極東極楽 ごくとうごくらく

豊饒なセカンドライフを求め大還暦までの旅日記

パワーアップ水餃子

2013年09月30日 | WE商品開発

 

 

 


【パワーアップ水餃子】

餃子といえば、現在中国では水餃子が一般的な食べ方だ。中国の出張先のホテルで朝食に餃子を
一つ下さいと注文したら、大きな皿に水餃子(蒸し餃子が)が1つ出されたという思い出がある。
それはさておき、
焼き餃子よりも厚めの皮で作られた餃子をお湯で茹でたものを水餃子と呼ぶ。
日本語風に表現すれば、茹で餃子。タレを付けて食べる。皮の質や閉じ目が強くないと茹でる時
に中の具がバラけて台無しになるために作り置きが難しい。日本国内で流通している家庭用の餃
子の皮の多くは焼き餃子で作った際に最適の食感となる様に作られているため、水餃子には向か
ない。水餃子を作る場合は『厚手』や『水餃子用』と明記されているものを使用した方が無難で
ある。また、スープ餃子は茹でた餃子を野菜など他の具と一緒にスープに入れて供するもので、
湯餃と呼ばれるが水餃子の兄弟分だが、日本ではこれを水餃子と呼ぶこともあるというから妙な
もの。これに近い料理にはワンタンスープ、朝鮮半島のマンドゥクク、ロシアのペリメニなどが
ある。さらに蒸し餃子は、中国でも華中、華南の点心ではもっとも普通の食べ方。味が水に逃げ
ず、皮の食感が楽しめる。タレは付けてもよいが、中国ではそのまま食べられる味付けになって
いる。変わり餃子もこのタイプが普通。米粉の皮を使用した場合は蒸し上がった皮が半透明にな
るため、中の具が透き通り美しい。



その話は一旦離れ、話題は『安倍川蒜ミルク』に戻る。昨日の昼は、電子レンジ(五百キロワッ
ト)に、ニンニク3片の皮をむき2分し黄粉と水を加え和えて1分間加熱、即席塩ラーメンにお
湯を注ぎ2分間加熱し、クリーム状になったニンニク黄粉を加えさらに1分加熱すればできあが
る。これでアリチアミンたっぷりな?パワーラーメンが完成。

 +  → 

と言うことで、アリチアミンたっぷりなパワー水餃子の作り方に。まずは材料。皮は、薄力粉、
強力粉あるいは米粉を配合しぬるま湯を加えつくる。具は、なんでもよいが、白菜、にら、椎茸
ねぎ、豚
挽肉などに、先ほどのクリーム状のニンニク黄粉と五香粉を加える。つぎに、薬味もな
んでもよいが、生姜、鶏ガラスープの素、塩麹あるいは醤油、オイスターソース。つくり方はネ
ット上のレピシを参考にしてここは割愛手抜きでご免なさい。ここから商品化の話。味の素の油
なし、水なし冷凍餃子が話題にないっているが、工場生産した水餃子を冷凍し、蒸気抜きセフテ
ィーインナーバックに入れ、電子レンジでパワー冷凍水餃子とし、加熱しても具材がはみ出るこ
とがないように食品加工設計しておく。このとき色素食物パウダーを皮に加え発色する付加価値
を加えるのも良い。さらに電子レンジとレシピ(蒸し、スープ、鍋)をつけ、高品質で廉価な消
費として世界展開できればと思うがいかに



【ポストメガソーラー社会前夜】
 

曼珠沙華に秋風』で紹介したエレクトロニクス東芝が、新構造の化合物系(CIGS)太陽電池開発で
発電効率 20.7%を達成したニュースに前後して産総研から、産総研、集積化技術を向で電気的・
光学的損失を低減し下表のサブモジュールで18.3%を達成したニュースが入る。前者に東芝は新
構造のCIGS(銅・インジウム・ガリウム・セレン)太陽電池を開発し、従来の太陽電池のセル構
造はp層とn層を別々の材料で作るヘテロ接合型だったが、同じ材料を使うホモ接合型で作製し
たことが特徴だが、産総研では、一般的に、CIGS太陽電池モジュール、太陽電池サブモジュール
は、薄膜太陽電池の特性を生かした集積構造が用いられるが、裏面電極のレーザースクライビン
グによる切り分け、バッファー層/CIGS光吸収層のメカニカルスクライビングによる切り分け、
(P3)透明導電膜/バッファー層/CIGS光吸収層のメカニカルスクライビングによる切り分ける方
法により形成されるスクライビングした領域の光電流生成に寄与しない領域(デッドエリア)の
光電流損失を、スクライビング条件、パターン形状などの最適化を進め、集積化工程により導入
される電気的損失を最小限に抑えながら、デッドエリア低減し光学的損失を低減したのが特徴で
ある。


つまり、最近までCIGS系化合物太陽電池の変換効率が13%程度だったものが、あれよあれよという
うちに20%を超えてしまった。この先、理論限界変換率(近似30%)まで到達するには後何年か
かるだろうか?さらに、化合物系にはⅢ-Ⅴ族化合物半導体も、ブレークスルー技術が登場すれ
ば、非集光/単接合型でも30%、二接合型で30%超、三接合型で40%超が実現するのも間近であ
ろう。さらには、理論的には60%を超える高効率が期待される量子ドット型太陽電池は、サイズ
のそろったドットを均一に並べることが技術的に難しく、いかに外部に電気を取り出すかも未解
決で、高効率を実現するまでの道のりはまだまだ長いとされるが、デジタルエネルギーのファイ
ナル、あるいはラスト・フロンティアでもあるが、ここ10年で大きい技術成長が期待できるので
存外早く実現してしまうことなるだろう。つまり、ホスト・メガソーラー社会が実現するであろ
うとわたし(たち)は確信している。

 

 

太陽電池の変換効率の最大値(理論限界変換効率)が、バンドギャップの大きさで決まるが、こ
の理論限界変換効率は、どのようにして導かれるのか? 上図の等価回路に示すように太陽電
は、ダイオードが並列につながっている短絡電流 Iscをもつ電流源と見なすことができる。負荷
から取りだせる出力Pを最大にする電圧Vmaxを求めると、

exp(qVmax /kT)(1+ qVmax /kT)=(Isc /I0)+1………(1)

が得られます。式(1)式I0は、少数キャリアのキャリア密度に比例するので、

I0=Aexp(-Eg/kT)の形でバンドギャップEgとともに減少するので、VmaxはEgの増加とと
もに増大する。最大電力Pmaxを求めると、

Pmax=Isc(qVmax2/kT)/(1+qVmax/kT)………(2)

となる。この式において、短絡電流Iscは、

Isc=Q{1-exp(-αl)}qnph(Eg)………(3)

で表される。ここでQはキャリア収集効率、αは吸収係数、lは吸収層の厚み、nph(Eg)は電
子・ホール対を生成するのに十分な光子エネルギーをもった光子数。Egが大きくなると、太陽
光スペクトルの長波長成分を利用できないから、nph(Eg)は減少し、短絡電流Iscが減少する。
 変換効率は、Pmaxを太陽光の放射光強度で割ることで得られますから、バンドギャップEgの
関数としてプロットすると、Egが増加した場合、Vmaxが増加する一方でIscが減少するため、
ある最適値があって、Eg=1.4eV付近でピークになる。これが図2に示した理論限界変換効率曲
線です。下図には、さまざまな半導体において、
これまでに得られている変換効率の実測値のチ
ャンピオンデータを書き込んである。




なんとも不思議な作業風景だが、低温火傷対策なのだ。一日中のデスクワークには目に見えない
(百見は一触にしかず)リスクにもさらされている。
 

 

 

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秋の夜長に乾杯

2013年09月29日 | 日々草々

 

 

 

loc: 34.644667,135.868444

【日本酒で乾杯の日】



 

 

       味酒(うまさけ)の三輪の斎(いは)ひの山照す秋の紅葉散らまく惜しも     長屋王

       価なき宝といふとも一杯の濁れる酒にあにまさめやも               大友旅人


 


長屋王(ながやのおおきみ:684年~729年)は、奈良時代の皇族で、皇親勢力の巨頭として政界の重鎮とな
ったが対立する藤原氏の陰謀といわれる長屋王の変で自害している。その彼が、万葉集で「三輪山の大神神
社の山を照らしている秋の紅葉の散ってしまうのは惜しいことだ」と詠んだ一首。なお、味酒は三輪の枕詞
であり、斎は神を祭る所。味酒とは、神に供える美酒や、それを醸造する瓶(かめ)を「みわ」というところ
から酒蔵の所在を意味する。彼が生きた奈良初期は、周の時代の中国で開発された麹による酒造りを百済か
ら帰化した“須須許里”(すすこり)が伝承したと古事記に記されており、この麹が、“加無太知”(かむ

たち)と呼ばれ、これにより米麹による醸造法が普及するようになる。律令制度が確立され、造酒司(さけ
のつかさ)という役所が設けられ、朝廷のための酒の醸造体制が整えられ、酒造技術が一段と進んでいった
ところだから、この歌はいまふうに解釈すれば、時代の先端を表現した“ハイカラ”な一首だとも解せる。

大伴旅人(おおとものたびと:665年~731年)は、奈良時代初期の貴族、歌人。大納言・大伴安麻呂の子。
官位は従二位・大納言。『万葉集』に和歌作品が78首選出されているが、和歌の多くは大宰帥任官以後のも
のである。酒を讃むるの歌十三首を詠んでおり、酒をこよなく愛した人物として知られる。『新古今和歌集
』(1首)以下の勅撰和歌集に13首が入集。漢詩集『懐風藻』に漢詩作品が採録されている。この歌の意は
「値がつけられないほど高価な無価宝珠も一杯の濁り酒に勝ることなどあろうか」。

 

 

「清酒発祥の地」を称する兵庫県伊丹市と奈良市が、日本酒での乾杯を奨励する条例の制定を目指している
という。伊丹市は六百年頃、地元の商家が最初に清酒を生み出したとして26日に条例を可決。この1世紀以
上前に造ったとする奈良市は25日、市議会に乾杯奨励の条例案が提案され、11月に審議入り。条例案はいず
れも発祥地とうたい論争が過熱しそうだと。伊丹市によると、豪商・鴻池家の始祖にあたる山中幸元が、誤
って濁り酒のたるに灰の入ったざるを落とすと酒が澄んだという。これが清酒の誕生といい、江戸で評判を
集め、鴻池家繁栄の基礎になったという。 同市鴻池の公園には、由来を刻んだ1784年建立の石碑が残り、
この15年後に発行された「日本山海名産図会」で「伊丹は日本上酒の始(はじめ)とも言うべし」と紹介。市
は二千年、同所に「清酒発祥の地」の石碑を建てた。一方、奈良県酒造組合によると、15世紀半ばには、正
暦寺(奈良市)で、こうじと蒸し米の両方に精白米を使い、透明度の高い酒が完成。県内の蔵元なども二千
年、同寺に「日本清酒発祥之地」の石碑を建立した。日本酒での乾杯条例は、日本酒で乾杯する習慣を定着
させ、低迷する消費の拡大を目指す。日本酒造組合中央会によると、25日現在、佐賀県や京都市、兵庫県西
宮市、福島県南会津町など計12自治体が可決しているとか。



伊丹市観光物産協会の公式ホームページをみると「清酒発祥の地は、伊丹であるといわれています。戦国時
代、尼子十勇士の一人山中鹿乃助の長男新衛門が天正7年(1579年)豊臣秀吉の大軍の攻撃を逃れて伊丹の鴻
池に落ちのびここに住みついて酒造りをはじめました。のちに、鴻池姓を名乗り大富豪の祖となりましたが、
ある日のこと、灰を入れたざるを誤って酒の中に落としたのが澄みきった酒となり、味もよくなったことか
ら清酒が誕生したと言い伝えられています。それ以降、清酒伊丹の名が全国津々浦々にとどろくようになり
ました」と由来を説明している。これに対し、菩提山真言宗 大本山 正暦寺の公式ホームページでは「本来、
寺院での酒造りは禁止されていましたが、神仏習合の形態をとる中で、鎮守や天部の仏へ献上するお酒とし
て、荘園からあがる米を用いて寺院で自家製造されていました。このように荘園で造られた米から僧侶が醸
造するお酒を「僧坊酒」と呼んでいます。正暦寺は創建当初は86坊、多い時には120坊を抱え、大量の「僧坊
酒」を作る筆頭格の大寺院でありました。当時の正暦寺では、仕込みを3回に分けて行う「三段仕込み」や

麹と掛米の両方に白米を使用する「諸白もろはく造り」、酒母の原型である「菩提酛ぼだいもと造り」、さ
らには腐敗を防ぐための火入れ作業行うなど、近代醸造法の基礎となる酒造技術が確立されていました。こ
れらの酒造技術は室町時代を代表する革新的酒造法として、室町時代の古文書『御酒之日記』や江戸時代初
期の『童蒙酒造記』にも記されています。このように正暦寺での酒造技術は非常に高く、天下第一と評され
る「南都諸白なんともろはく」に受け継がれました。そしてこの「諸白」こそが、現代において行われてい
る清酒製法の祖とされています。このことから、現在の清酒造りの原点を正暦寺に求めることができます」
と紹介されている。

 

ところで、日本酒のルーツをたどると、三世紀に書かれた『魏志東夷伝』(ぎしとういでん)の中に<喪主泣シ、
他人就ヒテ歌舞飲酒ス><父子男女別無シ、人性酒ヲ嗜ム>といった酒に関係する記述を見つけることがで
きるとか、ただしそれが米の酒なのか、また、液体かかゆ状のものか、他の穀類、果実から造られた酒なの
かは不明という。酒が米を主体として造られるようになったのは、縄文時代以降、弥生時代にかけて水稲農
耕が渡来定着後で、西日本の九州、近畿での酒造りがその起源と考えられている。この頃は、加熱した穀物
を口でよく噛み、唾液の酵素(ジアスターゼ)で糖化、野生酵母によって発酵させる「口噛み」という、最
も原始的な方法を用いていた。酒を造ることを「醸す」と言い、この語源は「噛む」によるといわれている

この「口噛み」の酒は『大隅国風土記』等に明記され、「口噛み」の作業を行うのは巫女に限られており、
酒造りの仕事の原点は女性にあるという。大和時代には、徐々に国内に広まっていった酒造りは、『古事記』
『日本書紀』『万葉集』『風土記』などの文献に見られるようになる。「サケ」という呼称はなく、「キ」
「ミキ」「ミワ」「クシ」などとさまざまな呼ばれ方をされていた。島根県の出雲地方に「八塩折の酒」(
やしおりのさけ)の逸話が残っている。ヤマタノイロチを退治する際にスサノオノミコトが、オロチを酔わ
せて退治したという酒で「何度も何度もくりかえし醸造した良い(濃)酒」という。「神々の酒」「天皇の
酒」の時代であり、また古代の酒は食物的な要素が強く、固体に近い液体を箸で食べていという。

 

        飲むなと叱り叱りながら母がつぐ うす暗き部屋の夜の酒のいろ         若山牧水



若山牧水(わかやま ぼくすい:1885年8月24日~ 1928年9月17日)は、戦前日本の歌人。旅を愛し、旅に
って各所で歌を詠み、日本各地に歌碑がある。大の酒好きで、一日一升程度の酒を呑んでいたといい、死

大きな要因となったのは肝硬変。また、夏の暑い盛りに死亡したのにもかかわらず、死後しばらく経って

死体から腐臭がしなかったため、「生きたままアルコール漬けになったのでは」と、医師を驚嘆させた、

の逸話がある。自然を愛し、特に終焉の地となった沼津では千本松原や富士山を愛し、千本松原保存運動

起こしたり富士の歌を多く残すなど、自然主義文学としての短歌を推進したといわれる。その中から選んだ
上の一首。これは実際の日常の光景を歌ったのか、日常の光景を再構成して歌ったのかわからないが、この
歌を詠んで、さだなみ苑にいる母を思い出し、しばらく遠ざかった距離を縮めなければと明日の予定に入れ
させるとになる。さて、漢詩にも日本酒ではないが、味酒(うまさけ)を詠む歌も多いがその中から曹操の
「短歌行」を選ぶ。


     
              對酒當歌  酒に對して当に歌ふべし
              人生幾何  人生幾何ぞ
              譬如朝露  讐(たと)ゆるに朝露の如し
              去日苦多  去る日は苦だ多し
              慨當以慷  慨して当に以て慷すべし
              幽思難忘  幽思 忘れ難し
              何以解憂  何を以てか憂ひを解かん
              惟有杜康  惟た杜康有るのみ

     

曹操(そうそう:155年~220年)は、中国後漢末の武将、政治家。詩人、兵法家としても業績を残した。字
は孟徳(もうとく)、幼名は阿瞞また吉利。沛国譙県(現在の安徽省亳州市。また河南省永城市という説も
ある)の人。後漢の丞相・魏王で、三国時代の魏の基礎を作った。廟号は太祖、謚号は武皇帝。後世では魏
の武帝、魏武とも呼ばれる。彼は「槊を横たえて詩を賦す」と後世に言われたように、政治・軍事に多忙な
中、多くの文人たちを配下に集めて文学を奨励すると同時に、自身もすぐれた詩人であったという。建安文
学の担い手の一人であり、子の曹丕・曹植と合わせて「三曹」と称される。曹操は軍隊を率いること30数年
間、昼は軍略を考え、夜は経書の勉強に励み、高所に登れば詩を作り、詩ができると管弦にのせ音楽の歌詞
にしたという。その記述の通り、現存する曹操の詩は、いずれも楽府という音楽の伴奏を伴った歌詞であり、
代表的な作品として『文選』27巻 樂府上 樂府二首に収録されたこの「短歌行」が有名であり、その意味は
「酒を前にしたらとことん歌うべきだ。人生がどれほどのものだというのか。まるで朝露のように儚いもの
だ。毎日はどんどん過ぎ去っていく。思いが高ぶり、いやが上にも憤り嘆く声は大きくなっていく。だが沈
んだ思いは忘れることができない。どうやって憂いを消(はら)そうか。ただ酒を呑むしかないではないか」
この詩の思想(おもい)は、2013年-220年=1793年、四捨五入すれば二千年経ても変わることがない。今夜
は日本酒の話題に引き込まれたが、この国の政府から近未来の適正人口に対する議論を聞かされたことがな
い。日本酒を飲む若者は社会現象とし減っていく危機感はこの分野に限ったことがないが、伊丹と奈良の清
酒の発送地を巡る喧噪は、売上げ減少下の"拡販出来レース”へとかき立て、活路をマッピングさせている。


このブログを打ち込んでいる途中、NHK特集の『氾濫するマネー』が映し出されていた。この解決方法に
ついてはすでにポール・デヴィットソンが処方箋を書いているし、このブログでも書いているので屋上屋を
重ねない。そんなことを考えている矢先で家庭内でもめ事が起こり中座したり、マイピーヒーで低温火傷状
態になり手を冷やしたり、キーボード打ち込み作業の手に婦人用の日焼け防止手袋(指先露出)を着用し、
やっとここまできたが、今夜はこの辺で(何だったっけ?残件は?)。すでに10月で北京の大気汚染は最悪
状態にあるというが・・・。
 

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楽天と首都移転と気候変動の話

2013年09月28日 | 時事書評

 

 

【楽天と首都移転と気候変動の話】

十年前、大型液晶ディスプレー製造装置のソフトエッチング用稀薄フッ酸濃度コントローラと塩酸-フッ酸混
酸濃度コントローラの二つの立上げ調整出張の仙台でタクシーに乗っていた時の話。運転手が、仙台にプロ野
球チームができるのだが採算がとれるのだろうか?と聞くので、これからは東北地方が栄えるだろうから大丈
夫じゃないと受け答え、運転手の経歴など話してくれたので、東京から花巻などの内陸部に首都機能を移転す
べき時期にあると持論(候補条件は、地震が少なく温暖化の弊害を受けにくい内陸部で、長野県の松本市に皇
居を遷し、首都機能の花巻市周辺移転)を初めて話した記憶が残っている。それから10年の月日が経過し、東
日本大震災と福島第一原発事故の罹災という不幸な経験をするも、楽天イーグルが初のリーグ優勝を実現させ
た。この裏には経営トップの高度情報リテラシーの駆使が功を奏することを昨夜、NHKのテレビ解説で知る
ことになる(ブログ掲載した阪神優勝の条件の持論と酷似)。いまとなっては、奇跡的に阪神がリーグ優勝し、
星野仙一監督率いる楽天と日本シリーズを戦うことに至れば、是非もなく馳せ参じ観戦したいと夢をみる。

 


そんなわけで、地震津波の想定と温暖化・気候変動の想定の遷都動機は正しかったが、原発事故の想定だけは、
巨大隕石の衝突確率ほどの安全さが、こんな形で破られるとは予想外だった。そういえば、IPCC(国連

の気候変動に関する政府間パネル)が、ストックホルムでの地球温暖化の科学的根拠をまとめた作業部会の報
告は
温暖化の原因が人為起源の温室効果ガスの可能性が「極めて高い」(95%以上)とこれまでで最も強い表
現でまとめられた(
総合的な報告書を公表するのは前回2007年以来6年ぶり5回目。加盟195ヵ国のチェックを
受け承認)。原発に関しては“終末処理処理法が検証されていないなかの再稼働はありえない”つまりは、商
用運転
段階でなく、試用運転段階だとする立場をわたし(たち)を事故直後で鮮明にしている(地下水対策し
ではなく隔離壁の提案、原子力部門の切り離し(2013年4月より?)の提案も同じくしている)。このように、
楽天イーグルスの初優勝から遷都、気象変動への備えと予測と思惑はすべて的中したかのようだが、肝心
政府がそのように動かなければ、“双頭の狗鷲”成長戦略、失礼、“Buy my Abenomics”は絵に描いた餅に終わる
ことは必至と思わざるをえない。しかし、十年前か
らこんなこと考えているなんて、自分でも、珍しいと思うね、本当
に!?


【最新下水道汚泥処理技術事情】

活性汚泥法は一般的な下水の浄化法。好気性の微生物群などを用いて下水中の有機物を分解するとともに窒素
やリンなどを除去し、汚水を浄化するが、活性汚泥法で浄化すると、下水中の有機物の一部は微生物に変化し、
汚泥(余剰汚泥)となる。余剰汚泥はメタン発酵により減容化が行われるものの、減容率は40%ほどと
低く、
微生物分解が難しい消化汚泥が大量に発生してしまう。
そこで、山口大学農学部の藤井克彦准教授らは、微生
物を使って下水を処理する活性汚泥法によって生じる「消化汚泥」を分解する微生物群を見つける。消化汚泥
はこれまで微生物による生分解が難しく、焼却したり埋め立てするなど産業廃棄物扱いになっていた。見いだ
した微生物群を活用すれば、1ヵ月の培養で最大40%の減容化が可能だとか
。実用化すれば汚泥の減容だけで
なく、生分解によって増殖した微生物をバイオマス資源として活用でき、固形燃料や畜産肥料への応用が期待
できる。
藤井准教授らは各地の土壌を採取し、消化汚泥を栄養素として増殖する微生物を探索。汚泥中に生育
を阻害する要因があると仮定し、汚泥の濃縮に使う凝集剤に含まれる金属を除去することを思いついた。
そこ
で酸処理を行い、汚泥から凝集剤由来のアルミニウムや鉄を除去した消化汚泥をつくり、微生物を培養したと
ころ、消化汚泥を栄養素として繁殖する糸状菌6属8株を見いだす。
現時点では、栄養素が汚泥しかない厳し
い条件のもと行った実験の結果、1週間で10~20%、1ヵ月で20~40%の消化汚泥の減容化に成功。今後は

さまざまな培養条件を試し、より高い減容化を目指していくという。



ところで、藤井克彦准教授は、微生物を培養する固体培地の栄養成分を変えてた培地で試料を培養することで、
簡単に選択的分離する方法の特許を出願する(「特開2013-000061|微生物の分離方法」)。簡単といえば簡
で、先出願か先使用で議論されやすい事案で、企業内で開発する分なら特許公開するまでもないように思え
るのだが、その話は横に置いておいて、地球上には、殆ど無数種類の微生物が存在し、有機物を分解するもの
や、金属等の無機物を分解するものなど多種多様であるが、これまでに分離されあるいは研究対象とされてき
た微生物の種は、極めて僅かであり全微生物の1%未満。微生物の持つ能力は、驚くべきものがあり、古くか
ら発酵工業や医薬品の製造などに応用されてきたいきさつがある。なかでも、有機物を分解する能力のある微
生物の新規な発見は、新たな医薬品の開発や汚水や廃棄物の処理、バイオ燃料の生産等多くの産業上の利用が
待される。従来、ある特定の有機物を分解する微生物を分離方法に、特定の有機物を含む培養液で集積培養
を行い、増殖してきた微生物を適当な寒天培地で分離する方法があるが、その時に用いた培養条件(培養液組
成、温度、酸素の有無)を好む種が優占的に増殖するため、それ以外の種が淘汰され、純粋分離が難しい。別
の方法に、セルロース等のような培地に溶けにくい有機物の場合、水溶性の誘導体へ変換し、その水溶性誘導
体を溶解した寒天培地上に試料を接種し、増殖してきた微生物のコロニーの純粋分離方法がある。この方法は、
増殖の速い種や抗菌物質を分泌する種のコロニーが寒天培地一面で広がり、多種微生物のコロニーをマスクし
て純粋分離が難しい。さらに、寒天は多くの低分子有機物が夾雑成分としても含み、これを栄養とする微生物
も生育し、目的とする有機物を分解する能力がない"擬陽性"コロニーが出現する問題があった。


この新規考案に着目したのは、勿論、オールバイオマスシステムに組み込むこともあるが、汚水中の放射性物質を濃縮・
離・バイオマス発電システムとして有力ではないかと思ったことによる。いまからでも遅くない?!

 

【NREAレポート:デジタルエネルギーのソフトコスト逓減工程表】

米国の国立再生可能エネルギー研究所は、非ハードウェア(ソフト)用コストは、米国の太陽光発電システム
価格の主要因の削減工程表を公開した(上図参照)。この積極的なソフトのコスト逓減は、米国エネルギー省
の”SunShotイニシアティブ"の必達価格目標として設定されているもので、このレポートには (1)顧客獲得、
(2)認可、検査および相互接続(PII)(3)設備施工労働(4)資金調達の4つのソフトコスト領域
に関わる
ものである。
2010年には、5kWクラスの一般住宅システム用太陽光発電システムのソフトコストが、3.32$/W
であり、システムの総設備価格は、6.60$/W と約50%に相当。また、店舗用システムのソフト価格は2.64$/W
で総設備システム価格の約44%で、総設備価格は5.96$/ Wであった。SunShotイニシアティブでは、ソフト価
格を2020年までに約 0.65$/W(住宅用)と 0.44$/W(店舗用)、総設備システムの価格で、1.50$/W、1.25
$/Wに逓減目標を設定している。
尚、このロードマップ作成に当たっては、半導体産業協会の国際半導体技術
ロードマップと太陽光発電のためのSEMI PV Groupの国際技術ロードマップを参考とし、また、文献として国立
再生可能エネルギー研究所とロッキーマウンテン研究所のデータを引用し、金融分析は、住宅用および商業用
太陽光発電の設備会社、施工会社、ソフトウェアエンジニアなどの70以上の業界団体とのインタビューを元に
行っている。
ロードマップは、住宅や店舗向けの"2020 SunShot"の目標達成の予測に、業界の専門知識を活用
し、特定の地域における"2020 SunShot"でソフトコスト削減を達成の努力目標を提案。現在までのCRO(コスト
削減機会)実績値と工程表(ロードマップ)CRO値の間の差を計算し不確定性推定。カラーコードまたは国際
半導体技術ロードマップ(ITRS)などを参考とし、前商用化を示す太陽光発電の国際技術ロードマップ(ITRPV)
システムの "readiness factor (準備要因)"にデータ変換した。赤は準備/確実性が最も低いレベルを示し、
具体的には、与えられたCROの任意年のロードマップ目標達成に、実績値より25%以上高いことを示す。また、
黄色は10%の市場とのズレを示し、オレンジは、10%~25%の市場とのズレを示す。
その他のコスト領域では
"未定義"であり、より大きなコスト削減機会もたらすであろう技術革新展開を組み込んだ。と、結んでいる。



解集合(solution set)などという言葉が出てきたり、新しい用語などの翻訳・解釈に手間ったが、ロードマ
ップ概念としては、国際半導体ロードマップ技術や国際太陽光発電ロードマップの手法を準拠、参考にしてい
ることがよくわかる(意欲的・積極的な工程表という意味)。意訳としていろいろ思いついたことを従来的な
用語にこだわらず作業をすすめた。一番大きい意訳は、太陽光発電を、再生可能エネルギーとは表現せず、デ
ジタルエネルギーと意訳したことだ。多少の誤訳は誤解はやもえまい。ただ、このレポートの裏には優秀な多
数の担当者がいることだけは確かで、一騎当千するには限界だという思いを強くした。最前線に追いつき、離
れず、しがみつかず、臨機応変に突出するという流儀は堅持しつつも、頭の中では、もうひとりの自分が“も
う、だめかなぁ?!”と愚痴っている。


 

まぁ~~、そんなところで、焦らず、適当に休息しなが、前進することに、”われにデジタル革命在り!”だ。

 

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夏の日の恋に玉鬘

2013年09月26日 | 日々草々

 

 

【スターウォーズ・デザイン エピソードⅠ】 

すべてはデザインで決まる。 

 



ファランパセット 2,3

沼に住むクリーチャーたち

「沼に住む七面烏」ともいうべきヌーナ(1)は、銀河系におけるネズミのような存在である つまり、
そこかしこに顔を出すのである。ナプーの沼地に原生するか、行動半径は広く、例えばタトゥイー
ンのプーンターイヴ・ポッドレースのジャパ・ザ・ハットの席にも、ちらりと顔をのぞかせている。
テリル・ウィットラッチはヌーナの普通とはちょっと違った体表の斑点を、猫科の大きい肉食獣の模
様から拝借してきている。また、イコピ(4)のコンセプト・デザインは、北アフリカのサハラ砂漠にす
むガゼル
にヒントを得たもので、キリンの特性が多少加えられているという。

 

【懐かしの映画音楽:夏の日の恋】

落ちぶれた名門ハンター家をかつて雇われていたケン(リチャード・イーガン)という男が妻子を
連れて訪れた。ケンの娘モリーとハ
ンター家の長男ジョニー(トロイ・ドナヒュー)はすぐに親し
くなり、やがて真剣に愛し合うようになる。しかし、かつて恋仲であったケンと、ハンター家の主
人バート(アーサー・ケネディ)の妻、シルヴィア(ドロシー・マクガイア)の二人も再び恋愛関
係に陥り、不倫を憤慨した大人たちのためにモリー(サンドラ・ディー)とジョニーは強引に引き
離されてしまう。初めは手紙をやりとりしていただけだった二人だが、秘かな密会、親同士の結婚、
駆け落ちの失敗などを経て最後は親の承認を得て結婚するというストーリー。『避暑地の出来事』
A Summer Place)は、1959年のアメリカ映画。スローン・ウィルソンによる同名小説を映画化し
た青春映画。ワーナー・ブラザーズ製作。マックス・スタイナー作曲による主題歌「夏の日の恋(
Theme from A Summer Place)」が、全米9週間連続1位という、映画音楽でも稀にみる大ヒットと
なった。小学校高学年」の1959(1960.04.28初公開)年の作品だから、映画館でみたことはなく、
テレビでの再放送でみた?という程度で、梅田の映画館の大看板の記憶も虚ろ。ジョニー役のトロ
イ・ドナヒューが、共演女優スナンヌ・プレシェット(その当時、リズ・テーラーを彷彿とさせる
ほどの美貌と話題となるが、2006年肺癌で死去)と結ばれ離婚することになる1963年公開映画『遠
いラッパ』の看板が強く記憶に残っているが、映像の記憶の印象はなく、映画音楽作曲の大御所は
マックス・スタイナーの「夏の日の恋」が強く耳に残っている。当時大ヒット曲であったなんての
情報は後追いにすぎない。街を歩けば、どこからなく流れていた音楽として記憶に残っている。た
だこれだけは言える。「夏の日の恋」は、秋になり“恋愛遊戯の哀愁”が篝火の煙となり寄り添い
燻るように名曲であると。



         篝火にたちそふ恋の煙こそ世には絶えせぬほのほなりけ

         行く方なき空に消ちてよ篝火のたよりにたぐふ煙とならば



                       『源氏物語』/玉鬘十

 

 

 

 

最近、めっきり滋賀が騒がしくなってきている。1つは台風18号禍で今なお復旧が続いているし、
流域治水
条例案が審議に入る。2つには10月には、饗場野でオスプレイ飛行訓練の承認要請が防衛
省から
あったばっかり。3つめ?柏崎原発再稼働の新潟県知事容認に続く、大飯、敦賀原発の再稼
働がある。馬鹿でかい、根深い人類の業に拘わる問題ばかりだ。日を足して足らず、月を足しても
足らず、年を足して余りある人生哉? 時間に追われ焦燥深く、残件山積みの感在りだ。


                                        

 

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ナノリボンとスターアニス

2013年09月25日 | 新弥生時代

 

 

 

シリコンに代わる次世代トランジスタ材料として注目されているグラフェンを、シートのままでデジタル用途として
応用できないので、細線(リボン=1次元)化し、切り口であるグラフェンのエッジ部分が6員環の方向でアームチ
ェアエッジでバンドギャップが現れることが理論的に予測されているが(下図)、アームチェア呼ばれる形に切り出
す必要がある。このグラフェンナノリボンの加工は、従来のプラズマ等を用いた場合、荷電粒子や紫外線によりグラ
フェンシートから切り出したエッジ部分に欠陥が発生し、理論通りのバンドギャップの制御が難しく、電気的・光学
的特性を大幅に劣化する。このため、寒川東北大学教授グループは電子線描画露光装置と中性粒子ビームエッチング
加工法でグラフェンナノリボンの作製を試み、従来にない一万倍以上というオン/オフ比を持つグラフェンナノリボ
ンの作製に世界で初めて成功。この成果によりグラフェンナノリボントランジスタの実用的な製造プロセスが見通せ
るようになり、超高速デバイスの開発に大きく道を拓いたことになる。

 

現在の2次元平面的広がりを必要とする半導体素子技術は、微細化した回路素子からのリーク電流で大きく発熱し、
技術世代22ナノメートル以降の超高集積回路の実現は難しいが、この問題解決として、シリコンに代わる材料に2
元構造のグラフェンを用いたトランジスタ開発に期待されているが、グラフェン材料の特徴は下図に示すように、

導帯と価電子帯が接する付近でバンド構造が直線に表わされるため有効質量がゼロとなり非常に大きな電子移動
度を
示す。理論的にはシリコンの一万倍もの移動度が予想されるものの、実験的にはシリコンの10倍程度
の移動度が得ら
れているが、最大の課題が、バンドギャップの大きさが0ということで、わずかな熱エネルギーで電子を伝導帯に励
起でき、高い電気抵抗状態にできない。このため、デジタル用途応用には大きな信号のオン/オフ比を得ることが重
要であり、信号強度を大きくするために、できるだけ高い電気抵抗にできることが望ましく、グラフェンのバンドギ
ャップ拡大の試みがされてきた。

 

その一つの方法としてグラフェンシートの幅を狭くするグラフェンナノリボンがあり、グラフェンナノリボンのバン
ド構造の理論計算から、リボンの方向によって金属的になったり、0以上のバンドギャップを持つ半導体に変化する
ことがわかっている。特にグラフェンナノリボンのエッジ構造がアームチェア型の場合にバンドギャップを持つ半導
体的特性になり、ジグザグ型の場合には金属型となることが予測されているが、実際には広いバンドギャップや大き
なオン/オフ比は得られず理論と一致していない。これはプラズマ加工時における荷電粒子や紫外線によりグラフェ
ンナノリボンのエッジに欠陥生成しているためと考えられている。

  

グラフェンはナノメートルサイズの炭素材料で、その構造は sp2結合により結ばれた六角網目状の蜂の巣格子の一原
子層のこと。電子構造はK(K’) 点と呼ばれる波数空間内の点で価電子バンドと伝導バンドが交わる。K(K’)点のま
わりではエネルギーバンドが線形分散を示し、ディラックコーンとよばれる電子構造をもつ。このような特異な電子
構造もつことから、2004年にグラフェンがはじめて作成されて以来多くの研究者によってさまざまなグラフェンの作
成方法が模索されてきた。また室温で200,000cm2/Vs と非常に高い電気移動度をもつ。IBMのグループはチャネル幅
150nm、遮断周波数26GHz の性能をもつグラフェントランジスタの開発に成功している。グラフェントランジスタの
微細化を考える際、グラフェンの端の効果は重要であり、グラフェンの端ではフォノンが散乱される非弾性乱が強く
トランジスタ
の電気特性に重大な影響を及ぼすと考えられるが、グラフェンナノリボン作成の難しさ等の理由で実験
ではグラフェンの端の構造を詳しく調べることができていなかった。グラフェンは二次元的な構造をとるのに対しグ
ラフェンナノリボンは「グラフェンの有限の幅を持った帯」のことで、一次元的な構造をとる。実験的には、ステッ
プ状のTiC 基盤上でグラフェンをエピタキャタル成長をさせステップの角度を変えることによって終端形状を制御す
ることに成功している(下図)。グラフェンナノリボンの理論的な研究は、面外振動を第一近接の力定数のみを考慮し
た簡単なモデルで計算されアームチェアナノリボンにエッジフォノンと呼ばれるフォノンの振幅が終端原子に局在す
るようなモードがあることが予言したが、エッジフォノンの有無は力定数のとりかたにより決まることがわかる。

 

下図、計算した面外振動のフォノン分散関係を再現した図を示す。また、グラフェンのラマン散乱の測定によってグ
ラフェンナノリボンのフォノンのエッジモードに起因されると予想されるピークが観測された
。1450cm−1,1530cm−1
のピークがグラフェンの端に起因すると考えられている。

今回の研究で、下図に示すように電子ビーム露光技術と寒川教授が独自に開発した中性粒子ビーム加工技術を組み合
わせて30nm~100nm幅のグラフェンナノリボン構造を作製し、その上にCr/Au電極を形成することでトランジスタ構
造試作を行い、電気特性を測定しました。その結果、図に示すように電流電圧特性のオン/オフ比が従来のプラズマ
エッチングにおいて形成されたグラフェンナノリボンでは得られなかった10の4乗以上を実現。また、このオン/オ
フ比より算出されたバンドギャップは、0.45eVと高い値を示した。これは、図に示すように、酸素中性粒子ビームに
よる加工では基板表面に対し、荷電粒子や紫外線の照射が抑制され、表面欠陥の生成が完全に抑制できるため。カー
ボン系材料であるグラフェンは紫外線に極めて弱く、加工エッジより10nm程度の深さまで侵入して欠陥を生成し、グ
ラフェンナノリボンのエッジを制御が極めて難しく、グラフェンを用いた高移動度トランジスタの実現に大きな障害
となるが、中性粒子ビーム加工を用いて欠陥のないグラフェンナノリボンエッジが実現でき、大きく前進した。実際
にプラズマおよび中性粒子ビームで加工した30nm~100nmのグラフェンナノリボン構造のラマン分光の欠陥比率(ID/
IG)を示しす。中性粒子ビームで加工した場合にはプラズマで加工した場合に比べて圧倒的に欠陥密度が低いことが
判明し、その欠陥密度はカーボンナノチューブを熱処理による応力で割って形成したグラフェンナノリボン構造のエ
ッジ欠陥密度とほぼ同等であり、理想的に近いエッジ構造になっている。

 


特開2013-179182|電子デバイス及びグラフェンの製造方法

 【符号の説明】

1 シリコン基板 2 絶縁膜 2a 窪み 3 触媒金属 3a 薄部 4 空隙 5 グラフェン 5a 宙吊り部分 10,20 架橋構造11 ゲ
ート絶縁膜 12 ゲート電極 13 ソース電極 14 ドレイン電極 15a,15b 開口

  

このように、ポスト新石器時代と平行してナノカーボン(新弥生時代)の応用技術とその実用化が展開する<現在>
のある意
味、その凄さを感じて暮らしている。これは面白いのだが、昨日は、マイピーシーの不調でリカバーリー作
業で一日を潰してしまい、取り急ぎ、その遅れを取り戻しこのブログを書いているが、正直、しんど~~~い!
 とこ
ろで、物理学分野で、鉄系超伝導体を発見した東京工業大学の教授で元素戦略研究センター長でもある細野秀雄氏がノーベ
ル賞候補者リストに加えられたという。こちらはIGZO イグゾ~~~!だね。そういえば、半導体製造装置大手
の東京エレクト
ロンは24日、業界最大手の米アプライドマテリアルズと2014年後半にも経営統合することで合意した
と発表。共同持ち株会社をつくり、両社が傘下に入る。統合後の売上高は2位を大きく引き離し、断トツの1位とな
る。大手同士の統合で技術力を高め、競争に勝ち残りを図るとのことだ。思えば中国プラントを終えた時、半導体製
造の基本であるフォトファブリケーションで世界一だったが、あれよあれよといううち、追い抜かれ、引き離されて
しまったライバル企業だが、悔しいけれど実に面白いね。正直、脱帽だ。



昨夜の夕食に鶏のササミのフリットだったがことのほか美味しかったが、スターアニス(トイウシキミ)の五香粉を
入れるのを忘れてしまった(余裕がなかった所為もあり)。そういえば、セブンイレブンのチーズバーガー(牛肉)
にも五香粉が隠し味に入っていることを見逃さなかったが、鶏の胸肉やササミのような淡泊な食品には不可欠だ。も
っと、もタミフル成分でもあるから感冒には多少なりとも効果が期待できるっか?ジュースやサラダやチーズ料理に
も相性が良いみたいだから、和食にチャレンジしようと思いつき、五香粉の小瓶は離さないことに決める。


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五風十雨に郷土在り

2013年09月23日 | デジタル革命渦論

 

 

コンパクトロケット・イプシロンの打ち上げに成功した宇宙航空研究開発機構(JAXA)は、今度は
「超薄膜高高度気球の飛翔性能試験(BS13-08)」を実施し到達高度53.7kmを世界記録を更新。

の記録は、2002年5月に文部科学省宇宙科学研究所が放球した超薄膜高高度気球(厚さ3.4μmのポ
リエチレンフィルム製、満膨張体積60,000m3(直径53.7m))の到達高度53.0kmを越える。今回はさ
らに、
世界で最も薄い気球用フィルムである厚さ 2.8 μmのポリエチレンフィルムを用いて製作さ
れたもの。JAXAと北海道大樹町の連携協力拠点である大樹航空宇宙実験場より午前5時22分に放球
(9月20日)
この気球は満膨張体積80,000m3(直径60 m)の超薄膜高高度気球で、およそ毎分250m
の速度で上昇し、放球22間42分後に大樹航空宇宙実験場東南東約130kmの太平洋上で高度53.7kmに
達した。その後8時15分に指令電波により気球を引裂き破壊し、気球及び制御機器部は大樹航空宇
宙実験場東南東約150kmの海上に緩降下させ回収に成功。今後、気象観測ロケット
MT-135ロケットに
代わる飛翔体として、より幅広い中間圏下部(高度50~60km周辺)における大気科学等の「その場
観測」の道を拓けることとなった。
 

石榴の話し。古来石榴に纏わる神話に、釈迦が、子供を食う鬼神「可梨帝母」に柘榴の実を与え、
人肉を食べないように約束させた。以後、可梨帝母は 鬼子母神として子育ての神になったとか、冥
王・ハーデスにつれ攫われたペルセフォネが石榴を口にしたことで一年のうち一定期間を冥界で過
すこととなり、母・デメテルはその期間嘆き悲しむことで冬となったとするギリシャ神話もある。
ザクロはペルシャ原産で、この地方では有史以前から利用された歴史の古いくだもの。西へはシリ
アからエジプトに伝わり、さらにギリシャに伝わり「カルタゴのリンゴ」とも呼ばれる。種子が多
いことから、古代ギリシャ・ローマでは豊穣のシンボルとされた。地中海沿岸地域が主産地となり、
アメリカに伝わったものはフロリダ・ルイジアナ州など東部に多い。 東には中国へ2~3世紀に
伝わり、種子が多いところから、これを中国では子孫繁栄の意味にとり、結婚式にはハスの実と共
に拱する風習がある。日本には平安時代に中国を経て渡来したが、ほとんどが観賞用で、果実は副
産物として利用される程度である。現在では、アメリカ(カリフォルニア・アリゾナ)・イタリア・
スペインなどの地中海沿岸諸国・ソ連・インド・中国などで果樹として栽培されている。因みに、
輸入されるザクロは、ほとんどがアメリカ(カリフォルニア)産だとか。

  

お彼岸ということで朝か墓参りへ宗安寺へ。その足で水ヵ浜はシャーレに向かう。この間の台風18
号の影響で国民休暇村から水ヵ浜は通行遮断。いつものようにウエルカム・ベルを鳴らし水辺を散
策。ちょうど、石榴とむべが撓わに実り、中秋の彩りを添えた階段を下りると、流木やゴミが打ち
寄り捨てられている。しばらくして、外で作業している店のご主人と台風のことで言葉を交わしラ
ンチのドライカレーを注文。ルーがすこし少ないのが気になったと彼女が話すが、湖面はガスが霞
かかるような中を、水上スキーやバスルアーを楽しむボートを眺めながめていた。ところで帰ろう
としてウエルカム・ベルの側に立て札を見落としていることに気付く。「五日に一度風が吹き、十
日に一度雨が降る/世の中が大事なこと/五風十雨(ごふじゅう?)に郷土あり」と書かれている。
自然と一体となり暮らすことが大切と、そのように訴えかけているのだろうと解釈し、途中、喫茶店「カンター
ター」でダージリンとアイス・ティーを飲み、白い金麦とブルーチーズを買って戻る。 戻って、「最新太陽電池
製造法(光閉じ込め技術)」の作業を続ける。

  

さて、シリコン系の太陽電池重大な短所である、太陽光の取り込み効果、閉じ込め効果の悪さがあったが、
(1)シリコン結晶のダウンサイジング化(微結晶化)、(2)反射防止膜構造化-マイクロテクスチャーの最
適化(特開2013-183114「太陽電池の製造方法、製造装置及び太陽電池」)(3)あるいは集光シー
トのガラス表面への貼り付け、(4)集光シールのセルへの直貼り、(5)ダイレクトインプリン
トなどがある。簡単な光学シミュレーションでは、ガラス表面で反射される光は太陽光直下では4
%程度であるが、太陽光の朝夕の傾斜入射角度を考慮したシミュレーションでは全方位で一様光を
入射させた場合の平均では20%程度と大きく、傾斜光の反射率が大きくなることに起因する(その
点では化合物系、有機薄膜系は有利にある)。
下図は全方位集光シートの原理の概説図(クリック!)。
さらに、その下の図は、透過光の拡散性にの程度を計測ヘーズ測定の概説図。公的規格であるJIS
のヘーズ測定。ヘーズとは、試料を通過する透過光のうち、入射光から2.5°以上それた透過光を
百分率で表したもの。散乱光の測定には積分球を用い、

Haze(%)=τd/τt×100
拡散透過率(τd)=T4-T3(T2/100)

で計算。一方、反射光の拡散性については、決まった測定法がなく、透過と反射で異なる基準を当
てはめるのは不合理なため、透過光のヘーズに準じた反射のヘーズを測定する方法を提案、実際に
測定にし、 散乱光の測定には、透過光の測定と同様に積分球を用い、

反射Haze(%)=ρd/ρt×100
拡散反射率(ρd)=R4-R3(R2/100)

で計算している現状がある。

 

 

 


特開2013-183114「太陽電池の製造方法、製造装置及び太陽電池」

特開2013-187236 「太陽電池製造用のスリットノズル及び薬液塗布装置」

【符号の説明】
10 スリットノズル 12 フロントリップ 14 リアリップ 12a フロントリップ先端部 
18 吐出口  30 薬液案内部材 30a (薬液案内部材の)先端部  34(薬液案内部材の)
裂け目  40 薬液塗布装置  42 ステージ 44 走査部  46 薬液供給部

上図のダイコーターは、太陽電池用のカバーガラスは、普通のソーダライムガラスや光閉じ込め効
果を兼ねるテクスチャ強化ガラスからなり、平坦性が良くない。たとえば、ロールアウト法によっ
て作られるテクスチャ強化ガラスは、ガラス製造工程の際にロールから乗り移った大きなうねりを
有することが多々ある。一般に、太陽電池用のカバーガラスは、数100μm以上(大きいのでは
1mm程度)のレンジで反りやうねりをもっているため、フロントリップ先端部から吐出口の下を
通ってリアリップ先端部の下まで延びる薬液案内部材をもって対処するという方法(これでうまく
いくだろうか?)。非スピン型コーターについての考察は別途、記載するとして残件扱い。

以上、ほぼ、関連技術は出そろった感があり、効率・コストを除けば堅牢性・信頼性に焦点が絞られてくる
だろうと考える。

                                                            

                                                               
 

 

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台風禍に秋風

2013年09月22日 | デジタル革命渦論

 

 

この近江にも台風18号の爪痕も痛々しく残こり被災地では今日もボランティアを募り
懸命の復旧がつずいていているが、我が家は台風の雨漏りが酷く、今日も秋晴れの中
修理工事に入っている。シーラーや漆喰あるいは人造ラバーを詰めていくのだが、漆
喰はツバメの巣作りに持ち出されり、風雨に曝され病に冒された歯茎のようにスカス
カになり剥がれれ落ちてしまっている。現在は簡単にデジカメで現場写真を撮り、そ
れを直ちに再生し確認できるのだ。

 

 




キーボードの打ち込みすぎで左指に痛みが走る中、予定を変更し昨夜の続き作業を行
い集光型化合物系太陽電池の最新技術を、(1)熱設計(2)屋根置きにビューポイ
ントをおいて調べる。第1点めはコンパクトに高性能で信頼性の高いものを設計する
には、過酷な温度変化、そして湿度変化などに耐えなければならない、しかも集光す
るのだから、例えば熱電変換素子?としての側面を合わせるもつことになり、熱縮膨
張を中心としたサーモ・シミュレーション解析が不可欠になる。第2点めは、追尾機
構などのダイナミック機構をできる限り排し、最低でも20年の性能保証のゴール条件
である。



【符号の説明】

1 集光型太陽光発電モジュール 10A,10B フレキシブル基板  11 太陽電池素子 12
配線パターン 13 位置決め穴  14 絶縁体(レシーバ基体) 15 バイパスダイオード
20 レンズアレイ 21 集光レンズ 22 保持部 22a 底面 23 位置決めピン
 

さて、上図の「特開2013-172104 集光型太陽光発電モジュール及びその製造方法」は
太陽電池素子11が配線パターン上に所定の間隔?で実装配置したフレキシブル基板10B
(材質の定義は?)と、太陽電池素子の受光領域に集光し照射する集光レンズ21と集
光レンズ21と太陽電池素子との間の距離と位置を合わせる保持部22が、所定部に一体
形成したレンズアレイ20を備え、保持部22の底面に位置決めピン23を設けたフレキシ
ブル基板10Bに位置決めピン23と対向に位置決め穴13を設け、位置決めピン23に位置決
め穴13を挿入し、
フレキシブル基板10Bとレンズアレイ20を位置合わし一体に組み付け
ることで、集光レンズと太陽電池
素子の製造時の位置合わせを簡便かつ正確に行うこ
とを可能とする
というもの。

【符号の説明】

1 集光型太陽光発電モジュール 10A,10B フレキシブル基板  11 太陽電池素子 12
配線パターン 13 位置決め穴  14 絶縁体(レシーバ基体) 15 バイパスダイオード
20 レンズアレイ 21 集光レンズ 22 保持部 22a 底面 23 位置決めピン
 

 

低コスト化を実現し、さらに大電力を得るために、集光レンズで集光した太陽光を集
光レンズの受光面積より小さい太陽電池素子に照射して電力を取り出すタイプの集光
型太陽光発電装置(図6、7)は、
 マトリクス状に配列されている集光レンズ102と
太陽電池セル112との位置合わせが難しく、各集光レンズ102の配置位置と、光学素子
101の各太陽電池セル112の配置位置が微妙にずれる。一体型でない方法は、レンズア
レイに対し、レシーバ(受光)基板上に実装した太陽電池セルを個別に対向配置する
場合、レシーバ基板と集光レンズとが離れて配置されているため、それぞれの位置合
わせが難しく、レシーバ基板を個別に製造するのでレシーバ基板ごとに位置合わせが
必要となる問題を次のよう解決したという。

あらかじめ太陽電池素子と対向する底面の位置決めピン用の穴を設けておき、位置決
めピンに位置決め穴を挿入することで、フレキシブル基板とレンズアレイを一体に組
み付ければ、集光レンズと太陽電池素子との位置決めが簡単にできる。さらに
、フレ
キシブル基板を用いることで、レンズアレイの間隔と太陽電池素子の間隔とがずれて
も、そのずれをフレキシブル基板の撓みで吸収することができる(どの様に?どの程
度のレンジで?レンジ・アウトはどこで?)。また、位置決め穴を太陽電池素子の両
側近傍に設けることで、実使用時の温度上昇で生じるフレキシブル基板と集光レンズ
の伸び量の差異により生じる可能性のある太陽電池素子と集光レンズのズレを最小限
に抑えることができる。フレキシブル基板と集光レンズの伸び量の差異はフレキシブ
ル基板が有する撓みによって吸収され、位置決めピン近傍の太陽電池素子(セル)は伸
びの影響を受けることは少ない。伸び量の差異はフレキシブル基板と集光レンズの熱
膨張係数の差異が起因で生じる
という。

【符号の説明】

1 集光型太陽光発電モジュール 10A,10B フレキシブル基板  11 太陽電池素子 12
配線パターン 13 位置決め穴  14 絶縁体(レシーバ基体) 15 バイパスダイオード
20 レンズアレイ 21 集光レンズ 22 保持部 22a 底面 23 位置決めピン
 


さらに、配線パターンの幅は、太陽電池素子の幅以とし、配線パターンの幅を広く
することで、フレキシブル基板を用いた場合でも放熱効果を高めることができ、間隔
は、集光レンズの所定の間隔よりも長く形成しているため、配線パターンを長くする
ことで、太陽光による熱によってフレキシブル基板が伸縮した場合でも、その応力を
緩和できるとともに、放熱効果も高めることができ、応力緩和機構を別途設ける必要
がなく、フレキシブル基板が伸縮した場合でも、位置決め穴は太陽電池素子の両側に
近接しているので、この位置決め穴とレンズ側の位置決めピンとの集光レンズと太陽
電池素子との位置が固定でき、集光レンズと太陽電池素子との位置がずれることはな
いとある。

また、(1)所定の間隔で位置決めピンを形成する工程と、フレキシブル基板の位置
決めピンと対向する位置に位置決め穴を形成する工程と(2)フレキシブル基板に配
線パターンを形成し、配線パターン上に所定の間隔で太陽電池素子を実装配置する工
程と(3位置決めピンに位置決め穴を挿入することで一体組み付ける工程で生産する。

【符号の説明】

1 集光型太陽光発電モジュール 10A,10B フレキシブル基板  11 太陽電池素子 12
配線パターン 13 位置決め穴  14 絶縁体(レシーバ基体) 15 バイパスダイオード
20 レンズアレイ 21 集光レンズ 22 保持部 22a 底面 23 位置決めピン
 

そして、この生産方法によれば、位置決め穴に位置決めピンを挿入するだけで、集
光レンズと太陽電池素子との位置決めを容易に行うことができる。また、フレキシ
ブル基板を用いることで、レンズアレイの間隔と太陽電池素子の間隔とがずれてい
る場合であっても、そのずれをフレキシブル基板の撓みで吸収することができると
構成説明とプロセス説明の明細が記載されているが、例えば、フレキシブル基板の
材質とその特性など具体的なサイジング・ルールの記載に乏しく、評価方法もこれ
から準備されるものと見受けられる(唯一、図4のみ記載)。
 

以上、コンパクトにまとめればまとめるほど、熱エネルギーの解析の重要性は増す
ものと考えられる。また、スローアップとスローダウンとのレンジとモーメントの
定義も重要となる。さらには、冒頭に述べたように、クールダウンと熱エネルギー
の操作と利用方法(ヒートポンプとの組み合わせ)も考えておかなければならない
だろう。集光型化合物半導体系、量子ドット系太陽電池の早期普及実現が待たれる。

                                 
 

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曼珠沙華に秋風

2013年09月20日 | 新弥生時代

 

 

 

『B&I』vol.71 NO、5(2013)が届く。面白い記事が(眼に)飛び込む。「植物の技術が
お手本となって養殖魚の品種改良が変わる」という表題だ。「身が2倍の優良品種
ダワル
ツソスルトラフグの作出」では、植物
で開発された品種改良技術である「TILLING(ティリ
ング)法」を手本にし、この技術を養殖魚の品種改良に導入することを試みていたものだ。
そもそもTILLING法とは何か? 曰く、突然
変異を誘発し、その中から望ましい性質を生み
出す遺
伝子変賢を特定していくものとあるTILLING法の成功のポイントを上図で概説され
ている。この方法は、植物、動物の
みならす、細菌等の微生物まで、遺伝子を持つすべて
生物種に有効だが
、優良な形質を持つ個体の出現頻度が極めて低いため、1度に数千から数
万の次世
代を作製する必要があるという。そのためには、たくさんの種が採れるイネ、小麦、
大豆等の農作物(植物)で
TILLING法は数多く成功するという。だから、ウシ、ブタ等の
畜では産仔数が少ないので有効でない。従って、
魚類は植物と同様に多産性だから、品種改
良に
適しているという。なるほど。実際の養殖魚の品種改良に、遺伝子変質の特定として、
高産肉性のウシの
品種の「ダブルマッスルウシ」の原因遺伝子ミオスタチン変異を候補とし、
TILLING法を用いてミオスタチン変異メダカを作製→ミオスタチン変異メダカは、骨格筋の
筋線維数と筋線維の太さの増加により、骨格筋量(可食部位量)が2倍に増加する→ミオス
タチン遺伝子が養殖魚の産肉性の向上に有効な遺伝子を特定する(下図参照)現在、ダブル
マッスルトラフグ作出に、ミオスタチン有用変質を含む凍結精子で作製した変異集団(1万
尾以上)から、生きた状態で個体識別し、目的のミオスタチン有用変異個体の選抜実証でき
た。この選抜で、望ましい性質を生み出す遺伝子こ変異を持つ個体をHRM法(High Resolu-
tion Melting analysis
: 高解像度融解曲線分析は遺伝子の変賢(1塩基の違い)によって生じ
るわずかな融解温度の差を識別し、遺伝子の変質を見つけ出す方法)により特定し、美味し
くて、身が2倍になる優良品種を作出し、安くて美味しい魚の提供されるその日が来ると期
待されている。

※ リアルタイムPCRの原理(タカラバイオ)

 

エレクトロニクス東芝は、新構造の化合物系(CIGS)太陽電池開発で、発電効率 20.7%を達
成したという。 東芝は新構造のCIGS(銅・インジウム・ガリウム・セレン)太陽電池を開発
し、同電池で世界最高の変換効率である 20.4%に匹敵する性能を実現。従来の太陽電池のセ
ル構造はp層とn層を別々の材料で作るヘテロ接合型だったが、同じ材料を使うホモ接合型で
作製したことが特徴。p
層とn層をともに銅、インジウム、ガリウム、セレンのCIGS材料で作
ったホモ接合型のセル構造を持ち、独自開発の液相ドーピング法を使い、n型のCIGS層を作
る手法を考案。p層のCIGS薄膜を成膜したガラス基板をn型の不純物を溶かした液体に浸し、
不純物を薄膜の表面
から内部に拡散させてn型領域を作るというもの。ところで、太陽電池には下表
の種類がありデータとしては古い2011年調べだが、化合物薄膜系は生産コストが安く、モジ
ール変換効率が13.8%程度だ。最近はモジュールベースでも20%をだすメーカもある。も
っと
も、薄膜系の開発は、有機薄膜系では単層素子レベルで10超%も出てきている(吸収波
長が異なる二層素子にすると理屈上では20%近く効率向上できる)。

 

また、グリーン電源の2013年データ(下表)を看ると、設備電力あたりの発電量(kWh)は
化合物薄膜系がトップ。ただし、設置面積あたり(コンパクト性)では最下位。


 

さらに、Solar Plaza社の2011年12月調べのトップ・テン・データでは、Manz社が14.6%(モ
ジュールタイプ)を記録(下表)。

東芝技術の特徴は、第1電極と第2電極と光吸収層で構成し。第1電極が(Zn1-xMg
1-yO及びZn1-ββ1-αα(Mは、B、Al、Ga及びInの群から選択
した1つ以上の元素、0.03≦x≦0.4、0.005≦y≦0.2、0.4≦α≦0.9、0.005≦β≦0.2)
のいずれかを含む第1化合物を含む光透過性で、光吸収層がカルコパイライト型構造または
スタナイト型構造を有する化合物半導体を含む。光吸収層がp形部と第1電極との間に設け
たp形部とホモ接合するn形部で構成する。さらに、n形部は、ドーパントを含み、Bond
Valence Sum計算
で求めた形式電荷Vbが1.60以上2.83以下の元素で、化合物薄膜太陽電池1
は光吸収層とバッファー層が接合界面を形成、光吸収層と接合界面を形成するバッファー層
Cd,Zn,In、Gaの群から選ばれた1つ以上の元素と、S,Se及びTeの群から選
ばれた1つ以上の元素とを含む閃亜鉛鉱型構造、ウルツ鉱構造あるいは欠陥スピネル型構造
のいずれかの結晶構造の化合物で、閃亜鉛構造のバッファー層の格子定数a又はウルツ鉱構
造あるいは欠陥スピネル型構造を閃亜鉛鉱型構造に変換した時のバッファー層の格子定数a
が、0.59nm以上0.62nm以下というもの。



端的に表現するなら、化合物薄膜太陽電池の変換効率はセルレベルで20%超時代に突入(モ
ジュールレベルなら15%超時代に突入している。これでもたいしたものだと感心するが、時
代は大規模気候変動時代に突入している。ならば、集光型化合物三接合太陽電池の量産化に
全力注入すべきだろうと考える。いつやるか?“いまでしょう!”と。

 




朝から、彼女が玄関先から曼珠沙華を写メールを撮りみてごらんと言う。また、新聞を読ん
では、太宰治がどうだ、こんだと逐一しゃべる。元気だね。眼精疲労が酷いというのにね。
 

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三重水素事変前夜

2013年09月19日 | 時事書評

 

 

 


東京電力福島第1原発の地上タンクから汚染水が漏れた問題で、東電は14日、タンク北側約
20メートルの観測用井戸で13日採取した地下水から、トリチウムを1リットル当たり15万ベ
クレル検出したと発表。8日採取分と比べると濃度は5日間で約36倍上昇。地下水のトリチ
ウム濃度は日を追うごとに高まっている。地下水調査が始まった8日に、1リットル当たり
4千2百ベクレルを検出。10日には法定基準値6万ベクレルを超える6万4千ベクレル、11
日は9万7千ベクレル、12日には13万ベクレルだった。東電は「タンクから漏れて土壌にし
み込んだ汚染水が、地下水に到達し、量が日ごとに増えている」とみている。一方で、東電
はタンクの近くを流れる排水溝から13日採取した水で、ストロンチウムなどベータ線を出す
放射性物質の濃度が1リットル当たり940ベクレル検出したと発表した。6日採取分(1リッ
トル当たり120ベクレル)から約8倍に上昇している。排水溝では7日から、高圧洗浄機を使
った排水溝の除染作業をしており、東電は「除染作業で事故の際に飛び散った周囲の放射性
物質が集まった可能性がある」と説明している。また、安倍晋三首相は今日、東京電力福島
第1原発事故対応に効率的に取り組むため、同原発の5、6号機を廃炉とするよう東電の広瀬
直己社長に要請し、広瀬社長は「取り扱いは年内に判断する」と応じた。首相が同原発を視
察後、記者団に明らかにしたという。東電は、放射能漏れ事故を起こした同原発1~4号機の
廃炉を決定しているが、停止中の5、6号機の扱いは決めていない。広瀬社長に「事故対処に
集中するため廃炉を決定してもらいたい」と伝えるとともに、(1)廃炉に向けた予算確保、
(2)期限を決めてタンク内の汚染水を浄化するよう求めたとも。 

ポスト福島第一原発事故の原発政策は、このブログで掲載してきたので“いまさら書けない
ポスト福島第一事故のエネルギー政策”として横に置いておいて、トリチウム流失あるいは
希薄トリチウム排水の海洋放出について考えてみる。トリチウムについてはネット検索すれ
ば解ることなのでここでは(1)リスク評価を通底する考え方と(2)そこから導き出され
る解決策を考えてみる。調べてみて気がついたのは、規制基準(排水)の根拠が頭に入って
こないことだ(もっとも、頭の悪さや、昨今のバイオリズムの不調も大いに関係しているの
だが)。さて、単独 トリチウムとしての国の排出および環境規制基準はない。そのかわりに、
原子力発電所から放出される放射性物質については、法令により年間の綴量限度か1mSVと定
められているからこれに準拠させているのが現状である。国の指針では、法令により定めら
れた年間線量限度を下回るように、放出される放射性液体・気体廃棄物による一般公衆への
綴蓋「目標値」として、年間0.05mSVを定めている。参考として、中部電力のトリチウムに関
する記載されている説明書きは以下のようにある。

■浜岡原子力発電所では、指針に定められている年間の線量「目標値」を十分満足できる値
として、原子 炉施設保安規定において、①裁射性希ガス、②放射性ヨウ素およひ、③トリ
チウムを除く放射性液体廃棄物の3種類について、年間の放出管理「目標値」を定めて管理
している。■トリチウムは、発電所周辺に住んでいる人々に与える影響か非常に小さいこと
から、放出管理「目標値」は定められていない。ただし、トリチウム(液体状)の放出量の目
安値として、放出管理「基準値」を定めて管理している。また、トリチウム(気体状)につい
ては、放出管理「目標値」や放出管理「基準値」を定めていないか、気体中に含まれる水分
の一部を定期的に採取・測定し、有意な変化かないことを確認している。■気体の粒子状物質
は、発電所の各建物の排気系の出口に設置されているフィルタにより捕集、十分に低減でき
ることから、放出管理「目標値」や放出管理「基準値」を定めていないが、定期的に排気系
の出口で気体を採取・測定し、検出されないことを確認している、と。

 

要するに、以下の要件を掲げ、トリチウムは安全サイドにあると喧伝されている。 

① 宇宙や、海や、大気、水にも含まれている
② 微量なβ線なので外部被曝のような影響はない
③ 水なので、体内に留まらず排出される
④ 1Bq飲み込んだ場合、カリウム40との係数比較が0.003
⑤ 保安規定に示された放出基準値(事故前)22兆Bq/年
⑥ レントゲンやその他との比較

これに対し懐疑論/慎重論といえば、「トリチウムのオンタリオ州飲料水質基準に関する報告と助言
」から引用される。それによれば、2009年5月カナダ・オンタリオ州の飲料水諮問委員会は州
環境省長官に対して飲料水に含まれるトリチウムの上限値を1㍑あたり、20Bqとする内容の
報告書を諮問委員会委員長がオンタリオ州環境省長官に提出。補足すると、2009年5月の O
DWACの『勧告と助言』にいたる経過:まずカナダの核施設からのトリチウム健康被害の実

態があり、それに基づき1994年に「トリチウムに関する基準」の勧告が出されたが、カナダ
の環境保護団体である「カナダ・グリーン・ピース」が2007年に提出した報告に触発され、
同じく2007年にトロント市の医療健康局長がオンタリオ州の環境長官にもっとトリチウム基
準を厳しくするように要請する。この要請に基づいて環境省長官がODWACに「報告と助言」
頼したのがその経過。

このとき、オンタリオ州飲料水質・試験基準諮問委員会のジム・メリット(Jim Merritt委員
は、「この基準の提案価値に磨きをかけるという意味で、私たちはその他の法令基準、カ
ナダ健康省が使用しているアプローチを含みますが、で使用しているモデルのいくつかの多
様な数値と100万分の1のリスクに考慮を払いました。その多様な数値は1㍑あたり7Bqから
109Bqの範囲となると結論されました。現在の(トリチウムの)基準は1㍑あたり7,000Bqです。
この範囲で提案基準を同定するために、私たちは2件の鍵を握る利害関係者が提供する情報
に耳を傾けました。この利害関係者は1㍑あたり20Bqとしておりますが、運用上の年間平均
値を適用しており、実用的でもありかつ達成可能でもあります。実際のところ、オンタリオ
州のすべての自治体飲料水処理工場は、核施設のある地域も含めてすでにこの数値を達成し
ております。過去数十年にわたって、カナダ全体で規制されている核施設は、水路に排出す
るトリチウムのレベルをかなりの程度削減してきました。その結果、地方自治体あるいは共
同体からの飲料水からは、公衆の健康にとって受容しがたいリスクだとみなされるレベルで
のトリチウム被曝は誰もしなくなったのです」と述べている。

つまり、濃度の高い人工トリチウムは人体に入るとほとんど体の中に吸収する。そして普通
の水素のかわりに、人間の体を構成する重要分子の材料として使われる。(OH基=ヒドロキ
シ基など)こうしていわば誤って使用されたトリチウムが、もし細胞の重要構成分子である
さまざまな高分子を構成すれば、やがては元素転換してヘリウムとなり、高分子結合を担え
なくなる。高分子結合が破壊され、それはダイレクトに細胞損傷に直結する。これが、トリ
チウムによる内部被曝の細胞損傷モデルdとされる。従って、たとえばICRP(国際放射線防
護委員会)の被曝モデルを忠実に踏襲するATOMICAが指摘するような従来の「放射線内部
被曝の損傷モデル」が全く通用しないモデルとなる。 

さらに、この調査報告書には、オンタリオ湖のピカリング原発25km周辺の 出産障害、死産、
妊娠中、出産期、新生児、乳児の死亡を調査した。 ピカリング原発周辺で全てで死亡率の増
加の証拠は見つからず(すべての死亡原因がオンタリオの平均を下回ってなければならない
が)。ピカリング原発のトリチウムの空中の放出口と水中の放出口と 原発にいちばん近い町
のピカリングとエイジャックスの濃度との関係を調査。ピカリング原発からの大気放出がも
っとも多い5つの場所で中枢神経障害の増加との因果関係は見つかったが、トリチウム被曝
との顕著な統計的相関は見つからなかった。さらに米国厚生省の地質モニターリングデータ
でも調査を行なったがトリチウムと排出口との因果関係は見つからなかったが、ピカリング
でのダウン症発症率との統計的相関関係は顕著に増加していた。23例の先天的障害が起きて
いたのはトリチウム排出口だけで発生は明らかに増加。統計的に顕著ではないがトリチウム
の大気放出とダウン症との間に相関関係があるが、米国厚生省のモニタリングデータでは相
関は見
つけられなかった。 エイジャックスではピカリングのような顕著な相関は見つからな
かったが、正の相関はあるが、米国厚生省のモニタリングデータでは見つからなかった。最
初地域での大気排出レベルは、個人的な被曝とは無関係としていたが、地理的な交絡因子が
トリチウム放出平均値と先天的異常間に影響を及ぼす可能性があるという結果となった。




また、京都大学名誉教授 斎藤眞弘「トリチウム、水、そして環境」では、①胎児期に母体
を介して取り込んだトリチウムは4週間後(ヒトで言えば多分15歳くらい)には90%以上が
体外に排出されてしまう。一方、体内に残留するトリチウムを、自由水、たんぱく質、脂質、
DNAなどの成分ごとに計ってみたところ、たんぱく質やDNAなど有機成分に含まれるト
リチウムの割合が、時問とともに増えることがわかった。②生物学的に長く生体内に残るト
リチウムによる被ばく線量は、短い期間で体外に排出される自由水型トリチウムによる被ば
く線量に較べて無視できなくなる。③DNAに結合したトリチウムは、細胞核の外に存在す
るトリチウムに較べてより多くの傷害をDNAに与えることになるとその危険性指摘してい
る。


さて、トリチウムの海洋放出のリスクについての知識は、一知半解としても俯瞰できたとし
て、次にその除去法について東電の「トリチウムの処理方法」、2013.04.26からその種類と
特徴について看てみよう。

 ① 水蒸留法:H20、HT0、T2Oの蒸気圧の違いにより分離する方法で、理論的に環境レベルま
で除去することが可能だが、比揮発度がほぼ「1」に近いため、単位段数あたりの分離性能
は小さく、建屋を含め、非常に大規模な設備になる。エネルギー消費が大きいことに加え、
故障時の対策に十分な留意が必要。

② 深冷蒸留法:・水素ガス(H2、HT、T2)の沸点の違いにより分離する方法で、極低温に
する必要があり、エネルギー消費が大きく、処理量も小さく、冷媒喪失時のガス漏洩対策に
十分な留意が必要。

③ 水-水素交換法(気層法):触媒を用いて高温下で水素原子の置換反応を行う方法で、
高濃度トリチウムを対象とした技術で、ガス-ガス反応であることから多段効果を得ること
はできない。

④ 水-水素交換法(液層法):触媒を用いて低温で水素原子の置換反応を行う方法で、高
濃度トリチウムを対象とした技術で、塔内に液を均一に分散させるための内部構造が複雑な
ため、処理流量に上限がある。

⑤ 電解法:カソードで発生する水素ガスには電解液中の同位対比に比べ重成分が少なくなる
ことを利用し、エネルギー消費量が大きく、多段カスケードを構築するとその消費量は甚大
になる他、不純物の影響を受けやすく、当手法単独では不利。

⑥ 水-水素交換法(液層法)+電解法:二種類の技術を組み合わせたもので、高濃度トリチ
ウムを対象とした技術で、処理量に上限があり、「ふげん」で採用されたアルカリ電解槽は
アルカリを取り除く工程が必要。


⑦ 二重温度交換法:
高温状態と低温状態の同位体化学平衡シフトを利用した方法で、重水製
造を目的としたもので、トリチウムに適用する場合は濃度の制御や操作性に難点を持つ。

以上7種類の方式が紹介されているがこのほかによい方法があるかもしれないが、今夜のと
ころは時間切れの残件扱いとしておこう。好みとしていうなら、⑥の水-水素交換法(液層
法)+電解法がオールソーラーシステムの応用性があり面白そうだ。やり方は電力は、メガ
ソーラー+風力+蓄電池(レドックスフロー法、ナトリウム-硫黄電池法など)で供給すれ
ばよいのだから、この件も残件扱にする。さて、数10の核種を除去するが、比較的薄いトリ
チウムすなわち三重水素は残留するがこの処理は、コスト的に負担になるから、海洋の希釈
に期待し放出しようとする動き(原子力村+政府?+東電?)とこれを阻止しようとする勤
労国民が衝突する事態が懸念される。そう、あの水俣病闘争のような事態が再び福島で起こ
るかもしれない。そうなれば、我が国の国際的信頼性は失墜する。何としてもそれは避けな
ければならない。わたしたちは“三重水素事変前夜”に立っている。

                                     

 

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中秋の名月のデクサマー二

2013年09月17日 | WE商品開発

 

 

【出会い頭な三曲】

 

気候変動の枠組みを巡って、米・中・欧が思惑が絡み今後の勢力図が変わるのでは?と島田久仁彦
(株式会社 KS International Strategies )が
『気候変動時期枠組み』(環境ビジネス 2013.09.09号)
に寄稿している。「大きな動きとしては、今年6月以降、米中の間で、環境・気候変動・エネルギー分
野での「米中合意」が成立していることが挙げられる。その意図及び具体的内容を分析するに当たり、
6月8日の米・カリフォルニア州サニーランズでの米中首脳会談」の内容と、7月10日のワシントン
DCでの「第5回米中戦略経済対話での合意」の内容が注目に値する」とし、米中の二国間イニシア
ティブを注視しながら、今回の合意の中で、米中両国が先導して、国際交渉においても協力を行い、
2015年の合意を目指すことでも合意していることで、これまで以上により欧州のプレゼンスは下が
ることは必至だろうと指摘し、現在、「主要国」と呼ばれている日本やインド、他の主要国(ブラジル
ど)も影響力の低下の懸念は否めないだろう予測する。例えば、インドには明らかに米中接近に対
する懸念が見え、それを米国もちやんと認識しており、中国との絶妙なつながりは維持しつつ、イ
ンドとの2国間イニシアティブも模索(特に電力部門、鉄鋼部門でのエネルギー効率の向上、再生可
能・クリーンエネルギー部門)しており、インド政府側も真剣かつ迅速にその実現を目指していると
いう。そして、今回の米中合意に対し、米国内での解釈は真っ二つで、(1)超大国としてライバ
ル化してきた中国を叩くための布陣として米中経済戦略対話を用いて中国を監視するか(2)それ
とも今や米国の最大の貿易国となりかつ金融市場の一極を担うのではないかとさえ評価される中国

とのつながりの強化なのかの意見があるなか、日本国内で米中の接近を懸念する人たちは、後者では
ないかと恐れているのだろうとして、彼は(1)が正しいと考えて、実際に「叩く」かどうかは別だ
ろうが、中国が米国にこれ以上挑む状況は許容できないが、日本や韓国も、もはや中国を抑えられ
ないから、米国が関与するするのが狙いではないかと考える。

  


そして、気候変動対策は、同時に経済安全保障問題で、またエネルギー安全保障上の問題も孕んで
いる総括的な外交・安全保障政策であり、そのような状況下で、日本はまだ存在感を発揮できてい
るのだろうかと疑問を呈し結ぶ。しかし、米中がイニシアティブを競い合い、負けじと国連機構に
よるイニシアティブを画策する欧州連合との三竦みの図式は何とも滑稽のようにわたしには見える。
なにしろ、米中は二酸化炭素排出量のワースト・ワン・ツウで中国は一人あたりの排出量では上位
10位程度であっても消費量が倍増するだけで、国全体でダントツのワースト・ワンに躍り出てしま
う、そんな二国がイニシアティブ発揮云々以前の責務なのだから威張ってみても、それは裸の王様
以外なにものでもないのだから、「国連中心の気候変動枠組みに存続の危機」というような、島田
久仁彦や、政治家、インテリの心配は絵空事だ。気候変動あるいは地球温暖化による異常事象発生
不可能性不可抗性の前では協力してやっていくしかないのだ。
 



【中秋の名月のデクサマー二】

同じく、環境ビジネスには下記のように、鉛蓄電池、リチウムイオン電池、キャパシターの三本柱
をコアとし
た蓄電池の現状に関する特集があった。太陽光発電(ヘリオース)や風力発電などの起
電変動の大きな再生可能エネルギーには、泉の女神デクサマーニ(『泉の女神と水門の番人』)は
よき伴侶として欠かせない。この特集では寿命やコストから鉛電池をコアに置き解説され
ているの
が特徴だ。「リチウムイオンは国が施策として推進していますが、レアメタルを使用し価格が高い
上に、メンテナンスコストもかかる。将来的には、より資源が豊富な元素を使った電池が生き残る
のではないでしょうか。今後は、鉛とともに国内にも資源が、不断にあるナトリウム硫黄電池が残
っていき、その間にナトリウムイオン、マグネシウムイオンを使った次世代の開発が進むと思いま
す」(田島大輔宮崎大学特任助教)と話し、
定置用の中でも、家庭用の蓄電池は省エネ意識の高ま
りや家庭用太陽光発電の普及などによって需要が急増し、富士経済の調べで、市場は11年度の約151
億円から15年には130億円規模に達する予測するが、価格が高留まりし、一般市民にとっては手が
出しにくい状況が続いているという。その原因として、
リチウムイオン電池の価格が高いため。
鉛を使った家庭用蓄電池が注目され、リチウムイオンは寿命が5年から10年だが、最新の鉛蓄電池は
10~15年、再利用もできるようになったので、コストが半分ぐらいになる。さらに、現在では一定の
電力を長時間放電する持続性もリチウムイオンに匹敵するレベルにあります。鉛は環境面でイメージ
が良くないのですが信頼性も性能も高いと言う。さらに、電気二重層キャパシタ(EDLC)は、従
来の化学反応を伴う電池とは一線を画する新しい電池で、イオンの物理的な吸脱着で充電放電が進
行する。特徴はリチウムイオンなとの従来品に比べて充電・放電の速度が速いことで、瞬間的に大き
い電力を放電することができ、出力の変動に吋しても吸収しやすく、特に再生可能エネルギーのよ
うな出力が大きく変動する電力の蓄電に適している。既に、太陽光と風力を併用した街路灯には採用
されている。ただ、現状ではリチウムイオン等と比べて一定の電力を長時間放電する持続性が低い
のが難点。持続性を高めるエネルギー密度を上げる研究が国内外で進められ、電極材料に使用され
る活性炭の表面積を増やして容量を上げる方法や、電解液の耐電圧を上げる方法などが検証されて
いる現状がある。



 



わたしが直接開発しているわけでもないので何ともいえないが、リチウム電池にしろナトリウム硫
黄電池にしろ時期がくれば解決出来るだろうと楽観的に考えている。



ところで、彼女が表に出て夜空を照らす月をみて本当に満月の日は19日なのかと問いかけるので
かけている部分もまだ大きいが、後二日あれば満月になるよと言って部屋に戻る。そう言えば、母
にも中秋の名月の団子がおいしかったことを思いだし話しをしたっけ。そして、帰りの湖岸道路か
らみる琵琶湖は昨日の大雨で、プラス75センチメートルと満々と水を湛えていたっけ。

 

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スーパーストーム・エイジ

2013年09月16日 | 環境工学システム論

 

 

【スターウォーズ・デザイン エピソードⅠ】

 

ニモーディアンの体躯と衣裳のコンセプト・デザイン

ニモーティアンの衣裳をデザインするにあたって、イアン・マッケイグは古代エジブトや
日本の歌舞伎の衣裳を参考にした。出来上がったのはゆるやかにたゆたうような豪脅なロ
ープだったが、これはニモーディアンの貧弱な身体をまぎらわすためだ。頭部の飾りもの
については、アフリカ原住民の仮面やトーテム像の彫刻を取り入れている。特に人種的・
肉体的に脆弱なことを表すため、顔白塗り、肌にはしみが描かれた。

すべてはデザインで決まる。 

 

【スーパーストーム・エイジ】

 



今朝は四時過ぎ起きになる。消防局の車が半鐘を鳴らし警報巡回している。すでに、台風
は上陸直前だと思いながらダウンステア。すでに、彼女は雨漏り対応を終わらせていた。
テレビをつけデータ放送モードで台風情報を確認。犬上川は警戒水位に入っているをみて
防災用具を準備、コンピュータ、プリンターなどぬれてはいけないものを二階に引き上げ
たり、テー
ブルの上にのせる作業を済ませ、息子と手分けし、近くの農業排水路溝や河川
を監視確認し帰っ
て、しばらくテレビ放送を見ていると、セブンイレブンでおにぎりを買
って帰ったきた彼女が、お店
の関連商品は品薄になっているといいながら、明太子のおに
ぎりと南高梅と鮭のおにぎりで朝食を済ませる。十時過ぎになると風雨が収まることを確
認し、マイ・ピーシーを二階から下ろし作業を始め、あっというまに午後三時。小腹が空
くので、カップ・ラーメン塩をニンニクを潰し入れかっ込みそのままビールを飲み、シャ
ワーを浴び、ながら族で作業をこなしながら、はやめに、サラダ添えロストビーフの夕食
に入る。ニュースを見ると、やはり各地で大きな被害が出ている。とりわけ、距離が離れ
たケースで台風と突風のコンビネーションが起きたというニュースをみるのはこれが初め
て(最近では、宮崎県の延岡市で竜巻が発生ていたことを記憶しているが)。時代は“
ーパーストーム・エイジ
”ということか。

ところで、固定価格買取制度が始まり、空前のメガソーラーブームが起きている。昨年度
の設備認定は、住宅(10kW未満)を除き、約1900万kWと世界でも空前絶後のレベル。メガソ
ーラーに慣れていないところも多い。50kW未満(低圧電力)の小規模な野立てソーラー。ど
れだけ丁寧にメンテナンスをするのかがビジネスの成功の鍵となるという。メガソーラー
の場合、(1)パネル劣化やパネル部分故障・破損はボディーブローのように発電量を落と
していく(2)それは容易に目視では見えないことにあると注意をうながす記事もある。
エンジニアリングの要件は異業種ネットワークと情報通信リテラシーにある。
肝心なのは
マインド(熱意)。ずいぶん偉そうなことを言ってと、自分自身を追い込んでいくという
スタイルは今も昔も変わっていない。“わたしには夢がある!?”と故キング牧師風に我
が世の春来る!?と、台風禍にみょうにワクワクする。
 

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世界環境営林のスケッチ

2013年09月15日 | 地球温暖化

 

 

  


温暖化の気象に与える影響の予測不可能性あるいは対策遅延リスクを漠然と考えていたが、
何らか対策をイメージしていなければいけないんじゃないかと思った。その思いの根拠は、
森林の寿命と人間の寿命の差にある。人類が滅ぼうと森林は生き残るだろうから、そのく
くりで共同意思をまとめればいいわけで、足尾鉱毒事件の田中正造の“亡国(=人類社
会)に至を知らざれば、これすなわち亡国なり”の逆バージョンというわけだが、実際に
そのような決断を迫られる終末場は“生き地獄”に違いないが、その話は置いておいて、
今朝の教育テレビで、内村鑑三のその生涯と哲学について教養講座番組のなかで、百年も
前に「自然再生エネルギー」の重要性と可能性に触れた内村鑑三が、デンマークのダルガ
ス父子のユトランド荒野の植林事業をすでに評価していることを初めて知る。このことは
寺島実郎がブログで取り上げているので
(「デンマークという国」、2006.09)、それを
引用する。

 内村鑑三が「デンマルク国の話」を書いたのが1911年のことだから実に95年も前のこ
 とになる。内村は、デンマークが1864年のドイツ・オーストリアとの戦争に敗れ、失
 意の底から立ち直った過程に注目して、感動的な話を紹介している。つまり、ビスマ
 ルク率いるプロイセンがウィルヘルムⅠ世をドイツ帝国の皇帝に押し上げていく中で、
 敗戦国として南部の肥沃な土地を奪われてしまったデンマークの悲劇を国民的指導者
 エンリコ・ムリオス・ダルガス(1828~94)が克服していく話である。「戦いに敗れ
 て精神に敗れない民が真に偉大な民である」と内村は述べる。まるでそれから4年後
 に訪れる日本の敗戦を予感していたかのごとき内村の目線の確かさは心に沁みる。

 ダルガスは「ユトランドの荒野を薔薇の花咲くところへ」というフレーズを掲げて、
 農業と畜産と植林によってデンマークを豊かな国へと蘇えらせていく。「牛乳をもっ
 て立つ国」としての姿を整えていくのである。ダルガスの父方の先祖はフランスのユ
 グノー派(カルバン派キリスト教徒)の子孫であった。つまり、16世紀後半のフラン
 スで吹き荒れた宗教戦争(ユグノー戦争)を背景に、カトリックの弾圧によって欧州
 各地に逃れたユグノー派の人々が「自由と熱信と勤勉」を移植して失意のデンマーク
 を支えたのである。この話は、マックス・ウェーバーの「プロテスタンティズムと資
 本主義の精神」(1905年)にも通じるもので、克己奮励の倫理、質素倹約という強い
 精神性をもって経済活動に立ち向かった人達の情熱の背景には何らかの宗教性を見て
 とることができる。

 
敗戦で国土の3分の1を失い、人口も250万人から170万人にまで減少したデンマーク
 に対し、ダルガスは「外に失ったものは内で取り戻す」と呼びかけ、1866年に「原野
 開発会社」を設立、ひたすら開墾地を守る防風林を植林する事業に邁進した。農地を
 増やし協同組合方式を採用して、付加価値の高い農業を目指して酪農に転換していく
 ことを通じ、「農産物輸出大国デンマーク」の礎を築いたのである。


※ハンス・ホルスト(デンマーク語版)の「外に失いしものを内にて取り戻さん(Hvad
udad tabes, skal indad vindes)」の言葉に象徴されるように、軍人のエンリコ・ダルガス(
デンマーク語版)は1868年にデンマーク・ヒース協会(デンマーク語版)を設立しヒース
に覆われたユラン半島北部に植林を開始し、開拓に乗り出す。これは、エンリコ・ダルガ
スとその息子、フレゼリク・ダルガス(デンマーク語版)の植林に
よる国土復興の美談を
内村鑑三が1911年10月22日に東京柏木の今井館で講演、その話は「
デンマルク国の話」で
まとめられている(内村(1911)、内村(1946)pp.73-88、99-101)。 



結論だけ先に書いておこう。植林・営林は“百年の計”とされるが、バイオマスエネルギ
ー(再生可能エネルギー)事業も今計画し予算付けしてもその事業効果が百年先といこと
だと、大規模気候変動の進行速度とこの計画の実効度との競争となり、仮に植林を開始し
てもしても異常気象による豪雨や干ばつ被害を被ること想定される。従って、国連が中心
となり、全世界規模で議論し早急に植林・営林計画を制定し、一斉にこの事業を展開させ
ていく必要がある。と、いうことを考えたというわけだ。
 



そこで、もう1つ考えたことは“割り箸”のこと。木製箸文化の世界展開で、中国・韓国
は勿論、アジア・環太平洋経済圏にユーラシア大陸、アフリカ大陸を含め割り箸の食文化
を積極的に推進することで、再生可能エネルギーの普及あるいは持続可能社会へ向けての
仕掛け・仕組みつくりを考えてみた。このことに関して、環境評論家の武田邦彦はブログ
(「大切なこと(3) 割り箸」)で次のように書いている。


 
日本で割り箸は一年に250億膳使う。これは日本の森林を傷めるのだろうか?またかつ
 て日本の割り箸は北海道と奈良県で作られていたが、今では97%が外国から輸入、し

 かもそのほとんどが中国である。この割り箸の使用量を減らすということはどういう
 事だろうか?最初から「割り箸の使用量を減らすと環境に良い」と決めてかからない
 で、「割り箸の使用量を減らすとどうなるか」という事実の確認から始めたい。日本
 は森林の多い国で約3分の2が森林である。そしてその森林に45億立方メートルの樹
 木
がある。あまりに多いのでピンとこないが数字も少しずつわかりやすく行くのでし
 ばらく我慢して欲しい。また「立方メートル」という単位が面倒なので、慣用的にリ
 ューベ(R)という呼び名が使われるので、以後は単に1億Rとか1千万Rとか書くことにす
 る。樹木というのは毎年、成長する。樹木が若いうちは成長も早く、歳を採ってくる
 とあまり成長しなくなる。人間が利用させていただくまでの樹木の寿命を45年とする
 と、日本の樹木の生長量は、45億Rを45年で割るから、一年に1億Rなる。少し少なめと
 いう人もいるが、何しろ現在ではほとんど日本の森林は利用されていないので、この
 ぐらいの計算から始めた方がよい。一年に割り箸250億膳というのはそれに使う樹木の
 体積にすると割り箸1膳10ccだから、25万Rになる。つまり仮に日本の森林からとれる
 樹木を使って割り箸を作ると、日本の森林が生長する1億Rのうち、0.25%が割り箸に
 使われる計算だ

 「私たちの頭の幻想」を取り払って欲しいのだ。 人間は自然の中で生きている。そし
 て食糧も箸もすべては自然からしか得ることができない。ということは、「箸を使い
 たいから箸を使う」という考えは成り立たない。20世紀はそういう時代だったが、こ
 れからは成り立たない。ではどういう考え方なら自然と生きていくことができるのだ
 ろうか?「自分が使いたいから使うのではなく、自然から得られる量に合わせて使う」
 ということである。 つまり、「ご飯を食べるから箸を使う」というのではなく「箸
 が何本あるからそれだけで食べる」という考えに切り替えなければならないたとえば、
 一日に2本の箸が自然からとれるとする。でも自分は一日に3回はご飯を食べたい…
 そういうときには2回は新しい箸、1回は箸を洗って使う。自然の方に自分の生活を
 合わせるのである。 もし、箸が一日に2本できるのに、「自然に優しい」と錯覚して
 「
マイ箸」を使ったとする。一日に2本できる箸は捨てなければならない。そうする
 と箸が売れないので間伐材が要らなくなる。間伐材が要らなければ間伐をする人がい
 なくなり、その結果、森林が荒れる。それが今の日本である。 これからさらに奇妙な
 話になるが、割り箸はあまり樹木を使わない。これほど割り箸を使い捨てにしても日

 本の森林が生長する量のわずか400分の1である。だから本当は一日に割り箸を20本ぐ
 らいは使ってもらいたい。その方が「環境に優しい」?? でも、そんなこと信じられ
 ないだろう。私たちは自然から無限に物質が供給されると信じて、大量生産、効率重
 視の世界に長く生きてきた。だから考えていることの多くが逆さまになっているので
 ある。自然界には足りない物もあれば、有り余っているものもある。すでに私たちに
 はそれは見えない。

そして、「割り箸を使わない運動」… 少なくともこの運動は現在では日本の森林を破壊し
ている可能性もある。でも、それも早計かも知れない。間伐材が間伐材である理由、森林
がそのすべてを利用できない理由は、「森林が遠くにあって急峻だから」という理由だ。
間伐材を利用するのが大切だから、無理矢理、割り箸にするということになると、環境負
荷は大きい。 私たちは「日本の森林が育つ量」にあわせて生活を設計することがまず第一
であろうと結んでいる。

 

彼とわたしの考えにさして変わりがないが、森林伐採が環境変動を大きくしていることに
は違いな
い。上の図は、それを端的に表しており、降雨による土壌流失量は、裸山÷森林
=153.5倍もの違いを見せる。割り箸はその象徴で、地産地消原則に従えば、営林により余
り余る量の間伐材となるが、これは大変もったいない話でもあり、中国からの輸入に依存
することで、自国と産出国の営林品質の劣化を看過するというリスクを発生させてしまっ
ているのではという思惑を生む。ここで間伐とは、植林後10年ほど経つと隣の木の枝がぶ
つかり合い、お互いに成長を妨げてしまうため、間引きする作業。間引きするために伐ら
れた木を有効活用するためにつくられた材が間伐材。最近、輸送コスト等の関係で採算が
とれず、間伐された木は山にそのまま置き去りにされ、せっかくの資源が有効活用されて
いないケースが目立つようになっている。また、間伐さえ行われずに放置され、荒廃して
いる森林も少なくないといわれている。現在、日本国内では年間200億膳もの割り箸が使わ
れているが、実はその97%は海外から輸入されたもの(ほとんどは中国製)。そのため、
国内の割り箸工場数は平成5年には359工場ったが、年々減少し、平成21年現在では99工
場になっている(下図参照)。





上図 一人あたりの二酸化炭素排出量(日本は最上位から7番手に位置する)。下図は地
球規模での炭素循環概説図。



上図は二酸化炭素排出量とその吸収等量のスギ人工林概説図。四人家族で自家用車一台所
有(利用率百%)では、これでいくと、23×4+160+460=712本相当のスギ吸収量となる。
因みに、これを年間バイオマス炭素生成量を求めると、(320×4+2,300+6,500)÷12/44
≒2,749kgC/年/世帯、これをもとに燃焼エネルギーを求めると、2,749kgC/年×34,000
kJ/kgC/年≒93×106kJ/年(=93×106kWs/年、=22×106kcal/年)、因みに、百℃の水1
kgを百℃の水蒸気に変換する所要熱量に換算すると約 41トン/年に相当するが、比較イメ
ージとしては米国の二人分の年間消費電力(日本人では三人分相当)、あるいは米国の自
動車の年間平均のエネルギー消費量の30%増に、また1.08メガキロワット分に相当する。
 

これに対し、森林の水循環に与える影響を考えてみよう。上図はこの地球上の水配分率を
グラフ
化したもの。下表は、水循環の移動量と各状態別の百分率を表したもの(年間あた
り)。これによると陸地での降雨量は全体の 10%相当で、その逆の蒸発は7%、地表水・
中水とするもの3%となる。これに比べ海洋では、38%が降水、41%蒸発と海洋の支配
大きさが伺える。




このように、地球温暖化への対策を考えてみたが、その方向性により、温暖化を抑制する「
緩和」(mitigation)と、温暖化への「適応」(adaptation)の2つに大別できるが、 台風、集中
豪雨、突風、竜巻等の自然災害が多発する現在、山地崩壊や土石流、洪水、さらには、風
倒木被害や潮害
等の発生する可能性が極めて高く、特に、近年、台風等による森林災害が
多発する傾向の
中、森林面積の約6割を占める人工林(海岸線の松林も含む)を中心にし
て本来の機能を
十分に発揮できるよう森林(土壌、樹木等)の健全性を高める森林づくり
の必要性の、それも地球規模のラージースケールで対策の必要性は求められていると、考
える時、国連の機構をフル活用し、“抑制緩和×適応”の二つの対策、ここでは前者の緩
和(ミタゲイション)の防災環境植林・営林世界計画の策定は喫緊の課題(第一優先事項)
であることに間違いないだろうと考えた。

                                      

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石橋を敲く表面科学

2013年09月14日 | ネオコンバーテック

 



エレクトロニクス・バタフライ

 

【表面科学の深耕】

表面は表面でもさにあらず。この程、産業技術総合研究所のナノ炭素材料シミュレーショングループは、
第一原理計算(→電子状態を実験によらずコンピュータを使い計算で求める手法)による電子動態のシ
ミュレーションで、化学修飾されたダイヤモンド表面における電子の電界放出特性の違いを調べ、従来
から電界放出の高効率化に効果があると考えられていた負の電子親和性(Negative Electron Affinity:NEA)
だけが必ずしも有効ではなく、表面化学修飾により電子のポテンシャルが表面からの深さに対して単調
に変化せず、増減を繰り返す複雑な構造を持っていることが、電界放出特性に大きな影響を及ぼすこと
を突き止めたという。この理論的な研究成果により、ダイヤモンド表面を化学修飾する際の電界放出特
性と化学安定性の向上を目指す、実験的な研究や電子放出デバイスの応用研究を加速できるのだと。

 

このように、石橋を敲くがごとき表面科学の進展で、表面状態に依存する電子状態がまた解明されたわ
けで、有機・化合物・シリコン系材料の電子素子の信頼性向上の道を開くことができるという。これは、
今日成功したイプシロンの高付加価値型ロケットの発射成功の裏には緻密科学技術が欠かせない。と、
喩えられるかもしれない。

 

ソニーは、ドイツ・ベルリンで開幕した家電関連イベント「IFA 2013」において、「レンズスタイルカ
メラ」と呼ばれる、交換レンズのような形状のデジタルカメラ「サイバーショットDSC-QX10」「同DS
C-
QX100」を発表した(いずれも国内発売未定)。
 円筒形の交換レンズ型の独特なデザインを採用してお
り、モニターを搭載せず、シャッターボタン、電源ボタンといった、最小限のボタンしかない。電源を入れて、シャッ
ターボタンを押せば、そのまま撮影はできるのだが、モニターがないのは、ソニーモバイルが同時に発
表したAn
droidスマートフォン「Xperia Z1」などと接続し、スマートフォンをモニター代わりに使うこと
が前提としている。



特開_2013-183056 光電変換素子、光電変換素子の製造方法、固体撮像装置および電子機器

【符号の説明】

10…光電変換素子、11…半導体基板、11G…有機光電変換部、11B,11R…無機光電変換部、
12A,12B…層間絶縁膜、13a…配線層、14a…下部電極、1
5a,15b,15…無機絶縁
膜、16,16A…遮光層、17…有機光電変換層、18
…上部電極、19…保護層、20…平坦化層、
21…オンチップレンズ、110…シリコ
ン層、110G…緑用蓄電層、120a1,120a2…導
電性プラグ、51…多層配線
層、53…支持基板、A1~A3,A1a…凹凸形状、1…固体撮像装置、
2…電子機器

このソニーの新規考案にみられるように、固体撮像装置に複雑に電子回路および電子素子が大変小さな
空間に組み込まれた構造物が形成されているため、個々の機能に統合された複合機能との信頼性の担保、
例えば、有機光電変換素子と無機絶縁膜層との密着のロバスト(堅牢)性の確保が重要となるが、同社
のデジタルカメラ「サイバーショットDSC-QX10などの高付加価値製造技術のバックグラウンドに担保
されているというわけで、ここでも、ダウンサイジングというデジタル革命の価値法則が貫かれている。
 

 

特開2013-179740 複合型自立発電システム及びその制御方法

ここで、ちょっと話題を最近の太陽電池電池の製造技術にかえてみる。上図はシャープの「複合型自立
発電システム及びその制御方法」だが、二十四時間発電供給システム、わたし(たち)が提唱する「オ
ールソーラーシステム」を構成する部分なのだが、説明番号4のタービン発電機がバイオマス燃料(ア
ルコール、液体水素)とした、あるいはソーラシステムのエネルギーから水電気分解由来の液体水素燃
料とした燃料電池でも代替可能だし、バイオマスおよび液体水素直燃型タービン発電機であってもかま
わない。また説明番号3の蓄電装置は、リチウムイオン電池でも完全固体のリチウムイオン-空気電池
でも、レドックス型蓄電池などで代替可能だ。ここでの肝は、説明番号6、7の太陽光発電量予測装置
となる。さて、下図は同じくシャープの「特開2013-172126|光電変換素子及びその製造方法」。これは
シリコン基板の裏面上にドーパント層を形成する工程→を熱処理する工程→レーザを照射して、ドーパ
ント層にコンタクトホールを形成する工程と→コンタクトホール内に電極を形成する工程とを備えるこ
とで、高濃度領域が必要最小限の大きさで形成された選択エミッタ構造にし、変換効率を向上させる光
電変換素子を製造方法の提案だ。

【符号の説明】

10:光電変換素子、12:シリコン基板、16n:n型ドーパント層(第1ドーパント層)、16p:
p型ドーパント層(第2ドーパント層)、18n:拡散バリア層(第1拡散バリア層)、18p:拡散
バリア層(第2拡散バリア層)、20n:電極(第1電極)、20p:電極(第2電極)、22n:n
型拡散領域(第1拡散領域)、22p:p型拡散領域(第2拡散領域)、26n:n型高濃度領域、
26p:p型高濃度領域、28n:n型低濃度領域、28p:p型低濃度領域、30n:コンタクトホ
ール(第1コンタクトホール)、30p:コンタクトホール(第2コンタクトホール) 

この発明の肝は、エッチングペースト法で裏面パッシベーション膜にコンタクトホールを形成する場合、
エッチングペーストを印刷精度が低く、コンタクトホールを小さくすることが難しい、また、コンタク
トホールが小さくなると、シリコン基板の裏面側に形成された拡散領域と電極との接触面積が小さくな
り、拡散領域と電極との接触抵抗が大きくなるという問題があるが、拡散領域と電極との接触抵抗を抑
えるため、高濃度領域が必要最小限の大きさで形成された選択エミッタ構造に変えることで、変換効率
を向上させることができるということになる。

このようなことを調べていたわけだが、他にも下記の新規考案を見る限り、高品質化のための諸課題を
着実になされることが読み取る。ポストメガソーラに向けた飛躍的な技術改良、あるいあは抜本的な開
発案件の提案はみられなかった。もっとも、悲観しているわけではなく、むしろ逆で、そこへ更なるパ
ワーシフトを行えば必ず2020年までには「オールソーラシステム」は実現可能だと確信しているが、明
日もこの作業を予定している。


特開2013-172114 シースルー型太陽電池の製造方法
特開2013-172126 光電変換素子及びその製造方法
特開2010-232530 光電変換素子の製造方法および光電変換素子
特開2008-186927 裏面接合型太陽電池とその製造方法
特開2013-179740  複合型自立発電システム及びその制御方法
特開2013-183144 集光型太陽電池用レンズ及び集光型太陽電池用レンズの製造方法
特開2013-183134 太陽電池の製造方法及び太陽電池の製造装置
特開2013-183114 太陽電池の製造方法、製造装置及び太陽電池
特開2013-183098 太陽電池用保護シートおよびその製造方法、ならびに太陽電池モジュール
特開2013-183065 有機薄膜太陽電池
特開2013-183053 化合物太陽電池の製法
特開2013-183030 太陽電池およびその製造方法

 

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兼愛 国連の人命擁護権

2013年09月13日 | 時事書評

 

 



世界一小さな折りたたみ自転車


【スターウォーズデザイン エピソードⅠ】

すべてはデザインで決まる。

トレード・フェデレーションのドロイド・スターファイターのコンセプト・デザイン

最初はこれらのスターファイターはドロイドそのものではなく、ドロイドのバイロット
よって操縦されるという設定であった。初期のデザインはタイ・ファイターのバリエー
ョンで、それは次のバージョンヘと引き継がれていき、そのデザインはブリブロダク
ショ
ンの期間中、ほとんど変更されることはなかった。その後、ルーカスとダグ・チャ
ンはすべ
てのスターファイターはそれ自身、ドロイドであるという設定を作る。この完
成バージョンの戦闘機形態は、タイ・ファイターの前身であると言われても
納得のいく
もので、ドロイド形態のときには翼竜のような威嚇的外観を備えている。色の構成は、
終的にこのジョン・グッドサンによるコンセプト・モデルのCGバージョンで決定された
という。

トレード・フェデレーションのランディング・シップ(着陸船)のコンセプト・デザイン

初期の段階では、ランディング・シッブはもっと飛行船に似たデザインだった。それはホ
バー移勤し、フロント・ハッチが開いてMTTが出てくるというものだった。また、別のバー
ジョンではMTTを「繭」ごと降下させるものもあった。しかし、ルーカスはより攻撃的で
立つ外観を要求したので、ダグ・チャンは次のデザインで碇をベースに変形するものを考

えた)。そしてデザインを進めていた。ルーカスは、それを昔の複葉機をベースにしたも
だと思ったようで、そのレトロな外観を気に入った。どちらにしても、それは巨大で
威嚇的
であった。そして、多少の変更を加えて、最終デザイくうちに、それは原始時代
の巨大ト
ンポを基調としたものになったンが完成したと語る。
 

ヌート・ガンレイ率いる査察隊

占領したシードのハンガーを調査する場面を描いたプロダクション・ペインティング。
レード・フェデレーションのランディング・シッフのハンガーでの侵攻前
夜を描く、プロ
ダクションーペインティング

このスケッチが描かれた時、ルーカスはまだこのシーンを実際に映画に活かすつもりで
あった。ダグ・チャンは自分自身のアイディアをいじり回すことから始めたが、最終的に
のスケッチは、デザインの鍵となるブロダクション・ペインティンクヘと進化した。ダ
グ・チャンは「この
イメージは、|エピソード1.のデザイン哲学をうまく説明してくれて
いるんだ、様々なテクスチャーとスタイルを組み合わせることで、時間を超越した空間
を割
り出している。ハンガーにある古い石造りの建築物は、クローム仕上げのスターフ
ァイタ
ーやトレード・フェデレーションの並外れたテクノロシーとは対照的だ。これらの
すべての要素が
組み合わさって、空想上の物語にファンタスティックかつ説得力のある
リアリティを作り上げてい
るんだよ」と語る。


【兼愛 国連の人命擁護権】 




兼愛 あなたがその気になれば実行できる
 

            抑以為難面不可為邪、嘗有難此而
           可為者。昔荊霊正好小腰。当霊王之
           時、荊国之士、飯不踰乎一、固拠而
           後興、扶垣而後行。故約食為甚難為
           也。然衆為而霊正説之、未喩於世而
           民可移也。即求以郷其上也。昔者越
           王勾践好勇。教其士臣三年、以其知
           為米足以知之也。焚内失火、鼓而進
           之。其士仮前列、伏水火而死者不可
           勝敗。当此之時、不鉄而不退也。越
           国之士、可訓額矣。故焚身為甚難為
           也。然衆為而越正説之、未喩於世而
           民可移也。即求以郷上也。昔者晋文
           公好茲服。当文公之時、晋国之士、
           大布之衣、洋羊之表、練帛之冠、且
           貧之履、人見文公、出以践之朝。故
           貧服為甚難為也。然衆為而文公説之、
           未決於世、面民可移也。即求以郷其
           上也。是故約食焚身荷服、此天下之
           至難為也。然衆為面上説之、未決於
           世面民可移也。何故也。即求以郷其
           上世。
            今若夫兼相愛交相利、此其有利且
           易為也、不可膀計也。我以為則無有
           上説之考面己矣。苛有上説之者、勧
           之以賞誉、威之以刑罰、我以為人之
           於就兼相愛交相利也、誉之猶火之就
           上、水之就下也、不可防止於天下。
           故兼者聖王之道也。王公大人之所
           以安也。万民衣食之所以足也。故君 
           子莫若審兼商務行之。為人君必恵、
           為人臣必忠、為人父必慈、為人子必
           孝、為人兄必友、為人弟必悌。故君
           子若欲為恵君忠臣慈父孝子友兄悌弟、
           当若兼之説不可不行也。此聖王之道
           而万民之大利也。

 

 

CNNによると、米政府当局者は11日、シリア情勢に関連し、同国のアサド政権軍と戦う
反体制派への武器供給をここ2週間内に開始したことを明らかにした。提供されている
武器は、小火器や対戦車用の兵器、弾薬類など。これら武器は米国製ではなく、資金供
与して他国製を確保したとしている。これらの兵器供与は米中央情報局(CIA)が行っ
ているという。武器を手渡した相手の詳細は伝えられていないが、反体制派の代表組織
やシリア軍の離反者で組織する反体制派武装組織「自由シリア軍」は米国から武器の提
供を受けたことを否定した。米政府はシリア内戦で、過激派に流出する事態を恐れ、反
体制派への武器支援には消極的だった。しかし、アサド政権軍による化学兵器使用疑惑
が発覚した後の今年6月、反体制派への直接の武器支援に転じる意向を表明。ただ、供
与する武器は殺傷能力のない種類としていた。反体制派への武器供給の開始は米紙ワシ
ントン・ポストが最初に報じていたという。シリア情勢をめぐっては軍事介入に傾斜し

ていたオバマ米政権が、ロシアによるシリアの化学兵器を国際監視下で管理するなどの
提案に同意し、外交手段で事態打開を図る姿勢に転じた。ただ、アサド政権による時間
稼ぎ
などを阻止するため、武力行使の準備は続行する方針を
示していると伝えている。
http://www.cnn.co.jp/world/35037168.html

シリア内戦での化学兵器使用疑惑で、フランスのファビウス外相は12日、先月下旬にシ
リアの首都ダマスカス郊外で同兵器攻撃の有無を調べた国連調査団による報告書は今月

16日に公表され、攻撃へのアサド政権の関与を示唆する内容が確実に盛り込まれるだろ
うとの見方を示した。フランスのラジオ局RTLとパリで会見して表明した。シリアの反
体制派によると、政権軍による化学兵器攻撃は先月21日にダマスカス郊外の東グータ地

区で発生したとされる。アサド政権は逆に、反体制派が使用したと反論している。外交
筋はCNNの取材に、国連調査団の報告書は16日に提出されると指摘。ただ、別の消息筋
は16日もしくは17日になる可能性もあるとした。国連は、報告書の提出時期について詳
細を示していない。シリア情勢の流動的な要因が報告書提出の遅延につながる可能性も
あると伝えている。(http://www.cnn.co.jp/usa/35037161.html2013.09.12 )

また、WSJは、
シリア政府は、ロシアによる化学兵器の国際社会への引き渡しの提案を
大きな戦術的勝利とみて
いる。「モスクワとダマスカス、オバマの足すくう」。半国営
新聞アルワタンの10日朝
刊にはこのような見出しが躍った。このあとシリアのムアレム
外相は、化学兵器の保有
を初めてはっきりと認めるとともに、国際社会の監視下に引き
渡す意向を示し、国際社
会を驚かせた。そうした突然の動きを受け、シリア政府にとっ
て大幅な譲歩とみられる化学兵器引き渡しへの同意が、シリア国内や30ヵ月に及ぶ内戦
にどう影響するかは不透
明だ。ムアレム外相は、レバノンの親体制派衛星テレビ局アル
マヤディーンによるロシアからの中継で声明文を読み上げ、「ロシアのイニシアチブに
われわれが従う上での目標は、化学兵器の保有を終わらせることにある」と述べた。ム
アレム外相にはいつものくつろいだ様子は一切見られず、いかめしい表情で遠慮がちに
話していた。
シリア・アラブ通信(SANA)をはじめとする国営報道機関は、ムアレム
外相の声明文発表を報道しなかった。代わりにシリア国営テレビは、米CBSによるアサ
ド大統領のインタビューを再放送した。インタビューは6日に収録されたもので、その
中でアサド大統領は、米国が攻撃を仕掛けた場合、地域的戦争に発展し、予測し得ない
結果を招くことになると脅しをかけた。また、化学兵器の保有も認めようとしなかった
と、このように報じている(http://online.wsj.com/article/SB100014241278873240947045790
69373866279270.html
)。

また、ロイターは、国連の戦争犯罪調査団は13日、シリア政府軍が意図的に病院をター
ゲットにしている、とする特別報告書を公表した。戦闘機で野戦病院を攻撃し、病人や
負傷者が治療を受けられないようにしている、という。 報告書によると、シリアのアサ
ド政権は特に、反体制派が支配する地域で暮らす人々に対して、「医療へのアクセス阻
害」を「戦争の武器」として利用している。一方で報告書は「一部の反体制派武装グル
ープが、一部地域で病院を攻撃したことを示す証拠もある」と指摘したと伝えた。

さらに、4時間前、WSJ、米国と中東の当局者の話として伝えたところによると、シ
リア軍の秘密部隊「ユニット450(Unit 450)」が毒ガスや軍需品を移送する任務に就い
ており、シリア政府の化学兵器使用疑惑をめぐる米国の軍事介入は困難になる可能性が
あるという。同紙はまた、この部隊の存在により、シリアの化学兵器を国際管理下に置
くというロシアの提案も、実現可能性に疑問符が付くとしている。
ユニット450は、つい
先週まで数か月間にわたり貯蔵化学兵器の移送を続けてきたとされる。化学兵器はもと
とシリア西部の数か所に保管されていたが、約1年前から現在までに20か所余りの大
規模
な施設に分散されたという。ユニット450はさらに、国内数十か所に散らばる小規
模な施設の利用も始めており、米政府としてはシリアの化学兵器は現在、同国西部・北
部・南部の既存施設と、東部に新設された施設など最大50か所に分散されたとみている
と報じている。

これらの時々刻々伝わる情報を看ていると、今更ながらにしても、覇権国や旧宗主諸国(米・ロ・
中・イラン・仏など)の思惑が絡む政治舞台から学ぶことが多く大変面白い、いや、大変に不愉
快な気持ちにさせられる。そこで、国際的な私利私欲を超えた、国際的な人命擁護機構、つまり、
インターナショナル・ソシアル・システム・デザインのポンチ絵を素描してみたくなっ
た。1971年にフランスの医師のグループによって作られたNPOである国境なき医師団の
活動が展開されているが、このような活動を国連の「人命・人権向上機構」が担保する
国際的
な法整備を行い、詳細は別にして、事前にこれに関わる医療・医師関係者を審査
登録しておき、紛争に巻き込まれたなら、関係国の思惑を超え国連の軍事治安部隊(
PK
O ) を無条件で投入救済できる権限を承認・確立してしまうことだ。これが確立すれば
今回のようにシリア政府が時間稼ぎし弾圧を継続できなくなる。これは写像(mapping
でもある。そう、覇権国の単独介入が禁止されることでもある。明治維新のような廃藩
置県ではないが、世界中央政府機関を想定した国連改革を進めることでもあり、また、
これはわたし(たち)が提案している国連による刀狩り(集団自衛権行使)の概念に関
係するものでもある。

 




早朝から、彼女の二通の写メールが届く。1つは紫苑(シオン)というがこの発音は、
ヘブライ語に通じ、エルサレム地方の歴史的地名というが、下の写真だ。上の写真?よ
く見かけるが、それを探す力もない?6月1日から9月12日の「最新太陽電池製造法」
の調査で、アルコールも入りヘロヘロ状態。書きたいことはてんこ盛りだが、今夜は能
力が尽きた。それにしても、彼女は欲求不満なのかね?あっと、忘れるところだ。“安
倍川蒜ミルク”!大さじ2杯のきな粉は溶けきれないし、舌にざらつき感が
残る。ミー
リングで平均粒径を下げるか、鹸化処理などの表面修飾する必要があるが、基本線これ
は筋がよさそうだという感触だ。

 

 

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安倍川蒜ミルク

2013年09月11日 | 創作料理

 

 

口唇ヘルペスを引き起こす原因であるヘルペスウイルスが、がん治療に役立つ!?これは東京大学は、
藤堂具紀教授グループの脳腫瘍治療で実証されつつあるが、これも『抗癌最終戦観戦記Ⅲ』の具象例
の1つだろう。もともと、この方法は、2010年は
ロンドンの病院で頭頸部がんの患者17名に対して化
学療法や放射線療法と平行して、遺伝子操作を行ったヘルペスウイルスをガン細胞患部への直接注入
法だ。英国は毎年8000人の頭頸部がん患者が発生しています。ロンドンのがん研究所に所属するケビ
ン・ハリントン博士は「現在行われている治療法は早期のがんに対しては有効だが、多くの患者はが
んが進行するまで気付かない」と状況を説明していた。この遺伝子操作の行われたヘルペスウイルス
は、がんの腫瘍細胞の中でだけ成長し、正常な細胞には影響を与えないという
。このヘルペスウイル
スは腫瘍細胞を殺し、免疫機能を活性化するタンパク質を生成し、免疫細胞へ危険信号を送るウイル
スタンパクをも生成する。この治療を受けた17人の患者のうち93%は外科手術でがんを切除したあと
転移せず、術後2年生存率も82%(13人)にのぼる。この治療において、高用量ウイルスを投与された
13名のうち2名ががんがを発したと報告されてはいるが、専門家はウイルス治療の信頼性との関係は
ないとの見解だ。彼は「標準の化学療法や放射線治療を受けた患者のうち、35~55%は2以内に再
発しているが、この結果はとても順調だと言える」と語っている。

ウイルス療法(oncolytic virus therapy)とは、ウイルスが腫瘍内で感染と増幅を繰り返しがん細胞を殺
しながら増殖することを利用することを原理とし、病原性関連遺伝子やウイルス自身の合成に必要な
遺伝子を欠失させたり不活化して、腫瘍細胞内でのみ選択的に複製するようにウイルスゲノムに遺伝
子操作を加えた変異型の治療用の制限増殖型ウイルスを作り、そのウイルスを腫瘍細胞に感染さて、
ウイルスが細胞内で複製し、その過程で感染細胞が破壊されることで、増殖に伴うウイルスそのもの
の直接的な殺細胞効果で、がんの治癒を図る治療法だ。ウイルス療法は、手術、放射線、化学療法な
どとも併用が可能であり、さらに、特異的抗腫瘍免疫を惹起することから、免疫療法との相乗効果も
期待できる。反面、基本的に抗ウイルス薬が存在しないウイルスでのウィルス治療は考えられないと
はいえ、ウイルスは常に変異を繰り返すため、当初のがん細胞のみでの選択的な感染と増殖をもつウ
イルスから、別の新たな感染力と毒性を持ちかねないため、その開発施設から厳重に管理されるなど、
ウイルス療法特有の危険性や困難さも指摘されている。

主に用いられるウィルスは、遺伝子組換えアデノウィルス、遺伝子組換え単純ヘルペスウイルスなど
である。その他、レオウィルス、ピコルナウイルス、パラミクソウイルス、ポックスウイルスなどの
遺伝子組替ウイルスが利用されている。
「テロメライシン」は日本で最初の制限増殖型腫瘍溶解ウイ
ルスとされるが、単独での効果は確立されていないため、腫瘍を選択的に融解する可能性が高いとし
て、2013年以降に頭頚部、胸部悪性腫瘍に対して放射線療法と併用で「遺伝子治療臨床実践研究」の
一環として臨床試験が計画されているという。

ところで、彼は医学部の学生時代からウイルスを使ってがんの治療ができるのではないかと漠然と考
えており、しかも専門は脳外科でいたから、マルツーザ先生がウイルスで脳腫瘍の治療を行おうとし
ていると知って妻子を連れて米国に渡る。正常細胞ではアポトーシスを防げないが、腫瘍細胞では増
殖し、正常細胞の中ではDNA合成できないが、腫瘍細胞の中ではできる、さらに感染した腫瘍細胞が宿
主の免疫システムに発見されやすくなる。単純ヘルペスウイルス1型(HSV-1)を遺伝子操作してその
ようなウイルス「G47Δ」を作成することに成功する。がん細胞は正常細胞に比べて活発に増殖し、DN
A合成もさかん。ウイルス療法はそこを攻撃し、さらに、彼らの「G47Δ」は、感染したがん細胞が患
者の免疫監視機構にも見つけられやすくする働きを加えてあり、がん細胞に特異的に働き、しかも特
定の遺伝子経路の活性化に依存しないことから、多くの種類の固形がんに有用だと考えた。現在の「G
47Δ」は白血病のような造血系の細胞には感染しにくい傾向があり、将来は様々な感染域を持ったウ
イルスが用意され、がんの種類や進展に応じてウイルスを選ぶという時代も来ると確信しているとい
う。これらの情報を表面的に看ているだけでは、そううまくいくのか判断できないが、ウイルスその
ものの機構もよくわからないが、治験現場では成果が着々と積み重ねられている。また一つ“抗癌最
終戦”のステージにフットライトを照し出す。

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藤堂具紀(ともき)1960年生まれ。85年東京大学医学部卒業。90年より2年間、独
Erlangen-Nurnbeg大
学脳神経外科に留学。95年に米国Georgetown大学脳神経外科(Robert Martuza教授)にて遺伝子組み
換えHSV-1を用いたウイルス療法の研究を開始、第2世代HSV-1(G207)の臨床試験にも関与。98年に
同助教授に就任。2000年に米国Harvard大学Massachusetts総合病院脳神経外科助教授、03年より東大
医学部脳神経外科講師。同大トランスレーショナルリサーチセンター特任教授を経て、11年より現職。
-------------------------------------------------------------------------------------------

 

ちょっと疲れ気味で、簡単なニンニク調理で強精ドリンクがつくれないかと、マイピーシーに座り作
業すれど、睡魔に襲われ朝の早よから、居眠りをして仕舞うことで、急遽、台所に立ち試作調理作業
に入る。ところで、野菜の栄養について書かれた本には、必ず「アリシンがビタミンB1と結合し、ア
リチアミンに変化、吸収がよくなり、疲労回復効果がある」と書かれいるが、アリシンを多く生成す
るニンニクを、ビタミンB1を含む食材とともに食べれば、ビタミンB1の吸収がよくなるという臨床デ
ータは表面図らからは看えない。そもそも、アリチアミンの発見者は自分の尿を調べることにより、
ニンニクの成分とビタミンB1(チアミン)が反応して、吸収されやすい物質に変化していることを発
見するが、これは試験管内で反応(合成)したものを、研究者自身が飲んでみた結果だという。もし、
ニンニクと他の食材を組み合わせて摂った時にビタミンB1の吸収がよくなるのであれば、動物なり人
なりを使って実験できるはずだがそのようなデータはないというのだ。アリチアミンの合成は、アル
カリ
条件でニンニクの汁とチアミンを混合して反応させるが、実際の料理の場面では、ニンニクに由
来するアリシン
は不安定な物質、多成分が混合した食品の中では、試験管内のように、チアミンとう
まく反応するとは限らない。
この反応を進めるためには、アルカリ条件が前提だが該当するようなア
ルカリ食品はなく、むしろ、咀嚼による
酵素が働きアリシンが生成するかもしれないが、ほかの食材
由来のチアミンと反応させようにも、胃の中は強
酸性で、アリシンの元となるアリインが無事に胃を
通過してアルカリ性の小腸に達したとしても、すでに酵素ア
リイナーゼは分解され、アリシンはほと
んど生成しない、アリチアミンが生成される場がないという。それでも
、唾液はほぼ中性なので、酸
性のドレッシングやジュース、ビールなどを口に入れないようにしながら、生
ニンニクとチアミン豊
富な食材を、同時に咀嚼すれば、少しはアリチアミンが生成するかもしれないといとの批判的
な意見
も見受けられる。
 



そのことも問題であるに違いないが、ニンニクに含まれる「γ-グルタミル-S-アリルシステイン」、
にんにくパワーを発揮する有用成分ア
リシンなどの基盤となっている重要な成分。2001年11月に(財)
日本健康・栄養食品協会が「にんに
く食品規格基準」を設定した際に規格成分として採用し、「にん
にく加工食品」として名前を表記す
るには、このGSACがグラムあたり1.5mg以上含まれていることが
前提となっている。それ以下の含有
量のものは「にんにく含有食品」と記さなければならないが、ニ
ンニクに含まれるアリシンの量に対し、チアミン(ビタミンB1)を含有する食品の量が圧倒的に少な
く、下記化学構造での反応式でアリチアミンという物質に変化するためにはビタミンB1を含む食品を
相当量摂取しなければならない。家庭で生ニンニクを使って簡単に強精ドリンクを作るための食品を
探さなければならない。

 +  → 


 そこで苦労して(それほど苦労していないか!?)、きな粉が最適だろうと結論する。 きな粉(きな
こ、黄粉)は、大豆を炒って皮をむき、挽いた粉である。加熱により大豆特有の臭みが抜け、香ばし
い香りになる。語源は「黄なる粉」で、黄な粉とも書く。ただし実際には黄色とは限らず、黄大豆を
原料にしたきな粉は黄褐色なのに対し、青大豆を原料にしたきな粉は淡緑色なので、青きな粉やうぐ
いすきな粉と呼ばれるが、これが植物系としては一番だろうと。因みに、きな粉には多くの蛋白質が
含まれ、食物繊維も多く含まれているため、便秘改善に役立つ。また、粉にすることで消化が良くな
り、大豆の栄養素を効率的に摂取することが出来る。他にもカルシウム、マグネシウム、カリウム、
リン、鉄などのミネラルも多く含まれている。その利便性から、近年ではプロスポーツ選手も牛乳に
溶かすなどしてよく摂取している。また、昨今の健康食品ブームで、黒豆から作られるきな粉が人気

で、黒豆には抗酸化物質のアントシアンが含まれている。アントシアンには活性酸素を自らが犠牲に
なって吸収・還元する作用が期待されている。



利用形態は、多くが和菓子などに用いられ、わらびもちやくずもち、だんご、あべかわもち、おはぎ
といったものがこれに該当する。黄大豆は、浅いりとよくいったものがあり、青大豆では青いきな粉
やうぐいすきな粉が出来上がる。製菓原料として用いられることが多いため、味、香り共に優れてい
る。ただ、他種の大豆加工製品に比較すると、消化吸収率がとても低い。関西では、よくいったこが
しきな粉が好まれる傾向にあり、一方関東では、浅いりの製品が用いられるケースが多いとされる。
保存方法は一般に、湿気に侵されないよう、密閉が可能な物にいれる。また、最近は、ごまや抹茶を
ミックスしたもの発売されてきている。

  

さて、仮レシピを。(1)ニンニクの二、三片の皮を剥く、(2)広口の厚めのガラスコップ(でき
れば取手付き)に入れ、
擂り粉木で潰し(3)きな粉を大さじで2杯程度いれ(3)牛乳を100~200
リリットル注ぎ擂り粉木を取り除き、スプーンなどでかき混ぜ(4)電子レンジに~2分程度、沸
騰し吹きこぼれそうになったら停止。(5)一旦、熱に注意しコップ取り出し、牛乳や野菜ジュース
など任意に加え、(6)再び電子レンジ入れ(4)の要領で加熱し取り出し、飲みやすい温度にし飲
む。加熱したニンニクは、柔らかくなっているのでそのまま食べれば、オッケー! これを名付けて、
“安倍川蒜ミルク”の完成。早速、明日から試飲を開始。

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