車椅子で卓球@渡邊剛

2013年より車椅子卓球をスタート。備忘録の意もこめてここにブログを綴ります。
内容は基本パラ卓球、時々食文化。

変わり者

2015年04月22日 03時30分50秒 | 日記
国内の車椅子卓球界において新参者の僕はどうも「変わり者」らしい。

車椅子卓球の諸先輩方にこれまで度々いただいてきたアドバイスが、



「車椅子卓球と健常者の卓球は別物だから、打っても意味がない。練習にならない。」



というもの。

案外複数の方からそう言われてきた。



でも僕は全くそうは思っていない。



だから普段の練習方法も他の先輩方とは違う方法を取っているし、自身のステップアップのプロセスもかなり違った考え方を持っている。



その甲斐あってか、今日健常者の方から「あんなに打てるんですね。今度ぜひ練習お願いします。」と言っていただけた。

多分彼の中では車椅子の選手の卓球と自分の卓球を別の次元で考えていたのだと思う。

それを彼の方から同じく見てもらえた感じでもの凄く嬉しかった。



僕は「車椅子卓球」と一般の「卓球」が別物だとはこれっぽっちも思わない。

車椅子でも本来は同じ「卓球」であるべきだと思う。

その基本をしっかりと踏まえたうえで、後はそれぞれの戦型やスタイルに合わせたプレーを試合でやれば良いだけの話だと思う。

実際に卓球を学ぶ上でもその方がより多くを学べるし、何よりも楽しい。



というわけで、今年度から地元の一般の卓球連盟に加盟させていただくことになりました。

これで一般の大会に参加させていただけます。

個人戦だけではなく、なんと団体戦までも!

チームメンバーは全て健常者の方。

その中に僕一人車椅子で加わります。

良いですねぇ、こういうのを期待してました。

早速そのチャンスを得られたので、ここでそれなりの結果が出せるように効率よく練習を重ねていきたいと思います。

そしてその先に車椅子卓球での勝利を見据えて頑張っていこうと思います。

まずは世界卓球日本チームの勝利を祈りつつ、そこから多くを学ぼうと思います。

忙しい連休になりそうです。

車椅子で卓球を頑張ります!

2015年04月15日 20時13分24秒 | 日記
2013年よりはじめた車椅子卓球。

はじめてから2年が過ぎ、今後は活動の記録をこちらで綴らせていただこうと思います。



そもそも、まずはじめになぜ車椅子で卓球を始めたのか?

それは同級生の一言からでした。

彼は20代の時に同じバイクの事故で脊髄を損傷し車椅子に。僕は30代でしたが同じバイク事故による受傷です。

同じクラスからせき損で車椅子が2人も出るなんて世界的にもレアだとお互い笑いあいました(笑)

その彼は受傷後車椅子マラソンを始めて今では世界的なトップランナーに。

その彼と久々に再会したのが2012年の秋も終りの頃。

「中学の時卓球部だったんだしやりなよ。パラの選手村で会おう!」

この一言でした。

「いやいやそんな簡単なものじゃないし・・・」

と思いながらも心の片隅で真に受けている自分もいて、何よりもアスリートとして頑張っている、輝いている彼がもの凄くかっこよかったので、ダイエットもしなきゃいけないし、じゃぁ自分も「運動」に取り組もうというのがスタートでした。



当時すでに20年以上のブランクがあったとはいえ一応健常者の頃の卓球経験がある自分としては、やはり自分の知る「卓球」をやりたい、車椅子でも同じような卓球をやりたい、そう考えるようになり、そのためにはどういう練習をやる必要があるのか?どういうトレーニングが必要なのかを思考錯誤しつつ現在に至ります。



日本における障害者スポーツはどうしても「リハビリとしての運動」「健康のための運動」の域に留まっているように見受けられます。

僕の目に映った車椅子卓球も同様です。

でも僕は「運動」ではなく「競技」としての「卓球」を志したい。「車椅子卓球」ではなく「卓球」をやりたい。

車椅子という絶対的なハンディキャップを持っていても、それを補うテクニックを有することは可能なはず。

「絶対不可能」なこと以外は「可能」なこと。

その考えで卓球にも取り組んでいます。



学生時代に毎日部活でやっていた時に比べれば練習環境は充分ではありません。

まずは練習環境をしっかりと整えること。

ただ台について打つのではなく大切なのはその内容であり、その違いが差を生むわけなので、そこは台を離れた時間に試行錯誤を繰り返す、トレーニングを積む、そして台について練習する。

限られた時間が逆にそういった発想を与えてくれたようにも思えます。



2年が過ぎて少しずつ環境は整ってきたというか広がってきました。

同じ卓球を志す多くの方々との出会いもあり、これまで足し算だったものが桁違いの掛け算になるような印象すら持ちえるほどで、本当にありがたい限りです。

同級生の彼のように素直に「かっこいい!」と思ってもらえるようなプレーヤーになりたいし、広く一般の卓球選手の方々からも「あいつ上手いじゃん」と言ってもらえるような選手になりたい、そのために毎日を頑張っていかなきゃいけないですね。



というわけで、これからもっともっと頑張っていこうと思います。

ちなみに、当初の目的だったダイエットは思っていた以上に成功しました。

練習だけでなくトレーニングによる成果だと思います。

これからは逆にリバウンドしないように、また減り過ぎないように、トレーニングと食事と体調管理をしっかりと意識して、自分が考える「卓球」を頑張ります。