僕のホームである卓球場にて、もう3回目となる車椅子卓球教室に、また僕が指導する側として参加してきました。
今回は過去最多の7名、ほぼフルメンバーの参加で、そのほとんどは10代の女の子。
みんな車椅子だけど、抱えている障害は皆それぞれ違っていて、だからもちろん身体能力も異なり、それを一緒くたに「車椅子教室」という括りで指導するのは無理のある話であり、理に叶ったことではないと思っています。チェアウォーカーだからこその視点かもしれません。
だから、今回もお世話になっている障害者スポーツトレーナーにも参加いただき、一人ひとりにアドバイスをしてもらい、かつ、僕を含めコーチ陣からはそれぞれの身体の状態に合わせた指導を行うというのがこの教室の主旨です。
トレーナーは障害者のフィジカルを理解できている専門家だから、この動きは出来るはず、ここはまだまだ成長出来るはず、だからこういう運動やトレーニングを・・・とそれぞれに具体的にアドバイス出来るのでそのようにしてもらい、コーチ陣はそうした専門知識はなくても卓球においてはズバ抜けた知識と技術と観察力、指導力を持っていて、さらに僕をもう6年指導しているプロコーチだから、車椅子卓球においてももう相当なレベルの理解があります。僕の試合の動画チェックはもちろん、国際大会も一緒に来てもらったりしてますからね。
だからそれぞれをリンクさせることで相乗効果が生まれ、それは卓球やスポーツにおいてだけでなく人生全般におけるそれぞれへのメリットを生じさせるはず、と僕は考えます。
実際今回の教室でも、「握力はあるからもっと強く打てるはずです!」とコーチの檄が飛んでいたり、「◯◯ちゃんはこうだけど、◯◯ちゃんはこうしてみようか」といった具合に提案と試行錯誤を繰り返し行い、また、僕がその場で手本となり、「ほら、僕の身体の動きを見てごらん」と実演し理解をより促せるわけです。これは健常者が車椅子に座ってやるのではなく、障害を持つ同じチェアウォーカーの僕の実演だから、自分で言うのもなんだけど(笑)そりゃぁ説得力が違ってきますよ。
同じように出来る為にはそれなりのトレーニングが必要かもしれない。でも頑張れば同じように出来るようになる。その可能性が自分にはある。彼らにそう思わせられるのが僕だからこそのメリットであり、僕の存在意義でもあると思います。
結果的に、全ての参加者が時間いっぱいぶっ続けで打つというと言う結構ハードで内容の濃いものだったと思います。みんな楽しそうにしてたし、終わったら「お腹すいた」と笑ってたし(笑)
指導する側に立った時、卓球の技術的な点において僕が教えられること、伝えられることは微々たるもので、それはプロコーチたちの比ではありません。
でも、1チェアウォーカーとして、その先輩として、僕が彼らに伝えられることはたくさんあるし、それを伝えなきゃと自負しています。
僕自身、30代で障害を負ってチェアウォーカーとなり、それまでの人生を大きく方向転換したわけで、でもパラ卓球という障害者スポーツに取り組む、いやその前に、体を動かし前を向いて活動することによって自分自身の持つ可能性を多く見出し、人生のチャンスの扉をもたくさん開くことが出来たと実感しています。「スポーツの恩恵」をありありと感じています。
それをまだまだ若い彼らにしっかりと伝えていきたい。
みんなにもたくさんの可能性があるんだよと、それを掴める自分になれるかどうかはそれこそ自分次第なのだから、そうなれるように頑張っていこうねと、僕が成功体験を持つ者となり、僕の言葉と、そして背中で、彼らに伝えていきたいとあらためて思ったのでした。
だからこそ、今のこのコロナ渦がもどかしい。
本当はもっとああしたい、こうしたいというメニューが多々あります。
でもそれが出来ない。
物理的には出来るけど、リスク回避というかモラルというかマナーというか、そうした点からやるべきではないからやらないという判断をせざるを得ない。
でもそれもまた若い世代への「教育」になるわけで、それもまた僕ら大人の責任であり、守っていく必要のあるもの。手本として見られてるわけだから、僕自身自分を戒めて努めていかなきゃならないことな訳です。
言うのはいくらでも出来るんだけどなぁ(笑)
この教室を彼らが毎回楽しみにしていて、いつも楽しく参加してくれることが僕の喜びでもあります。
そういう時間・空間に出来るかどうかは運営側の責任であり、僕自身の責任でもあるので、そこは気を抜かずにしっかり努めていこうと思います。
小狡い僕はその為に差し入れを用意(笑)今回は大好きなパティスリーのギモーブを。女子ウケするやつの鉄板かな?予想通り、大好評なのでした(笑)
そして、安全に参加してもらえるようにも、自己管理を含め徹底してなきゃいけませんね。
今日の教室の時間は参加者が多かったのもあり実に楽しい時間でした。
楽しかったが故に、あぁ自分の練習がしたい!とも強く思いました(笑)
明日のコーチとの練習が待ち遠しいし、楽しみでもあります。
若いみんなのエネルギーが僕のモチベーションをさらに高めてくれてます。
ありがたいことです。
大人として、彼らの手本となるように、僕がしっかり頑張っていこうと思います。
ククク、明日から先の未来が楽しみで笑いが止まらない(笑)