車椅子で卓球@渡邊剛

2013年より車椅子卓球をスタート。備忘録の意もこめてここにブログを綴ります。
内容は基本パラ卓球、時々食文化。

第3回車椅子卓球教室開催 !

2020年09月27日 17時16分00秒 | 日記

僕のホームである卓球場にて、もう3回目となる車椅子卓球教室に、また僕が指導する側として参加してきました。

今回は過去最多の7名、ほぼフルメンバーの参加で、そのほとんどは10代の女の子。

みんな車椅子だけど、抱えている障害は皆それぞれ違っていて、だからもちろん身体能力も異なり、それを一緒くたに「車椅子教室」という括りで指導するのは無理のある話であり、理に叶ったことではないと思っています。チェアウォーカーだからこその視点かもしれません。

だから、今回もお世話になっている障害者スポーツトレーナーにも参加いただき、一人ひとりにアドバイスをしてもらい、かつ、僕を含めコーチ陣からはそれぞれの身体の状態に合わせた指導を行うというのがこの教室の主旨です。

トレーナーは障害者のフィジカルを理解できている専門家だから、この動きは出来るはず、ここはまだまだ成長出来るはず、だからこういう運動やトレーニングを・・・とそれぞれに具体的にアドバイス出来るのでそのようにしてもらい、コーチ陣はそうした専門知識はなくても卓球においてはズバ抜けた知識と技術と観察力、指導力を持っていて、さらに僕をもう6年指導しているプロコーチだから、車椅子卓球においてももう相当なレベルの理解があります。僕の試合の動画チェックはもちろん、国際大会も一緒に来てもらったりしてますからね。

だからそれぞれをリンクさせることで相乗効果が生まれ、それは卓球やスポーツにおいてだけでなく人生全般におけるそれぞれへのメリットを生じさせるはず、と僕は考えます。

実際今回の教室でも、「握力はあるからもっと強く打てるはずです!」とコーチの檄が飛んでいたり、「◯◯ちゃんはこうだけど、◯◯ちゃんはこうしてみようか」といった具合に提案と試行錯誤を繰り返し行い、また、僕がその場で手本となり、「ほら、僕の身体の動きを見てごらん」と実演し理解をより促せるわけです。これは健常者が車椅子に座ってやるのではなく、障害を持つ同じチェアウォーカーの僕の実演だから、自分で言うのもなんだけど(笑)そりゃぁ説得力が違ってきますよ。

同じように出来る為にはそれなりのトレーニングが必要かもしれない。でも頑張れば同じように出来るようになる。その可能性が自分にはある。彼らにそう思わせられるのが僕だからこそのメリットであり、僕の存在意義でもあると思います。

結果的に、全ての参加者が時間いっぱいぶっ続けで打つというと言う結構ハードで内容の濃いものだったと思います。みんな楽しそうにしてたし、終わったら「お腹すいた」と笑ってたし(笑)


指導する側に立った時、卓球の技術的な点において僕が教えられること、伝えられることは微々たるもので、それはプロコーチたちの比ではありません。

でも、1チェアウォーカーとして、その先輩として、僕が彼らに伝えられることはたくさんあるし、それを伝えなきゃと自負しています。

僕自身、30代で障害を負ってチェアウォーカーとなり、それまでの人生を大きく方向転換したわけで、でもパラ卓球という障害者スポーツに取り組む、いやその前に、体を動かし前を向いて活動することによって自分自身の持つ可能性を多く見出し、人生のチャンスの扉をもたくさん開くことが出来たと実感しています。「スポーツの恩恵」をありありと感じています。

それをまだまだ若い彼らにしっかりと伝えていきたい。

みんなにもたくさんの可能性があるんだよと、それを掴める自分になれるかどうかはそれこそ自分次第なのだから、そうなれるように頑張っていこうねと、僕が成功体験を持つ者となり、僕の言葉と、そして背中で、彼らに伝えていきたいとあらためて思ったのでした。


だからこそ、今のこのコロナ渦がもどかしい。

本当はもっとああしたい、こうしたいというメニューが多々あります。

でもそれが出来ない。

物理的には出来るけど、リスク回避というかモラルというかマナーというか、そうした点からやるべきではないからやらないという判断をせざるを得ない。

でもそれもまた若い世代への「教育」になるわけで、それもまた僕ら大人の責任であり、守っていく必要のあるもの。手本として見られてるわけだから、僕自身自分を戒めて努めていかなきゃならないことな訳です。


言うのはいくらでも出来るんだけどなぁ(笑)


この教室を彼らが毎回楽しみにしていて、いつも楽しく参加してくれることが僕の喜びでもあります。

そういう時間・空間に出来るかどうかは運営側の責任であり、僕自身の責任でもあるので、そこは気を抜かずにしっかり努めていこうと思います。

小狡い僕はその為に差し入れを用意(笑)今回は大好きなパティスリーのギモーブを。女子ウケするやつの鉄板かな?予想通り、大好評なのでした(笑)


そして、安全に参加してもらえるようにも、自己管理を含め徹底してなきゃいけませんね。


今日の教室の時間は参加者が多かったのもあり実に楽しい時間でした。

楽しかったが故に、あぁ自分の練習がしたい!とも強く思いました(笑)

明日のコーチとの練習が待ち遠しいし、楽しみでもあります。

若いみんなのエネルギーが僕のモチベーションをさらに高めてくれてます。

ありがたいことです。

大人として、彼らの手本となるように、僕がしっかり頑張っていこうと思います。

ククク、明日から先の未来が楽しみで笑いが止まらない(笑)


コーチや関係者に深く感謝

2020年09月24日 22時56分00秒 | 日記

お世話になりはじめた当初からずっと思っていることだけど、今日の練習でもまたあらためて実感した。


コーチ、すげぇ(笑)


詳細は明かさないけれど、とにかく凄いのだ。

ボールを上手に打つ、きれいに打つ、打ち返す、そういうだけのレベルではないことは言わずと知れている。

指導者とはどうあるべきで、どういう能力が必要なのか、またそれをどう求められるのか、まさに体現しているように思う。


僕は恵まれている。


そんなコーチに珍しく今日は褒められた(笑)

先日はもう10年くらい前からお世話になっているマッサージの方にも久々にお世話になった。

僕の身体の状態を知っている方だからこそストレートな評価をいただけるのだけれど、その方からも褒めてもらえた。

自覚のない身体の疲労の蓄積を心配もされたけど(笑)


僕は「積み重ねる」というキーワードを意識して取り組んでいるけれど、まだまだだなと悔しく思えたり、向いてないのかななんて自暴自棄になりそうだったり、逆に、それなりに手応えを感じる瞬間もある。


何事も簡単なことではない。


だから楽しいのだろうけど。




日本には古くから「継続は力なり」とか「石の上にも三年」といった続けることの優位性を謳う言葉がある。

それが性に合う人と合わない人があるのは周知の事実。

僕は考えの古い気質だと思っているので、やはり日本に古くからある美学や美談的なものや、「道」という考え方に自然と傾倒するように思う。

すると、ある意味効率などよりも継続を優先と判断することも少なくない・・・かもしれない(笑)

いや、非効率は嫌い。

でも、信念とかポリシーとか、バックボーンを持たない効率性は安っぽくて嫌い。

僕はそれこそが日本人たるアイデンティティだとも思っているのだけれど。




「やっぱり続けるって大切だね」




今日のコーチからそう言われた。

先日のマッサーからも同じようなことを言われた。

重なったのは偶然とは言え、そういった一言を貰えたのはすごく励みになる。

まだ結果を出したわけではないし、それが結果に至ったわけではない。

でも、今後の活動の励みには十分になった。




「積み重ねる」


みんな当然の如くやっていること。

いや、ただ同じことを繰り返すのではなく、内容のアップデートを常時繰り返しながら行っているのだ。

じゃぁ僕がやっていることはどうなのか?

どうでしょう?(笑)

よく「上を見ればキリが無い」なんて言葉を聞くけど、それは単なる言い訳だと思う。

そこまでしか目に入っていないから、そんなことが言えるんでしょ?と思うから。

上を見たらキリがないのは確かなこと。

でも、それでも上を見て、考えて、行動を取っていきたいし、そういう判断を続けていきたい。

登って行くのなら、そりゃぁ少しでも高い方がいいから。

コーチ陣やトレーナー、それにマッサーも含め、僕にはそうある必要がある。

結果はその先。

むしろその先にしかない。




やりたいことをやるだけでなく、やらなきゃいけないことをしっかりとやる。

それを継続する。

やりたくないからやらないっていうのは子供と同じ。

辛いとかキツいことでも「やらなきゃいけないこと」や「やった方がいいこと」をやることが大切だと思っている。

そして、そこに手応えを感じた時、「やらなきゃいけないこと」や「やった方がいいこと」に楽しみを覚えて、結果的に「楽しいからやる」ことになると思う。




って、言うだけのことが出来ているかなぁ(笑)

とにかく、今日のコーチからの一言にはいい刺激を覚えた。

先週末からの不調は、どうやら身体の状態にあったというのも何となく理解出来た。

それも全てコーチの一言による。

そういう一言が自然と出るのはまさにコーチの素晴らしさだと思う。

これからも頑張っていこうあらためて思った。

今はまだこういう状況。

まだまだ不安と困難は続いている。

だけど腐らない。

真っ直ぐに前を向いて、品行方正に進む。


僕は人生を楽しめている(笑)


7ヶ月ぶりの練習!

2020年09月13日 11時44分00秒 | 日記

え?練習してるんじゃないの?

と思われるだろうけど、はい、練習はいつもしっかり行えています。

けれど、昨日ようやく、念願の練習を行うことが出来たのでした。

それは何かというと、車椅子プレーヤー同士での練習。

7ヶ月ぶりです。

春の自粛期間を終えて、練習を再開し、コーチを中心に満足のいく内容の練習を行なってきたし、それは今も続いています。

でも、健常者のボールと車椅子プレーヤーのボールはやっぱり違います。

健常者の方々に、車椅子に座ってプレーしてもらうことはいくらでも出来ます。

レベルの高い方になればなるほど技術力に応じてその対応力は高く、僕の良い練習になるというだけでなく、新たな発見や学びもあり、すごく良い勉強ができます。僕の普段の練習はそういうものを求めるし、行っています。

でも、ある意味だからこそ、リアルな車椅子プレーヤーとは異なるものでもあるとも感じます。

だから、やっぱり車椅子プレーヤー同士で練習をしないといけないとも感じていました。

でもこの今の状況。

自身の生活圏外の方との交流はまだまだ不安の多いものです。

また、国内の多くの車椅子プレーヤーが利用する各地の障害者スポーツ施設等は、他の公共施設同様にその利用には厳しい条件が設けられていることもあり、皆さん思うように利用できないという現状もあります(社会全体というマクロな視点で考えれば、この状況下におけるそれはむしろ当然のことであり、皆が共有すべき困難ですから個人的な不満は言えません)。

移動も憚られる状況だから、僕が行きます、あるいは来てください、なんて簡単には言えないし、むしろ言えない。

物理的には出来るけど、だからといってやって良いことでもなかったりするので、結果的には「今できる範囲で今出来ることをしっかりやる」という、ただただその繰り返しでした。


そしてついに、その時を迎えることが出来たのでした。

結論からして、ものすごく新鮮な時間でした(笑)


練習内容に関係なく、自分にとってものすごく充実した良い勉強のできた時間になりました。

やはりそれは思った通り、いや、むしろ思っていた以上のもので、これからの活動のさらなる励みになりました。


コーチをはじめ、僕の練習にお付き合いくださる皆さんに深く感謝です。

今回の練習で僕が一番知りたかったことは、7ヶ月前の自分との比較。

誰かから明確な回答を得たわけではないけれど、でも自分でそれを確認しながらの練習。

そこにはあくまでも自分なりでありなんとなくではありますが、それなりの手応えがあったのも事実。これからの活動がより楽しみになったし、励みを得た感があります。


ちなみに、その練習を終えて、僕はその足で卓球場チームの練習会に合流しました。

そこでは健常者の皆さんと「卓球」の練習。

ごく短い時間でしかなかったけど、でも僕にとってその時間は1日の練習を締めくくる「調整」を行うためでもあり、一球一球を確かめながら打てたその時間は僕にとても貴重で有意義な時間になったのでした。

そして何よりも、この日の久々の車椅子同士での練習を直ぐコーチに報告出来たことが大きい。


充実しているなぁ(笑)


いや、質の高さを言えば、もっともっと上はある。

この日1日の練習時間は僕にとっては正直短いものであり満足のいくものではなく、普段の練習と比べると汗の量が全然違うし、おそらく消費したカロリーもいつもよりも少なかったと思える。

でも、心は十分に満たされた。

普段の練習がどれだけありがたいものか、その環境がどれだけありがたいものか、改めて実感する。


思想の健康は肉体の健康に勝る。


信念を持って、自身の見つめる「道」を進んでいこうと思う。

そこにある既存の道を進むのではなく、結果的にそこが道となるように道無き道を進んでいくのだ。

その先に何があるか、それがどこに辿り着くかは誰にも分からない。

でもそれがどのような結果を迎えても、進んでいったその時間は「経験」という大きな財産になる。

明日からのコーチとの練習がさらに加速しそうで、それが楽しみで楽しみで仕方ない。

それについていけるだけのコンディショニングをしっかり行わなければならない。

しっかり食べてしっかり寝て、心と体の健康維持を高いレベルで意識する。

さぁ、頑張ろうっと(笑)


一般の卓球の特別練習会にに参加!

2020年09月08日 19時55分00秒 | 日記

江戸川区卓球連盟主催の練習会に参加させていただきました。

これはもちろん一般の卓球練習会。午前と午後の2部に分かれ、さらに参加者は連盟主催者によるコート割もされているので、時間になると全員が速やかに練習を開始できるというとても効率的なもの。

さらに、10分間で相手は変わり、そのプログラムも連盟で作成されているので無駄な時間が一切無く、もちろんその時間に何をするかはその人次第。試合をやる人も少なくはないし、課題練習をやる人ももちろんいて、いずれにしても10分という絶妙な長さのその時間が「自分がミスをして相手の練習の時間を無駄にしてはいけない」という思いも生じさせるので、いつも以上に高いレベルで集中、練習というよりはむしろ試合に近い感覚で、とても充実した濃く良い練習が出来たのでした。

参加者の中で車椅子はもちろん僕1人。

ですが、連盟の皆さんは僕に色々配慮してくださり、まず僕の使用する台は車椅子対応の台を準備してくださっていて、さらにはボールパーソン(球拾い)を3人も配置してくださり、全くストレスなく、むしろ恵まれた環境で練習させていただきました。

ちなみに、コロナ対策もバッチリされていて、受付での検温やアルコール消毒だけでなく、なんと参加者全員にマウスガード?が配布され、それを着用しての練習なのでした。

僕はお世話になっている卓球場のコーチ達だけでなく、江戸川区を代表するトップ選手の皆さんにも相手していただき、「あぁ、卓球してる!」という実に大きな充実感、満足感、そして幸福を得たのでした。


今回の練習であらためて実感したこと、それは「卓球」と「車椅子卓球」はやはり別物ということ。


僕はいつも健常者の方としか練習していない。

だからこそ、その違いを痛感する。

「卓球」は実に楽しい。

でも、それを懸命に練習していったからと言って必ずしも「車椅子卓球」で勝てるとは思えない。

逆に、「車椅子卓球」の技術・戦術だけでは「卓球」で勝てないのもまた事実。健常者相手にそれは通じない。

だから、今自分が何をすべきか、それを考え、取り組む。

でもそこで自己満足に終わらないように、コーチ達を巻き込んで、一緒に考えてもらい、確認してもらっている。

「車椅子卓球」と「卓球」の両立。

僕には学生時代の経験という財産がある。

それを生かし、自分のスタイルを築く。

「卓球」も上手い、強い車椅子プレーヤーでいたい。

その為に何が必要か、どうあるべきか、それを試行錯誤し、磨いていく。

今回相手をしていただいた方の中には、5年前、僕が江戸川区卓球連盟にお世話になり始めた直後から相手をしていただいてる方もいて、当時と今の僕の違いをアドバイスしていただいたりと、本当に有意義で濃い時間を過ごすことが出来た。


ただ台についてボールを打つのではなく、何をするかを考えた上で打つ。

それが「練習」だと思っているし、そうでなければ練習とは言えないとも思っている。

翌日、コーチに練習の内容や感想、課題を報告。

それに応じてコーチもメニューを修正してくれた。

僕は車椅子プレーヤー。

僕が立つのはあくまでもパラ卓球の舞台。

けれど、井の中の蛙になることなく、「卓球」という大海を優雅に進むものでいたい。

今のこのコロナ渦で練習環境はかなり限られたものになっているけれど、それでも出来ることは遜色なくあるので、それをしっかりやっていくだけ。

ほんのちょっとの一工夫だけで、想像以上の効果を得られることもある。

出来ることをしっかり頑張る。

今はただただそれに尽きる。

でも本音を言えば、あぁ、試合したい(笑)