車椅子で卓球@渡邊剛

2013年より車椅子卓球をスタート。備忘録の意もこめてここにブログを綴ります。
内容は基本パラ卓球、時々食文化。

さいたま大会とジャパン・オープン

2016年03月06日 23時42分03秒 | 日記
2週続けて試合がありました。

残念ながらどちらも負けてしまいいました。

埼玉は1試合しか出来ませんでしたけど、勝てた試合を落としちゃったというもの。

振り返れば自分自身の中で「勝つ!」という気持ちが弱かったと思います。

だからそういうのが試合運びにも表れる。

技術的には手ごたえを実感できた。

でもそれ以外の部分が欠落している。

まさに「上手い」プレーヤーと「強い」プレーヤーが違うというものでしょう。

ただ技術だけを磨こうというのでは試合では勝てない。

それを学んだのがさいたまでした。



そして大阪。

2試合敗退。

聞けば相手選手はもう30年のベテランとのこと。

もう一方の選手も大ベテラン。

そりゃぁ経験値が違う。

「卓球」という技術においては正直全く引けを取るとは思っていませんでした。

そこがそもそもの勘違い。

「卓球」の技術が劣っていても相手は「車椅子卓球」の大ベテラン。

だから車椅子卓球ならではの技術を習得している。

車椅子の選手がどこが弱いのか、何をされるのが嫌なのかを熟知している。

はっきり言って、その差で負けました。



僕は健常者の方とばかり練習している。

極端な言い方をすれば、それが仇になったといっても過言ではない。

でも僕自身の技術の進歩を確信できたのはその恩恵。

障害者同士の練習では間違いなく今の自分は無かったでしょう。

だから自分自身の選んだ道を後悔なんて全くしていない。

逆に足りないものが何かをより明確に掴むことが出来ました。

それさえ補えばキャリア4年目の僕でも30年のベテランを打ち負かすことはすぐに出来ると思います。



一方の選手は試合後握手を交わす際に「せこい試合でごめんな」と小声でつぶやきました。

そういう内容です。

もう一方の選手は相手の手の届かないところにボールをやった際「すみません!」という方。

すみませんと言うけれどもそこを狙う。そしてすみませんを繰り返す。

ざっくり言えばそれで負けたようなもの。

打たれて失点したなんていうのはほぼ無かったと思います。

打たなくても勝てる。

だって手の届かないところがあるからそこにボールを「落とせば」点は取れる。

それを狙うのは立派な戦術。それがある意味車椅子卓球でもある。

今回の僕の敗因はその理解度が足りなかったこと。

だからそこを僕はもっともっと理解したうえでどうプレイすべきかを考えなければならないし、それに必要な技術を身につけなければならない。



そしてもう一つ自分に足りないなと思ったものが。

それは「勝ちたい!」という気持ち。

勝つということは相手を打ち負かすということ。

引きずり落とす、蹴落とす、そういう気持ちが僕には足りないなと痛感。

特にジャパン・オープンの試合、審判にアピールすれば間違いなく通るであろう違反を相手はしている。

でもそれをアピールしない。

それもまた勝つための手段だし正当なものでもある。

だって違反しているのは相手なのだから。

そもそも公式審判がそれを指摘しないのはなぜか?

だってそれが障害者の試合だから。

「身体が不自由な選手のやること」だからグレーゾーンをあえて取っているものと思われる。

もちろん審判による個人差があるのだけれど。

国際大会ではそういったものは全くない。

そこは日本人の優しい部分なのでしょう。

僕も典型的日本人としてそれを指摘するのはどうも気が引ける。

だからって自分も大目に見てねなんて意識は毛頭ないけど。

それもまた僕の良くないところなのでしょう。

こと勝負の世界においては。



そういったたくさんの勉強が出来た2試合でした。

負けたのはすごく悔しいです。

次こそは負けないように腕と頭と心を磨きます。

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