を満たし
た場合、FITによる売電が認められているが、一定の要件を満たした
場合、FIPの対象とする。要件とは、(1)電気事業法上の発電事業者
であること、(2)直接の契約関係に基づき、電気事業法上の小売電
気事業者・登録特定送配電事業者・特定卸供給事業者に供給している
ことーーのいずれかを満たすこととした。  低圧事業用太陽光のFIP
対象化の背景には、すでにコーポレートPAA(電力購入契約)モデル
で複数の低圧サイトを開発する動きが活発化しており、こうした事業
モデルにFIPを適用できるようにする狙いがある。


図3.事後的な蓄電池設置時の価格変更イメージ(例:調達価格20円
/kWh、過積載率120%のFIT認定設備に蓄電池を設置してFIP制度に移行
する場合) 出所:再エネ大量導入小委員会

図4.事業用太陽光のコスト推移(LCOE)出所:調達価格等算定委員会

太陽光発電の価格目標は見直し これまで国内太陽光発電のコストは急
速に低減してきたものの、足元では鈍化の傾向がみられる。また諸外国
と比較すれば、今も一定の価格差が存在する。 太陽光発電に関する価
格目標は2018年に改定されており、現行の目標は以下のとおりである。

•事業用:2020年に発電コスト14円/kWh、2025年に発電コスト7円/kWh
•住宅用:2019年に売電価格が家庭用電力料金並み、2025年に売電価格

が卸電力市場価格並み(11円/kWh) 発電コスト7円/kWhは、調達価格
等に換算すると8円/kWh程度となる。なお定期報告データによれば、国
内でも一部のトップランナー事業者はすでに7円/kWhを達成しているこ
とが報告されている。 調達価格等算定委員会では、コスト低減ペー
スの鈍化と諸外国との価格差の双方を考慮のうえ、太陽光発電の価格
目標と目標年を見直すこととした。新たな価格目標は以下のとおりで
ある。


図1.デュアル生体触媒を備えた光触媒システムを使用した CO2 とピ
ルビン酸からのフマル酸の可視光駆動型生産

太陽光で生分解性プラスチック原材料を合成
大阪公立大学の研究グループは、
二酸化炭素をはじめとする温室効果ガスが原因で,地球温暖化による
環境問題が顕在化かつ深刻化している。二酸化炭素利用や削減を目指
して広く研究されている人工光合成では,二酸化炭素を一酸化炭素や
メタノール等,炭素1つの有用物質や燃料となりうる物質に還元する
ものが主流となっている。一方,天然光合成では,二酸化炭素は直接
還元されず,有機化合物に結合した後,ブドウ糖やデンプンなどに変
わっていく。そこで研究グループは,この天然光合成の流れを模倣し,
削減すべき二酸化炭素を原料として有機化合物に結合させ,プラスチ
ック製品等の耐久性のある素材に変えることができれば,二酸化炭素
の有効利用に貢献できると考えた。

例えば,自然界の土中の微生物の力で水と二酸化炭素に分解される生
分解性プラスチックポリブチレンサクシネートはフマル酸を原料とし
て作られているが,合成原料は原油由来であり,再生可能エネルギー、
二酸化炭素やバイオマス由来化合物から作る方法が望まれている。
研究グループは,ピルビン酸に二酸化炭素を結合させ,L-リンゴ酸を
生成するための酵素であるリンゴ酸脱水素酵素(MDH)と,L-リンゴ酸
を脱水しフマル酸を生成するための酵素であるフマラーゼ(FUM)を,
色素と触媒で構成される光酸化還元系に加え,新たな人工光合成技術
を開発。
【展望】
生分解性高分子ポリブチレンサクシネートの原料となるフマル酸を,
太陽光エネルギーを利用して合成することに成功した。研究グループ
は今後,気体状の二酸化炭素を直接捕集し,これを用いた人工光合成
によるフマル酸合成を目指すとしている。
【関連論文】
掲載誌:Sustainable Energy & Fuels
原 題:Visible-light driven fumarate production from CO2 and pyruvate
       by the photocatalytic system with dual biocatalysts
著 者: Mika Takeuchi and Yutaka Amao
載URL:https://doi.org/10.1039/D2SE01533A


>
新・国債の真実―99%の日本人がわかっていない
目次
はじめに

1章 まず「これ」を知らなくては始まらない―そもそも「国債」っ
 て何だろう?(企業は金を借りて運営する、国も同じ;政府は予算
 を立て、「足りない額の国債」を発行する ほか)
2章 世にはびこる国債のエセ知識―その思い込い込みが危ない(
何の知識もなく語っている人が多すぎる;「倹約をよしとする」と
「借金は悪」となる ほか)
3章 国債から見えてくる日本経済「本当の姿」―「バカな経済論」
 に惑わされないために(なぜ財務省は「財政破綻する」と騒いでい
 るのか?;財務省ロジックに乗っかる人々もいる ほか)
4章 知っているようで知らない「国債」と「税」の話―結局、何を
 どうすれば経済は上向くのか(経済を「道徳」で考えると、大きく
 見誤る;政府がお金を使うということは、国内にお金を巡らせるこ
 と ほか)
5章 「国債」がわかれば、「投資」もわかる―銀行に預けるくらい
 なら国債を買え(国債は金融商品の「プレーンバニラ」;低金利下
 では、国債が最強の金融商品 ほか)
------------------------------------------------------------
1-4 国債入札は、民間金融機関と財務省の知恵比べ

せっかくなので、政府と民間金融機関の国債入札の流れを、もう少し
具体的に説明しておこう。国債を発行するとき、財務省が民間金融機
関に伝えるのは、①「利率は何%か」、②「いくら発行するのか」、
③「いつ償還される(元本が戻ってくる)のか」の3点だ。
たとえば政府が1000億円を調達したいときには、財務省は「利率
I%の10年債を額面1000億円、発行します」などと通達する。10
年債とは、10年で償還(返済)される国債という意味だ。
ここからは、民間金融機関の国債担当者の腕の見せどころだ。
国債の基本単位は、先にいったように100円だ。「額面100億円
を100円で買います」と入札すれば、100億円を支払うことにな
るが、「額面100億円を90円で買います」と入札すれば、支払う額
は90億円となる。
わかりやすいように極端に差をつけたが、これも先にいったように実
際の入札額は1銭刻みの違いだ。入札額は、そのときどきの民間金融
機関の担当者の判断である。なぜ、こうした差が出るかといえば、国
債の「利回り」に違いが出てくるからだ。
国債は借金だから、当然利子がつく。金利が1%で額面100億円を
買うなら、100億円X1%だから、毎年1億円の利子収入になる。
利子は額面金額に対してつくから、最初にいくらで買おうと、受け取
る利子の額は変わらない。100億円を払って1億円の利子なら、利
回りは1%になる。でも90億円を払って1億円の利子なら、利回りは
1・1%くらいになる。
つまり、こちらのばうが、貸し手である民間金融機関にとってはおト
クなのだ。だから、民間金融機関の担当者は、金利の変動を予想しな
がら入札額を決める。今後、金利が下がるだろうと予想すれば、入礼
額を少し高くする。金利が高いうちに確実に国債を買っておくためだ。
逆に金利が上がるだろうと予想すれば、入札額を少し低くする。金利
は入札時の金利から動かないから、これから金利が上がるだろうとい
うときには、「今は、より安く買っておいたほうがいい」という判断
になるわけだ。
たとえば、今は金利が1%だけど、いずれ2%になると予想したら、額
面100億円につく利子は、将来的に2億円になる。だから、今は額
面どおり100億円ではなく90億円で買っておいて、できるだけ高い
利回りになるようにする、ということである。
ただし、国債発行額には限りがある。あまりに低い入札額では、そも
そも国債を買えなくなってしまうから、担当者は慎重に判断を下さな
くてはならない。
というのも、民間金融機関にとって安牌である国債は、「もっておき
たい債券」だからだ。「今回は買えませんでした」という事態は、な
るべく避けたいのである(民間金融機関にとって国債がいかに重要で
あるかは、後でも説明する。もっとも、入札は毎週、毎月のようにあ
るから「次は判断を間違えないようにして、買えるようにします」と
いうことになるのだが、慎重に判断しなければいけないのは財務省の
担当者も同じだ。売買は、損得が背中合わせだ。買い手の「得」は、
そのまま売り手の「損」となる。

私は大蔵省(現・財務省)にいたころ、国偵の売買を担当していたこ
とがある。政府に仕える身としては、政府の最大利益となるよう、ち
ゃんと計算してそのつど国債を発行していた。たとえば、短期金利が
安いときには短同値を出したぽうが、利払いはより少なくなるし、長
期金利が安いときには長朗読を出したぼうが、利払いはより少なくな
るというのが基本であるが、実はそう簡単な話ではない。
資産運用を考える場合には、もっているお金をどれくらいの期間で投
資すると最大利益になるかと計算する。
これについては、1990年にノーベル経済享有を受賞したマーコビッツ
氏によるポートフォリオ選択論という立派な理論がある。東大数学科
の先輩であり、東大経済学部時代にゼミでお世話になった鈴氷雪夫先
生が、数学力を生かしてマーコビッツ氏の著作を日本語訳していたた
めに、筆者もポートフォリオ選択理論を勉強していた。
これを逆転させて、お金を借りる側、つまり国債を売る側である政府
の利益になるように、計算し直しただけだ。
これが数学のまったくできない担当者となると、そうはいかない。実
際、私が担当になったら、年間1,000億円以上の利払い費が浮いてしま
った。それまでの担当者が、いかに適当に決めていたかがよくわかる
事例だろう。
【脚注】
※ ハリー・マックス・マーコウィッツ(Harry Max Markowitz、1927
年8月24日 - )は、アメリカ合衆国の経済学者。1990年「資産運用の
安全性を高めるための一般理論形成」によりノーベル経済学賞を受賞。
東京大学の客員教授の経験もある。 via jp.Wikipedia





風蕭々と碧い時代


Jhon Lennon   Imagine


『マンダロリアン』 シーズン3 | 予告編

 

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ナセルに降る雪の華

2023年01月15日 | 環境リスク本位制


彦根藩二代当主である井伊直孝公をお寺の門前で手招き雷雨から救っ
たと伝えられる"招き猫"と、井伊軍団のシンボルとも言える赤備え。
(戦国時代の軍団編成の一種で、あらゆる武具を朱塗りにした部隊編
のこと)の兜(かぶと)を合体させて生まれたキャラクタ。愛称「ひ
こにゃん」。



【園芸植物×短歌トレッキング:カラーリーフ】
冬の園芸にはやはりカラフルな植物が欲しい。考えてみれば、冬には
「躍動感」は必要なのか。これは地植え園芸者には難題。そのなかで、
緑・赤系・オレンジ系・茶系の単色と斑入りの「ハツユキカズラ」、
「ワイルドストロベリー」「レネユニフローラ」の3種にトライする。 


             冬銀河 "他界"を背負い遠望す
                                       宇  

  この世にて地獄をみておくもまたよきか極楽にしかいけないおれは

                               小林 峯夫 『途上』



小林峯夫:昭和7年に岐阜県郡上郡和良村(現・郡上市和良町)の商
家に生まれた小林峯夫は、作家の道を志し早稲田大学文学部ヘ進学。
卒業後は、病に倒れた父に代わって家業の酒屋を営むため郷里へ戻る。
昭和30年に岐阜県立郡上高等学校和良分校
で講師として教壇に立って
から定年まで岐阜県で教職にあった。
 昭和21年に窪田章一郎ら耶羽
田大学の学生らが中心になって
創刊された短歌雑誌「まひる野」には、
大学卒業直後の昭和
30年に入会。現在「まひる野」代表を務める篠弘
は、文学部の
同級生であり、以後、長く同誌で交流を深め、切磋琢磨をした。
また、岐阜県歌人クラプ副会長として会の運営に関わった。歌集は『
はばき』ほか全4冊。今秋には遺歌集として5番目
の歌集『途上』の
刊行が予定されている。第4歌集『五六川』
は、平成26年に中日短歌
大賞を受賞している。

---------------------------------------------------------------------------------------------
               

洋上風力の年間設備利用率30%を妨げる最大の障壁 
陸上作業とは大きく事情が異なってくる 日本特有の気象・海象下での
難作業 大規模開発が進む洋上風車の設置やO&Mでは、波浪、海霧、海
上風等の海象条件、寒冷・多雪地域における冬 期休止期間や作業制限
(冬期における施工の困難性及びそれに伴う夏期への工事の集中・過密
)など、自然の影 響を大きく受けることにより、最適な工期設定を難
しくするという。

洋上では様々な要素が工事・作業工期に影響を与える
港湾ならびに沖合での海上工事やO&Mは、陸上風車と同様に工期の
厳守を求められる。一方で、 大規模開発が進む洋上風車の設置やO&
Mでは、気象・ 海象条件のほか、海上工事に従事する人員の確保、現
場の作業環境、関係者との調整など、
工期に影響を与える様々な要素
が加わる。

風浪、寒冷・多雪地域における冬期休止
工期の設定にあたっては、波浪、海霧、海上風等の海象条件、障害等
による作業不能または制限がある日数や期間を、いかに適正予測でき
るかが事業者に求められる。風浪、寒冷・多雪地域における冬期休止期
間や作業制限(冬期における施工の困難性、及びそれに伴う夏期への
工事の集中・過密)は、国内では、これまでに、前例・事例がないこ
ら、事業者や現場責任者の判断ならびに工期策定に不安が増す。

日本の海域は欧州の気象・海象と比べ短サイクルで目まぐるしく変化する
海側では、季節風による風浪の影響により作業給を使用する工事は困
難であり、夏から秋にかけての太平洋側では、天気が良くても「うね
り」(低気圧に伴い発生する周期の長い波)があると作業船の稼働が困
難になることに留意する必要がある。
さらに一旦荒天となれば、周辺海域の波浪が静穏になるまで1週間以
上要する場合もあり、現場海域が晴天であっても工事が困難となるな
ど、一般的な陸上工事とは大きく事情が異なってくる。また、工事や
O&Mの作業では、洋上風車の周囲で行われている様々な事業者へ、
影響を与えない配慮が求められる。業務工程への影響、安全管理・環
境管理に特段の配慮が必要である。



作業員が万全の状態で作業に従事できる時間は少ない
欧州のウインドファームでは、ほぼすべてが、ポートベースのメンテ
ナンス戦略を採用している。技術者は毎日、港から風力発電所に移動
し輸送船から風車に移動する。
しかし、このアプローチには2つの問題が指摘されている。まず、海岸
から遠くなるほど、移動時間が長くなり、その結果、技術者は、風力発
電所で働くよりも船上で過ごす時間のかなりの部分を費やしてしまう。
通過時間が長くなればなるほど、作業を安全に完了するために必要な天
候確保が難しくなる。
さらに安定した海象の海域では、ボートから風車への移動は、容易で安
全であるが、海岸から遠く離れた場所では、厳しい波浪状況に遭遇す
る可能性が高くなり、乗り移りが制限される。
これらの問題の解決策としては、技術者を洋上基地、または母船を哀
悼して風力発電所の沖合に配置したヘリコプター活用などの、より堅
牢な移送システムを開発することが必要となる。

海上作業の大きなリスクは風より波浪
作業員の輸送を阻む“波浪"
海上を運行する船舶にとって、常に変化する波浪は油断できない存在。
また、港湾作業での波浪リスクは高く、安全面だけでなく、それに関わ
るコストの面でも管理者に大きな影響がある。洋上風力発電所の建設
では、施工の稼働率を維持するために、実働日数と悪天候などで作業中
止になる日数の誤差を少なく予測することが重要となる。しかし、施工
に支障のない波浪の高さや周期は、施工法や作業船の種類により異な
るため、高精度に推定することは大変難しい作業となる。
洋上風力発電は陸上と比べ、騒音など環境問題が少なく、好条件の風
が安定して得られ、かつ風車の大型化が可能であることから、効率的な
発電が期待できる。しかし、洋上風力発電ならではの課題があります。
そのひとつが海上の波浪。洋上風車は海上に設置するため、風車や基
礎、海底ケーブルの設置工事など、陸上の約2倍のコストがかかると
言われています。また、運転開始後の風車の○&Mについても、陸上
風車と異なり、多くの費用を要す。そこで、風車設置工事の工期短縮
や発電開始後の高い稼動率の維持による発電コストの低減が求められ
る。沖合の波浪は、風車へ作業人員を輸送する小型船の運航に影響を
与え、作業計画に支障をきたす。

海上工事に大吉な障害となる“うねり"
太平洋側の“うねり”は、リスクが高い現象で工事の障害になる。周期
が長く大きな波が、長時間にわたって押寄せる。夏の赤道付近で発生
する台風の大きな波や冬のアリューシャン海域で発生する波が、大き
なうねりとなって太平洋沿岸に到達。風がない穏やかな海域でも、突
然高いうねりが来襲することがある。太平洋側の海域では、うねりが風
車設置工事などに支障を与え、うねりは波高が低い場合でも、大型の
作業船によっては、船舶の係留や荷役に影響を及ぼします。夏季の太平
洋側の海域は、台風の直撃も避けられない。

“波浪"の影響を多く受け、作業能率の低下は避けられない海上作業は
陸上作業に比較して作業効率の低下は避けられまない。洋上風力発電
所を建設する際には、施工稼働率が重要。海上工事では、作業員の安
全のため、波高、波周期、風速がある許容値を超えると、作業が中止され
る。
・海上作業は安全が最優先されるため、風や波浪の弱い時間帯に行う。
・台風や低気圧通過などでは、一時的 な避難、待機が発生する。
・天候、波浪の急変により、作業の中断、あるいは作業を中止するこ
 とがある。
・日本海側の冬季中は、高波浪の荒れ た天気が多く、作業制約が増
 大する。
・基幹港から海上の風車までの往復に 時間的な制約を受ける。
・風車の大型化により、風車間の距離が増し、移動時間が長くなる。
・風車設置海域が拡大することで、設置工事や保守点検等、風車への
 移動バこ時間がかかるため、気象・海象の 影響を受けます。

この許容値は、現状は欧州の安全率を基準に、日本に合わせて開発し
ています。今後、日本の各海域の海象毎に、使用する工法や作業船の種
類によって、作業環境の安全性や工事作業の定時性の確保、作業船種
の選択等に適用した基準値が求められる。このため安全性、経済性の
検討には、風車建設地点における海象・気象条件を高精度に推定する
ととに、想定される工法を使用した際の施工稼動率を的確に予測する
ことが不可欠となる。

日本海の波は冬季では3m以上になる 
洋上風車への○&Mは、ブレードや支柱の点検作業や発電機、変電・
制御装置等の保守、修理が、定期的に行なわれます。そのために作業
員は基地港から小型船で洋上風車へ向かう。沖合に広がる大規模な洋
上風カサイトヘ、円滑な作業員輸送を実現するには、安全欧を最優先
し、波のリスクが極めて低い海象予測が求められる。波高が50cmを超
えると輸送船によっては作業員が風車に移るリスクが高まる。日本海
の沖合の波は、冬季になると3m以上にもなることから海象の実測値や
高精度の予測値が重要になる。

※MWS(マリンワランティサーベイ)洋上風力発電設備建設工事は、
作業時に多くのリスクが伴うことから、洋上風力建設工事保険(WI
NDCAR)への加入が必須となります。その保険契約において、保険
会社が認める第三者機関であるMWS(マリンワランティサーベイ)の
採用が保険付保の条件となることが一般的。
MWSは欧州のシステムを参照し、日本に合わせて開発された、日本
の気象・海象に対応した基準。工事の安全性を高めるために、MWSに
対応した高精度の気象・海象予測が求められており、当社では長期間の
海象調査やシミュレーションを実施している。予測には、海域ごとに
異なる海象の実測調査が非常に重要であり、耐久性の高い観測機器を
用いて、長時間の連続観測を実施しています。実測データをもとに国
内環境に合わせて開発したシミュレーションを実施することで、波高
や潮流などを高い精度で予測することが可能になる。


via 環境ビジネス2023年 冬季号


 世界最強風力タービン建造計画
中国企業が、直径 260 メートルのローターと定格電力 18 メガワット
(MW) の「超巨大」風力タービン建造計画を公表。
✔ 風力発電も総合的なエンジニアリングに突入していますね。大変
おもしろい。




 コロナ禍で出生数が急減、このまま我々は手をこまねき「小国」への
途を受容するのか。 人口は国力の源である。国際関係の基本構造は
「大国」が定め、「小国」はその中で生き残る方策を考えるしかない。
人口急減に直面する日本は、一億人国家の維持すら危うい状況にある。
このままでよいのか。本書は、介護保険の立案から施行まで関わり「
ミスター介護保険」と呼ばれた著者が、豊富なデータと学識、政策現
場での深い経験をベースに、危機的な日本の人口問題を正面から論じ
た超大作。 人口問題は、社会経済に深く関係し、国家存亡にも影響を
与える重要テーマ。それだけに我々の価値観に関わる根深い意見対立
も存在する。そこで様々な登場人物が異なる視点から語る小説形式を
とる。政府、政党、国会がどのように関わりながら政策・法案が練ら
れ、諮られていくのか、超リアルなストーリーに沿って、人口問題の
深刻さを知り、解決策の手がかりが得られるまったく新しいタイプの
書籍。 ※本書はフィクションである。登場人物は著者による創作で、
モデルは存在しない。しかし、登場人物が語り、取り組む人口減少問
題の内容は、すべて公開資料に基づく事実である。

『目次』
プロローグ 衝撃の海外レポート
第1章 一億人国家シナリオの行方
第2章 高出生率国と低出生率国の違い
第3章 出生率向上のための「3本柱」
第4章 「地方創生」と「移民政策」
第5章 議論百出の人口戦略法案
第6章 波乱の「人口戦略国会」
エピローグ 「始まり」の終わりか、「終わり」の始まりか

【著者略歴】
山崎 史郎(やまさき しろう、1954年〈昭和29年〉12月17日 - )は、
日本の厚生・厚労官僚。リトアニア国駐箚日本国特命全権大使等を経
て、内閣官房参与(社会保障・人口問題担当)。 
---------------------------------------------------------------------------------------------
【最後の読書録 Ⅰ】
"小さく産んで大きく育てよ" はまちがっていたのか
1979年1月6日、わたしたちの家族つくりはこの言葉ではじまった。そ
して、冬銀河を見つめ、この国とこの世界の行く末を考える。

第1章 一億人国家シナリオの行方

図1-2年間出生数と合計特殊出生率の推移

現下わが國の人口は著しく過剰である。このために國民の生活水準の
向上は容易に望まれないばかりでなく、他面、わが國の経済復興計画
の樹立と実施に著しい困難を貢えており、更に婦人解放、母性文化の
向上に対しても大きな障碍をなしていることが認められる。
1949年には内閣に人口問題審議会が、その後、19533年に厚生省に常
設の人口問題審議会(以下、「人口審」)が設置され、人口政策が審
議された。当時、人口増加を抑制する方策として考えられたのが、受
胎調節」と「移民」である。移民といっても、現在議論となっている
ような海外から日本への移民ではない。日本人が海外へ移住していく
ということである。戦前からハワイなどへの海外移住が行われていた
が、戦後はブラジルなどへの移住が再開された。一方、「受胎調節家
族計言」のほうは、官民あげての産児制限運動として強力に展開され
た。1948に優生保護法が制定(49年、52年に改正)され、人工妊娠中
絶の要件が法定化されるとともに、都速府県知事の指定を受けた助産
婦などが「受胎調節実地指導員」となって、各地域で受胎調節を指導
する体制が整備されている。農村地域では「計画出産モデル村」事業
が展開された。これは、①最初に、その地域の人々全体に対する啓発
活動、②次に、その全体の中から受胎調節実行希望者を選び出して、
それらの対象者に対する集団教育、③最後に、一組一組の夫婦に対す
る定期的な個人指導、という3段階にわたる徹底したものだった。企
業でも労務管理の一環として受胎調節指導が行われ、指導員が、社宅
の主婦を5世帯から巧世帯ずつのグループに分け、集団指導や戸別訪
問による個人指導を展開した。こうした活動により、避妊を現在実行
している。または前に実行したことがある人の割合は、1950年には29
%だったが、60年代には8割に速した。また人工妊娠中絶は1949年に
は10万件であったのが、50年代半ばには毎年100万件を超えるまでに
なる。その結果、出生動向に大きな変化が生じた。
図1-2を見れば分かるように、出生数は1949年から、1950年の1年
間で、一気に36万人も滅少した。出生率は1942年に4.54であったのが、
10年後の1952年には2.04にまで急速に低下した。10年間で出生率が実
に半分以下に急減したのだから、劇的な変化である。こうした動きを
専門家は「人口転換」と呼ばれる。終戦後の人口急増期を脱したあと、
政府が目指したのは「静止人口」である。

「静止人口」の実現
静止人口とは、出生数と死亡数が等しく、人口増加率がゼロとなる状
態を指している。1959年に人口審がとりまとめた「わが国人口再生産
の動向についての意見」は、「わが国の人口はすでに1億をこえる大
規模の人口であり、非常に高密度の人口であって、高い人口増加率は、
これを歓迎することはできない」とする一方で、「わが国の人口が低
い出生力によって縮小再生産のポテンシャルを内蔵していることは注
意を要する」とし、それゆえに、「近い将来においてわが国の純再生
産率が1に回復することが望ましい」という方針を示した。

この「純再生産率が1」というのは、「静止人口」の状態を意味して
いる。そして、「純再生産率」とは、1人の女性が次世代で何人の女
性に置き換わるかを示す指標であり、その数値が1というのは、出生
率(合計特殊出生率)が「人口置換水準」当時は2.10程度)であるこ
とに相当する。つまり、静止人口の状態を実現するため、出生率が人
口置換水準の2程度で安定的に推移することを目指すべきである、と
いうものだった。
それでは、実際の出生率の動きはどうだったのだろうか。図(1-2)
をもう一度見てほしい。当時の状況をよく見ると、出生率は、1957年
に2.04になってから、1974年の2.05までの間(図の二重線囲みの部分
)、1966年「ひのえうま」の1.58を唯一の例外として、2前後で安定
的に推移していたことが分かる。静止人口が実現したとみなされるよ
うな状態が現実に起きたのである。

再び「出生抑制」のキャンペーン----日本人口会議  
ところが、「静止人口」を実現したと考えられた状態は、その後、急
速に崩れていった。1975年に2を切った出生率は、3年後の1978年に
は一気に1.8を切り、それ以降も低下し続けた。この勤きのきっかけ
になったとされるのが、1974年に再び、官民あげて展開された「出生
抑制キャンペーン」である。すでに1970年代初頭には、出生率は人口
置換水準に近かったが、1974年4月に人口書が決定した戦後2回目の「
人口白書」(表題「日本人口の動向-静止人口をめざして」)は、出
生抑制の必要性を強調した。この白書は、天然資源の多くを輸入に頼
る日本が、「増加が予想される人口をいかにして扶養すべきかという
ことが多大の関心をひくようになった」とし、日本の人口問題も「地
球規模的な観点から再検討を要する」と指摘した。そして、「出生抑
制にいっそうの努力を注ぐべきである」と提言したのである。

これを受けた形で、同年7月には、政治家や研究者、家族計画関係諸
団体が結集した「日本人ロ会議」が開催された。この会議は、3日間
にわたる講演やシンポジウムを経て、大会宣言を採択した。その中で
は、「まずわれわれは、わが国の人口増加率が、アジアでは最低なる
が故に"ご心配は無用だ"という錯覚を、直ちにすてるべきである」と
した上で、「人口増加の勢いを阻止するための節度ある、しかも効果
的な対策が必要である」ことから、「"子供は二人まで” という国民
的合意を得るように努力すべきであるとさえ考える」と訴えた。
こうした宣言が出された背景には、当時は「第二次ベビーブーム」の
到来やオイルショックによる経済低迷があり、人口増加に対する懸念
が急速に高まっていたことと、翌8月にルーマニアの首都ブカレスト
で、発展途上国の出生抑制をテーマとする国連の「世界人口会議」が
開催されるため、「家族計画の優等生」としての日本の発信が強く期
待されたことが影響したとされている。

人口審は、人口白書と同じタイミングで、「国連世界人口会議対処方
針についての意見」を決定し、政府に提出している。その中で、「本
審議会は日本政府が人口増加抑制政策への提案国となることを期待す
る」とし、「国際会議の場で積極的発言をするためには、何はともあ
れ自らの足もとを見すえて襟を正す必要がある。それにはわが国自ら
の人口増加抑制政策に対する進路を示すことこそ、国際舞台での積極
的発言に説得力をあたえ、諸外国の信頼に応え、国際協力に貢献する
ことになる」との意見を明らかにしていた。当時の関係者の報告によ
ると、8月の国連世界人口会議では、日本の「歯切れのよい態度は、
かなりの好評を呼んだが、日本人口会議での活発な討論と大会宣言の
強い口調が、その駆動力と支えになっていることは明らかである」と
されている。
官民全体がそうした雰囲気にあったせいか、各メディアは大会宣言を
大々的に報じた。新聞報道は150編以上にのぼり、人口教育効果は
大いに上がったとされている。その中には、日本は危機感が足りない、
現状を維持していくには一夫婦当たり子ども数を0.7人まで減らさな
ければならない、といった論調もあったという。こうして「子供は二
人まで」という認識が国民の間に一気に浸速していき、出生率は、再
び急速に低下していったのである。

「政策の空白」と「楽観的見通し」
1970年後半から80年代にかけて、出生率はほぼこ貝して低下し続けた。
その背景には、これまで述べたような「出生抑制」の勤きとともに、
若年世代の未婚率の急速な上昇という、社会経済構造の変化があった。
女性の就業機会の増加などによる「出産の先送り(晩産化)」と呼ば
れる現象である。しかし、そうした出生率の低下に対して懸念が示さ
れることはほとんどなく、政策課題として取り上げられることもなか
った。戦前の「産めよ、殖やせよ」という出産奨励策に対する批判が
常に念頭にあり、出生抑制という大きな潮流の中で、人口増加につな
がるような動きに慎重詰が強かったことは確かであるが、政策という
点では「空白期間」と言わざるを得ない。

同じく1970年代から欧米でも出生率は低下し始めたが、これに対する
スウェーデンの対応は素早く、1974年には、若年世代が仕事と育児が
両立できるよう支援する政策(両立支揚言に取り組み始めた。フラン
スなどの国も80年代以降、相次いで両立支援策の強化を図り、日本と
は対照的な動きを強めていった。 こうして日本の出生率が低下し続
けている間、日本政府や人口問題の専門家は、出生率低下の現象を、
一体、どのように捉えていたのだろうか。「平成27年(2015)版厚

労働白書」は人口問題に関する当時の考え方を整理している。それに
よると、出生率が1.75なった1980年に人口書は、夫婦が生涯に生む子
どもの数には変化なく、出生率の低下は、女子の進学率・就職率の上
昇により結婚・出産が遅れているためと分析し、「一応
静観が許され
る」とした。1984年に人口書が編集した書籍でも、夫婦の子どもの生
み方そのものにはあまり大きな変化は見られないため、今後、結婚年
齢の上昇が止まるとともに、出生率は下げ止まり、やがて上向くこと
が考えられるとしていた。

そして、この考え方は、日本の将来人口の推計にも影響を及ぼした。
推計の際に設定される「出生率の長期仮定値(中位推計)」は、出生
率が低下し始めた以降も昭和61年(1986年)推計までは、人口置換水
準に相当する2を下回らない数値が設定された。当時の出生率低下は、
「出生のタイミングの遅れ」による一時的な効果に過ぎないというの
が、専門家の支配的な考え方だったのである。しかし、現実には、そ
の後も20代、30代の未婚率は上昇し続け、それに伴い出生率は低下し
続けた。

少子化対策に乗り出すも、効果は上がらず
1989年に、出生率が「ひのえうま」の年を下回る1.57にまで低下した
ことは、「1.57ショック」として大きく取り上げられた。これを契機
に、翌90年、政府はようやく少子化対策に乗り出した。子育て支援を
中心とする対策が打ち出され、「エンゼルプラン」の策定(1994年)
に始まり、各分野において様々な措置が講じられていった。
 しかし、対策の実際的効果は少なく、出生率は低下し続けた。
 当時、少子化問題に先見性を待って取り組んだ数少ない厚生官僚で
あった古川貞二郎氏は、成果が出なかった背景として、「当時は、戦
前の『産めよ、殖やせよ』の忌まわしい記憶があって、出生について
は公がかかわるべきじやないというような根強い社会風潮があったこ
と」に加え、「当時政府は高齢者対策にかかりきりになっていたこと
がある」と述べた上で、少子化対策について「決死の覚情でやるべき
でした」と真情を吐露している。古川氏が指摘した社会風潮は、2000
年代になっても続いた。

こうした状況に加え、少子化対策の中心となる、子育て支援策に対す
る各界の消極的な姿勢が、取り組みの遅れにつながった面は否定でき
ない。たとえば、児童手当は、制度導入が1972年と諸外国に比べ
遅かった上に、「小さく生んで大きく育てる」はずだったにもかかわ
らず、導入後も無駄使いだと財政当局や経済界から何度も見直しの声
が上がった。保育制度についても、都市部を中心に待機児童問題が発
生する中で、制度創設時の基本理念をめぐる議論や、保育所と幼稚園
の「幼保一元化」の問題などが提起され、改革の方向性はなかなか定
まらず、結果として、女性就業に伴う保育ニーズの増大への対応は遅
れ続けた。



図1-3 人口推計の比較(「一偉人国家シナリオ」)----「選択する未来委
員会」「地方創生ビジョン」「将来推計人口(中位推計)」
備考:
①「選択する未来」委員会における推計では、合計特殊出生率が2030年
 に2.07まで上昇し、それ以降同水準が維持すると仮定。
②地方創生長期ビジョンにおける推計では、合計特殊出生率が2030年
 に. 8程度、2040年に2.07程度になると仮定。
③「日本の将来推計人口(平成29年度推計)」(出生中位・死亡中位)にお
  ける合計特殊出生率は、実績値が1.45であった2015年から2024年の
  1.42に至るまで緩やかに低下し、以後やや上昇して2035年の1.43を
  経て、2065年には1.44へと推移する。
資料:内閣府、第2回「選択する未来2.0」会合提出参考資料(2020年3月)
に基づき筆者作成。

失われた「第三次ベビーブーム世代」
再度、図1-2に移る。この図では、年間出生数の勤きも示している。
出生数は、出生率の動向に影響を受けるのは当然だが、両者の動きは
必ずしも同一ではない。それは、先ほど述べたように、出生数は出生
率だけでなく、「再生産年齢(15~49歳)の女性人口」も関係するか
らである。仮に出生率が変わらなくても、再生産年齢の女性人口が増
加すると、出生数は増加するし、逆に女性人口が減少すれば、出生数
は減少する。

日本の人口構成で見ると、終戦後の「第一次ベビーブーム世代」が、
一つの大きな塊(団塊の世代)を形成している。年間270万人近くの出
生数があった世代である。その「第一次ベビーブーム世代」の子ども
たちが中心となって1970年代前半(1971~74年)に年間出生数が200
万人に達する「第二次ベビーブーム世代(団塊ジュニア世代)」が誕
生した。この2つの人ロの塊が、数の上で突出しており、日本の総人
口を引っ張ってきたと言える。
そこで、いずれ将来、この「第二次ベビーブーム世代」が結婚して子
どもを生めば、年間200万人は無理としても、かなりの出生数が見込
める「第三次ベビーブーム」がやってくるのではないか、そうなると
少子化の動きも緩和されるのではないかと期待されたのである。しか
し、残念ながら、「第三次ベビーブーム」は到来しなかった。彼らの
結婚、出産が想定されたのは、1990年代後半から2010年代前半までの
間(図1-2の右の点線囲みの部分)で、最も期待されたのは200年前
後たった。
実は、この時期にちょうど、日本は金融システム不安に端を発した経
済危機に見舞われ、さらにぞの後リーマンシヨックが襲いかかった。
その時最大の犠牲者となったのが、若年世代だったのである。日本の
雇用システムが大きく変化する中で、厳しい就職難や生活基盤の不安
定化は、就職、結婚、出産の時期にあった彼らに決定的な影響を与え
た。晩婚化の流れは、1960年代後半に生まれた「バブル世代」によっ
て90年代から強まっていたが、90年代後半から始まった経済危機は、
それに追い打ちをかける形となり、未婚者を急激に増加させた。その
結果、出生率は過去最低の1.26(2005年)にまで落ち込んだ。そして、
その後、若干の上昇が見られたものの、再び低下に転じ、いまだに低
い水準を脱し切れないでいる。

「人口貯金」を使い果たし、人口減少へ
以上述べてきたように、わが国の出生率は1970年代半ばから急速に低
下し、人口置換水準の2.07を下回る状態が、今日に至るまで50年近く
にわたって続いている。ところが、少子 日本の人口は長らく増加を
続けてきた。つまり、「少子化」イコール「人口減少」とは、すぐに
はならなかった。
それは、出生率低下によるマイナスを埋めて余りある要因があったか
らである。1つには、これまで戦後の第一次・第二次ベビーブーム世
代という大きな人口の塊があり、再生産年齢の女性人口が相対的に多
かったため、出生率が下がっても出生数は大きく低下しなかったこと
がある。そして、他の1つは、この間、平均寿命が急伸したことが示
しているように、死亡数(特に乳幼児死亡数)が低い水準で抑えられ
ていたことである。こうしたことから、長らくの間、出生数が死亡骸
を上回り続け、人口は増加してきた。
1990年ごろから「少子化」の問題が叫ばれながらも、一般には危機意
識がそれほど高まってこなかったのは、このような幸運な状態が続い
たことが背景にあるかもしれない。そして、この「人口貯金」とも呼
ばれる状況がついに使い果たされたのが、2008年であった。これを境
に、日本の人口は減少局面に入ることとなったのである。

人口減少はいったん勣きだすと、止まらない
壱岐からの報告が終わると、その後、出席者による意見交換が予定さ
れていた。だが、会議室ぱ沈黙に包圭れた。それほど気が重くなる内
容だった。そんな時、議論の口火を切ってくれたのは、しばしばメデ
ィアに登場する企業経営者の古賀だった。
「私は、正直、驚きました。人口や出生率は、国民の生活水準や社会
経済の動きに応じて変化してきたと思っていたのですが、随分、国の
政策が関わっているのですね」
すると、壱岐がこう説明を付け加えた。
「戦後の動きを見ると、今日の人目減少のかなりの部分ぱ、国の政策
が反映した結果だと言えるかも
しれません。終戦直後から1970年代半ばまでは、出生抑制政策が強力
に展開された時期で、出生率低下は政策の『作為』による結果です。
そして、70年代後半から80年代にかけては、政府は人口問題への介入
を避け続けましたので、その意味では、政策の『不作為』が反映して
いると言えます。その後、90年代以降、政府は少子化対策に乗り出し
たのですが、少子化の流れは、現在に至るまで止めらねない状態が続
いています。
「政府が本格的に取り組めば、状況はすぐに変わるんじやないのです
か。与党や政府では、『こども庁』を創設するような構想もあるよう
ですし」と古賀が言うと、
壱岐は、「今日のように、人口減少の局面に圭でなってし圭うと、も
はやこの動きぱ、そんなに簡単には止まらないのです」と深刻な表情
を浮かべた。
古賀と壱岐のやりとりに、気鋭の経済学者、片岡が口をはさむ。
「政府は、1倍人を維持すると言っているわけですから、当然ながら
国民は、近い将来、人口減少は止まるだろうと期待しますよ。壱岐さ
ん、そのあたりはどうなのですか」
「将来人口のことは、次回の勉強会で詳しく説明しますが、人口には
いったん、ある方向に動き出したら止まらない性質かおりまして、そ
れを止めるのには非常な困難を伴うのです」
「次回は、その辺を詳しく聞きたいですね」
古賀がそう返して、第1回の重い雰囲気の会合は終わった。

毎年、政令指定都市クラスの人口が消失していく
この見解を聞いた出席者から、深いため息がもれた。壱岐は話を続け
た。----本日のテーマは、将来、日本の人口はどうなるのかというこ
とである。

人口の将来推計でベースとなるのは、国立社会保障・人口問題研究所
(社人研)が5年ごとに発表する「将来推計人口」で、現時点で最新
のものは、平成29年(2017/言推計である。
人口推計は、将来の「出生」及び「死亡」の推移について、それぞれ
「中位」「高位」「低位」の3つの仮定を設定し、それらの組み合わ
せにより9通りの試算を行う。平成29年(2017年)推計では、長期に
わたって安定的に推移する出生率を「中位推計」では1.44、「高位推
計」では1.65、「低位推計」では1.25に仮定している。このうち「中
位推計」によると、総人口は、約30年後の2053年には1偉人を切り、
2060年は9284万人、2090年は6668万人、20110年には6000万人を切っ
て、5343万人となると推計されている。人口減少のスピード(中位推
計)としては、2030年ごろは年間80万人の減少だが、その後、減少幅
は年々拡大し、2060~70年代には年間100万人前後にまでなる。その後、
徐々に縮小するものの、2110年でも年間60万人程度の減少が見込まれ
ている。時期によって変動はあるが、毎年、「政令指定都市クラス」
が一つずつ、数十年以上にわたって消えていく計算だ。それ以降の推
計は行われていないが、当然ながら、出生率が人口置換水準の2.07以
上にならない限り、人口減少はいつまでも止まらない。そして、2020
年の現実の出生率である1.34は、この人口推計の出生率の仮定値(20
20年時点)と比較すると、「中位推計」と「低位推計」の間にある。
したがって、このまま推移するならば、将来の日本の人口は、今ほど
紹介した「中位推計」よりも下回るおそれがある。由々しき事態と言
わざるを得ない----。

「一億人国家」シナリオの実現性
次に壱岐は、「一倍入国家」シナリオについて話を進めた。
では、2014年に政府は、一定の試算の下で「一倍入国家」を目指す方
針を打ち出したが、その試算はどのような前提で行われているのか。
2014の「一倍入国家」シナリオの試算(図1-3の「①選択する未来
委員会推計」)は、出生率が2030年に2.07まで向上し、それ以降同じ
水準が維持されると仮定している。それが実現されると、2060年には
1億546万人となり、2090年頃から人口は安定化し始め、2110年以降
は9961万人の水準で安定する、という見通しである。その後、2019年
に行われた別の試算(図1-3の「②地方前生長期ビジョン推計」)
では、2030年までに1.8程度、2040年に2.07程度に向上するという仮
定を置き、その下で、2060年は1倍189万人となり、2110年以降は8969
万人の水準で人口が安定する、との見通しが示された。
これらのシナリオの試算を、先はどの社人研の平成29年(2017年)推
計と比較してみると、どうなるか。いずれの試算の出生率も、「③将
来人口の中位推計(図1-3の黒点線)」の1.44はもちろん、「高位推
計」の1.65をも大きく上回至高い水準に、10~20年というハイペース
で到達することが前提となっている。一方、足もとの出生率の勤きは
どうかというと、先ほど述べたように、「中位推計」を大きく下回る
1.34(2020年であり、そして、さらに低下する傾向にある。残念だが
シナリオの前提には遠く及ばず、このまま推移すれば「一億人国家」
のシナリオの達成は、極めて難しいと言わざるを得ない。もし実現し
ようとするならば、大きな社会変革にすぐにでも取り組まない----。
と、間に合わない-。

 「人口減少」----5つの不都合」
 「人口問題の専門家の立場から見ると、『人口減少』という事象
 に対する人々の認識は、一般に甘いと言わざるを得ません。もっ
 とも、従来の人口学で考えられていた古典的『人口転換』理論の
 想 定を超えるような事態が起きつつあるのだから、仕方がない
 のかもしれませんが、もちろん、決してあきらめる必要はありま
 せん。しかし、私たちにとって″不都合″ではあるものの、将来
 確実に起こる事態は、しっかりと認識しておく必要があります」

ここまで話したあと、1枚のペーパー(図1-4)が配られた。
壱岐自身が名付けた「人口減少-5つの不都合」という表題のメモだ
った。そのメモを示しながら、壱岐は説明し始めた。
                        この項つづく

✔ わたしの当初予想より、楽観的な数字で語られておりその差につ
 いて再試算する必要があるが、この作品の読破するまでには何か見
 つけることができるだろうと楽観視している。

 風蕭々と碧い時代


Jhon Lennon   Imagine

  

曲名: 雪の華 2003年10月 唄: 中島美嘉 J-POP
作詞:Satomi  作曲: 松本良喜

のびたかげを舗道にならべ
夕闇のなかを君と歩いてる
手をつないで いつまでもずっと
そばにいれたなら 泣けちゃうくらい

風が冷たくなって 冬の匂いがした
そろそろこの街に 君と近付ける季節がくる

今年 最初の雪の華を ふたり寄り添って
眺めているこのときに 幸せがあふれだす
甘えとか弱さじゃない ただ 君を愛してる
心からそう思った

君がいるとどんなことでも
乗りきれるような気持ちになってる
こんな日々がいつまでもきっと
続いてくことを祈っているよ

風が窓を揺らした 夜は揺り起こして
どんな悲しいことも 僕が笑顔へと変えてあげる

舞い落ちてきた雪の華が 窓の外ずっと
降りやむことを知らずに 僕らの街を染める

『雪の華』(ゆきのはな)は、2003年10月1日に発売された 中島美嘉
の10枚目のシングル。中島自身が出演した明治製菓(現・明治)
「boda」「galbo」のCMソングであり、第45回日本レコード大賞で 本
作は金賞を受賞し、作詞のSatomiは作詩賞を受賞。また、本楽曲をモ
チーフとする実写映画が2019年2月に公開されている。 NHKの『NHK紅
白歌合戦』では、2003年第54回、2005年第56回と2回歌唱されている。
2005年第56回NHK紅白歌合戦の出場者選考の参考アンケートとしてNHK
が実施した『スキウタ〜紅白みんなでアンケート〜』に紅組9位で ラ
ンクイン。また、発売以降、毎年『冬うた名曲ランキング』など各冬
うたランキングに選ばれる曲となった。中島のリクエストによって、
ミュージックビデオは摂氏0度以下のスタジオで撮った。 韓国では、
多くのアーティストがカバーするために中島側に許可を求めたが、本
人が直接聴いた結果、シンガーソングライターのパク・ヒョシンに決
定。そして、KBS第2テレビのドラマ『ごめん、愛してる』の主題歌と
して披露され、大ヒットを記録した。

● 今夜の寸評:(いまを一声に託す) 思いから行いへ
Right now, take the first step toward achieving the goals you have set.
せっかく立てた目標も、実行しなければ達成できない。
まず一歩、踏み出していこう。

PS. 近くの家電販売店に用事があり出かけると、プリンター用紙をシ
ャープが販売していることを知る。そういえばテレビ、有機ELが独占
状態で、かつての液晶テレビは片隅においやられていった。栄枯盛衰
と「平家物語」を思いだし、スマートフォン用のワイヤレスイヤホン
セットも忘れずに買って帰る。
>

コメント
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命題15分の1

2023年01月12日 | 環境リスク本位制


彦根藩二代当主である井伊直孝公をお寺の門前で手招き雷雨から救っ
たと伝えられる"招き猫"と、井伊軍団のシンボルとも言える赤備え。
(戦国時代の軍団編成の一種で、あらゆる武具を朱塗りにした部隊編
のこと)の兜(かぶと)を合体させて生まれたキャラクタ。愛称「ひ
こにゃん」。



【園芸植物×短歌:ヒサガキ】

 木綿畳手に取り持ちてかくだにも我れは祈ひなむ君に逢はじかも 

                大伴坂上郎女 万葉集 巻3-380

ヒサカキは、日本、朝鮮半島、中国に分布するモッコク科ヒサカキ属
の常緑低木~小高木。日本では青森県を除く本州、四国、九州、沖縄
に分布しており、山地の林内に自生。耐寒性に劣るサカキの代用とし
て、神事や仏事に用いられるほか、庭木としても植栽。ヒサカキの名
前は、サカキより小さいことを表す「ヒメサカキ(姫榊)」が訛ったと
する説、サカキでないの意で「非榊」とする説などあり。

※ 大伴坂上郎女は、『万葉集』の代表的歌人。大伴安麻呂と石川内
命婦の娘。 大伴稲公の姉で、大伴旅人の異母妹。大伴家持の叔母で
姑でもある。『万葉集』には、個入第3位の歌数で、長歌・短歌合わ
せて84首が収録され、額田王以降、最大の女性歌人。坂上郎女の通称
は坂上の里に住んだためとされている。長歌の内容を凝縮して何度も
繰り返して唱えられる呪術歌を踏襲する優れたる反歌と評される。 



8日(日)には、ロシアは東部Oymyakonで-59.3度まで気温が下がって、
1月としては5年ぶりの低温を記録。9日(月)には、北部Olenyokで-60.
0度、54年ぶりの-60度台となる。10日(火)には、北部Dzalindaで-62.
1度まで下がり、1月の最低気温記録を塗り替えている。モスクワでも
日最低気温が-20度台の日が4日も続きました。これは平年より10度
以上も低い気温で、有名な赤の広場のアイスリンクも閉鎖。10日(火)
には、北部Dzalindaで-62.1度まで下がり、1月の最低気温記録を塗
り替える。モスクワでも、日最低気温が-20度台の日が4日も続き、
これは平年より10度以上も低い気温で、有名な赤の広場のアイスリン
クも閉鎖された。 数十年ぶりともいえる強烈な寒気に覆われるロシ
アだが、年末年始は記録的な高温となった。1月1日のモスクワの最高
気温は、3月下旬並みの6.2度まで上がって、観測史上もっとも暖かな
元日だった。同じ日、ヨーロッパの8か国が、1月の国内最高気温を更
新。この寒波の一因は、ジェット気流の大きな蛇行。寒気と暖気の境
目を吹くジェット気流が、ロシア上空で南に垂れ下がり、北極から強
烈な寒気が降りてきてロシアに流れ込んだという。
12日の朝の冷え込みで、河川敷法面に植えばかりのヒサカキとゴシキ
ヒイラギに霜が降り気がかりとなる。

今日もコンビニ小父さん:蕎麦に凝ってみよう①】
ランチは、レトルトカラーやパスタ、即席&冷凍麺が多くなり、グル
テンによる不健全要因になること知り、そば、春雨、米湖麺、その他
デンプン、たんぱく麺や粉者に触手が動くようになる。

そばの栄養効果
1.疲労回復
:不足すると、疲労や体力低下、食欲不振、イライラを
招いてしまうビタミンB1・B2。そばにはこのビタミンB1・B2が米や小
麦の2〜3倍も多く含まれて、また、代謝を促進し、食べたものをエネ
ルギーに変える手助けとなるパントテン酸が白米の4倍も含まれてお
り、これも疲労回復に貢献してくれる成分だという。さっぱりとした
味ながらもスタミナをつけてくれる、夏の疲れた体にうれしい食べ物
だったとか。
2.二日酔い予防にも:肝臓が解毒の作業を続けるためには良質なた
んぱく質が不可欠。そばにはたんぱく質が豊富に含まれており、その
含有量は穀類の中でもトップクラス。二日酔いを引き起こすアセトア
ルデヒドやアルコールの分解を助ける、パントテン酸やナイアシンな
どの成分も、しっかりそろっている。 また、ビタミンの一種である
コリンは、アルコールを飲んだ時に肝臓に脂肪がたまるのを防ぐ働き
があり、脂肪肝や動脈硬化を予防する効果があります。さらに、消化
を助けてくれるアミラーゼやリパーゼなどの酵素も含まれていて、消
化が良く胃にもたれにくいので、お酒を飲んだ後にはぴったり。どう
やら「シメのラーメン」はやめて、「シメのそば」に替えたほうがよ
いと推す。 生活習慣病を予防 その他にも、そばには便秘解消に効果
的なたっぷりの食物繊維や、ウイルスに強いカテキン、豊富なミネラ
ルなどを含みます。ポリフェノールの一種であるルチンは、毛細血管
を強化し、血圧や血糖値を下げ、すい臓機能を活性化する働きがある。
動脈硬化や糖尿病、脳梗塞など、生活習慣病の予防に優れた力を発揮
してくれる成分である。このルチンはビタミンCと同時に摂取するとさ
らに効率的に働くので、野菜や果物と一緒に食べるという。

そば湯も忘れずに: 中国医学においてそばは、体の余計な熱を取り
除き、胃を健やかにすると言われています。冷たいざるそばが夏には
食べやすいのですが、胃を冷やし過ぎれば食欲不振や消化不良を招い
てしまいう。 そこで飲んでほしいのがそば湯。そばのゆで汁であるそ
ば湯には、そばから栄養が溶けだす。栄養を逃さない意味でも、体を
冷やし過ぎないためにも、最後のそば湯はぜひ楽しめというのだが、
わたしはそれをこのまなかったので、薬と思い習慣つけたい。

※ 白米と蕎麦の栄養・健康貢献期待値

※ 低GI値



GI値とは食品に含まれる糖質の吸収度合いを示し、摂取2時間までの
血液中の糖濃度を計ったものです。GI値が高い食品は急激に血糖値を
上げます。反対に低い食品は血糖値を上げにくい。急に血糖値が上が
ると、インスリンが分泌され血糖値を下げようする。そうするとすぐ
にお腹が空いてしまい、間食をしやすくなってしまい、反対に低い食
品は腹持ちが良く、満腹感が長く持続されるのです。このことから、
GI値が低い食品ほど太りにくいと言われる。

石臼引き十割蕎麦 八-HACHI-」 
大阪・天神橋筋六丁目は、蕎麦 「石臼挽き十割蕎麦」がありちょっと
したブームとなっているという。製法特許を取得している。それは、
石臼で製粉した蕎麦粉を真空状態で練り、冷凍しているが、ここまで
は別の場所で行い、その冷凍状態の蕎麦粉が届く。ここからほぼ全て
の工程を機械製造されている。
ここは、ストレートで特許調査からはじめよう。
--------------------------------------------------------------
❏特許第7011861号 そば生地、冷凍そば生地、および、そば生地の製
 造方法 木田 武史 衣笠 幸治 株式会社バローホールディングス
【要約】機械で製造した場合あっても、そば本来の風味や食感を有す
るそば生地の提供を目的とする。【解決手段】そば粉と水とを含有す
るそば生地であって、上記そば粉のα化度が15.5~45%であり、上記水
の配合量が、そば粉100質量部に対して45~70質量部であるそば生地と
する。
※ 糊化(α化)とはデンプンを水と加熱することで,デンプン分子が
規則性を失い,糊状(α状)になる。身近な例で言うと,炊き立ての
ご飯がまさに,デンプンが糊状になっている状態。デンプンには生デ
ンプン,糊化デンプン(α化デンプン),老化デンプン(β化デンプ
ン)の 3 つの 状態があり,糊化(α化)度は,デンプン中の糊化(
α化)状態を,割合として数値化したもの。 
--------------------------------------------------------------
つまりは、「真空状態」「冷凍」し「指定範囲数値の糊状(α状)」
にすることで、十割り蕎麦をおいしさ(曖昧表現)の大量生産を実現
できたということになり、むしろ「企業技術:know-how」
であり、開
示しない方が創業者利益が大きいと考えられ、「和牛」のように商標
登録しておくだけにしておきますが(蛇足)、これは饂飩製法から学
んだとのことであるが。わたしならさらに、喉越しのよい、きちきち
として「健康増進植物由来たんぱくリッチ麺」の商品開発したいとこ
ろだ。


すだちとわりそば(夏季専用)



【日本百低山:飯道山 in 甲賀市 644メートル】
via jp.Wikipedia :飯道寺
新型コロナ、訃報、冠婚葬祭、自治会活動のボリュームで「百名山踏
破」できず。今年は三山を計画する。早くも暗雲。というのも、眼精
疲労が進行し、疲れやすくなっている。だめでも「百名低山」も積極
的に取り入れる。



 

技術的特異点でエンドレス・サーフィング


【完全クローズド太陽光システム事業整備ノート ㉕】
【再エネ革命渦論 82: アフターコロナ時代 281】

ところで、ヘッドラインの『命題15分の1』は何を表出していのだ
ろうか。現時点での太陽光発電料金15円/kWhを近い将来(2030年)
に1円/kWhを実現を意味するというのが正解。
それでいつものように、
【オールソーラーシステム編】から入ってみ
よう。


図1.異なる基板上のペロブスカイト膜のフォトルミネッセンス特
性と安定性評価。 (A) 回路図 一般的なカルバゾール系 SAM のフォ
トルミネッセンス (PL) 実験と化学構造の説明 (R は R を表す) 置
換(または「停止」)。この研究では、何もない(2PACz)、メトキ
シ基(MeO-2PACz)、またはメチル基のいずれかです (Me-4PACz)。
2 または 4 という数字は、ホスホン酸アンカー基と 共役カルバゾ
ール主フラグメント。 (B) 非分離 1.68 eV バンドギャップ ペロブ
スカイトの準フェルミ準位分裂 (QFLS) 値 ベアガラス基板上のフィ
ルムと、透明で導電性の酸化インジウムスズ(ITO)上のさまざまな
正孔選択層。 (C E)、バンドギャップ 1.68 eV のペロブスカイト吸
収体の位相安定性を分析する時間依存フォトルミネッセンス スペク
トル。 の ペロブスカイト膜は、ガラス (C) または異なる正孔選択
層 (D、E) を持つ ITO 基板のいずれかに堆積されました。 (F) PLス
ペクトル 空気中の 1 日相当の照度フラックス下での 600 秒の光浸
漬前 (破線) と後 (実線)。 ガラス基板または導電性ITO基板のいず
れかに堆積したMe-4PACz上に成長したペロブスカイト。 (G) 性能指
数として 安定性のために、(C)、(D)、(E)、および他の 2 つの正孔
選択層 (SI で示される、照明スポット サイズ ~ 0.12cm²)。 (H)
(G) と同じだが、より高い照度で 励起スポットサイズを 0.4 mm² に
縮小

変換効率28%超のペロブスカイト/シリコン系タンデムソーラ
   のシリコン表面構造の役割
 サウジアラビアの研究者は、優れた光トラッピングを提供するため
に、テクスチャード加工されたシリコンウェーハを備えたペロブスカ
イト-シリコンタンデムセルを構築. デバイスの開放電圧 1,851 mV、
短絡電流 18.9 mA/cm2、曲線因子は 80.1%。今回の研究成果は、下部
セル構成は、高いタンデム性能を目指し、ペロブスカイト上部セル処
理に対応するように調整することにあり、ペロブスカイト-シリコンセ
ルは将来、調整によりより高い効率を実現できることを示唆するもの
である。

図2.図2 トランジェント時の電荷移動の役割フォトルミネッセンス
(TrPL)。 (A)PLITO/正孔選択性ペロブスカイトのトランジェントレイ
ヤー基板。 破線は、背景レベル。 (B) 計算された微分(A) の適合か
らトランジェントまでの寿命、における単一指数減衰時間を示すトラ
ンジェントのたびに、初期の時間で挿入図で示す。 挿入
図は、Me-4PACz および 2PACz トランジェントの領域これは、ITO へ
のホール転送によって制御される。励起密度は 1-sun 条件に似てい
る(~30 nJ/cm² のフルエンス、2-3 x 1015 cm-3)。 (C)TrPLトランジ
ェントにおける単指数関数的減衰に対する高次プロセスの比率、Me-
4PACz が抽出するだけではないことを明らかに穴はより速く(Bの挿
入図)、〜10でも2PACz と比較して 2 倍高い効率、Me-4PACz トラン
ジェントは同じ大きさの放射再結合〜10倍高い電荷キャリアでのみ世
代(破線に沿った比較、
詳細については、図 S10 を参照。


図 3 さまざまな正孔選択層を備えた p-i-n 太陽電池の性能と曲線因
子損失の分析。 (A) の比較 スタック ガラス/ITO/HTL/ペロブスカイ
ト/C60/SnO2/Ag、1.68 eV のトリプル カチオン ペロブスカイト吸収
体を使用した PSC のフィル ファクター値 バンドギャップ。 表示さ
れているすべてのセルは、同じペロブスカイト前駆体と接触処理バッ
チから作られている。 (B) 最高の J-V 曲線 (A) のバッチのセル、
および C60 とペロブスカイトの間に LiF 中間層がある別のバッチの
Me-4PACz セルの J-V 曲線、 1.234 V の VOC に達す。(C) 線形フィ
ット (破線) を持つ強度依存の開回路電圧。 (D) 疑似 J-V 曲線 図
のサンプルスタックでの強度依存の絶対PL測定から再構築された。
2PACz と Me-4PACz 曲線はほぼ一致す。 破線は、電子選択性を含む
サンプルのバリエーションからの疑似 J-V 曲線を表す C60 層では、
C60 界面での非放射再結合が制限されているため、すべての曲線が同
等です。 (E) (C) の測定値から再構築された疑似 J V 曲線。 

【要約】
シリコン太陽電池の製造に使用されるテクスチャ加工されたシリコン
 ウェーハは、優れた光トラッピングを提供します。これは、高性能
太陽光発電の重要な実現要因です。 モノリシック ペロブスカイト/シ
リコン タンデム太陽電池でも同様の光学的利点が得られ、シリコン
ボトムセルの電流出力が向上するものの、そのような複雑なシリコン
表面は、上にあるペロブスカイト膜の構造および光電子特性に影響を
与える可能性がある
。 ここで、学的および微細構造分光法に基づ
く広範な特性評価を通じて、そのような基板形態の主な効果は、ペロ
ブスカイトのフォトルミネッセンス応答の変化にあることがわかった。
組成変化。この理解により、高性能ペロブスカイト/シリコン タンデ
ムの設計が合理化され、28%を超える認定電力変換効率が得られる。

 
図 4: さまざまな HTL を利用したモノリシック ペロブスカイト/シ
リコン タンデム太陽電池の特性。 (A) 回路図スタック モノリシッ
ク ペロブスカイト/シリコン タンデム太陽電池。 (B) タンデム断面
の走査型電子顕微鏡 (SEM) 画像 HTLとしてのMe-4PACz。 (C) J-V ス
キャンからのいくつかの PTAA、MeO-2PACz、2PACz、および Me-4PACz
タンデム太陽電池の PCE の統計。 (D) MPP とデバイス パラメータ
ー (赤) を含む Fraunhofer ISE で実施された認定済みの J-V 曲線
を、 社内で測定されたHTLとしてPTAA(灰色)を備えたタンデムセル。
(E) 外部量子効率 (EQE) と認定の 1 反射 自社測定のタンデムセル。
AM1.5G に相当する電流密度は、凡例に mA cm-2 で示されている。
(F) 25 °C および相対温度に制御された空気中のカプセル化されて
いない太陽電池の二色 LED 照明を使用した長期 MPP トラック 湿度
30 ~ 40%。 データは、個々のトラックの最初の 60 分間の MPP 平
均に正規化されています。 測定ノイズ。 劣化が速いため、PTAA +
LiF セルの MPP トラックは、最初に記録された値に正規化される。
凡例は、どの HTL と、LiF 中間層が使用されたかどうかを示す。


図5. Me-4PACz と LiF 中間層を備えたタンデム型太陽電池の発光
サブセル分析。 (A) の絶対 PL スペクトル1太陽相当の照明下で記録
されたサブセル。 励起波長は、ペロブスカイトの場合は 455 nm と
850 nm 。シリコンサブセル、それぞれ。 さらに、統合された PL フ
ラックスで構成された PL 画像が表示されます。 (B) 再建された J-V
注入依存のエレクトロルミネッセンス測定(白抜きの記号)から計算
された曲線と光生成電流密度。 さらに、ペロブスカイト サブセルに
は、単一のダイオード モデル (茶色の実線) が取り付けられている。
の再構築されたタンデム J-V (破線) は、各電流密度のサブセルの電
圧を加算することによって計算された。 J-Vこのセルのシミュレート
された 1-sun 照明下での測定値は、赤い実線で示されています。 さ
らにタンデムソーラーの写真高注入電流でのセルが示されている。
1.68 eV のバンドギャップにより、サブセルは可視波長範囲の光を放
出し、したがって、放出は目で、通常のデジタル カメラで見ること
ができる。

【結論】
認定された記録的な電力を備えたモノリシック ペロブスカイト/シリ
コン タンデム太陽電池を実証。29.15%の変換効率。 ホール選択界面
での効率的なパッシベーションと強化されたホール抽出速度の組み合
わせにより、タンデム関連バンドギャップが 1.68 eV のペロブスカイ
ト吸収体が安定することがわかりました。 これは、光誘起相を調査す
る加速試験によって明らかにしたた30-suns 励起強度でのスポット照
明による分離。太陽電池デバイスの電子選択 C60 層は開回路電圧を制
限しましたが、曲線因子は正孔選択層によって制限された。
インターフェース。 改善された曲線因子と光安定性は、新しいメチ
ル置換カルバゾールベースの自己組織化単分子層 (Me-4PACz) によっ
て達成された。ペロブスカイトセル。 強度依存の過渡フォトルミネッ
センス分析により、方法を提示した.
デバイスの動作に関連する電荷移動効果を評価します。より速い穴の
抽出はペロブスカイト サブセルの 1.26 という低い理想係数に関連し
ている一方で、最大1.23 V。最大 84% のフィル ファクターが達成さ
れ、88% の最大疑似フィル ファクターが測定。強度依存の絶対PL(
suns-PL)およびsuns-VOC測定による。 カプセル化されていないタン
デムMe-4PACz を使用したセルは、300 時間の連続最大出力の後、初期
効率の 95.5% を維持した。サブセルの光電流を正確に制御して、1太
陽相当の条件に一致させる、周囲空気中のポイントトラッキング。 さ
らに、影響のないサブセル特性を調べた。注入依存のエレクトロルミ
ネッセンスを測定することにより寄生抵抗を測これにより、技術的と
な善、提示さJV 曲線。これにより、技術的な改善により、提示された
デバイススタックの最大効率が 32.4% になると推測 。
✔ 現在、すさまじい勢いで、ナノレベル、サブ・ナノレベル及び「
図画像処理(あるいはマルチメディア処理)➲第4次産業にかかわ
る研究がこの日本ですさまじい勢いで進行中である。これらの成果は
早晩、わたし(たち)の命題を解決するものと確信している。



マルチメディア(multimedia)とは、情報媒体(メディア)の様態の一
種で、文字や画像、動画、音声など、様々な種類・形式の情報を組み
合わせて複合的に扱うことができるもの。特に、コンピュータなどの
情報機器を用いて、デジタル化されたそれら多様な種類の情報を統合
したものだが、吉本隆明の『ハイイメージ論』など※では、言葉はあ
くまでも概念として使うものであって、それをどうして映像の表現に
置き直すことができるかという「概念というものを映像に転換するこ
とで」を村上春樹の作品評価として「村上春樹という人の小説の特徴
は、いわゆる文学作品ですから概念の表現なんですが、ものすごく鮮
明なイメージを思い浮かべさせます。つまりイメージを思い浮かべさ
せるのが大変得意な作家だが、対照的に村上龍はイメージを浮かび上
がらせず、文体のなかの非常に強い選択力で、概念の意味だけで文体
展開させる特徴をもつ」と語り、「文学作品も、映画や絵画その他の
映像表現と同じ次元で同じように扱うことができ。これを確認するす
るために4つの系列で構成した『都市論』として捉えかえし----だれ
がいちばん最初に人工都市をつくるだろうか。ユートピア都市として
19世紀から20世紀に人類史の比較的良心的な思想家たちが考えた人工
都市をだれが実現するだろうかということがこれからの大変な課題だ。
」とし未来を展望する(※「吉本隆明の183講演 - ほぼ日刊イトイ新
聞」、イメージ論)。



Appleが2025年に発売するMacBook Proはタッチスクリーンを搭載する
可能性があることがBloombergによって報じられた。また、2025年発売
MacBook Proは従来の液晶ディスプレイ(LCD)から有機ELディスプレ
イ(OLED)への変更が行われると予想している。
※ via 2023年1月12日Appleはタッチスクリーン付きの有機ELディスプ
レイMacBook Proを2025年にリリース:
 NEW !

Appleの共同創設者であるスティーブ・ジョブズ氏は2010年にMacBook
にタッチスクリーンを搭載することについて「人間工学的にひどい」
と酷評しています。また、Appleではこれまでタッチスクリーンを搭載
したMacBookがiPadと競合する可能性を危惧してきましたが、Appleと
競合する他社は続々とタッチスクリーン搭載のノートPCを発売してお
り、タッチスクリーン搭載のMacBook Proの発売は競合他社からの圧力
が高まっていることが要因であるとガーマン氏は指摘する。




新・国債の真実―99%の日本人がわかっていない5
目次
はじめに

1章 まず「これ」を知らなくては始まらない―そもそも「国債」っ
 て何だろう?(企業は金を借りて運営する、国も同じ;政府は予算
 を立て、「足りない額の国債」を発行する ほか
2章 世にはびこる国債のエセ知識―その思い込みが危ない(何の知
 識もなく語っている人が多すぎる;「倹約をよしとする」と「借金
 は悪」となる ほか)
3章 国債から見えてくる日本経済「本当の姿」―「バカな経済論」
 に惑わされないために(なぜ財務省は「財政破綻する」と騒いでい
 るのか?;財務省ロジックに乗っかる人々もいる ほか)
4章 知っているようで知らない「国債」と「税」の話―結局、何を
 どうすれば経済は上向くのか(経済を「道徳」で考えると、大きく
 見誤る;政府がお金を使うということは、国内にお金を巡らせるこ
 と ほか)
5章 「国債」がわかれば、「投資」もわかる―銀行に預けるくらい
 なら国債を買え(国債は金融商品の「プレーンバニラ」;低金利下
 では、国債が最強の金融商品 ほか)
--------------------------------------------------------------
1-2
政府は国債を発行して国を運営する。
国債は国家運営には必要不可欠なのである。

では政府は、どんなときに国債を発行するのか。当然、「国家運営の
ためにお金が必要なとき」だが、それは・-年の予算が決まったとき
である。
「令和○年度予算成立、赤字国債△兆円発行」といった文言も、よく
ニュースで目や耳にするだろう。政府の財布には、法人税や所得税、
消費税などなど、国民が納める税金が入ってくる。
しかし、税収だけでは予算に足りないことが多々ある。
これが個人だったら、「お財布にあるお金だけで、なんとかやりくり
しなくちや」
となるが、政府は達う。前項でも説明したように、政府の借金は企業
の借金と同じだからだ。国会の予算委員会で予算が成立し、税収では
足りなそうな分を国債を発行して補う、という単純な話である。

ここで、もしこ国債を発行しない」となつたら`どうなるか。
----予算を減らすか、すべて税収でまかなうかこのどちいかだ。

予算を減らせば、政府が使う金が減る。あとでも詳しく説明するが、
政府が使う金は国内に出回るお金だ。だから、予算が減れば世の中に
出回るお金も減る。つまり不祭気になる。これが、いわゆる緊縮財政
である。政府が「倹約」するということだ。
 一万、予算は減らさずに、しかも国債も発行しないとなれば、当然、
予算をすべてまかなえるくらいに、税収を増やさなくてはならない。
これは増税へとつながる。
 つまり「国債は借金だからダメ」というのは、「緊縮財政になって
景気が悪くなってもいい」、あるいは「増税されてもいい」といって
いるのと同じなのだ。
では、政府はどんなことに金を使っているのか。予算の内訳を知りた
い人は、財務省のホームページを見てみればいい。予算の「歳出」(
出て行くお金)は、「社会保障」「公共事業」「防衛」「文教及び科
学振興」などに振り分けられている。
なかには「国債費」もある。過去にしてきた借金の返済や利払いに使
うお金ということだ。
歳出はいうまでもなく、すべて私たち国民の生活に関わることである。
一方、「歳入」(入ってくるお金)は、大きく「税収」と「公債金」
に分かれていることが見て収れるだろう。「公債金」は、「国民から
納められる税金だけでは足りないから、これだけの額の国債を発行し
ますよ」ということだ。
ちなみに「公債金」の欄には、ご丁寧に「将来世代の負担」と注釈が
入っているが、ひとまず気にしなくていい。
 なぜ、気にしなくていいことが記されているかといえば、簡単だ。
「国債は悪」「これだけ国債を発行している日本は財政難」というイ
メージを植え付け、増税へとつなげたい財務省の思惑があるだけだか
らである。
 財政の実態は、また別の表を見なくてはわからない。きちんと理解
できると、「将来世代の負担」を過度に気にする必要がないこともわ
かるのだが、これについては3章で詳しく説明する。
 ここでは、政府がどういうことに金を使っているのか、つまり、何
のために国債を発行する必要があるのか、だいたいのイメージをつか
んでおくといいだろう。

1-3 国債の売買は「セリ」「オークション」と同じ
政府は予算を立て、そのうち税収でまかなえない分を国債でまかなう。
ここまでは理解できただろう。
では政府が発行した国債は、誰のところに行くのか。
つまり、政府は「誰」から借金をするのか。
基本的には銀行や信用金庫、証券会社など民間の金融機関である。
政府は国債を民間金融機関に売り、その代金が予算に使われるという
訳だ。予算成立して、仮に50兆円足りないとなれば、財務省は1年を
かけて50兆円を調達しなくてはいけない。いっぺんに調達することは
不可能だから、毎週国債を売り(=発行し)、少しずつ調達していく
わけだ。財務省と民間金融機関の間では、国債はつねに「入札」で売
買される。
 財務省は「こういう国債を、これだけの節、発行しますよ」と、民
間金融機関に向けて通達する。それに応えて民間金融機関が、「いく
らでこれだけ買います」と入札するのである。この入札の仕組みは、
市場のセリやネットオークションと同じといえば、イメージしやすい
だろう。
 ただし、国債の入札の場合は、商品が一つで多数のバイヤーがいる
オークションのように、値付け合戦のようにして値段が釣り上がって
いくことはない。
 国債の入札は多数の金融機関によって行われるが、入札はT戻きり
で、その入札額によって買えるかどうかが決定する。国債の基本単位
は「100円」だから、「100円1銭」や「100円5銭」といっ
た非常に小幅な入札節の競争だ。
 ちなみに、金融機関同士では、どこがいくらで入札したかはわから
ない。入札が出揃ったら財務省の担当者は、入札節が高い順に売り先
を決めていき発行節に足りたところで切る。それ以下の入礼節を出し
たところは、国債を買えない、という」とだ。

※セリ(競り)とオークション(auction)とは目的で何らかの場に出
された物品を、最も良い購入条件を提示した買い手(入札希望者)に
売却するために、各々の買い手が提示できる購入条件を競わせること
である。因みに、インターネットオークションは、インターネットを
利用して行われる競売(オークション)。ネットオークションと略称
される。 オンラインショッピングなどと並ぶ電子商取引の一種 

                         この講つづく

風蕭々と碧い時代


Jhon Lennon   Imagine



ロック・ギターリストのジェフ・ベック死去の一報は瞬く間に世界に
広がった。1965年に、エリック・クラプトン(77)に代わってヤード
バーズに加わり、自身のバンド(ジェフ・ベック・グループ)ではボ
ーカルのロッド・スチュワート(78)、ベースのロン・ウッド(75=
その後ローリング・ストーンズ)らと音楽活動を行っている。その後
はインストゥルメンタル系のギタリストとしての地位を確立。日本で
はクラプトン、ジミー・ペイジと並ぶロックの三大ギタリストとして
紹介され、1989年のアルバム「ギター・ショップ」はグラミー賞の最
優秀ロック・インストゥルメンタル賞を受賞する。享年七十八。
                          

For your love   The Yardbirds

ヤードバーズ(The Yardbirds)は、イングランド出身のロックバン
ド。バンド名はジャズ・サックスプレーヤー、チャーリー・パーカー
のあだ名「ヤードバード(囚人)」に由来。メインボーカルであるキ
ース・レルフはハープの演奏者。また、エリック・クラプトンやジェ
フ・ベック、ジミー・ペイジら3人の著名なギタリストが在籍。

コメント
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水際は万全か

2023年01月06日 | 環境リスク本位制


 彦根藩二代当主である井伊直孝公をお寺の門前で手招き雷雨から救っ
たと伝えられる"招き猫"と、井伊軍団のシンボルとも言える赤備え。
(戦国時代の軍団編成の一種で、あらゆる武具を朱塗りにした部隊編
のこと)の兜(かぶと)を合体させて生まれたキャラクタ。愛称「ひ
こにゃん」。



【園芸植物×短歌トレッキング:ホクシャ】

  秋に入るサマータイムの公園にホクシャの蕊は地を向きて吐く

                  工藤 貴響『銀器を刺して』

フクシアは下向きに咲く上品な花姿から、貴婦人のイヤリングと呼ば
れることもあります。花形は一重咲きから八重咲きまであり、花の大
きさは1cmにも満たない小輪から8cmを超える大輪までと多種多様。野
生種のトリフィラをもとに交雑された品種の花は、萼の筒状部が長く、
中から花弁がわずかにのぞく朱赤色で一重の花が特徴。亜熱帯性気候
地域原産ですが、高冷地や湿った薄暗い森、峡谷などに自生するため、
涼しくて湿り気のある環境を好みます。それらをもとに主にヨーロッ
パで園芸品種が育成されたため、日本では、過酷な夏、特に熱帯夜が
苦手で、夏越しの難しい植物です。一般に、一重で小輪の品種は、八
重で大輪の品種よりも暑さに強い傾向がある。特に、日本で作出され
た‘エンジェルス・イヤリング’は耐暑性に優れている。 土が古くな
って水はけが悪くなった株や、根がよく張っている株は、4月から6月
中旬、または9月中旬ごろ、根鉢のまわりの土を軽く落とし、新しい
用土で同じ大きさ、もしくは一回り大きな鉢に植え替える。さし木で
ふやします。春または秋に、若い茎の部分を切って、赤玉土小粒とパ
ーライト等量の用土にさします。「女王様の耳飾り」と形容されるフ
クシア。ユニークな姿と、赤紫やピンク、白、オレンジ色など鮮やか
な花色から広く栽培されている。



【関係情報】
非人称的なものの詩学 アンリ・メショニックとモーリス・ブランショ、
工藤 貴響たかなり フランス語フランス文学研究 2015年107巻 p. 203-218




 



  このたびは幣もとりあへず手向山 紅葉の錦神のまにまに

                   菅原道真『古今和歌集』

※ 新年早々、幣帛料の領収証の処理で話題となりました(季節外れ
の短歌ですが)。また、市販のお餅を食す機会増え、器械搗きは蕩け
やすく風情や食感がなくなり、粗挽き・粗搗きのある感性工学を応用
した餅が販売されように神棚へ祈りました。
 


人口戦略法案
人口減少を止める方策はあるのか
202X年、海外のシンクタンクが、日本政府の「一億人国家シナリ
オ」を非現実的と評するレポートを発表した。強い危機感を抱いた内
閣府の百瀬統括官や野口参事官は、新政権の目玉政策立案に向け、人
口問題の勉強会を立ち上げる。そこで専門家から突き付けられたのは、
急激な人口減に直面したこの国の、あまりに厳しすぎる現実だった。
このままでは日本の国力が大きく喪われてしまう…。政府内に設けら
れた百瀬らによる「人口戦略検討本部」は、現状を緻密に分析、多く
の議論を重ねて、ついに抜本的な改革案にたどり着く。だが、その行
く手にはさまざまな障害が…。
目次
序 章 衝撃の海外レポート(202X年8月上旬)
第1章 一億人国家シナリオの行方
第2章 高出生率国と低出生率国の違い
第3章 出生率向上のための「3本柱」
第4章 「地方創生」と「移民政策」
第5章 議論百出の人口戦略法案
第6章 波乱の「人口戦略国会」
終 章 「始まり」の終わりか、「終わり」の始まりか―その後の動
    き(202Y年7~9月)

【著者概歴】
山崎史郎:1964年、山口県生まれ。78年に東京大学法学部卒業後、
厚生省(現・厚生労働省)入省。厚生省高齢者介護対策本部次長、内
閣府政策統括官、内閣総理大臣秘書官、厚生労働省社会・援護局長、
内閣官房地方創生総括官を歴任した後、2018年7月から2021月まで駐
リトアニア特命全権大使を務めた。その間、介護保険の立案から施行
まで関わったほか、若者雇用対策、生活困窮者支援、少子化対策、地
方創生などを担当した。2021年9月、リトアニア政府から功績により
外交スター勲章を授与された。




新・国債の真実―99%の日本人がわかっていない
国の急台頭、新型コロナ禍など、日本経済の環境は激変し、先行きが
極めて不透明になっている中、再び国債への注目度が高まっています。
豊富な資料を基に国債のこれからを解説します。その思い込みが危な
い!!世にはびこる国債のエセ知識。「財政破綻論」「国債暴落論」
は、いもしないオバケを疑似体験して、ワーキャー騒ぐようなもので
ある!

目次
1章 まず「これ」を知らなくては始まらない―そもそも「国債」っ
 て何だろう?(企業は金を借りて運営する、国も同じ;政府は予算
 を立て、「足りない額の国債」を発行する ほか)
2章 世にはびこる国債のエセ知識―その思い込みが危ない(何の知
 識もなく語っている人が多すぎる;「倹約をよしとする」と「借金
 は悪」となる ほか)
3章 国債から見えてくる日本経済「本当の姿」―「バカな経済論」
 に惑わされないために(なぜ財務省は「財政破綻する」と騒いでい
 るのか?;財務省ロジックに乗っかる人々もいる ほか)
4章 知っているようで知らない「国債」と「税」の話―結局、何を
 どうすれば経済は上向くのか(経済を「道徳」で考えると、大きく
 見誤る;政府がお金を使うということは、国内にお金を巡らせるこ
 と ほか) 5章 「国債」がわかれば、「投資」もわかる―銀行に
 預けるくらいなら国債を買え(国債は金融商品の「プレーンバニラ」
 ;低金利下では、国債が最強の金融商品 ほか)
【著者概歴】
高橋洋一:1955年東京都生まれ。都立小石川高校(現・都立小石川中
等教育学校)を経て、東京大学理学部数学科・経済学部経済学科卒業。
博士(政策研究)。1980年に大蔵省(現・財務省)入省。大蔵省理財
局資金企画室長、プリンストン大学客員研究員、内閣府参事官(経済
財政諮問会議特命室)、内閣参事官(首相官邸)等を歴任。小泉内閣・
第一次安倍内閣ではブレーンとして活躍し、「霞が関埋蔵金」の公表
や「ふるさと納税」「ねんきん定期便」など数々の政策提案・実現を
してきた。また、戦後の日本で経済の最重要問題といえる、バブル崩
壊後の「不良債権処理」の陣頭指揮をとった。2008年退官。その
後内閣官房参与などもつとめ、現在、嘉悦大学ビジネス創造学部教授、
株式会社政策工房代表取締役会長。ユーチューバーとしても活躍する。
第17回山本七平賞を受賞した『さらば財務省!官僚すべてを敵にし
た男の告白』(講談社)など、ベスト・ロングセラー多数。



出所;NHK 都道府県ごとの感染者数

 新たなコロナ派生型「XBB.1.5」の特徴は アメリカで流行
▶2023.01.05 BBC NEWS
新型コロナウイルスの新たな派生型「XBB.1.5」がアメリカで急速に
広まっており、懸念の声が出ている。この派生型はイギリスなどでも
感染例が記録されている。どんな特徴があるのか。XBB.1.5は、世界
的に大流行しているオミクロン変異株から新たに派生したものだ。こ
れまでに出現したアルファ、ベータ、ガンマ、デルタ変異株に連なっ
ている。オミクロン株は、2021年後半の出現以来、それまでのすべて
の変異株を上回る感染力を見せている。多くの派生型が生まれており
、当初のオミクロン株より感染力がさらに強まっている。XBB.1.5に
よる症状は、これまでのオミクロン株と似ている様子だが、まだ確認
はできていない。ほとんどの場合、風邪のような症状がみられる。
XBB.1.5は、昨年9月にイギリスで広がり始めたXBBから進化した。保
健当局は「懸念される変異株」には分類していない。XBBは、人体の免
疫に勝りやすいように変異していた。だがそれにより、人間の細胞に
対する感染力は低下した。英大学インペリアル・コレッジ・ロンドン
のウェンディ・バークリー教授によると、XBB.1.5ではF486Pと呼ばれ
る変異によって、細胞への感染力を回復しつつ、免疫系の攻撃をかわ
す能力が高まっている。拡散しやすくなっているのは、そのため。

こうした変化は、ウイルスにとって進化の「踏み石」のようなものだ
と、バークリー教授は説明する。ウイルスが、人体の防衛メカニズム
を回避する新たな方法を見つけようとしているのだという。世界保健
機関(WHO)の科学者たちは4日、XBB.1.5について、これまで確認さ
れた他の変異株よりも「感染者数増加の優位性」があると認めた。
ただし、これまでのオミクロン変異株よりも深刻で有害だと示すもの
はないという。WHOは患者への影響を詳しく探るため、研究機関での
分析や病院のデータ、感染率などを注視していくとしている。

どこで広がっているのか
アメリカでは新型ウイルス感染者の40%以上がXBB.1.5によるものと
推定されており、この派生型が一大勢力となっている。昨年12月の初
めには4%だった。つまり短期間で、オミクロン株の他の派生形を素
早く追い抜いたことになる。アメリカ各地ではここ数週間、新型ウイ
ルスによる入院が増加している。英健康安全保障庁は来週、国内で広
がっている変異株に関する報告書を公表する予定で、XBB.1.5につい
て言及する可能性がある。 感染力がより強く危険なのか XBB.1.5は、
昨年9月にイギリスで広がり始めたXBBから進化した。保健当局は「懸
念される変異株」には分類していない。 XBBは、人体の免疫に勝りや
すいように変異していた。だがそれにより、人間の細胞に対する感染
力は低下した。 英大学インペリアル・コレッジ・ロンドンのウェン
ディ・バークリー教授によると、XBB.1.5ではF486Pと呼ばれる変異に
よって、細胞への感染力を回復しつつ、免疫系の攻撃をかわす能力が
高まっている。拡散しやすくなっているのは、このため。 こうした
変化は、ウイルスにとって進化の「踏み石」のようなものだと、バー
クリー教授は説明する。ウイルスが、人体の防衛メカニズムを回避す
る新たな方法を見つけようとしているのだという。

世界保健機関(WHO)の科学者たちは4日、XBB.1.5について、これまで
確認された他の変異株よりも「感染者数増加の優位性」があると認め
た。ただし、これまでのオミクロン変異株よりも深刻で有害だと示す
ものはないという。 WHOは患者への影響を詳しく探るため、研究機関
での分析や病院のデータ、感染率などを注視していくとしている。

■どこで広がっているのか
アメリカでは新型ウイルス感染者の40%以上がXBB.1.5によるものと
推定されており、この派生型が一大勢力となっている。 昨年12月の
初めには4%だった。つまり短期間で、オミクロン株の他の派生形を
素早く追い抜いたことになる。 アメリカ各地ではここ数週間、新型
ウイルスによる入院が増加している。 英健康安全保障庁は来週、国
内で広がっている変異株に関する報告書を公表する予定で、XBB.1.5
について言及する可能性がある。

■イギリスでも流行するのか
確実なことは言えないが、可能性は高そうだ。 イギリスでは昨年、
オミクロン株感染の波が5回発生した。感染の急増は今後も避けられ
ない。 ケンブリッジのサンガー研究所がまとめた昨年12月17日まで
の1週間のデータからは、イギリス国内の感染者の内、25人に1人が
XBB.1.5に感染している状況が浮かび上がった。しかし、これはわず
か9つのサンプルに基づく推計で、感染拡大の状況をよりよく把握す
るにはまだ1~2週間が必要だ。 前出のバークリー教授は、この派生
型がイギリスでも流行すると「予想している」として、その場合は入
院患者が増えることになると述べた。 英イースト・アングリア大学
のポール・ハンター教授は、「確率的にはXBB.1.5が今月これから、
イギリスで(感染の)波を引き起こすことになるだろう。しかし、確
実ではない」と述べた。 NHSイングランドは、新型ウイルスとインフ
ルエンザが同時流行する「ツインデミック」の恐れが現実となってい
ると指摘。すでにぎりぎりの状態だった国民保健サービス(NHS)に、
さらなる負担がかかっているとしている。 ■専門家は心配しているの
か バークリー教授によると、ワクチンによって得られた重症化予防効
果をXBB.1.5が「打破する」と「示す材料はない」。そのため、イギ
リス国民全般については特に心配していないという。 ただ、ワクチン
接種の効果が低い免疫不全者など、抵抗力が弱い人たちへの影響は懸
念している。 一方、ハンター教授は、XBB.1.5の毒性が強いという証
拠は目にしていないと話した。これは、既存のオミクロン変異株より
「入院や死亡」の危険性は高くないことを示唆している。 「変異株が
発生するかもしれないと皆が中国に注目している中で、XBB.1.5がア
メリカで出現したのは皮肉だ」と同教授は付け加えた。ロンドン大学
衛生熱帯医学大学院のデイヴィッド・ヘイマン教授は、この最新の派
生型については、まだ多くのことが分かっていないと説明。 だが、ワ
クチン接種者や感染経験者の比率が高いイギリスなどの国では、大き
な問題が起こる恐れは低いと述べた。ヘイマン教授が懸念するのはむ
しろ、ワクチン接種率が低く、長期のロックダウンで自然免疫もほと
んどない中国などの国での影響だ。「免疫のない人の間でこの派生型
がどう振る舞うのかを知るために、中国は感染者の臨床情報を共有す
る必要がある」とヘイマン教授は話した。
(英語記事 What is known about new Covid variant XBB.1.5? 


2022.10.02 時点

 

技術的特異点でエンドレス・サーフィング


【完全クローズド太陽光システム事業整備ノート㉓】
【再エネ革命渦論 80: アフターコロナ時代 279】



欧州の視点とグローバルな文脈におけるエネルギー転換の反映
--
2つの野心的なシナリオをベンチマークする太陽光発電の関連性

4 結果
結果は、2050 年と 2040 年までにエネルギー システムの CO2 排出量
をそれぞれゼロにする中程度 (Mod) とリーダーシップ (リード) と
いう2
つの主要なシナリオの結果が提示されており、ラガード (ラグ
ド) という野心的ではないシナリオと比較されている。)これは 2050
年までに100%再生可能エネルギーまたは CO2 排出量ゼロを目指すもの
ではないが、欧州グリーンディールの目標に近い。2020年の電力、熱、
輸送セクターの現在の分離状態から、2050年にヨーロッパ全体で電力、
熱、輸送からのエネルギー需要を満たす統合されたセクター結合エネ
ルギーシステムへのエネルギー移行は、いくつかの根本的な変化を強
制する。 一般に、この研究では、2020~2050 年までの移行期間を通
じてセクター結合の割合が増加すると想定、これは2050年までに高度
に統合されたエネルギーシステムにつながり、3つのシナリオ間でさ
まざまなレベルの効率向上が見られる。個々のシナリオの詳細は、サ
ポート情報 S1 に記載されている。

4.1 最終エネルギー需要
再生可能エネルギーの段階的導入は、炭化水素を炭素ゼロのエネルギ
ー供給源に置き換えるだけの問題ではなく、資源効率の大幅な変化も
意味する。 これは、図4 に示すように、2050 年までの移行を通じ、
最終エネルギー需要が安定しており、2つのシナリオでは減少、電力、
熱、および運輸部門にわたる全体的な電化による。最終エネルギー需
要の減少が発生します。 補足情報(図A5~A7)に示されているように、
エネルギーサービスの着実な成長にもかかわらず、電力と熱の需要、
および乗客と貨物の移動に関する輸送サービスの需要の増加に反映さ
れる(図A5~A7)。 この研究では、熱需要の効率改善の仮定は保守
的であるが、暖房と工業プロセス熱の効率はより速く上昇する可能性
がある。エネルギーキャリアと部門別の観点から見た、3つのシナリ
オにわたる最終エネルギー需要の推移を図4に示す。


図4.2020 年から 2050 年までのエネルギー キャリア別 (左) およ
 びさまざまなセクター別 (右) の 3つのシナリオにわたる最終エ
 ネルギー需要。

4.2 一次エネルギー需要
2020 年か 2050年までの一次エネルギー需要の動向は、いくつかの要
因に左右されます。1つ目は、電力、熱、輸送セクター間のセクター
結合のレベルであり、これはさまざまな技術の採用に依存します。2
つ目は、熱と輸送部門の電化率で、それぞれ技術とパワートレインの
前提に依存する。最後は、主に電気に基づく燃料の採用率です。部門
別の観点からは、輸送部門の一次エネルギー需要は、移行を通じて3
つのシナリオ全体で増加。これは主に輸送サービスの需要の増加によ
るものだが、パワートレインの変更とそれに伴う効率化により、道路
および鉄道輸送の一次エネルギー需要が減少し、海運および鉄道輸送
の一次エネルギー需要が増加する。逆に、熱および電力部門の一次エ
ネルギー需要は減少する。


図5.2020年から2050 年までの3つのシナリオにおける、エネルギー
キャリア別 (左) およびさまざまなセクター別 (右) の一次エネルギ
ー需要。

4.3 発電量と容量
電化のレベルが上がると、発電量と対応する発電容量のレベルが上が
ります。これは図6で強調される。ラガードシナリオでは、再生可能
エネルギーの設備容量の増加率は遅くなり、再生可能電力の発電量は
2050 年までに 11,500TWh を超えます。 中程度のシナリオでは、再生
可能容量の着実な増加により、2050 年までに約 17,180TWh の電力が
供給されます。リーダーシップ シナリオでは、2040年までの容量の
急速な増加により、100%の再生可能電力が確保される。2050年まで
に発電における太陽光発電のシェアは61%と 63%になり、一次エネ
ルギー供給におけるシェアはそれぞれ 54%と56%に達する。これら
のシナリオは、ヨーロッパで報告された最高値を表しており、コスト
の最適化、最新の太陽光発電コストの仮定、およびその結果の Power-
to-X
技術の利用におけるセクターの結合の結果である。さらに、野心
の少ないラガード シナリオが調査され、その結果、中程度のシナリオ
がヨーロッパにとって最もコストの低い選択肢であることが示された
(図14)。

図6.2020年から2050年までの3つのシナリオにおけるさまざまなエ
ネルギー源からの発電容量 (左) とRE再生可能エネルギー発電量 (右)。 。

4.4 2050 年の設備容量と発電量の地域分布
2050年までの電力、熱、輸送のエネルギー需要を満たすためにヨーロ
ッパ中に発電設備が設置されている。全体として、太陽光発電と風力
発電の容量は、一部の水力発電容量とともに、中程度とリーダーシッ
プの両方でヨーロッパ全体の設備容量の大部分を占めている。シナリ
オ。唯一の違いは、2つのシナリオで設置された合計容量であり、中
程度のシナリオでは 9,950GW近くが設置されているのに対し、リーダ
ーシップシナリオでは約 11,500 GW の容量が設置される。リーダー
シップ シナリオはより進歩的な道筋であるため 2040年までに100%
の再生可能エネルギーを達成することは、2050年に輸出できるe-燃料
の生産に電力を供給する追加の容量につながる。リーダーシップのシ
ナリオでは、2050年に輸出された e燃料により、発電量が約2,500
TWh
増加する。

図7.2050 年におけるヨーロッパ全体の地域の発電容量。中程度 (左)
とリーダーシップ (右) のシナリオ。PV、太陽光発電; RE、再生可能
エネルギー。

同様に、図 8で強調されているように、太陽光発電の割合が高いのは
南部地域であり、風力発電の割合が高いのは北部と西部の地域。図8
に示すように、2050年の中程度のシナリオとリーダーシップのシナリ
オの両方で、太陽光発電と風力発電から電力を供給します。中程度の
シナリオで平均61%リーダーシップのシナリオで63%を供給する太陽
光発電は、南部地域でより一般的です。ヨーロッパの中程度のシナリ
オで平均33%、リーダーシップのシナリオで33%を占める風力発電は、
主にヨーロッパの北部および西部地域で見られます。ヨーロッパ内の
貯蔵および電力交換の分布に関するその他の地域の洞察は、サポート
情報 S1 (セクション C4) で強調されている。


図8.2050 年におけるヨーロッパ全体の地域の発電量。中程度 (左)
とリーダーシップ (右) のシナリオ。 PV、太陽光発電; RE、再生可能
エネルギー。

4.5 蓄電とその需要シェア
太陽光発電と風力発電のシェアが2030年を超えて大幅に増加するにつ
れて、3つのシナリオ全体で途切れることのないエネルギー供給を提
供する上で、貯蔵の役割が重要になります。 図9で強調されているよ
うに、2050年までに、ラガードシナリオで約15%、中位シナリオで約
24%、リーダーシップ シナリオで20%%以上に移行することで、電力
貯蔵によってカバーされる電力需要の割合が増加する。リーダーシッ
プ シナリオでは、2040年までに再生可能エネルギーをより急速に取
り入れ、化石燃料と原子力発電を段階的に廃止し、より少ない電力貯
蔵の必要性を示しています。3つのシナリオでは、実用規模およびプ
ロシューマー向けのバッテリーが、2050 年までに電力貯蔵の 95%以
上を占め、電力貯蔵出力の主要なシェアに貢献します。一方、揚水式
水力エネルギー貯蔵 (PHES) は、マイナーシェアでの移行を通じて貢
献。デマンド レスポンスとセクター結合は、ストレージ需要を制限
するための最も重要な要素です。適用されるシナリオで想定されるデ
マンド レスポンスオプションは、VRE 発電とベースロードに近い合成
需要を分離する電気分解装置と水素バッファー ストレージに加えて、
ヒートポンプと地域の熱レベルでの熱エネルギー貯蔵からのものです。
この研究では、スマートな電気自動車の充電と車両からグリッドへの
充電は適用されない。これらは、ストレージ需要をさらに削減する可
能性がある。


図9.2020年から2050年までの3つのシナリオにおける蓄電出力 (左)
と需要に対する蓄電の比率 (右)。 PHES、揚水式水力エネルギー貯蔵。

4.6 熱供給
3つのシナリオ全体で、電気暖房を備えたヒートポンプが2050年まで
に熱生成能力の大部分を形成し、バイオエネルギー能力の安定したシ
ェアが熱に貢献。化石燃料ベースの熱は3つのシナリオ全体で減少し、
2040年までにリーダーシップシナリオでシェアがゼロ、2050年までに
中程度のシナリオでシェアがゼロ、2050 年までにラガード シナリオ
で産業プロセスの熱のシェアがわずかに減少。水素とe-メタンは、3
つのシナリオすべての移行の後半段階で産業プロセスの熱に寄与 (図
10を参照)。 これらの結果は、暖房部門が 2050 年までにヒートポン
プと電気暖房の割合を高め、一部の e-燃料を使用する準備が整ってい
ることを示す。


図10.2020年から2050年までの3つのシナリオにおける、さまざまな
熱源からの設置発熱量 (左) と発熱量 (右)
                         この項つづく




今夜の寸評: (いまを一声に託す)水際は万全か
グローバル化に与える生態への変容リスクが必然であるとの認識が国
際的に深まったが、新型コロナウイルス感染症は、確実に4年超え、
終息(収束)宣言が持ち越しになる確率が高まる。多様にその現象に
目を向ければ、"鳥インフルエンザ"、"ヒアリ"など考えると<水際対
策>、この場合発症して鎮圧までの時系列事象とその対応への厳密解へ
の模擬健勝とワークワークフロ-のプログラミングか作成完備(完全
にないにしてもだが)出来ているのだろうか。例えば、"鶏インフルエ
ンザ"での感染確認から屠殺処理までの時間を短縮し、被害を防ぐため
の研究費用はどれほが計算されているのか(予防➲ 感染原体の発見
➲予防・隔離・最終処理)現時点では調査できていない。 そこで、環
境ビジネス 2023年冬季号の五箇公一著『日本におけるヒアリ対策の今
』に目を通し参考になったことを以下の様にピックアップする。

 我が国ではヒアリに対して、官民学協働でその侵入を阻止してお
 り、幸いなことに他国のような甚大な被害が生じる事態は現段階
 において免れている。しかし、新型コロナウイルスと同様に、ヒア
 リもまた国際経済の潮流に乗って、今も国際移送が繰り返されて
 おり、日本でもポストコロナの経済復興に伴って、今後も侵入事
 例はさらに増加するものと予測される。

 ヒアリ対策は、日本が国際経済に依存した国である限り、終わり
 なき戦いとなる。今後、ヒアリ以外の新たな外来生物の侵入も続
 くであろう。この状況は日本のみならず世界各地で進行しており、
 非意図的外来生物の管理・防除は世界共通の課題となる。これま
 で外来生物の規制に関しては各国の国内法で管理されており、
 出国側に対して外来生物の持ち出しを規制するシステムは不十分
 であった。今後は、世界各国が外来生物の「輸出」を制御・管理
 することを義務付ける国際条約などの国際的な枠組みを構築する
 必要があると考えられる


図5.ヒアリの防除ステージおよびステージ別の防除手法
出所:環境ビジネス 

※わさびシートが絵に挿入されているが自治会運動でゴミ集積袋使用
を市に許可を求めたが実現出来なかった。「官許主義」の悪い実例だ
と思い出す(詳細のいきさつはブログに掲載)。直接は関係ないが。
五箇氏は、日本におけるヒアリ対策の現状について、2017年夏に初め
てその存在が日本で発見されてから対策にあたってきた五箇氏は、国
際経済と関わる限り、ヒアリ対策は「終わりなき戦い」だと訴える。専
門家や民間の薬剤メーカーが協力して侵入を阻止しているが、今後は
さらなる対策が必要だと訴えている。
 
風蕭々と碧い時代


Jhon Lennon   Imagine

 

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オールバイオマスシステム '23

2023年01月04日 | 環境リスク本位制


 彦根藩二代当主である井伊直孝公をお寺の門前で手招き雷雨から救っ
たと伝えられる"招き猫"と、井伊軍団のシンボルとも言える赤備え。
(戦国時代の軍団編成の一種で、あらゆる武具を朱塗りにした部隊編
のこと)の兜(かぶと)を合体させて生まれたキャラクタ。愛称「ひ
こにゃん」。
   



約14年を経て再エネ技術・システム・事業で進歩がない(停滞)して
いるのは『オールバイオマスシステム』だと考えている。そこで、今
夜も「最新バイオコーク製造技術」の現状を考察する。

廃プラスチックを直接プラスチックの原料に



昭和電工では石油由来のナフサから、プラスチックの原料となるエチ
レンやプロピレンを製造している。2003年からプラスチック容器など
の使用済みプラスチックのリサイクルにより水素を取り出し、アンモ
ニアを製造・販売してきた(下側・緑の経路)。今回の共同開発では、
直接エチレンやプロピレンを取り出す経路に挑む(上側・青の経路)
(出所:昭和電工、マイクロ波化学のプレスリリースを基に作成) 。
昭和電工では使用済みプラスチックから基礎化学原料を得る手法を検
討する中、マイクロ波による加熱方法に着目した。世界初となる年間
1000tレベルの脂肪酸ブチルエステル(インキ用溶剤)の化学工場を立
ち上げるなど、既に化学プロセスとしての量産実績があったことから、
マイクロ波化学に協力を求めた。 <市中回収品には様々なプラスチッ
クが混ざるため質の高いリサイクルが難しかった。同じ設備で出力な
どを細かに制御できるマイクロ波は、こうした課題に対応しやすいと
される。ケミカルリサイクルの真打ちとなれるのか、期待が集まる。

マイクロ波で急速加熱
マイクロ波化学ではマイクロ波を使ったプラスチック分解技術「Pla-
Wave
」を各化学メーカーに提供し、実用化に向けて取り組みを進めて
いる。Pla-Waveも原理的には電子レンジと同じで、マイクロ波を対象
物に照射することで生じる熱を使ってプラスチックを分解する。ただ
し、一般の電子レンジの場合は食品に含まれる水分子にマイクロ波を
吸収させ発熱させるのに対して、PlaWaveでは分解対象である使用済み
プラスチック原料にマイクロ波吸収体(フィラー)を混ぜることで、
分解対象にマイクロ波のエネルギーを効率的・集中的に与える仕組み
を採る。プラスチックのケミカルリサイクルでは、1万個といった単
位で連なる炭素鎖を炭素鎖5個未満のモノマーに分解する必要がある。
分解対象となるプラスチックを容器外部から加熱する従来の方法では、
分解対象に十分なエネルギーを供給できず、炭素鎖10~20個といった
中途半端な分解が生じて、大半は基礎化学原料としては使えない油に
なるという課題があった。PlaWaveは分解対象だけを選択的に加熱し、
急速昇温させて一気に炭素鎖2~3個まで分解することが可能であるた
め、生産効率を高められる。
【関連技術情報】
1.特開 2022-158614 マイクロ波の漏洩検出方法、マイクロ波の漏
  洩検出装置、及びセンサ装置

2.特開 2022-158805 マイクロ波の漏洩検出方法、マイクロ波の漏
  洩検出装置、及びセンサ装置

3.特開 2022-86721 磁性ナノ粒子の洗浄分離方法及び洗浄分離シス
  テム

【要約】磁性ナノ粒子の製造に必要な時間を短縮する磁性ナノ粒子の
洗浄分離方法を提供する。
【解決手段】磁性ナノ粒子の洗浄分離方法は、処理装置47内で磁性
ナノ粒子を洗浄する工程であって、磁性ナノ粒子が収容された処理装
置に洗浄液を導入する工程と、導入された洗浄液と磁性ナノ粒子との
混合物を撹拌する工程と、磁界中に配置された前記混合物に沈降処理
を行う工程と、沈降処理で得た上澄み液を処理装置から流し出す工程
と、を含み、洗浄液を導入する工程と撹拌する工程とは複数回行われ、
最後に撹拌する工程を行った後には沈降処理を行う工程と前記上澄み
液を流し出す工程とを行わず、処理装置から導出された混合物を分離
装置20の流路の一部に流し、混合物に含まれる磁性ナノ粒子を磁界
中に配置された流路に堆積させる堆積工程とをさらに含む。


図1.
4.特開 2022-66481 マイクロ波処理装置、および炭素繊維の製造
  方法


 2020.11.30
出所:昭和電工株式会社

昭和電工は03年から、各自治体が回収する容器包装などの使用済みプ
ラスチックをアンモニアの原料としてリサイクルする「川崎プラスチッ
クリサイクル」事業を展開してきた。高温高圧でプラスチックをガス
化し、合成ガスとして水素とCO2を取り出す。得られた水素を原料にア
ンモニアを生産、「エコアン」の商品名で販売している。水素原料に
おける使用済みプラスチック利用比率は65%を達成している。CO2はド
ライアイスや液化炭酸ガスとして流通する。ガス化炉の処理能力は1日
当たり195tで、22年1月には使用済みプラスチックのリサイクル量は累
計100万tとなった。アンモニアとして1億85万t、CO2は250万tを再生。
この使用済みプラスチック利用の仕組みを発展させ、基礎化学原料自
体を製造する。今回の共同開発。昭和電工は石油由来のナフサを原料
にエチレンやプロピレンを生産・販売している。原料に使用済みプラ
スチックを利用できれば石油使用量を削減でき、約50%のCO2排出量削
減効果が見込めるという。加えて、従来の化学プラントにおける加熱
工程では石油やメタンの燃焼が一般的だが、マイクロ波を使って加熱
を電化すれば、再生可能エネルギーも利用できる。





昭和電工では使用済みプラスチックから基礎化学原料を得る手法を検
討する中、マイクロ波による加熱方法に着目した。世界初となる年間
000tレベルの脂肪酸ブチルエステル(インキ用溶剤)の化学工場を立
ち上げるなど、既に化学プロセスとしての量産実績があったことから、
マイクロ波化学に協力を求めた。 市中回収品には様々なプラスチッ
クが混ざるため質の高いリサイクルが難しかった。同じ設備で出力な
どを細かに制御できるマイクロ波は、こうした課題に対応しやすいと
される。ケミカルリサイクルの真打ちとなれるのか、期待が集まる。

✔ わたし(たち)が考えるオールバイオマスは、バイオマス森林資
 源を、リサイクルした液体二酸化炭素を熱媒体あるいは圧縮媒体(
 超臨界・亜臨界媒体、油圧代替)として、資源森林の直接裁断・粉
 砕、分級・選別、用途別に分離し、他の資源(廃プラ・廃棄植物、
 セメント)との合成・混成しバイオコークス・再生プラ或いは強化
 木材、医薬品・化成品・化粧品、日用品、燃料(C2n)に変換する
 とい事業を描いている。超臨界・
亜臨界水を用いた抽出、高温高圧
 水を用いた分解反応、高温高圧水中での物質合成、高温高圧の水を
 用いた水熱技術は古くから無機材料の合成手法として利用されてき
 たが、超臨界流体技術として亜臨界および超臨界状態の水が再び化
 学プロセスとして積極的に工業的利用が検討されてきた(30年程)。
 この間に環境低負荷型の機能性溶媒として、亜臨界・超臨界水を用
 いた様々な応用技術の実用化が検討されてきた。高圧装置であるが
 故の装置コストの壁が立ちふさがり、具体的に実用化されたものは
 限られている。今後、超臨界状態を含む高温高圧水の特徴を生かし、
 経済性も備えたプロセスが提案され実用化されている。

【関連技術情報】
1.米ぬか添加による木屑バイオコークスの機能性向上に関する実験
  的研究、スマートプロセス学会誌, 2014年3巻5号 pp. 283-2881)

【要約】
1)
バイオコークス製造装置をタイ王国に設置し、現地での 稼働実績
より、400 kWh/tonで生産できることが分かった。さらに、この投入
エネルギーの省エネルギー化は、並列 交互運転により、生産量を2
倍にすると約30% の節電が可能であることが試算された。
2) 木屑原料 : 粉砕サイズ 2 mmによるバイオコークスに米 ぬかを添
加することにより、密度が比例的に上昇することが分かったが、添加
量10 % 程度で上限値に漸近するため、木屑サイズを 10 mmに大きくす
ることに空間充填率を増加できることが分かった。
3) 密度変化に伴い正味総発熱量は、比例的に増加するこ とが試算さ
れた。単位体積原単位で石炭コークスの約 0.8 倍まで近づけられるこ
とが分かった。
4)木屑原料 : 粉砕サイズ 2mmで米ぬかの添加率量の増加 に伴い、単
位重量当たりの発熱量は比例的に増加した。以上、木屑バイオコーク
スの原料に米ぬかを添加させることにより、冷間圧縮強度や正味総発
熱量を向上できることや製造条件の最適化により生産工程において環
境負荷を低減できることが分かった。
2.マイクロ波を照射しCO2取り込む技術で石炭灰を土木資材に再利用
3.未利用森林資源からバイオオイルを製造新日鉄 Nippon Steel
4.鉄鋼原料のマイクロ波加熱技術の開発 Nippon Steel
5.脱炭素化に向けた 次世代技術・イノベーションについて東工大な
  ど、マイクロ波によるバイオマスの急速昇温・熱分解プロセスを改
  良ナノ粒子製造方法

尚、わたし(たち)は、半導体製造での液体二酸化炭素の超臨界・亜
臨界洗浄実験で20数年前に経験している。
                           この項了
 

図1.アノード側(左)では、電解質は、グラファイトアノードが剥離
するのを防ぎ、シリコン電極の急激な体積変化に耐え、樹枝状のリチ
ウム金属の成長を抑制する間相を形成する必要がある。カソード側(右)
では、電解質との不可逆反応の防止、遷移金属酸化物の格子構造の維
持、ポリサルファイド種のセル間往復の抑制、および空気カソードの
複雑な三相反応の補助に、間相が重要。これらすべてのシナリオにお
いて、相間は電子輸送を絶縁しながらイオン輸送を可能にする必要が
ある。

より良い電解質の設計
電解質の進歩と課題
新しいカソードとアノードの開発と比較して、電解質の開発にはあま
り焦点が当てられていない。しかし、イオンと電荷の流れを制御する
のは電解質であり、他のすべての成分と密接に接触している唯一の成
分。より高いエネルギー密度と電力密度への推進に伴い、電解質は、
バッテリーの安定性を助けるが、その動作を妨げる可能性のある運動
学的に形成された間相にも関与している。本研究では。高度なバッテ
リー電解質の開発で浮かび上がった多くの傾向を捉える。

構造的要約
【背景】

電解質は、リチウムイオン電池(LIB)を含むすべての電気化学デバイス
に不可欠なコンポーネントです。2つの電極を直接電子移動から物理的
に分離し、作動イオンが電荷と質量の両方をセル全体に輸送できるよ
うにして、セル反応を持続的に進行させます。携帯電話への電力供給、
車両の運転、太陽光発電所や風力発電所からの断続的なエネルギーの
収集など、これらのLIBの電解質は、デバイスを再充電できる速度と回
数、またはエネルギーをグリッド上でどれだけ効率的にキャプチャし
て保存できるかを決定します。時折、過度の熱、機械的切断、または
極端な充電条件下で誘発される内部短絡などのさまざまな要因によっ
てLIBが設計された電気化学経路から押しのけられると、電解質もニュ
ースで読んだ火災や爆発の事故の原因となります。

電解質は、バッテリーの中で最もユニークなコンポーネントです。他
のすべてのコンポーネントと物理的にインターフェースする必要があ
るため、イオンと質量の迅速な輸送、電子の効果的な絶縁、強酸化カ
ソードと強還元アノードに対する安定性の維持など、多くの制約を同
時に満たす必要があります。歴史的に、電解質とアノードのインター
フェースは、現代のLIB化学を完成させるためのパズルの最後のピース
でした。

【進歩】
LIBの商業的成功は、電解質研究への強い関心と投資を引き付け、既知
の電解質の熱力学的安定性限界をはるかに超えるカソードおよびアノ
ード材料の安定した可逆的な動作に関与する主要コンポーネントとし
て相間が特定された。これらの相間は、多くの場合ナノメートルの厚
さで、自己制限分解プロセスで電解質によって形成され、LIBの高速充
電および放電速度、最大電圧、および可逆性を保証する。
過去30年間で、間相の化学、形態、および形成メカニズムが徹底的に
調査されてきました。研究者は、そのような間相がどのように構造化
され、どのような主要成分で構成されているか、そして最も重要なこ
とに、電解質工学を使用してそれらを調整する方法を学んだ。今日、
より良い電解質を設計することは、電極材料に関連する相間を設計す
ることも意味することが広く受け入れられている。相間化学の正確な
予測は依然として困難であり、相関イオン輸送の速度やメカニズムな
どの相間の重要な基本特性はまだ不明でだが、イオン溶媒和シースの
構造は、相間の形成プロセスを指示する有効なツールとして特定され
ている。このような知識は、新しいバッテリー化学のための一連の新
しい電解質コンセプトを推進してきた。

【はじめに】
高エネルギー密度、急速充電、低コスト、高い持続可能性、および地
政学的または倫理的リスクの高い要素または材料からの独立性を約束
するバッテリー化学を開発するための努力がなされている。個々の化
学は、固有の電解質と対応する間相を必要とするかもしれないが、い
くつかの普遍的な傾向が現れる:

(i)超濃度の塩は、変化したイオン溶媒和構造から生じる異常な特性を
 利用するために使用されます。
(ii)ポリマー材料と無機材料の両方を使用して電解質を固化させ、攻
 撃的なリチウム金属アノードをより高い安全性で利用できるように
 します。
(ⅲ)単一の組成の相間成分を設計し、人工的に適用できるように、最
 も効果的な相間成分を特定するための努力がなされている。
(ⅳ)液化ガス成分は、従来の電解質の低温限界を拡大するために使用
 されます。
(v)異常な電気化学的挙動は、ナノまたはサブナノ環境にイオン溶媒
 和シース(被覆)を閉じ込めることによって調査する。

【要約】
電解質と関連する相間は、食欲をそそるエネルギーを約束するが、劇
的な相と構造の複雑さを伴う新しいバッテリー化学物質をサポートす
るための重要なコンポーネントを構成します。より優れた電解質と相
間相を設計することが、これらのバッテリーの成功の鍵を握っている。
デバイス内の他のすべてのコンポーネントとインターフェースする唯
一のコンポーネントとして、電解質は複数の基準を同時に満たす必要
がある。これらには、電極間の電子を絶縁しながらイオンを輸送し、
極端な化学的性質の電極(強酸化カソードと強還元アノード)に対する
安定性を維持することが含まれる。ほとんどの高度な電池では、2つ
の電極は電解質の熱力学的安定性限界をはるかに超える電位で動作す
るため、電解質と電極間の犠牲反応から形成される間相を介して動力
学的にその安定性を実現する必要がある。




欧州の視点とグローバルな文脈におけるエネルギー転換の反映
--
2つの野心的なシナリオをベンチマークする太陽光発電の関連性
【要約】
複数のエネルギー関連の危機により、持続可能なエネルギーシステム
への迅速な移行が必要です。欧州グリーンディールはCO2ゼロを目指し
ている2050年までに排出する一方で、気候変動の影響を加速させると、
化石燃料の段階的廃止が加速される。100%再生可能エネルギーに近い
ヨーロッパのエネルギー転換研究は、ヨーロッパがゼロCO2に到達す
るために新たに導入された2つのシナリオのベンチマークとして使用
される。2040年と2050年までの排出量。技術が豊富なエネルギーシス
テムモデルは、相互接続された20の地域でヨーロッパに時間単位の解
像度で適用され、すべてのエネルギー需要をカバーするフルセクター
カップリングが適用された。結果は、均等化電力コストの低下と、エ
ネルギーコストが9%高く、総CO2が17%削減される経路に基づいて2050
年に向けたコストニュートラルなエネルギー移行を明らかにしている。
2040年までに加速されたエネルギー転換を伴う排出量。2つのシナリ
オでは、2050年までに総発電量に占める太陽光発電(PV)の割合が61%
〜63%になり、ヨーロッパでこれまでに推定された最高であり、75%
から77%の範囲の世界平均の最高シェアを依然として下回っているこ
とが3つの独立した研究から成り立っている。中央エネルギーシステ
ムのコンポーネントは、太陽光発電、風力発電、バッテリー、電解装
置、CO2。炭素回収と利用のための直接空気回収。ヨーロッパのエネル
ギーの未来の核心的な特徴は、世界規模で太陽光からXへの経済に進
化する可能性のある電力からXへの経済によって最もよく説明される
かもしれない。

図1.ヨーロッパの 100% 再生可能エネルギー (RE)
シナリオにおける太陽光発電 (PV) と風力発電の発電量と 2050 年の
総一次エネルギー需要 (TPED) におけるシェア。表 1 の結果が表示。
PVシェアが 40%を超える研究はわずかしか存在しないが、それらは
3つの異なるチームからのもの。ヨーロッパの地域範囲は調査ごとに
異なりますが、少なくとも欧州連合が含まれる。

【はじめに】
欧州のエネルギー転換は、複数の危機への対応であるだけでなく、大
きなチャンスを活用することでもある。ヨーロッパにおける100%再生
可能エネルギー(RE)システムへのエネルギー転換に関する科学的研究
は、1975年にBent Sørensenによって開始され、デンマークの事例に関
するトピックに関する初めての科学論文が発表された。これには、電
力供給のための風力発電、熱供給のための太陽エネルギー、残りのす
べてのエネルギー需要のための電気ベースの電子水素の伝播が含まれ
ていた。ソーレンセンはすでに、気候の混乱、化石燃料と核燃料の制
あ限、およびそれらの品質の低下によってもたらされるリスク、およ
び100%REシステムで達成可能な高レベルのエネルギー安全保障の必要
性に移行の必要性に基づいている。最初の科学的グローバル100%REシ
ステム遷移分析は、1996年に再びSørensenによって発表された。気候
変動によるエネルギー政策の抜本的な転換の必要性を明確に取り上げ
、世界の電力供給における太陽光発電(PV)シェアの最大77%のシナリ
オを提示しました。その間、太陽光発電の卓越した可能性と役割は、
最先端の方法論に基づいて確認された。

Sørensenの先駆的な分析により、デンマークはエネルギー転換研究の
世界的リーダーとして位置付けられ、オールボー大学、オーフス大学
デンマーク工科大学に100%REシステム研究の分野で3つの国際的主
な研究ハブがある。その結果、デンマークは2011年に100%RE目標を設
定した世界で最初の国であった。2021年には44%と、世界の電力供給
における風力発電のシェアが最も高く、オフショアエネルギー島での
先駆的なベンチャーが主導し、風力発電で世界市場のリーダーである
ベスタスを確立し、最初の大手化石燃料会社を再生可能エネルギーに
移行し、オーステッドがDONGを引き継ぐそして、世界的な輸送コンテ
ナ市場のリーダーであるマースクが推進する電子メタノールベースの
輸送で、海洋産業の燃料移行を開始。デンマークは、100%REに向けた
エネルギー転換の大きな機会を示す、これには、真の解決策に焦点を
当てた強力な政策ビジョン、強力な利害関係者のコミットメント、お
よび長期目標を達成するための措置の継続的な実行が必要。

ヨーロッパの太陽光発電産業の発展、しかし、大規模な政策の失敗が
リーダーシップ、経済発展、産業機会を破壊し、エネルギー安全保障
に負担をかけ、したがってエネルギー危機に寄与する可能性があるこ
とを示す。ヨーロッパ、特にドイツは、米国と日本に次ぐ、太陽光発
電の公的および私的研究における3つの歴史的なリーダーの1つ。こ
れは、2000年代に、最初にドイツで、次にヨーロッパ全体で固定価格
買取制度の政治的革新により、卓越したリーダーシップにつながった。
16、17世界のPV展開におけるヨーロッパの市場シェアは、2000年代に
80%以上に達した。太陽時代の夜明けを触媒する上でのヨーロッパの
卓越した役割を文書化する。しかし、不明確な産業用PV政策をもたら
す政治的無謀さと気候緊急事態の継続的な無知が相まって、ヨーロッ
パの太陽光発電産業の崩壊、PV産業における雇用の大規模な喪失、PV
展開の減少につながった。この崩壊は、エネルギー転換を遅らせるた
めに導入された障壁によってさえ支えられた。2022年の歴史的なエネ
ルギー危機とエネルギー安全保障の脅威に直面して、ヨーロッパとそ
の最大の経済国であるドイツでの2010年代の大規模な政治的失敗が、
2020年代初頭のエネルギー危機を悪化させたことに注意する必要があ
る。ヨーロッパ全体で太陽光発電と風力発電の容量が大幅に高ければ、
より回復力があり持続可能なエネルギーシステムが可能になる。エネ
ルギー安全保障の側面は、持続可能なエネルギー供給と実質的に相関
している。石油・ガスメジャーの役割は依然として不明だが、彼ら
の言説、行動、投資の間の不一致は明らか。21李ら21行動と投資が言
説と一致するまで、グリーンウォッシングの主張は十分に根拠がある
ように見えると結論付ける。政策の曖昧さを助長する上での彼らの役
割はまだ調査されていません。しかし、アメリカとヨーロッパの最大
の石油とガスメジャーが、効果的な気候政策を遅らせたり弱めたりす
るためにロビー活動に何百万ドルも費やしてきたという事実は十分に
文書化されている。パリ協定で目指されている1.5℃目標の67%の確率
での炭素予算は、2030年頃までにすでに使用される予定です。人為的
な気候変動は非常に高いレベルで詳細に理解されている一方、気候変
動に関する政府間パネル(IPCC)の最近の第6次評価報告書に要約され
ているエネルギー産業移行研究再生可能で持続可能なエネルギー転換
に関する重要な洞察がまだ不足する。結果として歪んだ政策提言を伴
う。この緊急事態への世界的な対応には、気候目標におけるより高い
レベルの野心と、野心的なエネルギー転換シナリオで示すことができ
る低コストで持続可能なエネルギーシステムソリューションへの注目
の高まりが必要です。気候緊急事態は文明の主要な脅威として浮上し
ている。

最近の政治・産業活動は、市民社会、特に若者からの気候変動への取
り組みへの大きな圧力によって最初に開始された、再開と野心のレベ
ルの向上を目指す。第2に、ウクライナでのロシアの戦争による深刻
な危険にさらされたエネルギー安全保障によって。欧州グリーンディ
ール、32再生可能エネルギー指令(REDII)、33EU排出量取引制度(EU
ETS)を刷新し、ネットゼロエネルギービルとともに冷暖房に重点を置
いた改訂エネルギー効率指令35(2035)年までにゼロエミッション車
36ヨーロッパレベルでは、目的、方向性、実行のほとんど待望の変更
を紹介。パッケージの立法提案REPowerEUの下でのさらなる特別措置
38目標を達成するための加速された強調を文書化します。REDIII の改
訂39は、2050年までにEU全体で100%RE供給への移行を可能にするため
の重要な政策イニシアチブ。また、国レベルでは、真の解決策に焦点
を当てることは、関連する措置に集中し、野心のレベルを高め、必要
な能力を特定し、新たに策定されたエネルギー戦略でドイツの事例に
文書化されているように、それぞれの措置を導き出すのに役立つ。特
にソーラーセクターについては、EUソーラー戦略2022年5月に欧州委
員会がREPowerEUの下で設定382030年までに750GWの太陽光発電目標
を設定し、EUにおける太陽光発電のより顕著な役割を示す。これは、
屋上ソーラーに取り組むいくつかの専用イニシアチブによってサポー
トされています(欧州ソーラー屋上イニシアチブ)、国内製造(EU太陽
光発電製造アライアンス資金へのアクセス、許可、ユーティリティ規
模のPV展開、効率的な太陽エネルギー分配、回復力のあるサプライチ
ェーンの確立など、他の既存の課題に取り組んでいます。気候変動の
緩和の緊急性と相まって、長期的なエネルギー安全保障に取り組む必
要性に駆り立てられて、EUはより高い野心を追求する必要があり、こ
の研究はヨーロッパに野心的なエネルギー転換シナリオを提示する努
力。太陽光発電の役割は、Jäger-Waldauらによって強調されているよ
うに、EUのビジョンが2050年までに気候中立経済になることを可能に
するために不可欠。この文脈において、この論文の目的は、グローバ
ルな文脈の中でヨーロッパのエネルギー転換のための太陽光発電の役
割を反映する。これは、ヨーロッパの発電と一次エネルギー供給にお
ける太陽光発電のコスト最適化されたシェアを推定することによって
可能になる。太陽光発電と風力発電は、セクター結合を介してすべて
の最終的なエネルギー需要を満たす可能性のある最小コストの電力供
給オプションです43〜46 およびパワーツーXテクノロジー。46〜51こ
の研究のアプローチは、(i)ヨーロッパの高REシステム研究における
PVシェアの概要を組み合わせたもの。(ii)LUTエネルギーシステム移
行モデルを適用した2040年と2050年までに100%REに基づく欧州の2つ
の野心的なシナリオ、;(iii)既存の科学文献とグローバルな調査結果
の文脈でベンチマークされたシナリオ。この研究の目新しさは、ゼロC
Oの開発です。100%REに基づく2040年までのヨーロッパの排出転換シ
ナリオとその結果としてのそのような野心的な目標を達成するため
の太陽光発電の役割に焦点を当てる。

【結果】
1. 最終エネルギー需要 再生可能エネルギーの段階的導入は、炭化
水素を炭素ゼロのエネルギー供給源に置き換えるだけの問題ではなく、
資源効率の大幅な変化も意味する。これは、図4に示すように、2050
年までの移行を通じて最終エネルギー需要が安定しており、2つのシ
ナリオでは減少さえする、電力、熱、および運輸部門にわたる全体的
な電化によって示されます。最終エネルギー需要の減少が発生。 補足
情報(図A5~A7)に示されているように、エネルギーサービスの着実
な成長にもかかわらず、電力と熱の需要、および乗客と貨物の移動に
関する輸送サービスの需要の増加に反映されている(図A5~A7)。こ
の研究では、熱需要の効率改善の仮定は保守的ですが、暖房と工業プ
ロセス熱の効率はより速く上昇する可能性がある。 エネルギーキャリ
アと部門別の観点から見た。3つのシナリオにわたる最終エネルギー
需要の推移を図4に示す。


図4.2020 年から 2050 年までのエネルギー キャリア別 (左) およ
 びさまざまなセクター別 (右) の 3 つのシナリオにわたる最終エ
 ネルギー需要。
                         この項つづく

風蕭々と碧い時代


Jhon Lennon   Imagine


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どうする人類 ②

2023年01月02日 | 環境リスク本位制


 彦根藩二代当主である井伊直孝公をお寺の門前で手招き雷雨から救っ
たと伝えられる"招き猫"と、井伊軍団のシンボルとも言える赤備え。
(戦国時代の軍団編成の一種で、あらゆる武具を朱塗りにした部隊編
のこと)の兜(かぶと)を合体させて生まれたキャラクタ。愛称「ひ
こにゃん」。

  
 
【混迷の世紀とマイ・
ブログの軌跡
このブログ掲載はリーマンショックの14年前にスタートする。上の写
真の左上、右上、左下の3枚が2009年の巻頭写真。右下が今日のラン
チの「スパイシーな勝チン酸麻辣湯風欠き鰊蕎麦」(創作)である。
それを1日かけ超高速でまき直しすごいことを打ち込んできたもんだ
と驚嘆。特に成長戦略の『双頭の狗鷲』は大上段に振りかぶりながら
も「結構いけているぞ」と感心しているし、左側の写真はこの日本で
の胡椒栽培事業についてスケッチしていたんだと感心する。


新春早々の沙沙貴神社の蝋梅(少し時期が悪かったかな)




 2023巻頭言 『世界は平和と秩序を取り戻せるのか』
録画しておいた混迷の世紀 「2023巻頭言 世界は平和と秩序を取り戻
せるか」を再生する。登場するのは、①アメリカの政治学者、コンサ
ルティング会社ユーラシアグループ社長イアン・プレマー、②フラン
スの経済学者、思想家、作家、政治顧問のジャック・アタリ、③2015
年ノーベル文学賞受賞者でベラルーシの作家、ジャーナリストのスベ
トラーナ・アレクシエービッチ、④フランスの政治家、官僚のユーベ
ル・ヴュドリーヌ、⑤アメリカ合衆国の経済アナリスト、S&Pグローバ
ル副会長ダニエル・ヤーギン、⑥元駐ソ連アメリカ大使ジャック・マ
トロック、⑦一橋大学教授、国際連合事務次長・軍縮担当(UNODA)上
級代表の中満 泉の7名の世界的識者とのインタビューで
、ロシアによ
るウクライナへの軍事侵攻は、世界の平和と秩序を根底から覆された
が、その影響はインフレ、食料安全保障、エネルギー危機。私たちの
暮らしにも及び深刻化しつつある。グローバル化による相互依存が進
めば、世界は安定すると信じられてきたが、その理念は打ち破られ、
世界の安定は失われ「混迷の世紀」へと突入していることを(➲「引
き寄せられる混沌」)明確にし、これからの時代を生きるヒントを探
る。
--------------------------------------------------------------


ロシア帝国やソヴィエト連邦のもとで長く忍従を強いられながらも、
独自の文化を失わず、有為の人材を輩出し続けたウクライナ。不撓不
屈のアイデンティティは、どのように育まれてきたのか。スキタイの
興亡、キエフ・ルーシ公国の隆盛、コサックの活躍から、1991年の新
生ウクライナ誕生まで、この地をめぐる歴史を俯瞰。人口5,000万を
数え、ロシアに次ぎヨーロッパ第二の広い国土を持つ、知られざる「
大国」の素顔に迫る。

ウクライナをめぐる動き
9世紀:キエフ・ルーシ(キエフ公国)の成立
988年:ギリシャ正教を国教とする
1240年:モンゴル軍が侵入しキエフ攻略
1340年:ポーランドが東ガリツィア地方を占領
1362年:リトアニアがキエフを占領(以後、ポーランド及びリトアニ
    アによる占領が続く)
1648年:ボフダン・フメリニツキーの蜂起(ポーランドからの独立戦
    争)
1654年:ペレヤスラフ協定
1667年:アンドルソヴォ条約、モスクワ大公国とポーランドによるウ
    クライナ分割(ドニプロ川左岸・キエフ→ロシア領、ドニプ
    ロ川右岸はポーランド領)
1709年:ポルタヴァの戦い(ロシアからの独立戦争)
1765年:ロシアによるウクライナ自治の廃止
1783年:ロシアによるクリミア・ハン国の併合
1795年:第3次ポーランド分割、ウクライナはロシア・オーストリアに
    分割
1853年:クリミア戦争(~1856)
1914年:第1次世界大戦(~1918)
1917年:ロシア革命、ウクライナ人民共和国(中央ラーダ)政権成立
1917-21年:ウクライナ・ソビエト戦争
1922年:ソビエト社会主義共和国連邦(ソ連邦)成立
1939年:第2次世界大戦(~1945)
1941年:独ソ戦開始独によるウクライナ占領(~1944)
1949年:NATO(北大西洋条約機構)が発足
1953年:スターリン死去
1954年:ウクライナ併合300年を記念してクリミアをウクライナ領に編
    入
1964年:フルシチョフ第一書記失脚、ブレジネフが実権をにぎる
1985年:ゴルバチョフ、ソ連共産党書記長に就任
1986年:チェルノブイリ原発事故(4/26)
1987年:ペレストロイカ始まる
1991年:ソ連崩壊、ウクライナ独立宣言(8/24)、独立国家共同体(C
    IS)創設、クラフチュク氏が大統領就任
1994年:クチマ氏が大統領就任
1997年:ロシアと友好協力条約締結
2000年:プーチン氏がロシアの大統領に就任
2004年:オレンジ革命(民主化運動)を経て、親欧米派のユシチェン
    コ氏が大統領に就任
2008年:ロシアがジョージアと武力衝突(南オセチア紛争・グルジア
    紛争)
2010年:親ロシア派のヤヌコーヴィチ氏が大統領に就任
2014年:マイダン革命(尊厳の革命、ユーロ・マイダン革命)。ポロ
    シェンコ氏が大統領就任。CISをウクライナは脱退。ロシア
    がクリミア半島を併合。ウクライナ東部ドネツク州で親ロシ
    ア派武装勢力と治安部隊の戦闘が勃発。
2015年:ミンスク合意(ウクライナ東部紛争を巡る合意。ロシアとウ
    クライナ、ドイツ、フランスの首脳が15年2月にベラルーシの
    首都ミンスクでまとめた)
2016年;EU・ウクライナFTA発効
2019年;ゼレンスキー氏が大統領に就任
2021年:ロシアがウクライナ国境に軍を展開
2022年:ロシア・プーチン大統領がドネツク・ルガンスク人民共和国
    の独立を承認(2/21)ロシアがウクライナへ攻撃・侵攻を開
    始(2/24)

ウクライナ戦争と世界の地殻変動
ロシアのウクライナ侵略に対する非難決議および経済制裁について,
賛成した国としなかった国に分かれたことは,1989年のワシントン・
コンセンサスと1991年のソ連崩壊によって進展してきたグローバリゼ
ーションの終焉を示唆。侵略直後に半減したルーブルの為替レートが
3月末に元の水準に戻ったことは,中国が支えている。1972年のニク
ソン・ショック以来の米国債を担保とするドル基軸通貨体制が終焉し
つつあると見るべきだ。ワシントン在住の国際政治アナリスト伊藤貫
氏が,3月末の動画講演で米国のソ連封じ込め政策を主導したジョージ・
ケナン,キッシンジャー元国務長官,『文明の衝突』を書いたハンテ
ィントン,1987〜91年に駐モスクワ米国大使を務めたジャック・マト
ロック
,シカゴ大学教授のミアシャイマーという5人の専門家の見解
に基き、米国によるロシア締め付け政策の結果として必然的に起き
たものでウクライナはその犠牲者だと主張(➲①クリントン政権は,
米国ないしイスラエルとロシアの二重国籍を持つ金融業者に都合のい
いように国有財産を民営化させ、大失敗。②ロシアのGDPは数年で45
%減少し,国民の4割が窮乏化し,平均寿命は10歳以上短縮し、プー
チン政権が誕生。③ブッシュ(父)政権の閣僚が10数回にわたって約
束したNATOの東方不拡大を,クリントン以降の政権は,文書化されて
いないことを盾に反故にしたことがプーチンの侵攻の背景にある。④
対ロシア経済制裁に参加している米国金融機関の資産総額は22兆ドル
だが,米国には総額11兆ドルのヘッジファンドやプライベート・エク
イティ・ファンドがあり,その多くはユダヤ系。そしてそれらのファ
ンドは,誰の資金を何に運用したかを米国政府に報告する義務はなく,
対ロシア経済制裁に参加する義務もなく、対ロシア金融制裁には抜け
道となった。⑤オバマ,トランプ政権はシェールオイルの生産拡大で
原油価格を下げ,ロシア経済の弱体化を狙ったが,中国が中東産油国の
損失を買い支え、OPECは冷淡だった。
敬愛大学経済学部経営学科藪内正樹教授 2022.4.25



2022年2月24日にロシア・プーチン政権のウクライナ侵攻は世界に衝
撃を与え、いまなお、日々リアルタイムに戦争の状況は報道され、戦
争の終結は、今現在も見えていない状況である。本書は、いまもっと
もアクチュアルに活躍する地域・国際関係の研究者がこの状況を各専
門分野から、ロシア・ウクライナ戦争と今後の世界を見通す。緊急出
版!
--------------------------------------------------------------



さて、核戦争と拡散、食糧危機と飢餓、エネルギー危機とインフレ、
グローバル化とパンデミック、そして人為的温暖化による混迷。この
映像でトラーナ・アレクシエービッチが、当事国であるロシア市民の
堕落----殺戮とレイプ行為をそそのかし「保険殺人」かのように恩給
を当てにしていることジョージ・オーウェルのディストピアSF小説『
1948年』のごとき自国テレビ放送の「虚構」を語り
送り出した兵士と
の母親との会話----を嘆く
トラーナ・アレクシエービッチのシーンで
あった。

  

 目の前に為すべき仕事があれば、それを達成するために全力を尽
 くさないわけにはいかない。 それが私という人間なのだ。 この
 まま逃げ出すわけにはいかない。 いつまでも怯えた子供のように、
 前にあるものごとから目を背けて生きていくことはできない

         村上春樹 著『1Q84 BOOK2』 P.230

【関係情報】
1.混迷の世紀 世界の識者へのインタビュー 2023.1.1 NHK
.[地球のミライ] 2100年に"待っている未来" NHKスペシャル「2030
  未来への分岐点」暴走する温暖化 "脱炭素"への挑戦, SDGs ,NHK
   YouTube 

.[地球のミライ] 2100年に"待っている未来" , NHK YouTube
.地球温暖化を食い止めるために  グレート・リセット 脱炭素社会
 最前線を追う NHK 




人的温暖化懐疑説異論批判
❏ 人類はあと100年で終了!? 怖すぎるホーキング博士の"遺言" 
日刊SPA 2018.4.3
北極圏の海氷の激減によって世界各地で異常気象をもたらしている人
類最大の脅威の一つとしてホーキング博士※が指摘していたのが地球
温暖化。2017年7月、英国放送協会(BBC)のインタビューで、地球温
暖化防止の国際的な合意「パリ協定」から、米国トランプ政権が離脱
を表明したことを博士は厳しく批判。米国の離脱で地球温暖化が加速、
このまま人類がCO2を排出し続けるなら「気温250℃、硫酸が降り注ぐ
金星のような高温の惑星へと地球を追いやるだろう」と警告。ホーキ
ング博士は「地球温暖化は後戻りできない転換点に近づいている」と
憂慮。'16年9月にも、ノーベル賞受賞者30人を含む365人の科学者に
よる、パリ協定離脱反対の公開書簡に名を連ねている。温暖化による
影響がさらに温暖化を加速する『ポジティブ・フィードバック』を指
摘している山本良一・東京大学名誉教授※
は、現在進行している北極
圏の海氷の激減が、世界各地で異常気象をもたらしていると語る。 「

極地と赤道との温度差が小さくなると、中緯度の上空に流れるジェッ
ト気流の勢いが弱くなる。このジェット気流が蛇行することにより、
極地の寒気が中緯度の地域に流れ込みむ。北米などで猛烈な寒波が起
きると、『温暖化なんて嘘だ、むしろ寒冷化している』との主張が出
ているが、寒波も温暖化の影響なのです。逆にジェット気流の蛇行で、
赤道付近からの空気が流れ込むことで、熱波が引き起こされる。 海
水面から蒸発する水蒸気の増加による台風やハリケーンの強大化も深
刻だとなる。2012年に米国を襲ったスーパーハリケーン『サンディ』
や、'13年にフィリピンを襲ったスーパー台風『ハイエン』なども温暖
化の影響によるもの。今後、こうした気象災害の強大化は、国家が立ち
ゆかなくなるほどすさまじいものになると懸念されていると山本氏は
主張。
サンディによる経済損失額は約500億ドル、ハイエンはフィリピ
ン全人口の1割以上が被災するなど、甚大な被害をもたらした。 メル
ケル首相のアドバイザー、ジョン・シェルンフーバー博士は、このま
ま温暖化が進めば今世紀末には人口の大半が犠牲となるだろうと警告
している、ローマ法王フランシスコも『このままでは最後の審判が近
い』と公文書で温暖化の脅威を訴えている。あと20年くらいで脱炭素
化社会を実現しなければ、こうした予測は現実のものとなると。ホー
キング博士も今、行動するなら破滅を避けられると訴えていた。人類
が生き延びるため、温暖化対策は待ったなしの状況なのだと言う。 

❏ 新年早々、駆け足で1億年後の地球と人類の行く末を考えたてみた
が、当面百年後までに焦点を合わせ、つまり、いままでやってきたを
さらに精緻に昇華させて行く、

【関連情報】
1.地球の未来の姿? 灼熱の金星が発する警告とはHATCH 2022.06.21
.地球温暖化の科学と将来シナリオ YouTube
3.地球温暖化はウソvs本当 科学的なデータで戦ってみた YouTube
4.2100年に“待っている未来” NHKスペシャル「2030 未来への分
 岐点」暴走する温暖化 “脱炭素”への挑戦
.スティーブン・ホーキングの7つの予言:地球の終焉まで、あと
 200年! YouTube
6.1億年後の地球はどのように変化しているのか? 

 

技術的特異点でエンドレス・サーフィング
再生可能エネルギー革命 RE100 ➢ 2030  83

【完全クローズド太陽光システム事業整備ノート㉒】
【再エネ革命渦論 79: アフターコロナ時代 278】

---------------------------------------------------------------------------------------------
コンパクトでスマートでタフな①光電変換素子と②蓄電池及び③ 解に
④水素系燃料電池、あるいは⑤光触媒由来有機化合物合成と完璧なシ
ステムが実現し社会に配置されようとしている。誰がこれを具体的に
想定しただろうか。その旗手に常に日本や世界の若者達の活躍があっ
た。
---------------------------------------------------------------------------- -----------------


出所:沖縄電力
日本の沖縄県が初めて太陽光発電を削減
日本の沖縄電力は、高い日射量と低いエネルギー需要に対応するため、
太陽光発電の抑制措置を導入。制御期間は午前8時から午後4時までで、
天候や需要の状況に応じて、少なくとも3日間適用される。この措置
は、電力需要が738MWの供給に対して約 669 MW達した1月1日から適
用。沖縄タイムスによると、県内には現在、約1,400の太陽光発電設備
が設置されている。経済産業省 は、地震がこの地域を襲った後、3月
に東京地域に対して最初の「電力危機アラート」を発出。6月、三菱商
事と九州電力は、太陽光発電抑制による影響軽減に、大規模送電網用
蓄電池使用協力することを公表。日本の持続可能エネルギー政策研究
所 (ISEP) によると、九州では 2021 年末までに国の固定価格買取制
度の下で約 10.5 GW の PV と 600 MW の風力発電設備を設置。年間の
この地域の削減率は、前年の 3.8% から約 4.4% に上昇したと推定し
ている。
✔ と言うことは、疑似無人島地帯に、風力・太陽光・波力等の再生
 可能エネルギー、蓄電池、水素製造装置、化学合成物製造装置の4
 セットがあれば島丸ごと省力コンビナートを形成可能となる。これ
 は新年早々面白い着想だ。それでは、太陽電池の最新技術をリサー
 チしてみよう。^^;


出所:MIT
髪の毛よりも薄いあらゆる表面接着できる太陽電池
昨年末27日、マサチューセッツ工科大学の研究グループは、超薄型で
軽量の太陽電池を開発。電池は、軽量かつ安価だとされているが、ガ
ラス板に搭載する必要があり、最終的にはシリコン製の太陽電池と同
等の重量になる。一方でプラスチックのフィルム上に有機薄膜太陽電
池を作成し、太陽電池の重量を減らすことは、従来よりも巨大なソー
ラーパネルの製造や、設置費用の低価格化になるが、壊れやすく、実
用化にはほど遠い性能であった。
同研究チームは、電気絶縁性があり、湿気や腐食から保護することが
できる主鎖がパラベンゼンジイル環–Cで構成されるポリマーのバレリ
ンの層やさまざまな素材の印刷可能なインクでプラスチックシートを
コーティングすることで、人間の髪の毛よりも薄い約2~3マイクロメ
ートルの厚さで高効率な太陽電池を作成することに成功。完成した太
陽電池をパリレン基板から市販の布に転写させ、電力密度を測定した
ところ、電力密度は370W/kgで、重量は1平方メートルあたり0.1kg。一
方、従来のシリコン製太陽電池の電力密度は20W/kgで重量は1平方メー
トルあたり10.7kg、ガラス板に搭載した太陽電池の電力密度は13W/kg
で重量は1平方メートルあたり14kg。検証の結果、研究チームが作成し
た太陽電池は従来の太陽電池と比較して100分の1の重量で、約18倍の
電力を発生する。


図1.プロセスの実現可能性を評価するための小面積デバイス。 A) コ
ントロールとして使用される蒸着上部電極を備えたガラス上およびパ
リレン上のデバイスの電流-電圧特性。 B) 印刷された上部電極を備え
たガラス上およびパリレン上のデバイスの電流-電圧特性。 (A) およ
び (B) のリリース前後のパリレン デバイスは同様の性能を示し、剥
離によってデバイスの性能が低下しないことを示唆。 短絡電流の低
下は、自立型デバイスのわずかなしわに起因します。 C) 超薄型デバ
イスをスケーラブルな方法で製造する方法の概略図。将来の用途にお
けるロールツーロール統合の実現可能性を示唆。


図 S6. 剥離プロセス。 (A) 完成したデバイスに積層されているダイ
ニーマ生地の写真。ダイニーマ生地とデバイスはラミネーターに通さ
れる。乾燥スポットの形成と気泡の閉じ込めを防ぐために、2の間に
十分な量の UV活性化接着剤が塗布される。(B) UV 露光後の PETキャ
リアからダイニーマ生地へのデバイスの剥離。デバイスが剥離されて
いる間、粘着マットを使用してキャリア PET を安定させる。(C) PET
キャリアから解放されたデバイスの自立シートの写真。 自立型デバイ
スは壊れやすいため、取り扱いが困難。写真の下部にそのような破れ
が見られる。
【展望】
今後、この太陽電池の大型化や実用化に向けた改良し、将来的には太
陽光発電のさらなる普及や、ボートの帆やテントなどにラミネートする
ことで、遠隔地や災害救援活動中の電力供給に資することを実証させ
実用化を図る。
【関連情報】
Printed Organic Photovoltaic Modules on Transferable Ultra-thin Subst-
  rates as Additive Power Sources, Small Methods Early View , Mayuran
     Saravanapavanantham, Jeremiah Mwaura, Vladimir Bulovic,   First publis-
     hed: 09 December 2022, https://doi.org/10.1002/smtd.202200940
2.世界の全電力を太陽光発電でまかなうにはどのくらいの屋根にソーラー
 パネルを設置する必要があるのか  Gigazine 2021.10.14.

約14年を経て再エネ技術・システム・事業で進歩がない(停滞)しているの
は『オールバイオマスシステム』だと考えている。そこで、今夜は「最新バイ
オコーク製造技術」の現状を考察する。


図1:  コークスの種類 出典: 日本コークス工業株式会社

● コークスとは
製鉄の燃料に欠かせないコークス。石炭から作られ、現代の製造業にはな
くてはならない存在。 しかしながら、コークスは燃焼に伴うCO2発生量が大
きく、環境負荷が大きいことが問題とされている。また、日本は石炭の大部
分を海外からの輸入でまかなっているため、安定供給の面で課題。そのよ
うな中、近年では石炭を原料としない「バイオコークス」と呼ばれる新たな代
替燃料が注目を集めている。それではバイオコークスとはどのようなエネル
ギーなのか。また、国内での導入事例や、更なる普及に向けてはどのよう
な課題とはなにか考える。ここで、コークスとは、粉砕した石炭を1200℃の
コークス炉内で18~22時間蒸し焼きにして抽出した炭素の塊をさす。高い
発熱量と強度を持つコークスは、製鉄に不可欠な燃料のほか、ガラスの原
料や、銅、亜鉛、ステンレスなどの非鉄精錬の材料として使われており、用
途に応じて様々な種類がある。通常、日本で消費される原料炭の大部分は
海外から来ており、主にオーストラリアやインドネシア、アメリカから輸入さ
れる。また、例えば、燃料別の発熱量あたりのCO2排出量を見ると、ガソリ
ンが0.0671 tCO2/GJ、液化天然ガス(LNG)が0.0495 tCO2/GJに対して、コ
ークスは0.1078 tCO2/GJと、他の燃料と比べて単位あたりのCO2排出量が
高いというデメリットがある。

● バイオコークスとは
バイオコークスとは、植物性バイオマスを原料とした固形燃料。刈草
や剪定枝といった草本系から、お茶かすやコーヒーかすといった食品
廃棄物まで、光合成に起因する全ての有機資源を原料として利用でき
る。

図2. バイオコークスの特徴

● バイオコークスのメリット
1.石炭と違って原料が枯渇しない
 コークスの原料である石炭が自然界で生まれるまでには、約1000万
 年から3000万年の多大な時間を要します。 一方で、石炭は火力発
 電を稼働する燃料として世界的に大量消費されており、世界の石炭
 可採年数(=確認可採埋蔵量/年間生産量)は2020年末時点で139
 年と、枯渇する可能性も示唆。植物由来の有機資源であるため、身
 近な原料を用いて、わずか40分程度で製造することが可能。
2.環境に良い
 2点目のメリットとしては、従来のコークスに比べて環境に良い点
 が挙げられる。バイオコークスは食品系廃棄物や農業系廃棄物を原
 料にリサイクルできるため、ごみ削減に貢献する。また、バイオマ
 ス原料1kgに対してバイオコークスを1kg作ることができるため、生
 産効率も非常に高いエネルギーです。植物バイオマス原料を用いた
 バイオコークスを使うことで、製鉄所など消費地でのCO2排出量が、
 原料となる植物資源のCO2吸収量と差し引きゼロとなるため、カーボ
 ンニュートラルなエネルギーとも言える。さらに、石炭由来のコー
 クスを代替することで、CO2排出量を直接的に減らすことも可能。
 例えば、石炭コークス100tのうち、20tをバイオコークスに代替し
 たとすると、CO2排出量は300tから240tまで削減できるす。このよ
 うに、現在消費しているコークス全てとまではいかないまでも、い
 らかを国内で生産したバイオコークスに代替することで、気候変動
 問題の解決に貢献できる。 
【特許事例1】
1.WO2010113679A1 バイオコークス製造方法及び製造装置
【概要】バイオコークスを短時間で且つ効率的に製造することを可能
としたバイオコークス製造方法及び装置を提案する。反応容器にバイ
オマス細粒体を充填し、略密状態にて半炭化或いは半炭化前固形物を
得る温度範囲及び圧力範囲で加熱しながら加圧成形した後冷却してバ
イオコークスを製造する方法において、反応容器にバイオマス細粒体
を投入した後、該反応容器の上部から加圧体を下降させ前記圧力範囲
より低圧でバイオマス細粒体を充填時加圧する充填工程と、加圧体の
圧力を上昇させ前記圧力範囲にてバイオマス細粒体を加圧するととも
に、加熱手段によりバイオマス細粒体を前記温度範囲に加熱して所定
時間保持した後加熱手段から冷却手段に切り替えて成形体を冷却する
反応工程と、加圧体の圧力を低下させた後反応容器の底部を開放し、
冷却された成形体を排出する排出工程とを備える。

図1

図2
【関連情報1】
廃プラリサイクルはレンジでチン
▶日経ビジネス電子版 2022.8.19
市中で回収される使用済みプラスチック容器包装には雑多な原料が混
在する。 それらのリサイクルを実現する鍵として、マイクロ波が注目
されている。
昭和電工は、容器包装など雑多なものが入り交じる市中回収のプラス
チックを原料に、より質の高いリサイクルプラスチックを作る技術を
開発する。ベンチャー企業のマイクロ波化学と、使用済みプラスチッ
クからエチレンやプロピレンといった基礎化学原料(モノマー)を製
造するケミカルリサイクル技術の共同開発を開始した。市中回収した
容器包装などを破砕・成形し、マイクロ波の照射によって熱エネルギ
ーを加えて分解する。プラスチックの原料になる基礎化学原料の取り
出し効率は80%以上で、従来の伝熱による加熱に比べて高いという特
徴がある。 共同開発では基本技術の確立を目指し、2022年末までに生
産効率の向上に向けた触媒の開発やプロセスの最適化などに取り組む。
社会実装に向け、30年までには工業スケール化のめどをつけることを
目指す。



マイクロ波で急速加熱
マイクロ波化学ではマイクロ波を使ったプラスチック分解技術「Pla-
Wave
」を各化学メーカーに提供し、実用化に向けて取り組みを進め
ている。マイクロ波は、電子レンジなどに使われている電磁波のこと。
マイクロ波は対象物を効率的かつ急速に加熱できるという特徴がある。
Pla-Waveも原理的には電子レンジと同じで、マイクロ波を対象物に照
射することで生じる熱を使ってプラスチックを分解する。ただし、一
般の電子レンジの場合は食品に含まれる水分子にマイクロ波を吸収さ
せ発熱させるのに対して、PlaWaveでは分解対象である使用済みプラ
スチック原料にマイクロ波吸収体(フィラー)を混ぜることで分解対
象にマイクロ波のエネルギーを効率的・集中的に与える仕組みを採る。



プラスチックのケミカルリサイクルでは、1
万個といった単位で連な
炭素鎖を炭素鎖5個未満のモノマーに分解する必要がある。分解対象と
なるプラスチックを容器外部から加熱する従来の方法では、分解対象
に十分なエネルギーを供給できず、炭素鎖10~20個といった中途半端
な分解が生じて、大半は基礎化学原料としては使えない油になるとい
う課題があった。PlaWaveは分解対象だけを選択的に加熱し、急速昇
温させて一気に炭素鎖2~3個まで分解することが可能であるため、生
産効率を高められる。昭和電工では、2003年からアンモニア製造の原
料に市中回収したプラスチック容器などの廃プラスチックを用いてい
る。写真はガス化プラント(写真:昭和電工) 昭和電工は03年から、
各自治体が回収する容器包装などの使用済みプラスチックをアンモニ
アの原料としてリサイクルする「川崎プラスチックリサイクル」事業
を展開してきた。
高温高圧でプラスチックをガス化し、合成ガスとして水素とCO2を取
り出す。 得られた水素を原料にアンモニアを生産、「エコアン」の
商品名で販売している。水素原料における使用済みプラスチック利用
比率は65%を達成している。CO2はドライアイスや液化炭酸ガスとして
流通する。ガス化炉の処理能力は1日当たり195tで、22年1月には使用
済みプラスチックのリサイクル量は累計100万tとなった。アンモニア
として1億85万t、CO2は250万tを再生したという。この使用済みプラス
チック利用の仕組みを発展させ、基礎化学原料自体を製造しようとい
うのが、今回の共同開発だ。昭和電工は石油由来のナフサを原料にエ
チレンやプロピレンを生産・販売している。原料に使用済みプラスチ
ックを利用できれば石油使用量を削減でき、約50%のCO2排出量削減効
果が見込めるという。加えて、従来の化学プラントにおける加熱工程
では石油やメタンの燃焼が一般的だが、マイクロ波を使って加熱を電
化すれば、再生可能エネルギーも利用できる。 
                        この項つづく

  風蕭々と碧い時代


Jhon Lennon   Imagine


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