車椅子で卓球@渡邊剛

2013年より車椅子卓球をスタート。備忘録の意もこめてここにブログを綴ります。
内容は基本パラ卓球、時々食文化。

スペイン大会へ行ってきました。

2015年06月25日 02時48分39秒 | 日記
初めての国際大会へ行ってきました。

大会の規模としては最もスケールの小さなものになるので車椅子のトップ選手は地元スペインとお隣フランスくらいでしたが、それでもロシアを含むヨーロッパだけでなくアメリカや南米、オーストラリアにナイジェリアなど、世界各国から名だたる選手が集まっていたのでした。

その中に僕が一応は「日本代表」ということで出場するわけですから正直力が入ったのは間違いありません。

手が震えるなんてことはなかったけど、セット間にベンチで水を飲むとその際に「あ、いつもと違う」と自分でも分かるくらいでした。この緊張は初めてのこと。

結果は予選リーグを2位で通過して、決勝トーナメント1回戦で敗退。一応ベスト8とのこと。

団体戦はロシアの選手と即興で組みましたが予選リーグで敗退。

でも前日のトーナメント1回戦で負けた相手と再戦してストレート勝ち出来たのでこれは良かったです。

初出場の選手は2勝しなければランキングが付かないということ。
でも今回ギリギリ2勝出来たので最低の目標でもあったランキングの取得がクリア出来たのは幸いでした。

車椅子の同じクラスの出場選手は全体的にそう高いレベルではなかったのでラッキーだったということもあります。

いずれにせよ世界を垣間見ることが出来たのでこれから先のプランニングがより明確になりました。

世界の舞台で戦うということは、日本人である以上日の丸を背負うことに違いはないわけですから、試合だけに限らず全てにおいて「日本人代表」として立ち居振る舞いから所作全般に至るまで「日本人は素晴らしい」と思ってもらえるように努めなければならないとあらためて思い知らされました。

もう全てにおいて言い訳は出来ない。

「0」ではなく「1」となったので、これから先はどんどん邁進できるように頑張ります。

ちなみに、世界各国から同じ目標を持った選手が集まり、その方々と言葉を超えたコミュニケーションが取れるというのは実に楽しかったのでした。

卓球に限らず様々な国の人達とお互い片言の英語で、もしくはボディランゲージで意思の疎通を図る。

分かり合えない時間はもどかしかったりもするけど、その分分かり合えた瞬間の喜びがもの凄く大きくてそれが嬉しくて楽しくて、そういうコミュニケーションというのは海外だからこそ経験できるものであり、そういう経験から学べるものはひとりの人間としてすごく多くのことを学ばせてくれるのだと痛感しました。

卓球だけでなく人として様々なことを学べた海外遠征。

初の国際大会がスペインで良かったと思います。

さぁこれからは自分の練習、努力に加速度を増して取り組もうと思います。

海外のやつらを見返すために。

「なんであいつはあんなに強くなってやがるんだ!?」

と言わせるために(笑)

努力は必ずしも報われるものではないですけど、報われないとすればそれはその努力が足りないからでしょう。

だったらもっともっと努力を積み重ねれば良い。

「重ねた努力は自分を裏切らない。」

という友人の言葉を胸にもっともっと頑張ります。

東海大会

2015年06月08日 19時06分37秒 | 日記
名古屋で行われた大会に出場してきました。

団体戦は予選敗退。

個人戦はベスト8という結果でした。

結果はどうでもいい、問題は試合の内容です。

自分が練習でやってきたことが全然出来ていない。

なんのために練習しているのか、練習が活かせていない。

もちろん活かせた部分もある。

でもそれはわずかなこと。

プレーの具体的なテクニックは言ってみれば「点」に過ぎない。

その点が独立していたのでは良いプレーは出来るわけがない。

その「点」を活かすために事前の異なる「点」が存在するわけで、そうした点と点をつないで「線」にしていかなければ良いプレーは出来ないし強い、上手いプレーヤーにはなれない。

また、腕を動かす、でもその時の身体の状態で腕の動きは違ってくる。

一般の卓球選手であれば、ラケットを持つ腕だけでなくフリーハンドも、体幹も、下半身もそれぞれが同時に異なる仕事をするわけで、そういう意味でも点を独立させるのではなく線として全体をつなぐ、もっと俯瞰で考えなければ良いプレーは出来っこない。

今回はそういうことをあらためて思い知らされた、実に気づきの多い大会となりました。

「練習」とよく言うけれど、大切なのはその中身。

それを「考えて」取り組まないと結果は大きく異なってくるはず。

何のためにどういう練習をするのか、重ねていくのか。

次の大会のためにだけでなく、自分自身の1年後、3年後、5年後を見据えた練習のプログラムとその積み重ねが重要になるはず。

日本代表の伊藤美誠選手、今彼女は14歳。卓球歴は長くとも14年未満。それであのレベルにまで到達出来ている。

逆の見方をすれば、14年あればあれだけ成長することが出来るということ。

もちろん本人の才能とかセンスもあるとは思うけど、でもそれは僅かなものであってなによりも凄いのは間違いなく本人の努力の賜物だと思います。

その努力の具体的なものが「練習内容」でしょう。
それにはもちろんフィジカルトレーニングも含まれるわけですね。

中学生だってそう。
1年生から初めて2年後にはどういうプレーが出来るまでに成長しているか?
たった2年間でゼロスタートの選手がどこまで成長できたか?
これもプランニングによる練習の成果でしょう。

ただ打っていれば上手くなるなんてそんな簡単なものじゃないわけだし、考えて、中長期的なプランも立てた練習というのも重要になるでしょう。
その有無が差を生むとも考えます。

ダジャレになっちゃった(笑)

今回の大会で負けた相手には遅くとも次の大会で勝てるように「練習」を重ねていきます。

卓球の練習はひとりで出来ないところが一番の問題点。

その練習環境を作るのもまた自分の努力次第。

人を羨まず、また他力本願になることのないよう努力を重ねていくつもりです。

「重ねた努力は自分を裏切らない」

友人の言葉。

練習内容だけでなく練習環境、練習相手も熟考した上でまた頑張っていきます。

東京都大会に出場いたしました。

2015年06月03日 10時58分07秒 | 日記
俗称「都大会」という障害者の卓球大会に出場してきました。

これは全国障害者スポーツ大会(通称「全スポ」。障害者の国体)の代表選手選考を兼ねたもの。

なので参加される方はみなさん結構本気モードが強かったりする。

でも全スポそのものは競技レベルの向上よりも障害者の社会参加を促すのが主旨のようなので、参加者のレベルはまちまちだったりもする。だから人によっては「あれは運動会です」という人もいる。

その点が一般の国体とは異なるところ。

でも全国規模の大会はもの凄く華やか、にぎやかであれ以上の大会は国内ではないのではないかと思える。

その選考会となる都大会なのでこれもまたしっかりした会場できちんとした運営が行われる、他の大会とはちょっと違った張りつめた空気感のある「大会」らしい良い雰囲気なのでした。

そしてその結果。

障害と年齢によって細かくクラス分けが行われるので、僕の参加したクラスは3人のみ。
ということで参加の時点でメダルは確定(笑)

2試合を行い1勝1敗。

銀メダルをいただいたのでした。

今年で3回目の出場。

毎回同じ方と対戦して負けている。

過去を振り返り、あらためて今年の内容を顧みると、まぁ少し成長出来たかなと思えた。

でも負けは負け。

そんなことで満足していたのではこれ以上の成長は無いでしょうということで、日々貪欲に努力を積み重ねていかなくてはなりませんね。

スタートが遅かった僕ですから、他の方々と同じ成長速度ではいつまでたっても追いつけない。

もっと加速してもっともっと成長できるように頑張ります。



さて、大会当日は表彰式への参加はせずに、早く会場を後にしていったん帰宅。

それから知人というか僕にとっては「先輩」のお通夜に行かせていただきました。

当時彼はまだ19歳、同じ車椅子での卓球に熱く取り組む名選手であるにもかかわらず、障害を持つ身であるが故か体調不良をきっかけとして思いがけずそのまま旅立たれました。

残念でなりません。

試合で何度か対戦したことはありますが、もちろん僕は一度も勝ったことがありません。

だからこそ、僕は彼と正面から向かい合いバチンバチンと打ち合って勝ちたいと思う目標の一人でした。

勝手ながら、彼の分まで頑張って、いつか追い越せるようになろうと思います。

そして、いつ彼に見られても恥ずかしくない卓球をやろうと思います。

この場を借りて、心より彼のご冥福をお祈りいたします。