車椅子で卓球@渡邊剛

2013年より車椅子卓球をスタート。備忘録の意もこめてここにブログを綴ります。
内容は基本パラ卓球、時々食文化。

2017年を振り返る

2017年12月24日 00時19分59秒 | 日記
この週末で、試合を含めイベントや練習会など僕の年内の卓球イベントは全て終了した。

あと1週間はプライベートな練習時間のみ。

少しホッとするというか、良い意味で気を抜ける時間が出来る。

といっても年明け1週目から早速試合があるからそんな悠長なことは言ってられないのだけれど。

そこでこの一年を振り返る。

車椅子卓球活動5年目の2017年は、自分自身今までで最も変化のあった、成長出来た1年だったように思う。

技術面も、フィジカル面も、心も頭も、また自分自身を取り巻く環境面においても、卓球活動を行うにあたってその全てで変革期を迎えることが出来た、というか出来ているなと実感している。

変革期といっても何かをきっかけにグワンと変わったというものではなく、これまでやってきたことがようやく芽を出し始めた、そんな感覚。

この変革期というのは継続中でありむしろ水もののようなもの。

自分にとって都合のいい方向に進んでいたとしても、それに甘んじることなく気を引き締めて、常に真摯な態度であり続けなければならない。

でも、そのように実感できるのはやはり思う方向へと進んでいる、成長できているからなのだと思う。



この5年間を振り返れば、始めた当初は全く出来なかったことが今では出来るようになっている。

身体についても、無理だと思っていたことが今では何の苦もなく動かせたりもしている。

なぜ出来なかったのか、何が悪かったのか、どうすることが良いのか、必要なのか、それを多少客観視出来るようになれた気がする。

「こうした方が良い?ああした方が良い?」と暗中模索だったのを、アップデートを繰り返し、またコーチや周囲の方々との出会い、その指導や協力もあって、今まで見えていたものがこれまでとは違って見えるような変化が自分の中で起こり始め、だんだんとそれらが実を結び始めたのが夏も終わりを迎える頃。

12月の最後の試合を終えてからはいくつかの新しいことへもチャレンジ。

それはもの凄く難しいことだけど世界へ挑むには避けては通れないであろうもの。

少なくとも僕自身には。

そのアイデアはずっと以前から僕の中にはあった。

5年前から既に持っていた。

でも出来なかった。

出来るものには思えなかった。

机上の空論のように考え、別の方向へと舵を切っていた。

でも今はそれに注目し、チャレンジできるようになった。

それこそが僕自身の成長。

それはコーチがいなければ出来なかったことでもある。

それが2017年の一番の収穫。

それが今年もっとも嬉しかったこと。



今年は海外のトップ選手をこの目で複数見ることが出来た。

自分の目で、自分自身と彼らを比較することが出来た。

それが僕をさらに成長させてくれたように思う。

それがあったからこその新しいことへのチャレンジが出来ている、出来るようになったのだと思う。



それらがどのように実を結ぶか、ものにできるかどうかはまだ分からない。

でも自分のものにするつもりで取り組んでいる。

最初は何でも、誰でもそう、五里霧中の暗中模索、疑心暗鬼だ。

それでも頑張ってやり続けて、貫き通して初めてそれなりのものになるのだと思う。

それがようやく形になりだした2017年。

「ようやくスタートラインに立てた」とはもう何度も言っている気がするけど、今再び、まさにそんな感じ。



さぁこれからが本番だ。

この5年間で日本のパラ卓球、世界のパラ卓球を客観視できるようになった気もする。

だからこそ、自分はどうあるべきなのか、何をしなければならないのか、何が必要なのかを考えることが出来ている。

といってもそれはまだまだ序の口レベルだけど、でもその必要性に気づけたことがそもそもの成長だとも思えるし、それを共有する仲間もいてくれる。

大丈夫、僕は自分が望む方向へ成長していける。

そうした環境に身を置けている。



「成長した」という自信が持てた2017年。

来年以降は自信だけでなく結果を伴わせなければダメ。

でなければ意味がない。

お世話になっている方々への「結果」というご恩返しを、そろそろ始めなきゃいけないタイミングを迎えていると思う。



僕はどうやら古い考え方のようなので、21世紀の現代においても胸を張って「根性論」を掲げていようと思う。

もちろんそれを他者へ押しつけるつもりは毛頭ない。

でも自分自身には常に課していこうと思う。

僕の尊敬する方々はみなさんそうだし、僕が求めるものはその向こう側にしかないような気がするから。



自分が思うギアをパワーバンドでグングン回せ始めた2017年。

来年はギアを上げて、スピードものせていけるように、でも事故(怪我やトラブル)にも気をつけて、さらに加速して頑張っていきたい。

熱く走るぜ、俺!(笑)

関東選手権大会@群馬・前橋

2017年12月04日 23時30分00秒 | 日記
行ってきました。

立派な綺麗な体育館で、しかも台が全てサンエイのフラッグシップモデル。

全日本選手権で使用されるものと同じという、なんとも素晴らしい会場。

僕の普段の練習はその台なので、それもあってすごく嬉しかったのでした。



で、試合。

初日が団体戦、2日目が個人戦。

今回はいくつかの大会等と重なったりしていたのもあり、全体のエントリー数が例年よりも少ない状況。

また、車椅子選手のエントリー数の、ちょっと寂しい感じは世代交代の波が少なからずあるのかもしれません。

でも逆に関西から来られた選手も多数あり、そういう点では国内の「熱い」選手と接することが出来て良い刺激を与えていただきました。



僕自身の結果は、団体戦は3位(1勝しただけですが)、個人戦は2回戦敗退でした。

この個人戦の敗退は僕にとって大きな意味を持たせてくれました。

負けて悔しくない試合はありませんが、この敗戦が今年一番悔しかったように思えます。

でも、自分自身の技の無さ、引き出しの少なさ、対応力の無さ、それをこのタイミングで再確認出来たことは大きい。

それは逆に良かったと思います。



では、同じような相手に負けない為に何をどうする?



帰路からずっと考えて、いてもたってもいられずにそのまま練習へと向かう。

反省を含めた上で、いつものメニューをこなし帰宅。



そして翌日から早速練習再開。

コーチといつも通りの練習をするも、いつも以上に調子が良い。

普段とは別メニューをするも、それもかなり良い感じ。

すると、時々しかお会いできないスペシャル・アドバイザーが偶然にも来られて、お忙しい中僕に時間を割いてくださった。

大阪大会の報告をし、その反省から新たな課題を与えていただき、早速それをご指導いただき取り組むことに。

そしてまたコーチと打って、指導してもらって、いくつかのことを確認しながらの練習が続いた。



そう、これでいいのだ。

自分がやってきたことと、進むべき方向は間違ってはいない。

技の質を高め、引き出しをより多く持つ。

その為に毎日の取り組みが重要になるのだ。

質を高めるのはなにも技だけじゃない。

身体も同様だし、頭も同様。

そして何よりもまず、心の質を高めなければならない。

全てはその後についてくるものだと思うから。



「間違った努力は人をダメにする」

と、先日受けた座学で世界的に有名なトップ・アスリートを複数指導するプロのフィジカル・トレーナーが言ってた。

もし僕の活動が努力と言えるものであるならば、それは間違ってはいない自信がある。

だってそれを指導修正してくれる方々が身近にあるから。

確認出来るコミュニケーションが取れているから。

先日も、僕とコーチの信頼関係を初めて目の当たりにした練習パートナーが、まるで嫉妬するかのように誉めてくれたのを覚えている。

卓球の世界においても、パラ卓球だけでなく一般の卓球の友人知人も増えてきて、みなさん様々なアドバイスを僕にしてくださる。

練習相手もしてくださる。

それはまさに自分自身のこの3年間の歩みがもたらした恩恵だと思うし、自分の目指すその方向に間違いは無かったのだとあらためて確信している。



ただし、車椅子卓球にはまた独特の技術・戦術があるので、ただ闇雲に健常者的な技を磨くだけでなく、そうした「車椅子スペシャル」な世界も理解を深めていかなければならない。

今回の群馬での敗戦はそれを教えてくれた。

これは本当に良いタイミングだったと思う。



さぁ、こうしている間にも時間は刻一刻と進んでいる。

海の向こうの連中は自分に厳しく毎日を積み重ねていっているはず。

後発の僕が彼らに追い付くためには、同じことをやっていたのではダメなのだから、周囲の皆さんの協力を得て、もっともっとしっかり頑張っていかなければならない。



来年の国際大会への出場が可能かどうかは未だ不明ではあるけれど、もし行けるのであれば、「格上に勝つ」ことを前提とした取り組みに磨きをかけていきたい。

そして、体調管理とコンディションに維持、この季節まずはそこに細心の注意を払わなければ。

こんな僕でもドーピング検査の対象ではあるので、そこもシビアに取り組まなければならない。



繰り返すが、負けて悔しかったけど、翌日の練習でスッキリできた。

とにかく、練習あるのみだな。

下手っぴに休んでいる暇は無いのだ。